2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
提供:LINE株式会社
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稲益仁氏(以下、稲益):ご紹介いただきました、サイバーエージェントの稲益と申します。販促革命センターという少しエッジのたった名前の部門の責任者をやっています。
杉本さんからお話のあったアカウントアドを専業にやっている部門です。要するに、LINEをアカウントアドというプラットフォームとしてまったく新しいマーケティングやセールスプロモーションを手がけていく、というかたちで立ち上がっている部門です。
取り扱っているものはスタンプや公式アカウント、LINE ビジネスコネクトが中心になっております。なのでタイムライン広告以外をやっている部門になっております。
本日は具体的になにをやってるかと、実際の現場でどのように活用しているのか。そして効果もご紹介できればと思っております。
杉本さんからお話がありましたが、代理店から見たときにLINEをマーケティングで活用すべき理由をいくつか簡単にまとめました。重複する部分もありますが、お話させていただければと思います。
スマホを使っている時間のうちの8割をアプリで消費をしているということ、そしてどんなユーザーさんであっても基本的にLINEがトップに来ているという話です。
メガメディアだとYahoo!、Googleなんですが、LINEさんは滞在時間が非常に長くて、Googleの約2倍くらい使われています。
もちろん、コミュニケーションをするプラットフォームでメッセージが来るたびに開くので、基本的には1日に何度も接触します。つまり、日本で1番使われているアプリで、1番長く見られていると言い切っていいと思っています。
そんな中、ほかの運用系のディスプレイの広告よりも効果がいいということを書かせていただきました。
こちらは実際の事例で、我々がすべての広告をやらせていただいている化粧品のクライアントさんでのクリック単価の差ですね。リターゲティング広告で80円くらい、ノンリターゲティングのディスプレイアドで100円くらい、LINEだと25円。ものすごく安いです。
同じクライアントさんでLINE Ads Platformもやっていただいているんですが、それと比べてもCPOは半分くらいになっています。
一見スタンプは高いイメージがあるんですが、CPCに直してCPOの効率を見ていくと、実際は効果が高いです。Yahoo!、GoogleをやっていてLINEをやっていないところはまだ多いですが、そういう意味でもやらない理由はないということで、営業活動をさせていただいてます。
ここから具体的な事例のケーススタディと、我々が作っている機能も含めてご紹介いたします。最初はリターゲティングメッセージです。例えば化粧品の広告アカウントがあります。メッセージをタップしてランディングページに遷移をしていくんですが、商品をカゴに入れて購入しようする段階で離脱してしまう、というストーリーになっています。
そうしたときに、これは自由に時間を設定できるんですが、数時間後など、設定した時間にもう1度メッセージが来る、というのもやっております。「買い物カゴに残っていますよ」というかたちで届く機能を実装していまして、数社すでに導入いただいています。
今までのリターゲティング広告となにが違うのか、という話です。ID連携はユーザーとの情報を紐づける、LINEアカウントとクライアントが持つユーザーIDをつなげる必要があったんですが、そういったものが不要になっています。
あとは、無視しづらいです。リターゲティング広告ってたまたまWebを見ていたら出てきた、みたいな感じだと思うんですけれども、ダイレクトに来るので無視しづらいということ。
また、ディスプレイ広告でリターゲティングをやっていくと、どうしても入札競争に巻き込まれるので、先ほども事例に出ましたが、CPCで80円くらいという話からするとかなり安く抑えられる利点があると思います。
実際の効果なんですが、かなり高い数字が出ていて、クリックレートでだいたい50パーセントほどと非常に効果が高いです。
私も十何年もインターネットマーケティングやってるんですが、なかなか見たことがないCTRとCVRが出ているので、「LINEの威力はすごいな!」という感じで導入を進めています。
次にご紹介するのがメッセージサーチです。これはLINEのトークルーム上で検索ができる、というものを開発しておりまして。LINEでアルバイト探しというストーリーになっています。
質問に選択肢を選んで答えていく、駅名を入れて絞り込んでいくとアルバイト情報が出てくるというストーリーになっています。選択をしていくと、カルーセルフォーマットに対応してLINEの中での検索結果が見られる、といったものを作っております。
これのなにがいいのかというと、今まではLINEのメッセージをきっかけにWebサイトに訪れるというのが普通で、Webサイトで探してくださいね、というのが当たり前でした。
しかし、そうするとどうしても離脱をしていくので、コンバージョンまでが遠くなっていました。そこがLINEの中で探せるようになることで、離脱を少なくしてコンバージョンレートを上げようというところが1つ。
あとは、検索のデータが全部LINEのアカウントと紐づいて保存できるので、これを使ってまたセグメントを作ってプッシュマーケティングができる、ということをやっております。
実際どれくらい効果が出ているか。まだ検証中なんですが、検索結果後のカルーセルのクリック率ですね。このカルーセルが表示された方に対するクリック率は150パーセントです。
どういうことかと言うと、いくつか出てくるのでみなさん2、3回押してくれることで、ほぼ100パーセントの方が押してくれるという非常に高い効果が出てきている状況になっています。
次に我々サイバーエージェントは子会社でAIメッセンジャーという会社を持っています。AIのエンジンを積んだチャットボットエンジンをLINEに接続していまして。
今まさに始まったばかりの事例なんですが、こちらは非常に高単価の商材です。お店に行くのを予約するようなランディングページがあります。コンバージョンレートが非常に低くて、せっかく広告費をかけてランディングページに連れてきてもほとんどが離脱するという状況でした。そのため、またそこに大量のお金をかけてリターゲティングで呼び戻す、というかたちになっていました。
見ていただくと、「Webでフォームの申し込み」と「電話」というチャネルになっています。Webのお客さんはなかなか電話してこないので、これをLINEで質問するというかたちで、LINE カスタマーコネクトを使って導入をいただいています。
そうすると、ここからはLINEなので、わりと気軽にお問い合わせしやすくなり、LINEのアカウントの中でAIで自動応答する仕組みです。するに、ここを一度受け皿にして、ユーザーの質問の内容とLINEのアカウントが取れますので、ユーザーを掴むことができます。
少し難しい問い合わせがあった場合はすぐにオペレーターにつなぐようにして、インバウンドセールスをします。問い合わせをしてきた人に直接対応することで、高額商材なので人件費かけられますから、人件費をかけてここでインバウンドセールスをして、そのまま直接予約につなげるということをやっています。
もちろんチャット、AIの対応だけで終わってしまう人もいますし、オペレーターにつながっても予約しない方もいます。ですが、その人たちに対してもLINEでつながった状態になっていますので、後日アウトバウンドセールスをしています。
これもオペレーターが一人ひとり、見込み客に対して話しかけにいくことをやっていまして、チャットで営業をやっています。電話で営業するのは普通だと思いますが、今こういう新しい事例が出てきて、思ったよりもけっこう取れているので、今後が楽しみなビジネスに成長してきています。
我々のAIメッセンジャーでどんなことができるか、簡単にご紹介できればと思います。チャットなのでLINEログインを使っておくと個人情報も全部紐づけて管理ができます。
この事例のストーリーとしては、この人は洗濯機を買って、その後困ったことがあって問い合わせをしてくる流れになっています。質問への回答として動画を送ることも可能です。これは全部ボットで対応してるのですが、FAQの問い合わせから絞り込んで探していく機能があったりとか。
この人の場合は付属品がなかったのでトラブルになっていたんですが、その人たちに対してオペレーターにつなぐ前に事前にロボットがヒアリングをする機能も搭載しております。
もちろん写真を送れたりもするんですが、ある程度ヒアリングを進めてオペレーターにつなぐことで、オペレーターのコストを削減する、ということも実現しています。
LINEログインを使っているので「これは送った住所に届けたらいいですか?」みたいなストーリーになっているんですけど。もちろんスタンプでコミュニケーションをとることもできます。
結局、洗濯機のキャップがなかった話なので、後日この方に「お送りしましたよ」みたいなこともプッシュ配信で送ることができます。
次の事例がアプリのリテンションです。アプリのプッシュ通知がなかなか効かないという話が杉本さんからもありましたけれども、実際にはなかなか……そもそも「アプリを消されると怖いのでプッシュ通知はやっていません」というクライアントさんもけっこう多いです。なのでアプリプッシュが効かなくなってきています。
では、どうしようかという話で。クライアントさんがIDFAのデータを持ってまして、LINEももちろん持ってますので、ここにデータを紐づけてアカウントにそれを入れると。アカウントを持っていて友達がいることが条件なんですが、IDFAで一致した方に対してプッシュをしていくと。
LINEは先ほどからご紹介している通りかなり率も高く効果も出やすいところでアプリへの呼び戻し施策をLINEを使ってやっております。
さらにIDFAのデータを紐づけるときには、アプリを1週間起動していない人、みたいなかたちでIDFAにセグメントを作ってあげて、突き合わせてやっていくんですけれども。実際に配信後の1週間、配信前の1週間で起動率が150パーセント程度アップした事例が出てきております。アプリのリテンションにも使えるということです。
1番オーソドックスでやってるところは多いですが、ID連携ですね。購入後のページ、サンクスページに「ID連携をしてくれたらなにかあげるよ」みたいなインセンティブをもってWebサイトからLINEのアカウントに友だち登録させると。
一応弊社では自動的にユーザーIDが挿入される機能を作っていて、コネクトが非常に簡単にできる機能を作ってデータ連携をしています。
どういうことをやっているのか、一部だけご紹介すると、誕生日にメッセージや、ポイント2倍を上位の会員さんにお届けしたり。ほかには、過去のレコメンドです。購買データから商品をレコメンドしています。効果は見ての通りかなり高く、CRM効果としても非常に高くなっています。
もう1つご紹介しておきたいのが、携帯電話番号です。もちろんハッシュ化して、企業さんが持つ携帯電話番号とLINEさんが持っている携帯電話番号を紐づけて配信ができることもやっています。
ID連携できる人はお友達のうちのごく一部です。その場合はもう少し効果を広げたいという話があるので、先ほどのIDFAや携帯電話番号を使って友達を紐づけていきます。
ここは世界観が変わってくると感じているんですが、先ほどの電話営業の置き換えをLINEのチャットでやっています。なので企業さんがアウトバウンドコールをしたり紙のDMを送ったり、紙のDMを送ってもどうしても10円以上かかってくるので、それよりも安価に、しかも確実に届けられ、しかも8割くらいがタップしてくれるLINEでCRMできるというのは、企業のCRM活動が変わってくるな、と思っています。
LINEにアカウントを作ってお友だちを集めておくことはメリットしかないと思っていまして。先々、どんどんコストは下がっていくと思いますので、こういったかたちの新しいCRMが今後浸透していくのではないかと思っています。
最後に、先ほどアンケートの話があったと思います。先ほどはキリンビールさんの例でしたので、似たようなことをお話します。我々の場合はトークルーム上でボタンタップで簡単に答えられる機能になっています。
帰宅時間を聞いて、男性20代のよく飲むお酒を聞きます。すると、この人は19時に帰ってくる、だいたい海外製のビールを飲む回答をしているので、19時にビールの広告を送ることは普通です。そこで、この技術を活用してチラシを作ろうということを今やっています。
例えば郵便番号や属性、できれば家族構成を聞いて、同じ企業さんからのメッセージをこのように出し分けることも可能です。
しかもチラシ風にして毎週金曜日にかならずお届けする、というかたちにすることでチラシがLINE化してくる、デジタル化していく、といったことを進めています。
新聞の購買層も減っていますし、購読者層も減っています。チラシを送りたくても送れなくなってきているので、あらゆるものをLINEで解決できることを進めています。
ちょうど時間となりましたので、お話を終わらせていただければと思います。本日はありがとうございました。
(会場拍手)
LINE株式会社
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