2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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小池百合子氏(以下、小池):みなさま、こんにちは。今朝ほど、第20代東京都知事に就任をいたしました、小池百合子でございます。あらためて、みなさま、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
今朝、初登庁いたすまでにも、本当に多くのみなさま方からメール、SNSなどでお声を頂戴をいたしました。もっとも多くのお声は、都政の改革に「がんばれ!」という励ましの言葉でございました。
選挙期間中は「劇団ひとりだ」などと揶揄されたわけでございますけれども、1人から始めて291万人余の方々に、改革を求めるうねりが広がりましたことに、正直驚いておりますとともに、重責を担った、その現実にあらためて身を引き締めているところでございます。
そして、都知事に就任した今は、1,360万人都民のみなさま方の生活、命、そしてそれぞれ環境、これらをしっかりと守っていく、そのことに邁進をしてまいりたいと、このように考えております。
私はこの選挙におきまして、東京大改革を掲げて多くの方々からご賛同をいただいたところでございます。これは選挙のための言葉というわけでございません。
都民のみなさま方とのお約束でございますので、東京大改革についてはしっかりと実行していきたいと、こう考えております。
そこで、具体的なこれからの私の取り組みについて、若干ご説明させていただきます。「都政改革本部」なる組織を設置をいたしたく考えております。都知事としての私的懇談会という位置づけになろうかと思います。
そして、その内容でございますけれども。私自身を本部長といたしまして、都の職員、加えて既得権益にとらわれない外部の委員、この方々とともに構成していきたいと考えております。
その目的でありますけれども、都庁、そして出資団体等の業務、組織、予算等のあり方を点検する。そして、都民のみなさま方にその結果をご報告するということであり、都政をまさしく「都民ファースト」というものに改善をしていく、ということでございます。
この都政改革本部におきましては、過去の慣例にとらわれることなく、効率、効果、そして透明性の観点を重視して、取り組んでいくものといたしております。
そして、この改善策が出されましたならば、日常業務の改善に留まらず、事業や組織の廃止、経営形態の見直しなどの抜本策を含み、それを改善に導いていきたいと考えております。
また逆に、必要と思われる場合は追加にさらに投資をする。それから組織の再編というようなかたちで、硬直化しないで、より都民のみなさま方のニーズに即した都政としていくという、そのための機関でございます。
なお、この都政改革本部の下に、特定の課題について調査チームを設置したいと考えております。現時点で考えておりますのは2つございまして。
1つは「情報公開調査チーム」。情報公開でございます。これは選挙中からもずっと情報公開の必要性、そしてまたほかの都道府県と比べましても、東京都はこの情報公開というのは若干遅れております。というか、下から数えたほうが早いという状況でございます。ということで、1つが情報公開の調査チーム。
そしてもう1つが、都民のみなさま方にもご負担をおかけする。しかしながら、この首都東京はホストシティでございます。オリンピック・パラリンピックの調査チームを設けたいと考えております。これも都民のみなさま方のお金が適切に使われるのかどうかといったようなこと。
もちろん都庁内、行政でそれを進めている部門もございますけれども、一方で、外部のみなさま方にご参加いただくかたちでのこの改革本部のなかのオリパラ調査チーム、これらも外部のみなさまの視点も尊重しながら、都民のみなさまにご負担をお願いするという観点から、助言をいただくというかたちになるかと思います。
いずれにしても、都庁改革でもっとも重要なことは、徹底した情報公開だと思っています。先ほども申し上げましたように、各種の調査を見ておりましても、多くが47都道府県において、東京都が最低に近い結果となっているわけでございまして、開かれた都政にはまだ遠い状況でございます。
これは暴くというよりも、開いていくということを思っております。そして情報公開調査チームにおきましては、都庁の情報公開の実態評価をいたしまして、あるべき姿を論じ、本日から知事主導で可能な限り、あらゆる方法で情報を見える化してまいりたいと考えております。そして最終的には、情報公開のルール、規制の見直しなどをしていきたいと考えております。
常に都民の方々に見える都政を進めていきたいと考えております。東京都と関連省庁の責任分担体制も明確にしていきたいと思います。基本的なベースは決まっておりますけれども、その妥当性をチェックしてまいりたいということでございます。
それから入札・購買等に関しましてもチェックをし、次回の都議会の定例会の開催前の9月には、オリパラ調査委員会の中間報告ができるように、作業を進めていきたいと思っております。
いずれにしても2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、成功させていかなければなりません。それは都民のみなさま方のほとんどが感じていらっしゃることかと思いますけれども、同時に都民のみなさま方に愛される東京オリンピック・パラリンピック、そして国民のみなさまが参加していく、総じて盛り上げていくような東京オリンピック・パラリンピックにしていかなければならないと考えております。
このようなかたちで、国とオリンピック組織委員会、東京都がきちんと連携していくためにも、東京都といたしましても、予算・運営体制を明らかにして、都民のみなさま方にそのことをお示ししていきたいと考えております。
まあ調査チーム、今2つを申し上げましたけれども、課題は山積いたしております。なすべきことはまだまだあるわけですけれども、しかしながら、もたついているわけにもまいりません。
そこでスピードを優先させながらも、細かい部分をきっちりと詰めていきたいと考えております。私の都政における理念は、あくまでも都民ファースト。都民が第一ということでございます。
都民のみなさんが今一番なにを問題にしているのか、なにを必要としているのか、ぜひその声を私のもとにも届けていただきたいと思います。そのための双方向の情報インフラシステムを早急に用意したいと考えております。
そして都民のみなさまのご協力なしには、東京大改革というのは進まないと思いますので、ぜひとも都民のみなさま方にも参加していただいて、この東京大改革を進めたいと考えております。
そのうえで、私が目指す東京でございますけれども、選挙の最中も、3つの新しい東京シティをつくりたいと申し上げてまいりました。
1つは、安心・安全な街、セーフシティであります。そして2つ目が、すべての都民のみなさま方が活躍できる、ダイバーシティでございます。そして3つ目が、将来の成長戦略にもつながります、スマートシティ。この3つでございます。
これからの東京のビジョンとして、この3つの「シティ」をひとつずつ進めてまいりたいと、このように考えております。
なお、本日都庁の職員の方々に訓示を行わせていただきました。この間、なにかと都庁の職員のみなさま方は、知事の交代なども相次いだということもございます。
そういうなかで、まず、職員の方々のやる気、士気を高めるというのがトップである知事の役目ということから、いくつか課題といたしまして、というか、私のほうからお願いしたことがございました。
まず、「できない理由を探すよりはできる方法を考えろ」ということでございます。そして、2つ目は「どんどんと提案をしてほしい」ということも申し上げました。
3つ目には、大義と共感。これは、私、これまでの、環境大臣の当時、クールビズを始めた経験をもとにいたしまして。
役所というのは往々にして、予算の獲得にはもうしゃかりきになってやるわけですけれども。そして、それをきちんと執行する。だけど、効果についてはあまりフォローアップしていないようなことが。これは中央官庁にもいえることでございまして。
やはり大切な都民のみなさま方のお金を有効に使っていく。それは単に予算だけでなく、いろんな知恵を使いましょうということを、クールビズを例に引き合いに出させていただいて、お話をさせて、訓示として申し上げたところでございます。
いろんな工夫をしていくということが大事かと思っておりますので、この点でも、都民のみなさま方からもいろんなご意見を頂戴できればと、このように思っております。
最後に、本日都知事に就任をいたしました、この機にひと言、私の本日の心情を申し上げたいと考えております。
大西洋の無着陸飛行をしたことで有名な(チャールズ・)リンドバーグさんの奥さん、この方は女性飛行家の草分け的存在であります。アン・モロー・リンドバーグという方がおられます。女性飛行家。
このアン・モロー・リンドバーグさんは、「成長や改革、変化のなかにこそ、本当の安定がある」。
私はぜひこの都政、東京を大改革し、それはすなわち本当の安定につながると、このことを確信いたしまして、これから東京都知事としての重責にひとつずつ答えて、そして都民のみなさま方に、新しい都政がいかに有効であるかということを実感していただけるよう、粉骨砕身、邁進してまいりたいと思います。
課題はたくさんございますけれども、ひとつひとつ丁寧に臨んでまいりたいと、このように考えております。私のほうからは以上でございます。
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