日本のIT業界は反省すべき「WhatsAppの後にLINEが出るまで何年かかった?」

今後のモバイルゲーム産業はどこに向かう? #2/2

IVS 2014 Spring
に開催

WhatsAppが出てからLINE出るまで何年たっているんだよーー。gumi社長の國光氏は「日本のIT業界全員反省したほうがいいなと思う」と語っています。ではこれからのモバイル産業が狙うべきはどこなのか、gumi、DeNA、グリーの経営陣が議論しました。(IVS 2014 Springより)

「PC→モバイル、ソーシャル、海外」--DeNAとグリーの共通点

國光:グリーはこれまでどのように変革してきました?

荒木:(DeNAと)全く同じですね。うちもPCからモバイル行ったとき……。

小林:そう、そこでかいよね。

荒木:それでソーシャルゲーム始めたとき、まあ海外に出る(笑)。完全にかぶっているという。ただ、何か……。

國光:苦境の時期と。

荒木:そうですね。最初それこそ、PCのSNSを田中良和さんが1人でつくったところから始めてて、本当に最初の2、3カ月、4カ月はmixiよりもよかったんですけど、会社としての体力が違うじゃないですか。向こうはちゃんとした会社があって、開発部隊がいて、こっちは1人なので、うまくいくはずがないということで会社化して、開発体制を整えるのに、とはいえ1年半くらいかかったんですよね。

1年半ソーシャルネットワークの世界で遅れちゃったら、まあそれは巻き返せないよねということで、これは戦う場所を変えなきゃということで、モバイルに行くかみたいな話になったんです。

小林:そう意味では、戦場の選び方というのを、お互いすごい意識したと思う。みんな強敵、楽天もヤフーもすごい強かった中で、まずどこで戦うのという話で、概念とか基礎技術って共通するものじゃないですか。それをモバイルでもやる人と、モバイル専用でやる人と、全然違うUXの設計だから、それをどのくらい本気でやりますかみたいな、イノベーションってそういうことから起こることが多い気がして。

本当にだれも考えたことがない、超新しい、すごい斬新な、使い方が説明されないとわからないようなものというのは実は流行らなくて、何かあったような気がするけど、これナイスだなって、何でこれそういえばなかったのか不思議だなぐらいのやつが来ることあるじゃない。

WhatsAppが出てからLINE出るまで何年かかったか

國光:だって、これ何が恐ろしい話って、これ日本のIT業界全員反省したほうがいいなと思うのって、結局、WhatsAppが出てからLINE出るまで何年たっているんだよみたいな。

小林:確かにね。

國光:だってあれ3年くらいたっているよね。

荒木:WhatsAppって2009年くらいになりますよね。

小林:カカオもあった上で。

國光:何でだれもつくろうとしなかったんだろうみたいな。

小林:それは、うちらもみんな大反省ですよ、その点は。

國光:という感じで行くと、ほか結構いろいろありそうだよね。

小林:あるよね。

荒木:全然ありますよね。僕が一番個人的にねらっているというか、いい切り口だなと思っているのは、市場があって、巨大サービスもあって、売り上げも上がっているんだけど、基本今までいる会社がPCとかフィーチャーフォンとかいろいろサポートしなきゃいけないから、総合サービスになっているやつをスマホだけでやるという、メディカルとかはまさにそうですけどね。そうすると結構早くできるし、捨てられるからシンプルにできるし。

“なんとなく回ってしまってる”オールドエコノミーが狙い目

國光:もし今、日本の会社で買収するんやったら、どこが一番欲しい?

小林:ちょっと思いつきっぽいかもしれないけど、実はオールドエコノミーって結構いろいろあるんじゃないかと思っていて、何か(タクシー配車アプリの)Uberのディスラプトっぷりって、この間、おれニューヨークのタクシーコミッショナーの人を雇ったじゃん。

國光:引き抜いたじゃん。

小林:何でそういえば、こんなのなかったんだっけぐらいの話じゃない、あれって。オールドエコノミーって、何となく回っちゃっている人たちって別に変えるつもりないんだけど、ゼロベースでUX考えたらこんなのおかしいよねっていうものが結構あって。

例えばマンガボックスも何が受けたかって、紙の束をめちゃくちゃ持ち歩きたいですか?っていうところと、でも漫画は読みたいというところのすごいギャップがあるんですよね。単行本は売れているんですよ、そもそも。ずっと売れているんです。でも週刊誌はすごい下がっているんですよね。だって、こんなもの持ち歩いていないじゃないですか、みんな。

そこで、このギャップをどうやって埋めるんだっけというときに、普通に、全然別のディストリビューションの方法があるんじゃないの?って、関係者が多過ぎてなかなか動けない中で、何か普通にシンプルにユーザーに一番届けやすい方法をやってみてはどうかなっていうので、あれだけ受けるんだから、実は結構シンプルなことで解決できることはオールドエコノミーに結構あるんじゃないかという気はする。

荒木:オールドエコノミーをITでディスラプトというのは、超熱いと思います。

國光:例えば何をやる? 今から独立するんやったら。

荒木:今、僕欲しいのは、たぶん全国に地べたをやる営業組織を持っている会社とか、物流インフラを持っているとか……。

國光:リクルートじゃないですか。

ラストワンマイルの営業網・配送網を持つ会社にも魅力

荒木:そういうところを持っていると、そういうリアルビジネスをITでやるというのはすごいやりやすくなりますね。あと実店舗を日本中に数千点店舗持っているとか、というのがあるといいですよね。

國光:いい会社紹介しようか? イーモバイルって会社(笑)。ジーモバイルみたいな感じの(笑)。営業網もあるし、店舗もあるから、結構、今言っている話ではね。

小林:営業網といっても、何だろうな、ヤマト運輸くらいto Cにべったり行けるとか、そこくらいじゃないと、実際店舗があるだけだと結構重い気もするけどね。

荒木:だからラストワンマイルを持っているというところってのはありますね。

小林:最近そこでもいろいろイノベーションある気がするけどね。物流をクラウドで、bento.jpみたいな感じで、そこを本気で物流会社でやろうとするとヤマト運輸級にならなきゃいけないんだけど、それは別にだれかどいたらいんじゃないのみたいな。

國光:やっぱりポイントのところで行くと、あれだよね、グリー、DeNAも、くしくも両方とも500億くらいキャッシュがあるじゃない。この500億をどう使うかという肝心のところがね。

小林:どうしよう、gumiでも買おうかな。

國光:そんな安くないだろう、いくら何でも(笑)。

小林:そうだよね。

フリマアプリ「メルカリ」、いくらなら買う?

國光:あれは、例えばメルカリとかどう? ちょっと聞いてみようか、今、なんぼって? (笑)。

小林:まだ売らないでしょ(笑)。

國光:なんぼやったら買う? メルカリ。メルカリとFrjl(フリル)、どっち欲しい?

小林:人を知っているからね、答えないけど。どっち買うの? 僕は人を知っているから、知っているというか、なじみ度合いみたいな、そういうのもあるからね。

國光:そうだよね。でも、メルカリだったら、なんぼくらいかなと思う?

小林:それ先に答えて。

國光:なんぼやろな?

小林:まだ値段つけるの難しくない?

國光:いや、でも、オークションのところというか、フリマ系とか、あれって、それこそWinner takes allじゃない。といった感じで、一旦ググッと来たところって、後から追いつくの結構大変だと思うんだよね。

小林:大変は大変やろね。

國光:という感じで行くと、まだ売り上げが全く立っていない、利益が全く出ていない感じのところの今しかないと思うんだよね。なんぼやろ? なんぼ? 20億とか100億とかじゃ売らないだろうからね、彼。

小林:売らないだろうね、まだ。

國光:1,000億だったら絶対売ると思うんだよ。

小林:そりゃそうやろ(笑)。最近は何? ECに注目してるの? というわけでもなくて?

國光:今適当な感じ(笑)。でもECは興味ないよね。

小林:ゲームの次はここやろうとか。

國光:動画、ビデオ。

AppleがBeatsを30億ドルで買収したのは意味わからない

荒木:でもゲーム動画って、ちゃんとマージナルの領域から行けるじゃないですか。

小林:あれ安くない? Twitch。1,000億って。

國光:でもどう見るか次第やけど、結局Twitchの影響力からすると、1,000億とかって。でもね、そもそも最近のところがおかしいだけで。どこからなんだろう、おかしくなり始めたの。もともとでいくと、グーグルとかで言っても1,000億以上の買収ってYouTubeとダブルクリックとネストくらいでしょう。

小林:そう。モトローラもあるけど。

國光:ああ、そうか、モトローラか。だから結局10億ドルってほとんど……。

小林:あとAndroid。

國光:あれ10億ドルいってないでしょう。

荒木:そんなにいってない。

國光:だから、結局ここ最近になって何か……。

荒木:おかしいですよね。

國光:だって、Beatsなんて、これ30億ドル。

小林:Beatsは意味わからなかったね、正直。

荒木:あれは意味わからないですね。

國光:わからないよね。もともとで行くと、Instagramとかでも……。

荒木:あれは1,000億ですね。

國光:1,000億だよね。YouTubeで……。

小林:16億ドル(約1600億円)かな、だと思う。

國光:という感じで行くと、Twitchのところが10億ドルってそんなものなのかなという……。

「利益を出して、恥ずかしい」という風潮も?

小林:妥当なのかもしれないけど、でも、何か直近の株価のつけ方、グロースエリアに対する評価が特に高いと思うんだよね。もちろん株価って、最大限というかものすごい厳格に言うと利益で見るべきなんだけど、将来創出するであろう利益というのを見越したグロースに対して張る、(Amazonの)ベゾスがさんざん投資家を啓蒙したんだと思う。あれだけ、おれらはグロースでやるんだと。

荒木:利益出てなくても。

國光:そうなんだよ。おれ、いまいちよくわからないのが、うちのところは今まで利益出したことはないんだよ。上場するとか噂は出ているけど、今期も恐らく赤字なんだよ(笑)。という感じのところで、たぶん言い切っちゃえばいいと思うんだよね。

小林:確かに、おれ、この間何やったかな、何か……。

國光:黒字だったらいいじゃん。黒字というかトントンとかでも。そんなにいっぱい、だって今利益出す意味ってあるの?

小林:それね、会社の見られ方というのもあるなというのはすごく感じる。何だろうね。

國光:使っちゃえ、使っちゃえ、全部。

小林:そうね。この間、Facebookでメタップスの佐藤さんに……。

荒木:何か、利益出して情けない。

小林:こんな時期に利益出しやがって、恥ずかしいぞ、お前っていう(笑)。そうだよなと思いながら(笑)。

國光:佐藤君、悔しいもんだから、スパイクみたいな感じのところ、全く利益にならへんね(笑)。あれは確実にアドバイスもらって、とにかく赤字を垂れ流そうみたいな。

小林:でも、赤字が大事というか、グロースしそうな構造感だよね。

荒木:そうですね。

小林:やっぱりSaaSモデルとかって、たぶんそこを問われてるじゃん。BoxやDropboxとかさ。利益とか全然正当化できるレベルじゃないじゃない。

荒木:後で利益出るんだよねという……。

國光:だって、Boxもおかしいよね。あれ売上が何か……。

小林:売り上げより赤字の絶対額のほうがでかいですよ。

國光:売上100億ぐらいで170億ぐらい赤字じゃなかったかな。

小林:160ちょいぐらい、たしか赤字。それを説明してはったけど、彼が。

國光:でもこれね、時間3分前って感じだけど、終わんないよ。

小林:3分、早い。

國光:ここからビールを交える形で朝まで、このだらだらトークは続くかな(笑)。

小林:だらだらトークやな(笑)。そういう意味でgumiはゲーム産業でボンと華々しい上場したら、僕はすごい嬉しいです。

國光:でしょう。

荒木:リスクテイカーとして。

NASDAQもいけるけど、やっぱり日本のために…

小林:すごい嬉しい。どこの市場に上場したいの?

國光:そこで行くと、一応全部準備はするけど、やっぱり日本かなというとこで。たぶん何となく思うのが、あれだと思うんだよね、例えばこれでおれがNASDAQとか、行こうと思ったら行けるよ。行こうと思ったらNASDAQとか楽勝で行けるとは思うけれども、でも、うちまでそれに行っちゃうと、何か日本が見捨てられたみたいな感じになるじゃない。だから、どちらかというと、会社だけのこととか、おれ個人で行くとNASDAQとか香港でもいいんだけど、やっぱり日本のために、何とか日本で行きたいなという感じはやっぱり思ったりはする。

小林:さすがやね。

荒木:ただ、インベスターから「ブレイブフロンティア」の次は出るのかということを聞かれていると思うんですけど、それはどういう説明をしているんですか?

國光:いやいや、出るよと(笑)。シンプルで、基本、ヒットコンテンツを出す方は簡単だと。打席数と打率でしかないと。ということは、とにかく今の段階で行くと打席数を最大化していくしかないと。プラス打席数といったら、結局のところは資金力じゃない。プラス打率というところは結局のところはいい人材と、あと一部IPみたいな感じのところでしかないから。

荒木:というのを過去1年やったDeNAさんから、その戦略について。

小林:まあ、何と言うの。1周回すまで苦労するよ(笑)。回すと本当変わるよね。

荒木:回すとわかりますけどね、ある程度。

國光:なるほどね。

小林:そこを耐えるときのキャッシュ創出エンジンが、幸いブラウザゲームというのがあって、お互いそうだと思うんですけど、ブレフロ(ブレイブフロンティア)があるじゃないですか。ブレフロがある間に、次がいかに積もれるかっていう。

荒木:逆に一周ミスる前提で。

小林:カメラ目線って書いてあるから。

荒木:もうそろそろ。

小林:一言メッセを順番に回していくって感じなんですかね。

荒木:では、小林さんから。

小林:一言メッセ、どうしましょうかね。ちょっとこんな感じでとりとめもなく話してしまったんですけど、我々は大変仲良しなんですよね。ふだんから話していて、逆にいざこうやれと言われると何を話していいかわからなくなるというところなのですけれども……。

國光:だから、たぶんあれだね、インフィニティ・ベンチャーズ小林雅さんのちょっとミスだね。キャスティングミスで。だっておれ、前のとき、ライフネットの岩瀬くんとだったのよ。ふだん余り仲よくなりそうな感じじゃないじゃない(笑)。存在しているコミュニティが違うじゃない。

小林:おれ、岩瀬さんと仲良いよ。

國光:エスタブリッシュのところもあるものね。という感じで行くと、ふだん岩瀬さんと接点がないから、向こうもたぶんおれと接点持ちたいと思ってないじゃん(笑)。という感じだから、だから逆に聞きたいことがあって結構盛り上がるんだよね。さすがにここはしょっちゅう話しているだけにね。

小林:この間も一緒に野球見ていたんですよ。

國光:そうそう。しかも、ほとんどDeNA負けてばっかりなんだよ、今年。でも、おれが行ったときは勝ったんだよね。

小林:勝ったんです。

荒木:縁起がいい。

國光:という感じなので。すみません、メッセージの途中でした。

小林:いやいや、もう譲りますわ。

國光:何かちょっと、今心配している株主の方々にちょっと一言、言ったほうがいいんじゃない。

小林:元気にやってますよ! 期待してて!

1年で1000億円使えたら、それはすごい才能

國光:なるほど。じゃあ、ちょうどさっき500億ずつの使い道って話してたけど、いいアイデアが。うちに突っ込んだらいいんじゃない?

荒木:500億を両社で合わせたら買えるんですかね?

小林:両社で合わせたら買える? 買えるよね。たぶんそのくらいの金あれば。だって、もともと入っているし。それグイグイってやって。

國光:そこをまとめて、出資うちにどおっとしてやれば、おれ全部使うよ。たぶん1年以内に全部使う。それで行くと、結果、日本の会社のところが世界とれるじゃない。

小林:でも、本当にもし1,000億を1年で使える才能があるとしたら、それはすごいことだけどね。日本の会社ってなかなかできないじゃないですか、そういう勝負って。

荒木:半導体の工場つくるとか。

小林:そうそう、ぐらいしかない。

國光:真面目な話のところでいくと、日本のところが世界に出て行ってお互いが勝つみたいな感じってすごくいいじゃない。そういう状況をいかにつくるかというところが重要でしょう。だから、今、グリーもDeNAもうちらのところも、これアメリカのところに行けるから、逆にアメリカ人ばかりじゃきついじゃない。そういう状況をいかに作っていくか。

小林:最後、荒木さんの締めをお願いいたします。

荒木:ありがとうございました。

制作協力:VoXT

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1 「飢えた魚の群れの生けすにボンと…」DeNA小林氏、初期ソーシャルゲームの盛り上がりを振り返る
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