2024.12.23
大量の問い合わせにデスクはお手上げ、現場はブチギレ…… 崩壊したチームを立て直した、kintoneによる業務改善の道のり
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椿原ばっきー氏(以下、椿原):じゃあ次ですね。Q6ということで、いろいろと話をしてきた上でということなんですが、今話してきた以外に「思っていたのと違った」みたいなことはなんかありますか? 良くも悪くもギャップを感じたとか。中島さんはいかがですか? 特にないですか?
中島悠輔氏(以下、中島):強いていうならメンターというか、もう1人入ってくださっているPMの方と距離感が近かったのは個人的に良かったですね。週1で時間を取ってもらって直接話す時間を作ったり、「いつでもSlackを飛ばしてきてもいい」と言ってくださっていたので。その距離感でどんどんフィードバックをもらったり話ができたのは、自分としてはめちゃくちゃありがたかったですね。
椿原:確かにそうですね。兄貴ですもんね。(中島さんのメンターの方は)弊社の中でも兄貴感がありますよね。
中島:兄貴感はあると思います。
椿原:OKです。わかりました。ありがとうございます。イヌさんはいかがですか?
イヌ氏(以下、イヌ):はい。思っていたのと違ったことでいうと、当初は業務委託というかたちだったので、もう少し距離感があるのかなとかいろいろ思っていたんですけど、入ってみると本当に正社員とか業務委託関係なくすごくオープンに、フラットに接してもらいました。ドキュメントもアクセスできたので、そこは「こんなに見ることができちゃっていいんだ」みたいなのは、思っていたのと違ったことだったなとは思います。
小谷草志氏(以下、小谷):今、全経営チームが泣いています。
椿原:そうですね。(弊社の)思想を体現しています。
(一同笑)
椿原:それでいうとアレなんですよね。「チャンネルは全部オープンであるべきである」みたいな主張がSlackだとたぶんあるんですが、弊社でいうと明確に(は)鍵(のチャンネル)もあるんですよね。
ただ「ここと、ここと、ここが鍵付きです」みたいなものを明確にして、その上でそれは契約形態ではなくて「ここはバックオフィスの担当だからこれを見ることができる」とか、「この案件の担当だからこれを見ることができる」というのは業務上あっていいよねと。それ以外のところはどこでも見ることができるようになっています。
Notionとかもそうですよね。弊社がもともとフリーランスの集まりが法人化したみたいな会社なので、そんな感じでやらせてもらっているというのはありますね。全役員が泣いています。私も役員ですね(笑)。ありがとうございます。
イヌ:中島さんが手を挙げています。
椿原:あ、どうぞ。しゃべりますか? どうぞどうぞ。
中島:ありがとうございます。思っていたのと違う(ということ)で、僕としては1つめちゃくちゃポジティブなことがあって。CTOの南さん(南ナリット氏)がChatGPTについてのつぶやきとかをめちゃくちゃ共有してくれるんですが、すごいですよね(笑)。
椿原:最近楽しそうですよね(笑)。
中島:彼のつぶやきを見て、僕もそこからキャッチアップしたりとか、ためになるTwitterの方をフォローしたりとか。そういうことにもつながったので、そこはすごくありがたかったなと思いました。
椿原:CTOが泣いています(笑)。
小谷:ちょっとやらせ感が出てきましたね。
椿原:できていないところの話もちょっとすると、そういうノウハウのシェアみたいなところは、まだまだ処理できていないんですよね。参加者の方向けに言うと、プロジェクトごとにチームで数ヶ月とか1年とか走っていたりする。その中ではけっこう密なコミュニケーションが、いわゆる社内の開発チームのように起こっていて、Slackで(も)日常のチャットが起こって(いて、さらに)週1回の定例ミーティングがある。
案件によってはリリース前だから(ということで)週2、3とかでショートのミーティングを入れたりとかがけっこう……。それはメンバーの稼働を調整しながら起こっていたりとかはするんですけど。
(ただ)他の領域や他の案件が何をやっているか、他のPMのやっている仕事がどんな感じでやっているのかのナレッジをシェアするようなことは、正直まだまだ弊社としてはできていなくて。
なので、CTOのナリさん(南ナリット氏)とかが個人としてめちゃくちゃがんばってくれていたり。正直まだまだ属人性がすごく高いと(いう)か、「これをしないと」と思う人のがんばりによって成立しているみたいなところがあるので。弊社としては「まだまだこれからなところではありますね」という話です。
椿原:じゃあ次ですね。できたことや難しいことはもうしゃべりました? まだあります?
中島:僕は1個、「これは良かったな」と思うことがあったんです。ちょっとアレかもしれないですが、この文脈とはぜんぜん関係ないところで自分の本業の相談をするアドバイザーの方を探していて、“流しのPdM”みたいな、「誰か相談に乗ってくれる人はいないですか」みたいに探していたんですよね。
小谷:“流しのPdM”(笑)。
中島:“流しのPdM”が一番いいんじゃないかと社内で話をしていて、ずっと探していたんですけど(笑)。まさにこれは別のセミナーとかでも登壇されている恩田さん(恩田茜氏)。
椿原:恩田は(今)私の真後ろにいるんですけど。
中島:そうなんだ(笑)。
椿原:恩ちゃんね。
中島:そうです(笑)。恩ちゃんさんに相談させてもらえることになっていて、今まさに相談しています。
小谷:相談していたんですか(笑)。
中島:そうです。一応断っておくと、まずちゃんとCTOのナリさんとCOOのアキラさん(永橋晶氏)にも事前に「筋を通すためにもいいですか?」と。
小谷:ぜんぜんいいですよ。
椿原:ぜんぜんいいです。
中島:(相談した内容を)本業(の仕事)に還元できて、それはめちゃくちゃ個人的にはありがたかったと思いましたね。
椿原:そうですね。あとは例えばPMの人が1人いるとして、フルタイムで週5働いたとしたら、160時間の稼働みたいなもので1人分とするところを、そこに80時間の稼働の人と、40時間の稼働の人を3人。
1人のフルで済むところを、同じ稼働分で3人とかがアサインで入っていたりするので、集合値というか、いろいろな人がいるというのはめちゃくちゃ弊社の価値であるなと思いながら、それを活かしきれてはいません。
逆に社内で「これはめちゃくちゃいいね」みたい(に言われるよう)な話で言うと、中島さんがいろいろ企画して、社内のプロジェクトのキックオフのかたちを作ってくれて「これを横展開しようよ」みたいな話が(笑)。
小谷:あれは大評判でしたね。
椿原:めちゃくちゃ良い。
小谷:開発チームの初回キックオフですかね。
中島:そうですね。「みんなで仲良くなろうぜの会」です。
小谷:僕はちょっと参加できていないんですが、「すごい良い!」となって。「他の開発チームのキックオフでも取り入れたいね」みたいになることは、先ほどの集合値の話じゃないですが、よくありますね。
中島:そうですね。
椿原:そういうのはありますよね。なんかそのあたりがもうちょっとナチュラルに横がつながったらいいよね。弊社的にはまだまだですけど。PMは15名ぐらいいますからね。フリーランスだったり、副業だったり。
みんな聞けばけっこう教えてくれる人たちなので、この人たちがちゃんとノウハウを、もっと社内にナレッジとして流せるように、できるようになればいいなと思っているところですね。
中島:確かにそうですね。まさに僕がやりたかった「アウトプットしたい」というのが(この会社では)めちゃくちゃできているということを最後に言っちゃいました。
椿原:ありがとうございます。
椿原:イヌさんは何かありますか? ないならないで。話し切ったのであればいいんですけど、何かありますか?
イヌ:難しかったことでいうと、やはり人に知見を他の人のを取りに行くのはけっこう難しかったなという印象です。誰に聞きに行けばいいかなかなかわからないみたいなハードルはすごく感じましたね。
あとは、自分のプロジェクトでもできたらなとも思ったんですが、やったことをうまくナレッジにして他の人にシェアするところもなかなか時間的に取り組めなかったところもあったり、あとは「誰を巻き込めばいいのか」みたいなところ(の苦労)もけっこうしていたので、そこはやっていてけっこう難しいな。ただ、そこができるとまたPM同士でさらに協力できるかなと思って終わりました。
椿原:そうですね。副業で入ってくださっている方は、結局40時間とか50時間とか(の時間単位)で入っているので、やはり案件のことをやるだけでも目いっぱいだから、プラスαでやるのはしんどいですよね。「ちょっとこれやりたいんですけど……」と言っても時間は取れないみたいなことはあるし、難しいですよね。
イヌ:そうですよね。基本はプロジェクトに対して費用が発生しているところがあると思うと、ナレッジをシェアしたいけど、どこまで費用というか、お金を出せるかというのはけっこう曖昧なところがまだあったりすると思うので。それはちょっと難しかったりします。
椿原:確かに。小谷さん、このあたりの考え方はいかがですか?
小谷:そうですよね。Googleさんの「20%ルール」みたいなのがあるじゃないですか。あれが業務委託でもできたらいいですよね。「20パーセントは何をやってもいいよ」ということ(笑)。「40時間の20パーセントって何時間だろう」みたいな感じもあるんですけど(笑)。そういうのができるといいなと。僕も考えようと思いました。
椿原:そうですね。そういうのはこれからですね。プロジェクトの人数がどんどん増えてきて、喜んでいる感じです。
椿原:(イベントの残り)時間がなんとかいけそうなので、最後(の質問)もいきますか。最後の8番ですね。これは弊社だけの話じゃないです。小谷さんどっちがいいと思います? 副業PMをしたい人? 副業PMを導入したい会社側のどっちかに絞ってしゃべったほうが時間的には良さそうな気がしました。
小谷:そうですね。たぶん「副業をしたい人」がいいと思います。逆に言えば、けっこう会社側マターだというような気がします。
椿原:確かにね。
小谷:「個人が努力するものだっけ?」みたいなものが多い気がしています。出す先としては副業PMというか、副業でPMをやりたい人のほうがいいかな。
「こういうところを気をつけたほうがいいよ」とか、「こういう観点で企業さんは見たほうがいいかもね」とか、「こういう環境が整っているほうがいいかも」みたいなことが出るといいかもしれない。
椿原:今めちゃくちゃ難しい問いを投げましたよね(笑)。
(一同笑)
小谷:そうですよね。「3ヶ月を1社でやってみてるし」みたいな感じなので、あればみたいな感じなんですけど。
椿原:現状はどうですか? 弊社から言うのはポジショントークが強いような気がしますが。やはり前提として、フルリモートで、個人側からすると本業がフルリモートで……。フルリモートじゃなくてもいいのか。フルリモートは関係ないか。時間の合間に作業していいか。それがすごく努力(が必要)な(ことなのか)ぐらいですね。
小谷:そうですね。
椿原:あとは何かあるかな。受け入れ側でいうと、フルリモートで非同期じゃないと難しいところがありますね。同期を求められるとやはり難しいというところはあるかもしれないです。めちゃくちゃ難しい問いでした(か)?
中島:難しいですね。難しいですが、僕が最初に「めちゃくちゃ課題だな」と思ったのは全体の距離感です。それはクライアントと僕の距離も感じていたし、エンジニアメンバーとも僕は距離を感じていました。
それこそみなさんというか、僕が本業でやっている時に(他のみなさんは)ガッツリとエンジニアと肩を並べて仕事をするし、なんならクライアントのところにも机を並べて話をしたりしようとしたりするし。それで(僕からも)ちょっと距離を詰めに行っていた。
僕はけっこう土着型になっているんですよね。ガッツリとそういう系の仕事を僕はしていました。それがリモートだとしづらいし、時間が限られる中でもしづらいというのがけっこう難しかったですね。
Q7の難しいことなのかもしれないですが、僕はそこがけっこう難しくて。なので先ほど言ったエンジニアとのキックオフみたいなところをやったというのはあります。
小谷:最初に入った時に、クライアントやエンジニアとの、「どういうふうに業務をお願いしたらいいか」というのも含めて、距離感がちょっとあったからこそ、もっと近付くためのキックオフを設計してやったと。
中島:まさにそうです。
小谷:なるほど。
中島:それでいうと、そういうコミュニケーションをどんどん取れるように積極的に動いていくことが、自分としての解決策ではあったんですね。
小谷:個人としては、向こうも含めてかもしれないですが、自分(としての)の良い距離感(を作るということ)ですよね。なるほど。入る時にそれをやるというのは確かにあるかもしれないですね。
中島:個人的にはめちゃくちゃありました。
椿原:入る人、個人側にそれを求めるのはハードルが高すぎるというか、中島さんのコミュニケーションに頼りすぎている部分があるから、受け入れ側ですよね。そこのハードルをいかに下げにいけるかが大事になりそうですよね。
小谷:そう、副業も含めて活かしていこうという会社なんだとしたら……。(この話は)ブーメランのように自分にも飛んでくると思うんですけど、すごく大事な指摘だなと思った。とはいえそうじゃなくても入ることってあると思うので、その時にそれを意識してコミュニケーションを取るのは大事かもしれないですね。
中島:それを聞いて僕はだいぶ変わりましたね。エンジニアとのコミュニケーションはだいぶ変わったと思います。
小谷:なるほど。
椿原:イヌさんはいかがですか?
小谷:これ、イヌさんは止まっている可能性がありますね。
椿原:イヌさん、Wi-Fi死んでる?
小谷:Wi-Fiが死んでいる可能性がありますね。目をつぶっているので。
椿原:イヌさんはしゃべれなそうな感じですね(笑)。戻ってきたら聞こうかな。OKです。
(次回に続く)
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