2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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北村祐三氏:みなさま、お待たせいたしました。本日、司会を務めさせていただきます、北村と申します。よろしくお願いいたします。
それでは「ベテラン上司と若手メンバー、分断した組織をつなぎ合わせるカギとは何か?」ということで、本日は日本車両の栗本部長をお招きして、今回の取り組みを通じてなにが起きたのか? について後ほどお話しいただきますので、楽しみにしていただければと思います。
まず、ジェイフィールの紹介を簡単にさせていただきたいと思います。ジェイフィールは(スライドを指して)ここに書いてありますように「良い感情の連鎖を起こす」ということでスタートをした会社です。
真ん中に書いてありますけれども「仕事がおもしろい」「職場が楽しい」「会社が好きだ」。このようなことを堂々と言える大人を増やしていこう、ということで活動をしています。
実際に今回、日本車両さまにさせていただいた取り組みを通じて、受講者の方から最後に「仕事がおもしろくなった」とか「会社に行くのが楽しみになった」という声もありました。そのような声も聞かれた今回の取り組みでございますので、それがどのようなものだったのか? について、お伝えしていければと思っております。
本日ですが、最初にオープニングとして「組織の中で起きている分断とはなんだろうか?」というところを少しお話しをした上で、日本車両さまでどんな取り組みをしてどんな変化が起きたのか? を軽くお伝えしたいと思います。
その上で先ほどご紹介した栗本さまにご登場いただいて、弊社の重光と阿由葉と3人でクロストークということで、テーマとしては「つながりを取り戻すカギはなんなのか?」についてお話しいただくという流れになっています。その後に質疑応答の時間がありまして、最後にまとめでございます。
質疑応答の時間も少し長めに取ってあります。ぜひいろんな質問をいただければと思っていますので、途中感じたことや気づいたこと、あるいは質問をどんなタイミングでも構いませんので、チャットにお書きいただければと思います。
まず、本日ご紹介する日本車両さまがどんな会社なのか? を少しお話しをすると、まず製造メーカーでして、鉄道車両を作っている会社です。みなさんもご利用いただいたことがあると思うんですけれども、新幹線の製造車両数ナンバーワンということで、これまで一番、新幹線の車両を作ってきた会社です。
それから輸送機器ということで民生のバルクローリやインフラとして鋼製の橋梁を作っている会社で、もう1つは建設機械を作っています。建設機械の中でも大型の杭打機という、基礎工事をやる時に杭を打つ機械ですね。こちらの製造台数もナンバーワンで、かなりのシェアを取っている会社です。
今回は、この建設機械を作っている「機電本部」という部署で取り組みをさせていただきました。名古屋の近くの鳴海というところの製作所で行った取り組みでございます。機電本部は60周年が経つというところですけれども、先ほど言ったように基礎工事のパイオニアですね。他にも発電機やクレーンなども作っているんですけれども、ほとんどが杭打機ですね。
このシェアがナンバーワンということで、建設現場で建物を建てる時には必ずこの杭打機が必要になってくるという、そんなものを作っている会社さんです。
ではここで、少し質問をさせてください。チャットでどんどんお書きいただければと思うんですが「組織の中のコミュニケーションは活発ですか?」というところですね。
そして活発だとしたら、もしくは活発ではないとしたら、それはどんな状態なのか? について、どんどんチャットで書いてみてください。最近よく聞かれるのは「テレワークになって雑談が少なくなってきて、コミュニケーションの活発度が不活性になってきた」みたいな話ですね。
(チャットを指して)「活発ではない」と。今言いましたけど、テレワークで活発度が落ちるというのはよく聞きますね。「活発です」と。ありがとうございます。「リモートワーク中心で減っている」。そうですよね。あとはコミュニケーションは取っているけど、なんか本音で話せていないとか、業務上必要なことだけしか話せていないとか、そんな声もよく聞きますね。
「オンオフ問わず活発です」。いいですね。「部門により活発ではない」。はいはい。「異なる年次でのコミュニケーション」。レイヤーとか年次で少し差があったり、とかもありますよね。そこに壁みたいなものがあるんでしょうね。
「ミーティングが活発すぎて増えちゃった」みたいな、生産性がいいんだか悪いんだかみたいな話もありますね。みなさん、ありがとうございます。コミュニケーションをどれだけ活発にして、それを有効に仕事に結びつけていくかが大事だと思います。
そんな中で最近、我々がいろんな会社さんにお邪魔して、いろいろな取り組みをさせていただいている中で感じていることを少しお伝えをすると、(スライドを指して)ここに「分断した組織」みたいなちょっと強烈な言葉を使っていますけれども、「分断した」と言っても目に見えて完全に「分断しているな、対立しているな」ということではなくて、ここに書いたんですが「静かなる分断」が起きているんじゃないか? と思うんですね。
違和感があって「なんか間違っているな」みたいなことを感じているんですけども、それを言うことはせずに留めておく、みたいな感じですね。あるいは「言わない」のか「言えない」のか? という問題もありますね。
それと、蓋をしたまま一方的に進めていくので、これが定着していくとだんだん「言ってもしょうがないよね」みたいなあきらめになって、それがまた違和感を生んで、もうなにも言わないみたいな。
そうすると「人と人の間になにか溝ができる」、あるいは「チームとチームの間に溝ができる」といったような、静かな分断が起きているんじゃないかなと。そんなことを感じていました。
今回、日本車両さんに取り組みをさせていただくにあたって「じゃあ日本車両さんはどうなっているのかな?」ということで、取り組み前に受講予定の方にインタビューをしました。そうしたところ「人間関係は良好だと思いますよ」ということでした。話を聞いていると、確かに険悪な感じではないんですよね。
ただ、いろいろと深く話を聞いていくと「お互いが感じている課題は、あんまり話したことないですね」とか「ベテランと若手に、多少の壁はありますよね」「なにを言ってもやっぱり『ベテランの経験にはかなわない』」、故に「ベテランが『こうすべき』みたいな話をしてくれると、それに従ってしまう」みたいなことですね。
業務上は雑談もなくて、ちょっとピリピリしているみたいな感じは窺えました。それから「一方的に進める」と書いてありますけれども。「あんまりフォローがなくて、結局は1人でやらないといけない」みたいな。連携したかたちでの仕事の進め方がなくなってきていて「忙しいので今の仕事で精一杯ですよ」という話ですね。
あきらめ、割り切りということでは「言いたいことをすべて言えないのは、それはそうですよね。組織はそんなものですよね」みたいな。「それが当たり前なんじゃないですか?」みたいなこととか、そもそもそういう率直に発言できる空気ではないですよね。
決して仲が悪いとか険悪なムードがあるわけではないんですけれども、心の奥底ではこんなことが広がっていて。「静かなる分断」みたいなことが、機電本部の中でもあったわけです。
少しまとめるとこんな感じなんですけれども、市場環境もよくて機電本部の事業は特に順調でした。故にいろんなタスクがあって、(社員が)目の前の業務で多忙だったんですね。なので人間関係は良好なんですけれども、タスク中心のコミュニケーションになっていて。みなさんに聞いていくと「今はいいけど、将来に向けた取り組みをしていないのはちょっと気になるんですよね」と。
「本当は新しいことにチャレンジすることが必要なんだけど、でもな……」みたいな。「それを言える雰囲気でもないし、忙しくてそんな時間もないし」という感じでした。なので、なんとなくみなさん思いは持っているんですけども、それがなかなかつながっていかないんですね。
そして、話している時の課題感は(スライドを指して)これです。今回、お伝えし忘れていましたけど、設計部門の開発技術部というところで取り組みを行ったんですけれども、設計開発のスピードアップが課題ということです。そのためには「技能伝承とマインドづくりが必要だよね」というようなことで「これをどうにかしたいんだ」ということをお話しいただいていました。
インタビューしていく中で感じたのは、技能伝承はたしかに重要なんですけれども、みなさんに思いがあって、それをうまく出せていない。自分たちから「こうしたい」と出せていないし、それを引き出せてもいない。それを引き出していって、自分たちが主体的に挑戦する場ができてくれば、技能伝承は逆に進んでいくんじゃないか? ということを感じました。
「主体的な挑戦」というのは、誰かに「これをやりなさい」と言われた挑戦ではなくて、主体的に自分たちが「やりたい」と思える挑戦の場を作ることが大事なので。そのためには、自分たちで思いを込めたビジョンを描くのが大事なんじゃないかな? という方向性を出していきました。
そういうものにチャレンジをすることで「誰かが誰かを教える」とか「育てる」というよりも「みんなが一緒に育っていくような『土壌』を作っていきましょう」ということを、このプログラムのコンセプトに置きました。
ということでプログラムの目的としては、未来に向けて「上下」だけでなく「横の関係性」を起点に、みんなが育つ育成観を生み出して。「変化の時代に成長し続けるための組織文化を醸成する」という感じにしました。この過程の感性を活かしながら、上司・ベテランの経験も活かしながら、お互いが成長していくということですね。
今回のプログラム、上司・部下の6ペア12人でやったんですが、みなさんに取り組みたいテーマをどんどん出してもらいました。それで自分の取り組みたいテーマと近い取り組みテーマを挙げた人とバディを組んで、その人とともに半年ぐらい一緒にやっていくプログラムです。
まずは「個人の未来ビジョン」ということで。「自分の内発的動機から出てくるビジョンって何なんだろう?」というのを出してもらい、一方で「組織の未来として日本車両が作りたい社会ってどんなことなのか?」「そのために必要なことは?」ということで、そこの重なったところから「どんなことに取り組みたいですか?」というのを出してもらった挑戦テーマを、まず設定しました。
それで取り組みたいことをベースに、バディを組んだ感じですね。もう1つ、成長テーマというのも設定してもらったんですけれども。これは挑戦テーマに取り組んでいくと、絶対に壁にぶつかるだろうと。意外と自分が逃げてしまいやすいパターンみたいなものがあるんじゃないかな? ということで、そういうものを成長テーマとしてセットしていただきました。
これをバディ双方で、挑戦テーマと成長テーマをサポートしながら取り組むようなプログラムです。(スライドを指して)こちらはプログラムの全体像で、ちょっと細かいのですべては説明できませんけれども。流れとしては今言ったような、ビジョンを描いてバディを組む。そこからバディの内側とか内発的動機に踏み込んでいく。上辺じゃなくて踏み込んでいくということを大切にしました。
そしてバディで思いを共有して、支援し合う。それからバディ同士だけではなくて、バディを越えて支援するみたいなことも、プログラムの中でやってきました。そうすることで、みんなが育つという体感をしていただくということですね。最終的に「教える」とか「育てる」ということから「みんなが育つ」というマインドセットにどう変えていくか? というところをやっていきました。
結果として、関係性としては「仕事をする相手」から「なんでも言い合える本当の仲間」という感じになってきましたし「そういう仲間がいるから、やりたいことを一緒にやれるんだ」というワクワク感も出てきて。1人で進めていた仕事が「みんなで成し遂げる仕事」になっていったような、そんな変化があったのかなと思います。
なので(スライドを指して)この絵みたいにダンスするように、楽しい感じで仕事をするようになっていったかなと思います。そういう「静かなる分断」を溶かしていったかたちになったんですけれども。「内なる旅」として自分の内発的動機とかビジョンを探りつつ、組織の未来も考えて進めていったんですが、そういうものを通して出会う・分かり合う場ができてきたのかなとは思います。
「なにを大切にしてきたかを語る」「原点や背景を知る」「重なりを見出す」。こういったところが1つのポイントとして「静かなる分断」をつなぎ合わせていったのかなと思っています。
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