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ビジネス書グランプリ2023セミナー:言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える(全4記事)

上司が部下に求めているものと、部下の“がんばり”は必ずズレる 上司とのコミュニケーションで悩まないためのコツ

「読者が選ぶビジネス書グランプリ2023」にて自己啓発部門賞を受賞した、『言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える』著者・樺沢紫苑氏の特別セミナーの模様をお届けします。

言語化を練習する「3行ポジティブ日記」のススメ

中村直太氏(以下、中村):たくさんご質問が来ているので、ぜひここからは10分ぐらいで、引き続きQ&Aをお願いしたいなと思っております。

みなさん、もし自分が「ぜひこの質問を聞きたい」と思うものがあれば、今からでも「いいね」を押していただけると、みなさんが聞きたい質問を投げていきたいと思っています。

じゃあ、一番上に来ているやつを読みたいと思います。「もやもやしていることを言語化すること自体が苦手なのですが、何かコツやポイントはありますか?」。

樺沢紫苑氏(以下、樺沢):それは、練習しないと無理でしょうね。

中村:練習が大切だと。

樺沢:うん。練習というか、少しずつでもやっていかないとね。今日あった出来事を書くということで、やっぱり日記がおすすめなんですよ。最初は短くてもいいので、「3行ポジティブ日記」という、「今日あった楽しかったことを3つ書きましょう。1個1行ずつでいいので」というあたりから始めていただければ、3分ぐらいで書けるので。

まずは事実を思い出して書く練習から入っていかないと、それすらできないのに自分の感情を言語化するのは不可能なんですよね。

中村:まずは事実から。

樺沢:今日あった出来事を文章にすることができない人が、頭の中にあるもやっとしたものを文章にすることは不可能なので、そのへんから言語化の練習をしていくといいでしょうね。

中村:ありがとうございます。(おすすめの方法は)「ポジティブ3行日記」。

樺沢:そうですね。

中村:ぜひやってみてください。ありがとうございます。じゃあ、次へ行きます。

“ガス抜き”される側のスタンス

中村:「ガス抜きをお願いする場合、先生は相手にどのように配慮されていますでしょうか? 相手の気持ちを重くしないように、相手がネガティブにならないように注意する点などを教えてください」。

樺沢:あんまり考えなくていいですね(笑)。

中村:(笑)。

樺沢:あんまり考えなくていいんだけど、なんて言うか「少しでもこの人のためになれればな」というスタンスですかね。「またなんかうるせえこと言っているよ」というのは顔に出ちゃうので、それはダメですよ。

「この人のためにちょっと聞いてあげたいな」というポジティブな思いで臨めば、それが表情や態度に表れてくるのでね。それを「ノンバーバル」「非言語的コミュニケーション」と言うんですが、その部分がとても大切ですね。

「ここはどうしたらいいでしょうか?」とか、みなさんテクニックに行っちゃうんですね。もちろん、アイコンタクトやうなずきとかもあるんですが。

『言語化の魔力』にも書いてあって、もちろんそういうのもやっていただきたいんですけど、基本的に「私はあなたのことをなんとかしてあげたいので助けになりたいんですよ」という雰囲気というか、それで十分じゃないかなと思いますけどね。

『言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える』(幻冬舎)

中村:ありがとうございます。今日(の講演)もそうですけど、樺沢さんのYouTubeを見ていても、「相手の役に立ちたい」と思ってお話しされているのがすごくわかるのでね。

樺沢:ありがとうございます。

中村:まさにやっていただいているんだなということを、今思いました。ありがとうございます。次に行きます。

雑談の中で報告・連絡・相談ができるとうまくいく

中村:「『言葉にすることが大切』ということに大変共感しています。グロービスでは、特に言語化して伝えると受け止めてもらえるので、かなり言語化が進みます。ただ、グロービスというコミュニティの中だと言語化がかなり進むんだけれども、会社では同じようにうまくいきません。

会社の環境を良くしたいと思っているんですが、ギャップを感じるようになっています。他の人の言語化を支援するために、何かアドバイスがあれば」ということです。

樺沢:部下とか後輩の話を聞いてあげたらいいと思いますけどね。最初は言語化できないので、みんな下手なんですよ。だから、それを練磨・練習していくというか。さっきの雑談みたいなものでもいいけど、「あの仕事の件どうなってる?」みたいなことを時々言ってあげて、そういうことを繰り返していく。

「報連相」というのがありますが、なんて言うかちょっとやりづらいじゃないですか。四角四面というか。それをもっとやわらかく、雑談の中で報告・連絡・相談ができたほうが、うまくいくんじゃないかなと思いますけどね。やんわりとやる、というのかね。

中村:総じて、相手の言語化のハードルを下げてあげる。それが、雑談というふだんの雰囲気だったりとか、あとは聞いてあげることによって引き出してあげられるようになる。

樺沢:そうですね。質問力というのもまた重要ですね。質問されると答えられるんだけど、例えば「あの件どうなってる?」という漠然とした質問だったらあれなので、「あの件、何パーセントぐらい進んでる?」「書類は何ページまで書けた?」と聞けば、答えられるよね。

だから、「部下が報告しないです」とかじゃなくて、具体的にピンポイントで質問して、答えられるように聞いてあげるのも大切ですね。

中村:具体的なアドバイスをありがとうございます。次に行きます。

上司や部下に求めているものと、部下のがんばりは、必ずずれる

中村:「上司とのコミュニケーションなど、悩みの原因が発生してダメージを受けた時に、毎回自分の考え方を変えてみたり、ガス抜きしてみたり、気持ちを落ち着かせるのですが、ふとした時に『なんで毎回ダメージを受けてしまうのだろう?』と自己嫌悪に陥ってしまいます。長期的にストレスを受けないように自己変革するには、どうしたらいいのでしょうか?」。

樺沢:そうですね。上司との考え方があるんだけど、ここの後ろの本(背景にある本棚の中にある)、なんていう本か忘れたけど、上司の考え方についてのビジネス書ってたくさん出ているんですよ。何か1冊読んでほしいと思います。

例えばよくあるのが、みなさまが部下だとして「お前、この仕事やれ」と言われた時に、すごく時間をかけて分厚い書類を徹夜して作ったとしても、「なんだそりゃ」と言われたり。上司が求めているのは3枚ぐらいの簡単なブリーフィングなのに、そうやってがんばりすぎちゃうとすれ違いがありますよね。

だから、上司や管理職が部下に求めているものと、部下として一生懸命仕事をがんばるというのは、必ずずれるんですよ。これがずれずに、上司が何を望んでいるかをピンポイントでできる部下が、いわゆる「デキる社員」ですね。ムダな努力をせず、最短でいい結果を出せるので。

なので、上司の思考法や上司の考え方についての本ってすごくたくさん出ているので、ぜひ何か1冊読んでほしいなと思いますね。そうすると、「こういう仕事が求められているのか」というのがわかります。

中村:視座の違いを埋めるとか、期待値のギャップを埋めていくとか。

樺沢:そう。そういうことですね。上司の視座を知るということなんですよ。我々は部下として一生懸命がんばっているんだけど、それは部下の視座でがんばっているから、実は求められているものと違うところをやっちゃっている可能性もあって。

あなたががんばっているのになぜ認められないのかと言うと、実はそれは上司が求めているものとずれちゃっているということが、がんばっているけど認められないとか、がんばっているけど怒られる、一番の原因じゃないかなと思いますけどね。

中村:ありがとうございます。じゃあ次へ行きたいと思います。

ストレスが溜まるのは「他人」を変えようとするから

中村:「言語化が大事とのことですが、そもそも本人が悩みを感じていない、おそらく状況に気づいていない相手に対して、コミュニケーションの重要性をわかってもらうにはどんなアプローチがあるでしょうか?」。

樺沢:わかってもらわなくていいんじゃないかと思いますけどね。

中村:(笑)。わかってもらわなくていい。

樺沢:だって他人は変えられないんだから、別に変えなくていいんじゃないの? というふうに私は思う。おせっかいだと思うんだけどね。

中村:自分側の問題。

樺沢:何度も言いますけど、他人は絶対に変えられないんですよ。本人が、一生懸命「変えよう」というふうに思えば別ですけどね。だから、本人が変えたくなるようなアドバイスや助言、情報を与えるということは、1つ自分ができることですね。

すべてに言えることだけど、他人を変えたり人を変えようとすればするほど、ものすごくストレスになって、自分だけがものすごく疲れちゃってダメージを受ける羽目になるので。「この人はこういう人だ」という言葉をみなさんにお送りしたいですね。

樺沢:例えば、みなさまの上司が怒りっぽいんだと。また怒ってきたら、「この人はこういう人だ」「また怒ってきた。ははははは」と思いながら聞くんですね(笑)。患者さんにもそういう怒りっぽい人がいるのね。「ああ、怒りっぽい患者さんが来たな」「うんうん、また怒ってますね」と、冷静に聞けばいいので。

その人なりのいろんな特徴があるから、「自分ならそんなことをしないのに」「自分ならそんなことをしないですぐできるのに」って思うとイライラしちゃうんですよ。だけどそうじゃなくて、「その人はそういう人だ」ということをまずは認めてあげると、冷静に対応できるんですね。だから、「その人はそういう人だ」という言葉はすごくいい言葉ですね。

中村:「その人はそういう人だ」と。

樺沢:うん。怒りっぽい人は怒りっぽい人だ。それと、いつもずれた意見を言う人は、「またずれた意見を言っているな」とかね。回りくどい人は、「また回りくどいことを言っているな」というふうに思っていれば、冷静に笑顔で聞いてあげられるんですね。

ネガティブなことは「のれんのように聞く」

中村:ありがとうございます。ちょっと時間も来ているので、最後にしたいと思います。たくさんご質問を頂いているにもかかわらず、全部にお答えできてないんですが、最後にしたいと思います。

多くの方はこれを思っているんじゃないでしょうか。「人の悩みを聞いてあげたいと思うのですが、ネガティブなことを聞いていると自分がその感情に引っ張られて、自分までしんどくなることがあります。そうならないために、聞く側の心得があれば教えてください」。

樺沢:精神科医のテクニックにあるんだけど、「のれんのように聞く」というのが、私がみなさんにおすすめしていることですね。

のれんってふわふわとしているじゃないですか。例えば、みなさんがのれんにパンチしてみてくださいよ。ふわっとなっちゃって、ぜんぜんダメージがないですね。パンチしたほうもダメージがないし、のれんもダメージがないんですね。

本にも書いてあって、そういうふうに聞くのがコツなんだけど簡単ではないです。ただ、そういう心持ちで聞くということです。

「傾聴」は、全部を受け止める必要はない

樺沢:みなさん方はこうやって聞くんです。「えっそうなんですか? それはこうこう」と、すごく真面目なんですよ。真面目ということは、「この人を全部受け止めてあげよう!」みたいなかたちで聞くから、バーンって来るとボワーンってなるわけですよ。

中村:(笑)。

樺沢:だから私は、ばーんと来た時も「ああ、そうなんですね」と、ふわっという感じで(受け止める)。タコのようなと言ったらあれだけど、やわらかく受け流しながら。別に全部を受け止める必要はないんです。

「傾聴する」と言って、ちゃんと言葉だけ聞いておけばいいので、相手のネガティブ感情をどストレートのキャッチャーみたいに、そのままボーンと受け止める必要はないんですね。

だから基本的なスタンスとして、みなさん真面目すぎるんですね。とにかく目標が高すぎたり、真面目すぎたりするので。どストレートに直球を正面から受け止めるということではなくて、ふわっと聞いてあげると話すほうも話しやすいんですね

中村:うん、それはそうですね。

樺沢:やわらかく聞いてあげる。でも、これは多少練習しないと、すぐにできるものではないんですけど。心構えとして、そんな感じで聞いてあげたほうがいいですよということですね。あなたが本当に真剣に「この人をなんとかしてあげたい!」と真面目にやればやるほど、直撃砲を食らってしまう可能性がありますので。あとは、スルーするということ。

中村:本にもありましたね。

樺沢:うん、本にもあります。「のれんのように聞く」というイメージで聞くだけで、けっこうできるようになってくるかなと思いますね。

困っていることだけを聞くのがガス抜きではない

中村:ありがとうございます。教えていただいたもので、また実践で少し練習していく必要もあると。

樺沢:あとは今ので言うと、うまくいっている部分も聞くのが重要ですね。例えば、私が精神科で患者さんの話を聞いていくと、「つらいです」「苦しいです」「ここが痛いです」ということをずっと言うんですよ。

「わかりました。で、今週はどこか楽しいところ、カラオケとかに行かなかったの?」「いや、実は友だちのカラオケに行きまして」とか、聞くと楽しいことをわーっと話すんですよ。

「辛いです」「苦しいです」をずっと延々と言っている人が、聞くと楽しいことを話すので。診察室の中で楽しい話題をどれだけ多く言えるかというのが、その人が治ってきた兆候だと思うんですよね。

だからみなさんも部下との話とかで、深刻な話をしているけども、「うまくいっている部分はあるよね。うまくいっている部分はどういうところ?」と聞くと、一生懸命自分ができていることを意気揚々と話し始めますよね。こういうガス抜きの仕方もあるんです。

中村:ものすごい説得力ですね(笑)。

樺沢:困っていることだけを聞くのがガス抜きではないので。やはり「まいたの(毎日をもっと楽しもう)」ということで、その人の楽しい部分を聞いてあげると、終わった時にすごく楽しい雰囲気で終われます。

中村:ありがとうございます。視点の転換にも少し近いのかなと思いました。じゃあ時間も来ているので、岡方さん、アンケートのご案内をお願いできますか?

岡方晃子氏(以下、岡方):はい、ありがとうございます。ではみなさん、ここで少しお時間をいただきまして、一度アンケートにご回答をお願いいたします。回答いただきながら、引き続き耳だけはお話をお聞きいただければと思います。では中村さん、引き続きよろしくお願いいたします。

中村:はい、ありがとうございます。せっかくの貴重な時間なので、引き続きおうかがいしたいなと思います。

43冊目の予定は、初めてのムック本

中村:ちょっと話は変わりますが、本が(今回の『言語化の魔力』で)42冊目とおっしゃっていましたが、43冊目の予定ってあったりするんですか? 聞いちゃっていいのかな? 

樺沢:そうですね。まず、ちょっと宣伝させていただくと……。42冊目の『マンガでわかる「神・時間術」』が(2023年)3月30日に発売なので、ちょうど今書店に並んでおりますので。

今この動画を見ている方は、「忙しい」とか時間の使い方で苦労している方がたぶん多いかなと思うので、2017年に出た15万部のベストセラー『神・時間術』を、マンガでものすごくわかりやすく解説したこれ(『マンガでわかる「神・時間術」』)をすごくおすすめしております。

中村:マンガはいいですね。

樺沢:あと、ちょうど今日次の本のゲラが出たんですが、日本初公開。

中村:話してしまって大丈夫ですか?

樺沢:たぶん大丈夫だと思うんですけど。

中村:大丈夫ですか?(笑)。

樺沢:一応1枚だけお見せすると、樺沢初のムック本です。今まで樺沢の本というと、こんな分厚い本が多くて、普通に300ページとかある本が多かったんですが、今度の本はなんとこんな感じです。

見開きで名言みたいなのが書かれて、質問と名言が書かれていて、解説はたったの見開き2ページということで、4ページで1つの話題についてほんわか解説するという本が出ますね。

中村:より読みやすくなるんですね。

樺沢:これも、悩みとか人間関係とかいろんなことの解決の本です。今、このライブを見ている読書家のみなさまであれば読めると思うんだけど、これだけの本を読めない人はやはり多いと思うんですね。あとはお疲れの人とか、メンタルがちょっと疲れちゃうと、読書家の人でも読めなくなっちゃう。

だから、もっと手軽に簡単に手に取って、「なんか楽になったな」とか。私のYouTubeをベースに動画をピックアップして、それをまとめた本なんですが、ほわーんと、ほんわかと、寝っ転がってでも、あるいは落ち込んでいる人でも、3分ぐらいあれば4ページ読めると思うので、楽にみなさまを癒やす本が5月の第3週か4週ぐらい(に発売)ですね。

『ちょっとお疲れのあなたが読むだけでフワッと癒やされる本 精神科医が教えるラクな生き方』(マイナビ出版)

中村:5月ですね。

樺沢:来月ですね。

中村:来月ですね。楽しみですね。

樺沢:来月これが出ますので、ぜひこちらも本屋さんで見てみてください。

中村:はい。貴重な情報提供をありがとうございます。

樺沢:まだタイトルが決まってないですけどね。マイナビ出版かな。

中村:(今はまだ)そういう段階ですよね。でも、情報発信を通して多くの人につながっておられるんですね。

樺沢:そうですね。いろんな人にリーチすることが大切なので、本も大切です。ただ、やはりYouTubeだと10代、20代の人もけっこう観ている。若い人にリーチするというので、YouTubeもすごくいいですね。

あと、本を読まない人にリーチしてほしいので、わざわざこういうマンガを作っています。10代、20代とかで、こんな分厚いビジネス書を読まないような若い人たちにも、ちょっと知ってほしいなということで、マンガ版を出しているわけですね。マンガだと10代ぐらいの人でも読めるし、この本だと中学生や高校生でも読めますね。

私の健康のノウハウとか、さっき言った悩みを解消するようなノウハウは、別にビジネスマンに限らず、10代の人とかすべての人にも知ってほしい話なので。そういったものが少しでも広がっていくといいかなと思って、マンガ版やこういうムック版をけっこう意識して出しているんですね。

中村:すばらしい。ありがとうございます。

ほとんどの人が「コミュニケーションが下手だ」と自分で思っている

中村:じゃあ時間も惜しいですけれども、最後に今日聞いておられるみなさんに、樺沢さんからメッセージをお願いできればと思います。

樺沢:そうですね。やっぱり今、コミュニケーションがなかなか難しい時代に入ってきていると思います。みなさん、コミュニケーションが下手ですし。

だけど私が調べると、コミュニケーションが下手な人は8割で、コミュニケーションが上手な人は2割と、実際は15パーセントぐらいなんですね。ほとんどの人が「コミュニケーションが下手だ」と自分で思っているんです。なので、みなさんがそうなので、自分を卑下したりする必要はないです。

「私は言語化が下手なんです」ってみなさん言うんです。アウトプットは「アウトプット力」といって上手・下手はあるけど、言語化は「言えば言語化成功」なんですね。なので、自分が思っていることを言葉にした段階で、言語化は100点、成功なんですよ。

だから、みなさんが迷ったり、言葉にできないということではなく、言えばもうオッケーなので、下手でもいいから言葉にしていくことをしてほしいなと思いますね。

いろんな人に、応援するような言葉や慰める言葉と、「ありがたい」「ありがとう」と言ってあげたり、さっき言った「その書類いいね」「この間の書類、よくできたね」と声がけしたり。簡単なことでできると思うので、お互いにポジティブな声がけを少しでも増やしていただいたら、あなたもポジティブな言葉をもらう。

そういった、ポジティブとポジティブな言葉のキャッチボールが多くなればなるほど、私たちはハッピーになっていくし、メンタルが落ち込んだりする人も減っていくので。そういった意味で、やはり「言語化の魔力」というものが世の中にもっと広がっていくといいかなと思っております。

すでに買って読まれている方も多いと思いますが、『言語化の魔力』は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2023」の自己啓発部門賞を獲った作品なので、まだ読んでないという方は読んで損はない本じゃないかなと思っております。

中村:ありがとうございます。樺沢紫苑さんでした。

司会:ありがとうございました。本当に時間が惜しくて、「まだまだ聞きたい」という方が多いと思うんですが、こちらで終了とさせていただきます。みなさま、どうぞ拍手をお送りください。

樺沢:こちらこそ、ありがとうございました。

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