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若手から一騎当千の活躍を引き出す『目標設定面談』(全2記事)

部下は「良くできた」、上司は「求めていることと違う」… すれ違いをなくす「目標設定面談」の秘訣

若手社員のマネジメントに悩む、すべてのビジネスパーソンに向けたセミナー「若手から一騎当千の活躍を引き出す『目標設定面談』」が開催されました。若手社員のモチベーション管理はどうすればいいのか。彼ら彼女らはどうすれば活躍できるのか。そのカギは部下と上司の共通認識をもたらす面談にありました。「働く」にまつわるセミナーを多数開催する、株式会社PDCAの学校の宮地氏が部下育成術を伝授します。

若手社員が伸びる会社が取り組む3つの施策

宮地尚貴氏:若手が伸びる会社が行っている3つの施策を、ちょっとAIのシステムをもとに出してみたのですが、大きく3つの取り組みがあることがわかりました。

まず1つが社員との1on1面談ですね。月に最低1回は、目標管理、進捗管理の面談を行っているかどうか。あとはキャリアプランを提示しているかどうか。これは会社としてのお話になっていきます。

会社として、あとは会社として提示されていないにしても、管理職が会社の方向性を汲み取って、管理職の方がキャリアを作ってあげている会社さまも多くいらっしゃいますので、会社で制度が整っていないから管理職は何もしなくていいのかというと、そういうわけでもないです。

もし全社的に作れない時は、例えば課単位で作っていって、そこでうまくいけば全社に波及できるところもあるとは思います。キャリアプランの提示は、小さくやっていくのか大きくやっていくのかはもちろん違いがあるのですが、提示していくことはどうしても必要になっていきます。

あとは、タスク管理、日報の管理。今、若手の方や部下がどのような仕事の進め方を行っているのかをやはり把握していると、指摘ができるので生産性が上がりやすいところがあります。

なので、この3つは大まかな伝え方になってしまいますが、まだここができていないなという方は、まずは施策としてぜひ取り入れていただければなと思います。

キャリアマップの提示でモチベーション管理しよう

その中で特に2番ですね。キャリアマップ、キャリアプランの提示についてお話ができればなと思うんですけども。「何をどれだけがんばればどうなれるのかをきちんと提示できていますか?」というイメージです。

この1年間を通じて何をどのぐらいがんばればいいのか。その結果、どんな期待や成果が見込めるのか。もしくはどんなスキルの獲得が見込めるのか。

もしこの成果を上げたらどんなポジションに就けるのか、もしくはどのぐらいのお給料が返ってくるのか、どんな役職に就けるのか。そのマップを見せられているかどうかは、若手のモチベーションみたいなところにも関わっていきますので。

厚労省のホームページで検索してみるとサンプルも多く転がっておりますし、本日アンケートにご回答いただけると、サンプルをいくつかお送りをさせていただきますので、ぜひご活用いただければと思います。

基本的にはまずはこちらのマップを作って、それをもとに目標設定面談をしていく流れになっていきますので、まだ作られていない企業さまは、よろしければ本日のアンケート結果をもとにサンプルをお持ち帰りいただいて、まずは社内で作ってみていただければなと思います。

「目標設定面談」で上司と部下との間で共通認識を

いざ、どこを目指すのかというマップを作った後に求められるのが、それを伝達する機会ですね。目標設定面談が重要になっていきます。目標設定面談は「今、何をすべきなのか? どこに向かうべきなのか?」ということを鮮明にできます。

プラスアルファで、上司と部下で共通認識を持つことができます。目標設定を自分でやられている部下の方も多くいらっしゃると思います。そこで部下が「良くできた」と思っていても、結果的に上司から「求めているところと違うな」と思われると、評価が下がります。

評価されないことによって、若手も「せっかく自分で目標を立ててがんばったのに、なんでこんなことになるんだ」と不平不満が溜まっていくと。それはやはりコミュニケーションが少ないとか、いろんな要因があるとは思うんですけども、(結果的に)悪いことになってしまいます。

なので、目標設定面談があると上司と部下間で共通の認識を持て、今何をやるべきなのか、どこを目指すべきなのかを鮮明にできます。この手順なのですが、基本的には、部下も目標設定をしているであろう、もしくは考えているであろうというところを前提として、スタートした時点で仮定しております。

目標を若手社員に「自分ごと」にしてもらうには

弊社のコーチングワークから抜粋してきております。まずは目標についてヒアリングをすると。知っていても、要は一度伝達をしていても、その目標について進んでいるのをわかっていても、あえてヒアリングしてほしいです。

その理由としましては、本当に目標について本人が腹落ちしているのかどうかが、ヒアリングして聞くことによってわかるんですね。

例えば、今は目標が売上1,000万円です。1,000万円を売り上げるにあたって、どのぐらいのアポイント数が必要で、アポイントを取るためにどのような行動をしないといけないのかをどう考えているのかがわかるんですね。

なので、目標について向き合えているか向き合えていないのかがヒアリングすることでわかっていきます。基本的には、もちろんトップダウンで落としていく瞬間もあるとは思うんですけども、本人に目標意識をしっかりと芽生えさせるためにはヒアリングから入っていくのがお勧めです。

そこから目標を自分ごとにさせる。昨今は営業職で入社された方も、「いや、そんなに営業目標の数字を上げなくてもいいかな」という方も中にはいらっしゃったりします。「なんで営業職になったんだ?」みたいな方もいらっしゃったりします。

なので、目標が自分ごとになっていないんですね。「目標を達成したら自分にどういうふうに返ってくるのか? 目標を達成するとどんないいことがあると思うの?」と。社会的に、もしくは会社にとって、もしくは自分にとって、そのあたりはきちんと確認をして、みなさんの指導できるツールを増やしていったほうがいいと思います。

例えば、目標を達成することで、「いや、自分はちょっと早く役職に就けるような人材になりたいと思っているんですよね」という方がいらっしゃった時に、それが指導ツールになります。「『早く役職に就きたい』と言っているじゃないか」と。「だったら、もっとこういう行動をするべきなんじゃないか?」とかですね。

相手に「目標を達成することでどんないいことがあるのか」を考えさせて、自分ごとにしてもらうことによって、それが指導のツールにもなっていきます。なので、目標を達成した後の未来についても確認されるのがいいかなと思います。

面談の文化を作っていくことが重要

あとは、この目標を達成するための行動計画が本人の中で考えられているかどうかです。具体的なのかどうか、いつどこで何をやるのかというレベルまで落とし込むことができているのかは、質問を通じてわかると思いますが、要は固まっていない方が圧倒的に多いと思います。

なんとなく「がんばります」「ロープレやっていきます」といった方が圧倒的に多いと思いますので、質問をしていくことによって明確化していく。

あとは実際の弊害やリスクについても考えない方が多かったりします。計画しても結果的に実践できない方も多かったりしますので、このあたりのリスクを想定させます。

それからはコミットできそうなのかどうか。本当に行動できそうなのかどうか。どんな弊害がありそうなのかどうかも最後に確認していく流れがお勧めです。

ということで、相手のことを理解する面談が必要になりますので、冒頭のヒアリングから入っていくことによって、信頼関係を構築することができます。

あとは、キャリアマップや体系図等も使いながら、可能であれば頻繁に月に一度ぐらいのペースで実施されるのがお勧めです。弊社も今、月に一度の面談がルールになっております。

イメージとしましては、新入社員に対してはメンターが面談をする。メンターに対しては主任が面談をする。主任に対しては係長もしくは課長が面談するとなると、人数が限られてくると思いますので、その面談の文化を作っていくことによって、目標を常に意識させる機会が必要なのかなと思います。

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