2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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ウィスット・ポンニミット(タムくん)氏(以下、タムくん):はい?
馬場:「L R」展。
タムくん:「L R」展どうですか。うれしいです。ありがとう。見てくれて。
馬場:みなさんもうご覧になりました? 真ん中のモニターで流れてくる映像を見て、Qが出るんですけれども、右に行くのか・左に行くのかって選べるかたちになっています。ぜひ見て自分でもやってみてください。
タムくん:岸田さん、見てたね。
岸田繁(くるり)氏(以下、岸田):あ、やりましたよ。
馬場:あ、そう(笑)。
岸田:いっぱい怒られました。僕。
(一同笑)
タムくん:いっぱい怒られ、×な道に行きましたって。
岸田:そうですね。
タムくん:うん、どうしたんだっけ。今日?
馬場:今日は、ずっと『琥珀色の街、上海蟹の朝』のミュージックビデオ流れていたと思うんですけれども、コラボレーションされているので、今日、岸田さんにゲストとしてお越しいただいたわけなんですけれども。
そもそもお二人の出会いについてお聞きしたいなと思っているんですけれども、初めて出会ったのってどこでしたっけ?
岸田:たぶん、「くるり」というバンドやってるんですけど、くるりというバンドのやってる京都の音博というフェスティバルがあって、そこに遊びに来てくれたんだと思うんですね。たぶんですよ。
タムくん:それはね、実は俺、覚えてないんだよ。
岸田:俺もなんとなくしか覚えてへんから、もしかしたら作り話かもしれんけど。
タムくん:それ、何年ぐらいですか?
岸田:何年ぐらいやったかなぁ……。
タムくん:(笑)。
岸田:そう、僕もぼやんとしてるんです。でも、漫画はずっと。
タムくん:京都、行ってたな、俺。
岸田:うん。なんかそれは覚えてる。それは覚えてるので。
タムくん:たぶん、うん。
岸田:「どうも。はじめまして」「じゃあ、さいなら」みたいな感じやったと思うんですけど。漫画は……。
タムくん:読んでくれてたり。
岸田:うん。『ブランコ』というやつを最初に読んで。
タムくん:ありがとう。
岸田:それから会ってるから、会った時に「あっ、漫画家さんや」って思った。
タムくん:『ブランコ』、難しくないですか?
岸田:うーん、でもなんか、その時はちょっと悩んでたんですよね。いっぱい。個人的に。
タムくん:岸田くんが悩んでた時もあった。
岸田:岸田くんが、悩める岸田くんになって。
タムくん:(笑)。
岸田:なんかほんで、『ブランコ』読んで元気になりましたね。
タムくん:おお、ありがとう。
岸田:というのは覚えてて。ほかも読んだんですけど。それから会って、「あっ、漫画家の人や」って思いました。
タムくん:それはね、俺、覚えていないんだよ。
岸田:まあ、そんなもんでしょう。そんなもんですよ。
タムくん:こんな……僕、タイ人で、くるりの時代がわかんないんだ。
岸田:僕もそんなに覚えてないから大丈夫(笑)。
タムくん:いきなり2003年、初めて日本に来てたんですよ。その時の僕の日本のことは『ドラえもん』とか『キャプテン翼』とか。だから想像してた日本は、日本の電車はドラえもんの中の電車みたいだとか。
岸田:ああ、はいはい。未来みたいな?
タムくん:いや、けっこう古いやつ。
岸田:あ、古いやつ?
タムくん:街とか普通の家になってて、ビルがない、ドラえもんって。来たら、めっちゃもうビルとかばっかりでびっくりした。
岸田:そうですね。
タムくん:だからくるりのことは、日本来てから、日本のカルチャー知ってから知りました。
岸田:ありがとうございます。
タムくん:まあ、もったいないけどね、知らなかったの。ねえ、この間くるりのライブを見に行ったら、隣のお客さんがすごい泣いてたり。倒れたの、女の子。
岸田:あ、そうなんですか。
タムくん:「キャー!」って言って。
岸田:「キャー!って?
タムくん:運ばれたの。外に。Beatlesみたいに(笑)。
岸田:それ、僕らのライブですか?
(会場笑)
岸田:あ、そう……。
タムくん:いやいや、すごい苦しかったの(笑)。
岸田:苦しかったんやね。
馬場:「NOW AND THEN」の時?
タムくん:みんなすごい懐かしい、同じ時代に暮らして、うらやましい。そういう気持ちがすごいいいなと思って。
岸田:同い年ですよね?
タムくん:そうです。
岸田:そう。なんか久しぶりに会った、同い年の人に。
タムくん:ね。そうかも。
岸田:41歳なんです。
タムくん:41歳。
馬場:おめでとうございます。
岸田:ありがとうございます。
馬場:(笑)。
岸田:それから、あれですね、ロックンロール……。
馬場:あっ。そう。2013年にね。
岸田:そうそう。
岸田:あ、電話落ちたよ。
タムくん:いいです。
馬場:あ、拾う? 大丈夫ですか?
タムくん:大丈夫。落としといて。
馬場:(笑)。2013年の『ロックンロール・ハネムーン』で、ジャケットの依頼をされるんですよね。タムくんに。
岸田:はい、そうです。「描いて」って言ったら、描いてくれた。
タムくん:「描いて」って言ったらね。俺、ぜんぜんくるりのこと知らなくて、聴いてて「いいじゃん」って思って、「じゃあ、描くわ」って(笑)。
岸田:ありがとうございます(笑)。
馬場:(笑)
タムくん:だんだん「このバンドなんなの?」って「いいじゃん」って思って調べてみたら、めっちゃ人気っぽくて、やばいと思った(笑)。
岸田:いやいやいや(笑)。
(会場笑)
タムくん:ごめんね。
岸田:そんなことはない。まあまあです。
タムくん:ずっとやっているしね。何年だっけ? 20何年だっけ?
岸田:20年ぐらいですかね。ちょうど20年ぐらい。
タムくん:うーん、若いじゃん。始めたとこ。20何……。
岸田:うん。20歳ぐらいですよね。
タムくん:いいな。ロックだな。それは。
岸田:ロックでしょ。昔はロックやった。今はただのおじさんですけど(笑)、昔はロックでした。
タムくん:うん、しゃべりたいことある?
馬場:あ、ありがとう。でも、すごい良いことを言っていて。オファー……。
タムくん:もうずっと。
馬場:うん?
タムくん:いや、馬場がしゃべらなかったら、ずっと話してるかも。
馬場:私、しゃべらなくていいんですよ。でも、すごい良いことを言っていて……。
岸田:ポテチ食べる?
馬場:あっ、1枚もらおう。1枚もらいましょう。
岸田:おいしい。めっちゃうまい。
馬場:すごい良いこと言っていて。「くるりの曲聴いた時に、世界が近い気がする」って言ってたんですよ。たぶん自分の作風となにか合う部分がすごくあるなって感じたんだと思うんですけれども。そのへん、「いいな」って思った理由聞きたいなと思います。
タムくん:なんて? ちょっと早くてわからなかった。
馬場:ごめんなさい。ポテトチップス食べ始めちゃった(笑)。
岸田:僕もポテチがおいしそうやなと思ってて。
タムくん:なに? 近い感じ?
馬場:「くるりの曲聴いて、自分が作っているのと世界が近い気がする。だからすごくいいなと思って、仕事を受けた」ってこの間言ってたんですよ。タムくんが。
タムくん:……。
(会場笑)
馬場:おやおや、ちょっと話題変えましょうかね。すいません、なんかごめんなさい(笑)。
岸田:でも、近いとちょっと思いました。漫画見た時に、ぜんぜん知らん人やけど、よくタムくんの漫画はいくつか読んでるんですけど、よくその人たちが考えてることを僕はたまに考えてたりとかするので、「ああ、よかった」って思ったりとかしてました。
馬場:そういう気持ちになって、「もしかしたら合うんじゃないかな」と思ってオファーされたんですか? タイミング的なこともけっこう気になって。
岸田:うちのバンドにトランペット吹いてるファンファンちゃんという女の子がいて、彼女もタムくんの漫画が好きで。ジャケットを作る時に「タムくんの漫画がジャケットやったらいいね」みたいな話をしてて。「ダメ元で頼んでみよう」って言って、そんで頼んだと。
タムくん:ファンファンのおかげだ。
岸田:ファンファンのおかげでもありますね。そうですね。
タムくん:ありがとう。ファンファン。
岸田:(笑)。
タムくん:ファンファン、最近でしょ?
岸田:うん?
タムくん:最近。
岸田:最近、最近。うん。でも、ファンファン何年ぐらいかな?
タムくん:ファンファン時代。
岸田:ファンファン時代は……でも、もう6年ぐらいですかね。もう6年ぐらいいますね。赤ちゃん、まだ小さいからちょっと休んでましたけど、でもよく会いますよ。
タムくん:6年というのは、真面目にくるりのライブ初めて見たときは、福岡のCIRCLE。
岸田:あー、ああ、ああ。
タムくん:その時、「ああ、これがくるりなんだ」って。最初に聴いた曲が『サウンドチェック』だった。
岸田:サウンドチェックね。はいはい。適当な、こうなんか。
タムくん:「ドゥンドゥンドゥン、ドゥンドゥンドゥン」みたいな。くにおくん、知ってる?
岸田:え、くにおくん?
タムくん:くにおくん。ファミコンの。
岸田:知ってる、知ってる。
(会場笑)
タムくん:知ってる?
岸田:うん、知ってる。
タムくん:っぽいなと思って(笑)。
岸田:ああ(笑)。
(会場笑)
タムくん:でも、時々、なんか……。
岸田:くにおくん、久しぶりに聞いた(笑)。
タムくん:あれだ。ロックンロールっぽいじゃん。
岸田:はい。
タムくん:ドゥンドゥンドゥンドゥン、そういうサウンドチェックするでしょ?
岸田:はいはい。よくやります。
タムくん:でしょ。
岸田:はい。あれ、くにおくんやったんか。そっか。
(会場笑)
タムくん:で、急にトランペットが入ったら、「ああ、これは……ちょっとイギリスのバンドのThe Boo Radleys」。
岸田:あ、ブー・ラドリーズね。はいはい。
タムくん:ブー・ラドリーズっぽいと思って。くにおくんとこの。
岸田:くにおくんとブー・ラドリーズのミックス。
タムくん:感じかなと思って。
岸田:くにおくんは、僕は小学生のときやってました。確かに。なんとなく音楽も覚えてます。ブー・ラドリーズは、うちの佐藤くんがすごく好きで。
タムくん:ああ、好きなんだ。やっぱり。
岸田:だから、そういうのが出たのかもしれない。
タムくん:佐藤くん、大事だね。
岸田:佐藤くん、大事ですね。
タムくん:見てて、佐藤くんの大切さがすごい。
(会場笑)
岸田:大切さがわかった?(笑)。
タムくん:すごいね。
岸田:そうですね。
タムくん:コーラスとかベースのなんか……まあ、いいや。
岸田:佐藤くん、お母さんみたいですからね。わりと。くるりが家族だったら、佐藤くんはお母さんみたいな。
タムくん:佐藤くんも関西弁ですよね。
岸田:佐藤くんも、そうですね、関西弁ですね。
タムくん:あっ、さん、さん。ごめんなさい。
岸田:いやいや、もう佐藤でいいです。
(会場笑)
タムくん:何歳ですか?
岸田:佐藤は同い年。
タムくん:あ、よかった。
岸田:うん。同じ、同じ。
(会場笑)
タムくん:でも、見てて、たぶん『東京』をやってた。
岸田:『東京』をやってましたかね。
タムくん:「ああ、こういうのなんだ」。ちょっとくにおくんと違って。でも、すごい覚えてたのが、あの変な歌。
岸田:うん、変な歌?
タムくん:Gravityなんとか。
岸田:ああ、『Liberty&Gravity』。はいはい。
タムくん:その時、変な歌ってみんなに紹介してたね。
岸田:言ってた、言ってた。変な歌やもん、あれ(笑)。
タムくん:初めてやったって言ってた。
岸田:そうですね。それは覚えてますね。
タムくん:それが僕のくるりです。
岸田:でも、すごい楽しいライブやって。あの曲をやった時に、僕らの前にやってたのが……なんやったかな。誰かが前にやってて。そんなに僕たちのことを知ってるお客さんがあんまりいなかったんですよね。
よくくるりは、「こういうバンドなのかな」ってそんなに知らないけど思ってる、「ああ、くるりね」みたいな人たちがやっぱり多いんですよ。最近。あんまり若い人くるり聴かないから。
あの時に、「今、くるりはこうなんです!」みたいな感じでやったのはすごい覚えてて。タムくん:へえ。
岸田:だからね、あれがくるりなんです。はい。
馬場:それがたぶん2013年とか2014年とか、そのぐらいなんですかね。そのあと音博のグッズを作ったりとかもしつつ。
岸田:そうですね。
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