2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会者:次の方、よろしいでしょうか?
(会場挙手)
司会者:真ん中の一番前の方。
記者9:NHKのヨシタケと申します。先ほど社長、この後なんですけど、委員長として調査を続けていくというふうにおっしゃっておりましたが、今回の問題の悪質性はわかってきてる中で、うかがいたいのは調査した後の進退のことです。まだ社長を続けたいというふうに思っていらっしゃるのか、それについてお答えください。
川崎博也氏(以下、川崎):これは昨日も申し上げましたが、現在、私の使命というのは、安全性の検証をメーカーさんにやっていただいておる、それの最大限のご支援をするということと。
先ほど申し上げましたが、徹底的な分析と対策、それも語弊があるかもしれませんけど、本当に対策をどうするんかというのを、それが私が与えられた使命であるというふうに思っております。
まずはそれに全力を傾注したい。その後、いろいろな進退に関する議論というのがあるかもしれませんけども、その時考えたい。
記者9:議論というのは、ご自身で決めなくて、外部の人に判断してもらおうということなんでしょうか? ご自身で判断するもんではないんでしょうか?
川崎:それはまた慎重に考えたいというふうに考えております。繰り返しますが、今は原因と対策、あるいは、我々の不適合品が出て行ったユーザーさまの安全性の検証が最優先だというふうに考えまして、そこへの私としての全力をもって傾注したいというふうに考えております。
司会者:じゃあ、すいません。マイクを持たれてる。
記者10:日本経済新聞のオオニシと申します。先ほどの質問の鉄の4件の話、やはり重大だというふうに考えるんですけれども。
これ、そもそも11年6月から17年7月まで出荷してたと思うんですけど、どういう経緯で見つかったわけでしょうか? つまり、今回の御社の自主監査とは別のかたちで見つかったわけですか?
勝川四志彦氏(以下、勝川):それぞれ状況が異なります。例えばですね……。
記者10:いや、状況異なるって、これ、1社ですよね?
勝川:え……?
記者10:(報道陣に配られた資料の)⑥。
勝川:あ、すいません。
記者10:2011年6月から今年の7月まで。
川崎:例えば、この4社で今回の事案が見つかった理由というか、バックグラウンドのご説明でございますよね?
記者10:そうです。
勝川:はい。こちらについてはですね、人の異動によってですね、不具合が見つかりました。検査機器が不調でですね、本来の機器が出せない状態にあったんですが、その事実を知りながらですね、改善を図らなかったということで。きっかけという意味では、人の異動というふうに理解をしております。
記者10:それは⑥の話ですか?
勝川:はい、⑥でございます。
記者10:で、これもすいません、確認なんですけども、本来このケースであると、取締役会にも報告があったということなんですが、そもそも会社としてこういうのは公表する話ではないんでしょうか?
繰り返しになりますけど、なぜこのタイミングで公表するのか? つまり、こういう話にならなければ、これはずっと隠されていたっていうふうに理解してよろしいわけですか?
勝川:こちらのほうは、事案といたしましては、その会社のまったくの管理ミスということで原因を考えております。金額的な意味合いも含めて、社内ではこの管理ミスということ自身は大きな問題提起はしなかったんですが。
その管理ミスがわかった時点で改善を図らなかったというところに、悪質性というのを我々なりに判断させていただきまして、弊社のコンプライアンス委員会にかけさせていただきました。
記者10:この未実施っていうのは、データの書き換えということでよろしいわけですか? 今問題にしてるのは⑥の話です。
勝川:あ、あの……、すいません。
川崎:そういう意味では、鉄鋼の4案件が、例えば捏造・改ざんなのか、あるいはそうじゃなくて、単に試験後やらなかっ……、これですね、正確にもう少し言ったほうがいいんですけど。
勝川:すいません、あの……、今のはですね、申し訳ございません、7番のお話でございます。
記者10:いや、ずっと6番って聞いてるじゃないですか。
勝川:はい、申し訳ございません。状況としましてはそうなんですが、6番につきましてはですね、まだ調査中でございます。まだこちらのほうはですね、発覚が新しいということも含めまして、最終的にまだ調査中の段階でございます。申し訳ございません。取り違えまして申し訳ございません。
記者10:じゃあ、もう1回質問やり直します。6番のケースはどういうふうなかたちで発覚したんですか? なぜお聞きしてるかというと、これ、今年の7月に発覚してるので、これも人事異動なんですか?
勝川:こちらもそうでございます。同じく管理ミスでございまして、最終検査機器が故障いたしました。本来の機能を果たしていないことを確認いたしましたが、その後も製品を出荷し続けていたという事例でございます。
記者10:最後1問にしますが……。
司会者:すいません、ちょっと、次の方で……。
記者10:いやいや、これちょっと、だって。最後1問にしますけれども。そもそもこういうケースは御社、公表しないっていうことなんですか? これはなぜその時公表するという判断をしなかったんですか?
勝川:お客さまとの間でですね、その事実をお話しまして、状況それから中身を確認させていただく中で、問題を解決させていただきました。
そういう中で、先ほど申し上げましたように、管理ミスはいたしかたないといたしましても、その後の、発見した後の処置が非常に問題であるということで、コンプライアンス委員会に報告というように措置をさせていただいた次第でございます。
司会者:それでは次の方、よろしくお願いいたします。
(会場挙手)
司会者:じゃあ、前の方。
記者11:神戸新聞のタカミと申します。今回こういうことが起こった企業風土というか、背景についてちょっとうかがいたいんですが。社長も「なぜ、原因を把握するのが一番」というお話ありましたけども、こういうのを許す組織風土としてですね……。
これまでものづくり推進部であるとか、横串を通す作業っていうのはされてきたと思うんですが、それがまったく機能しなかったということになると思うんですけども。歴代経営陣がタコツボ化したような組織をなんとか1つにしようというふうにされてきたと思うんですけども、それがなかなか機能しなかった背景というのはどういうことがあるんでしょうか?
川崎:まさしく、例えばアルミ・銅事業部門の4拠点あるいは海外のグループ会社で、同時にこういうのが出たというのは、本当にどう我々として謙虚に分析するのか、まさしくやっているところでございまして、先ほど申し上げましたけど、経済産業省さまのほうからも、「昨日を起点に1ヶ月以内でそれをまとめろ」というふうに言われてますんで、やっているところでございます。
ただ、ものづくり推進部というのは品質監査の機能を持たしたんですが、それは機能したというふうに考えています。というのは、監査をして自主点検を促して、民民(契約)もやっていくという中で全部出てきてますんで、それはそれで機能した、と。
ただ、「なぜもっと早くからやれなかったのか?」という、いろいろご質問あろうかと思いますけど、繰り返しになりますけど、今回こういうふうに大規模で広範囲にわたって出たというのは、本当に今、まさしく私の最大の今悩んでいるところでございまして、それを分析したいというふうに思っています。
記者11:ものづくり推進部は2010年に作られましたけど、7年間これが出てこなかったっていうのは、やはり機能しなかったという。
川崎:それはですね、品質監査機能を持たしたのは昨年からなんです。それまではものづくり推進部というのは、各生産現場の生産性とかですね、あるいは、若手の教育とか、そういうのを主眼に作った部でありまして。
やはり昨年の神鋼鋼線ステンレスのJIS法(違反)というのを重く見まして、本社にその監査機能というのを持たす必要があるっていうことで、去年作ったわけでございます。とくに11月に品質統括室、それがスタートでございます、ものづくり推進部のミッションとしては。
司会者:申し訳ございません。次の方でよろしいでしょうか。
(会場挙手)
司会者:はい、どうぞ。
(記者12、品質保証についての質問)
川崎:品質は基本的に事業部門でその責を負うというか。で、本社にそういうガバナンス機能ができたのは事実、去年の11月のものづくり推進部の品質統括室が最初でございます。
(会場挙手)
司会者:はい、すいません。一番前の方で。
記者13:Automotive NEWSのオカムラと申します。先ほど出荷先が500社とありましたけれど、この中に海外の自動車メーカーも含まれていると理解してよろしいでしょうか? 報道によりますと、Tesla、GM、Renault、Groupe PSA、Daimler、Valeo、Volvoなどが出荷先に挙げられていますけれど、こちらのほうからも事実関係について、リコール等を含めてご連絡は取られているんでしょうか?
勝川:具体的な向け先については、残念ながら今日は差し控えさせていただきます。ですが、ユーザーさま、納入先のユーザーさまにつきましては、そういうご連絡と、それから、安全性に関する確認の打ち合わせ、私どもで何が協力できるかというのをお聞きしまして、要求いただいたデータですとか、素材メーカーとしての技術的見解をお伝えをしているという段階です。
司会者:それでは次の方、よろしいでしょうか?
(会場挙手)
記者14:すいません。ブルームバーグのスズキといいます。信頼が失墜して、さらにこれから考えられる費用負担にも応じていかれるということで、現状、今後、神戸製鋼として、企業として存続できるのかどうか、このあたりの現状の認識というのはどのように捉えてらっしゃいますでしょうか?
川崎:今後、ユーザーさまのみなさまからどういうご指示、お声が上がるかというのはわからないわけでございますけども、現状だけの認識で申し上げますと、例えば先ほど、今回の不適切な品質不正案件というのは総売上の4パーセントと言いましたが、残りの96パーセントはどうなってるか、という話でございます。
それは、先ほどアルミ・銅の品質の整合性と申しますか、これは実際の各メニュー、製品の品質の生データとミルシートの整合をほぼ終えたと申しましたが、それが合致している案件。
ただし従来ならば、これが品質は大丈夫だということになるわけでございますけど、加えて、今回の事案を含めて、例えばアルミ・銅事業部門につきましては、例えばダブルチェックをやるとかですね、加えて……、(内山氏に向かって)「もっとやってる」?
内山修造氏:トップレベルでの品質……。
川崎:トップレベルでの品質の、例えば確認とかですね、そういうのを前提に出荷さしていただいています。それは、しかし、神戸製鋼が信頼できるから引き取っていただいているというわけではなくて、いわば条件付きと申しますか、というふうに認識しております。
したがいまして、その条件がどこで取れるんかというのが、まさしく今回我々が1ヶ月以内にまとめようとしている原因の制度と対策の確立がかかっている、というふうに考えております。したがいまして、アルミ・銅はそうでございまして、他の事業部門もそういう考えというか、……でいていただいたらよろしいかと思います。
つまり、実際に供給が足許止まっているのは、先ほどのアルミ・銅の案件に限られる、と。ただ、今後、ユーザーのみなさまからどういうお声があるかっていうのはわかりません。
司会者:はい、次の方、よろしいでしょうか?
司会者:次の方、よろしいでしょうか?
(会場挙手)
記者15:朝日新聞のノグチです。(資料の)9番の案件についてお尋ね差し上げます。神鋼鋼線ステンレス株式会社のこの案件は、昨年のJIS法に違反している関係で発表があった会社の件かと思いますが、その認識で正しかったでしょうか?
川崎:そうでございます。
記者15:その前提でおうかがいを差し上げますが、今日これ、発表されたこの内容は、昨年の発表の時点でご説明をいただいたものでしょうか? それとも、今回初めてご説明をされたものなのか、初めてだとするならば、なぜ去年ご説明をいただけなかったのか、教えてください。
勝川:昨年に発表させていただいた事案につきましては、JIS法に関する違反の問題ということで公表させていただきました。その時点では、この部分については公表しておりませんでした。
この公表しなかった理由でございますが、お客さまとの間で解決の合意がございまして、公表できなかったということでございます。もちろんお客さまにはご説明をさせていただいておりますし、それから安全性に関しても、お客さまから問題ないというふうにうかがっております。
司会者:次の方、よろしいでしょうか?
(会場挙手)
司会者:真ん中の列の方で、女性の方で。
記者16:日本テレビ、アンドウです。お願いします。社長がこの案件、新たな案件を知られてから1ヶ月半経っていると思うんですけれども、だとするとそんなに短い期間じゃない、1ヶ月半も経っているという感じなので。
今、原因調査中で調べているということですが、1ヶ月半の間に社長自身も「まだ原因解明ができないな」とただ待っているだけではないと思いますので、今のところどんなところが原因だったかと思われているか、ということと。
それから、トップとして今後悔していることがあれば、どのような点を後悔されていますでしょうか?
川崎:まったく原因、対策について考えてないというのはございません。当然ながら非常に、先ほど申し上げましたけど、アルミ・銅事業部門の全拠点、これは同時に発覚するのかというのは大変、みなさんから見ても不思議だろうと思います。
ここが最大のポイントでございまして、どこにアルミ・銅として、あるいは本社部門のマネジメントで原因があったのか、というのを考えております。
例えば、これはまだ今後の原因でございますけども、先ほどの監査機能、いわゆる民民をどう考えたんか、あるいは現物監査をどうしたんかという、そういう、まあ、これは本社機能。あるいは、それが事業部門にあったのか、なかったのかという話とか。
やはり工程能力、余力の話とか。あるいは、過去の経験からそういうのを……できあがってしまった、とかですね、いろいろあるかもしれないというふうに考えています。
ただ、それをまだまだ、なんかの結果を待って考えるんではなくて、もう今の安全性の検証へのご助力……、いや、ご支援とともに、考えてるのが事実でございまして、それを、先ほど申し上げましたけども。
「1ヶ月以内にまとめなさい」というご指示も昨日いただきましたんで、鋭意そのまとめに入っていきたいというふうに考えています。
ただ、本当に従来のような分析では、今回の事案というのは整理しえないというふうに思ってますんで、どこまで範囲を広げるんかというので、今やっているところでございます。
それと私自身の反省という観点でございますけども、先ほども話ございましたけども、神鋼鋼線ステンレスでJIS法違反に加えて民民というのも、そこは認識しました。
そういうことで、鉄鋼事業部門については、例えば民民の自主点検というのも始めさせました。それを本社で監査するというのを、11月に組織を作って、この4月から始めさせる。
これは、それの認識に立ったのは鉄鋼事業部門の事案が、やっぱりそうさせたというふうに思ってます。それを、なぜアルミ・銅事業部門に適用しなかったのかというのが、私の……、まだこれはどういう原因になるかというのは、これから、今本当に悩んで……考えているんですけども、そういうことも1つの要因になろうかというふうに思います。
そこの原因が何であったのか、これは私自身のジャッジの話ですけど、そこも原因、どういう原因だったのかというのも、全体の原因の1つになってくるかというふうに推定しております。で、しばらく……、繰り返しになりますけど、「1ヶ月以内にそれをまとめろ」というご指示でございますので、その整理には必ず入っていくものだろう、というふうに考えております。
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