
2025.02.26
10年前とここまで違う 落とし穴だらけの“ERP to ERP”基幹システム刷新が抱えるリスクと実情
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小林武蔵氏:続いて、アイコン、ナビゲーションのところなんですけれども、ここはひょっとしたらiOSやAndroidなど複数のプラットフォームにサービスを展開しているサービスとしては珍しいかもしれないんですが統一していません。
(スライドの)左側がiOSのスクリーンショット、右側がAndroidです。ページ自体は違うんですけど、iOSではアイコンはアウトラインな感じ、Androidはわりととベタな感じ。同じサービスのアプリなんですけど、OSの違いでコミュニケーションの仕方を変えています。
これは、iOSらしいとかAndroidらしいというOSのお作法ってあると思うんですけれども、そこを尊重しています。
普段使っているOSのお作法があると思っています。Androidなら画面下の左の「戻る」ボタンでアクションに戻ると思いますし、iOSであれば左上のボタンだったりスワイプとかで画面を遷移すると思うんです。
そういったことが「アプリでも当然できるよね」という状態を大事にしたいので、普段使いしている脳の使い方でアプリを触ってほしいというところが狙いになっています。
続いてが「課題の発見」ですが、ユーザーの体験って大きく2つに分けられるかなと思っていて。はじめが、そもそもちゃんと機能するという実用性のところがクリアできている、その上で、心地よい体験が提供できているか、か。
ここでいう「心地よい体験」というのは、便利、楽しい、心地よい、価値があるというところの期待に応えるとか、超えていけるというところですね。
そういった部分を、社内のテストだったり、リモートのユーザーテスト、あとはレビューにつくコメントとかをしっかり確認していきながら、例えば「そもそも実用性のところでユーザーがつまづいちゃってるよね」というところがあれば、そこをちゃんと発見していって解消していく。ボトムアップでどんどん心地よいところにユーザーを運んでいってあげよう、という施策になります。
続いて「ユーザーを考える」です。そのためにコミュニケーションと考察がすごく大事かなと思っています。左側の画面がAndroidのレビューに対するフィードバックを返しているものなんですけれど、直近のレビューを持ってきました。上のユーザーさんのコメントに対して、弊社から返信をしている内容です。
ユーザーからの一方的なフィードバックだけではなくて、こちらからちゃんとそれに対する返信を行い、ユーザーにアプリに対して少しだけ自分ごとにしてもらう、というコミュニケーションがここで生まれていると思っています。
もう1つ、考察のところですね。ユーザーのことを深く考えるって、いろんなアプローチがあるかなと思うんですけれども、ここで例に出しているのは認知特性というもの。
人って情報を取得するときに、得意な認知の手段があるそうです。例えば目で見て情報を取得するのがすごく得意な人と、音で聞いて情報を取得するのが得意な人とか。
そういったところからアプローチして、よりパーソナライズされた見せ方とか伝え方ってなにかできないかなという歩み寄り方で、ユーザーを深く考えるということもやったりしています。
ということで、ちょっとクイズです! 3ページ前の(スライドの)カラー設計についての画面で、色のついた丸が3つありましたが「どの順番で並んでいましたか?」。AかBかCなんですけど、2秒ぐらい考えてください。答えはB、Bの真ん中にオレンジがあるやつです。
ここでお伝えしたかったこととしては、みなさん基本的にはスライドを視覚情報で見ていただいたかなと思うんですね。つまりBってわかっていた方がいたら、自分と同じで、視覚優位な認知特性タイプかもしれません。
なので、視覚から情報を得て、それを覚えたりするのがすごく得意な方ですね。アプリで音声で情報を伝えるというのは今は違和感がある気がしますが、ひょっとしたらそういったアプローチが今後あるのかなと思います。スマートスピーカーなどはこれに当たるインタフェースということですね。
このへんを語っちゃうと時間使ってしまうので、認知特性のところに興味があるなという方は懇親会とかでぜひお話ししましょう。
続いて「Amazing」のところですね。「魅力的な体験をつくる」としているんですけど、「ワクワクさせる」ということです。
スライドの左側は都道府県のよくあるリストのページ。右側も同じく都道府県を選ばせる画面です、左のリストでテキスト情報が並んでいるより、右のそれぞれに写真がついているパターンの差です。
不動産をWebやアプリで探すときって、探し方がかなり飽和状態なんです。なので、都道府県を探すというごくごく一般的な選択を、「テキストだけじゃなくて写真を添えてあげたらどうか?」というアプローチです。
そうすると、例えば東京とか千葉を選択することによって、自分の選択がテキストをタップしたときよりちょっとリッチで、いい選択をしたかな、というワクワク感が出るかなと思っています。
選択したところに今後暮らす可能性があるので、その選択にちょっとワクワクしながら、いいところを探そうというきっかけになるんじゃないかなと思っています。
実際のユーザーの遷移も改善していますし、レビューで「こういうのはわかりやすいね。いいね」という評価もいただいています。
新しい体験というのもすごく大事にしています。アプリを使って住まいを探すとき、今技術が進んでいてアプリならではで、いろいろなアプローチができるかなと思っていて。
iOSに入っている部屋の寸法を測る機能なんですけれども、そこに3Dのホームズくんを登場させて、新しい技術とユーザーとの間にホームズくんを立たせることによって、新しい技術に抵抗なくスムーズにコミュニケーションをとるということもやりながら、「なんか新しい体験ってLIFULL HOME'Sならできるよね」というのも作っていきたいなと思っています。
なので、そういったところにもちゃんと注力をして、先ほどの新しい技術に積極的にトライをしているというのも、ステークホルダーがプラットフォームも含まれているというところもあります。
これがAndroidの2017年のベストアプリの入賞で、こっちがiOSで、左が「today」に特集されたもの。右側が、iMessageのステッカーで特集されたものです。新しい技術をキャッチアップして対応していく姿勢も大事ですし、新しくできるようになったことで解決できるユーザーの負に最速で対応することで強化されているのではないかなと思います。
まとめになります。「コンセプトを持つ」というところ。サービスそれぞれにコンセプトがもちろんあると思うので、しっかりメンバーとかチームにコンセプトを共有して、「だからSimpleにやるよ」「だからAmazingにやっていこうよ」というのをやることによって、しっかり機能して、感動してもらって、この先魅了し続けるというところにつながっていくのではないかなと思っています。
そんな魅力的なアプリをぜひ一緒に作りましょう! という募集も入れつつ、すいません、ちょっと長くなってしまいましたが、ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
司会者:小林さん、ありがとうございました。
おもしろい体験というところで、ホームズくんのARがあったかと思うんですけど、あれって記事にもなっていましたよね。「ロケットニュース」さんで、ホームズくんARを使って、インスタント麺とカップ麺どちらが長いかを計測するという不思議な記事で紹介いただきまして。
部屋の中の空間を計測するためのARなんだけども、その新しい体験をまったく違う方法で楽しんでいただけるような人が出てきている。すごくおもしろいことだなと思います。
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