2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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山岸:次は民泊のお話です。ちょうど今週に届け出開始になりますが、民泊の話という前提の前に、そもそも空き家がすごいよという話から入りたいんですけど。
生田:あー、福井か。
山岸:福井もそうですし、日本全国。
平:日本全体。
山岸:これが最後に取った(データ)のは2013年時点で820万戸で、空き家率が13.5パーセント。今年は2018年なので……。
生田:これ全国?
山岸:全国です。今年また新しいのが出てくるんですけど、おそらく(空家が)1,000万戸を超えて(空家率も)15パーセントを超えるだろうというところで。本当に僕も数字上だけで見ると「そうか、そんなもんか。多いなー」くらいなんですけど、福井ってびっくりなんですね。僕の隣も空き家、あっちも空き家らしい、あそこももう空き家になるらしい、というのが本当に多くてですね。これは本当にヤバいなと。
そのままだと、10年後は廃墟みたいになっていっちゃうんですよ。どうするんだということで、実はさっきのWeb関係のオフィスとかも空き家を使ってやっていたりするんです。とりあえずこのままだとまずいので、そういう利活用を少しでもしていかないと。
平:空き家をシェアオフィスみたいな感じで使っているわけね。
山岸:そうです、おっしゃる通りですね。そういう中で、その上での1つの選択肢としての民泊があるだろうということで。福井県のとくに鯖江市周辺で、私は『わどう』として。あと、これもまたLIFULLと会社と一緒にやっているんですが、楽天LIFULL STAYという会社があります。楽天さんも入っているんですけど。
民泊の今後の支援体制であり、プラットフォームとしてやっていく会社で、そこと連携しながらですね。やっぱり地方で、どう民泊を良いかたちで作っていくか。
平:モデルケースね。イメージが大事だよな。商業地域のワンルームマンションで、ただただ外国人がわーっと押し寄せて大騒ぎして、犯罪の温床になって、というイメージが強いからね。エアビー(Airbnb)だって、今はものすごくラグジュアリーな方に振ってるからさ。それとか体験型とか。この間ここに来たら、お寺ステイだっけ、お寺とか神社に泊まれるというのも良いよね。
生田:あれもそうだよなー。
山岸:そうなんですよね。確かに本当におっしゃる通り、悪いイメージもかなりありますし、個人的にも都心とかそういうところは、それぞれの自治体でしっかり規制はかけていくべきだと思っています。それは各自治体の事情が大事だと思うんです。全地方とは言わないですけど、こと地方の、例えば福井県の鯖江市って、今こういう需要があるというのがありまして。
サンドーム福井という、北陸で一応最大級のドーム会場があるんですよ。それこそ嵐とかいろんな有名アーティストが北陸公演でそこに来るんですよ。
平:チケット取れないよ、嵐。
山岸:(笑)。収容人数が1万人で北陸最大というのは東京に比べると少ないんですけど、でもそこにみんなが来て。ただ当然というか、残念ながら鯖江には宿泊場所がない。みんなびっくりするんですけど、わざわざ京都に泊まって、鯖江に2日間公演往復するんですよ。
大澤:えぇー!
山岸:そういう人がいるんですよ。金沢とか。
平:でしょうねー。
山岸:それってけっこう地方経済にとってもったいない話で。お金が落ちないですからね。
平:いや、泊まらなきゃだめよ。消費はないよ。
山岸:そうなんですよねー。もうライブを楽しんで帰っちゃう状況なんで。
生田:なにもないものって書かれてるよ。でも、そうなんだよなー。
山岸:そうなんです。そこはやっぱりおもてなし体制を整えることも含めて、しっかりと体制を作って。そういうイベント事業って難しくて、やっぱり波があるので、この日はいっぱい欲しいけど(笑)。
生田:瞬間だからね。
山岸:そうするとやっぱりホテルは作れないわけで。民家を使って、イベントの時に年に何回かだけでも。
平:これはたぶん、イベント民泊っていうカテゴリーだから、新法も特区も使わないでできるはずだよ。
山岸:使いようによってはできる。
平:例えば沖縄の島で、トライアスロンをやろうとかいう時ってないじゃない。だからそれは、イベント民泊というんですよ。
生田:そういうのあるんだ。
平:それは地域が期間限定でできるんですよ。今度新法もできるし、特区もできますけど。
生田:それは良いね!
山岸:そういうかたちでイベント民泊的なことも含めて、でももうちょっと観光客も今ホテルでの選択肢以外に、一棟丸借りで泊まって楽しむとか、ないしホスト側がちゃんといて、おもてなしして地元の人と交流できるとか。だから民泊で安く泊まれるっていう方向にもっていくと、僕は絶対に良くないと思っていて。ちゃんと付加価値をそういうかたちでつけて。
平:体験型だね。
山岸:そうですね。そういう意味のモデルケースを作っていきたいなと。
平:あれクロアチアのドゥブロヴニクだっけ、魔女の宅急便のモデルになったオレンジ色の屋根と白い壁のところあるでしょ。あそこは民泊なのよ。というのは、ホテル建つと景観が崩れるから。あの町並みの中にみんなそこに住んでる人たちが、かなりの部分民泊もやってて、そこに泊まれるっていう仕組みになってるんだよね。だから、いろんなやり方があるからね。
山岸:そうなんですよね。本当にね、だからそういうかたちでやって、民泊新法なんで180日っていう制限があったりするんで、年中できないので、その上でも、空き家がいっぱいある上で別に年にそんなに使う回数多くなくても、ちゃんとそれで使うかもしれないって整えておけば、空き家を管理するわけですよね。民泊の場所として。いざとなったら親戚もそこで泊まれるしとか、っていうかたちになれば、ちゃんと手入れをすることが空き家は大事なので。じゃないと本当に廃墟の塊の町になってしまう。
大澤:年に何回かしか使わないのに手入れしといて、お金ってプラスになるんですか?
生田:おっ! 良い質問だ!
平:経営者だから。こう見えて。
山岸:それで言うと、手入れをしていないことで、放置をしているだけでまず固定資産税がかかっていて、今それだけでマイナスの状態を、マイナスをなるべく減らすっていう考え方ですよね。ちょっと手入れするのに確かに手間とか多少お金かかりますけど、そこでもすることで、人もいざとなったらいくらでもゲスト呼べるし、っていうかたちの楽しみも含めてやっていくのが大事かなと思いますよね。
平:だから民泊新法は365日の内180日だけど、僕がずっとやってた国家戦略特区の大田区のやつは、2泊3日以上で365日できるので。
生田:あれは上手くいったね。
平:だから地域が良ければ特区使ってやっても良いんですよ。いろんなやり方があるよね。
生田:あれは本当よくまとめたね。大田区のやつはね。
平:大田区長のリーダーシップもあるけどね。これから更に盛り上がりますよ。民泊新法やると何が良いかっていうと、違法民泊がみんな取り締まりの対象で、かなり取り締まりができるようになるのと、あとはだから180日っていうことは、ホテルと旅館で競合しないのよ。だって経済合理性ないじゃん。
マックス稼働率50だったらパンパンで、年間見たら。ああいうのはいわゆる施設産業だから、最初の投資コストとかでかいから、そのイニシャルの投資に対してどれだけ日々の運営でお金を回収するかだから。それが2分の1しか営業しちゃだめよっていうのはビジネスとして成り立たない。だから体験型とかホームステイ型みたいなところに集約していくんだよね。あとは国家戦略特区でやるかだよ。
山岸:ちゃんと状態の良いものであれば初期投資をそんなにかけなくても、民家をちょっと手入れすれば使えるものもけっこうあるので。朽ちないうちにやるのが(大事ですね)。
大澤:なるほどね。
生田:なんかおもしろい民家ってあるの? 福井独特ってこういうのだよって。
山岸:けっこう漆や漆器が有名な産地でもあるので、漆器がちゃんと塗ってあるとか、柱がすごい良い感じで通った古民家とか、けっこうあるんですよ。
生田:そういうのはウリだな。
山岸:そうですね。
平:あと稲田朋美の家とか(笑)。
生田:出た!(笑)。 今癒してるからねぇ。
平:稲田朋美さんの家に泊まれるというのは。
山岸:僕、提案に行って良いですかね?(笑)。
平:良いと思いますよ(笑)。
生田:なるほど。それで?
平:だいたいこれで終わった?
山岸:眼鏡は登場せずに終わりました(笑)。
生田:じゃあ最後に眼鏡。
平:鯖江で眼鏡を言わなかったら。
生田:だってこれ(フリップ)なしで喋れるって。
平:鯖江に帰れないよ? 俺たちかかろうじて眼鏡してるから良いけどさ(笑)。
生田:かろうじて眼鏡してる(笑)。
山岸:まぁでも稲田先生もついに鯖江の眼鏡をかけて。
平:なんかいろいろあるんだよね。昔出たiPodの裏のピカピカのシルバーの磨きも福井じゃなかった?
山岸:あれはちょっと新潟の方かもしれないですね。燕三条とかあっちの方。
平:燕三条か。
生田:燕三条、ぜんぜん違う(笑)。
平:だいたいこのくらいのざっくり感だから。
大澤:民泊っておもしろい。でも、さっきの魔女の宅急便のところぐらい、京都観光するからついでに行けるじゃなくて、わざわざ鯖江に泊まるっていうリアルな良い体験がないと。
生田:いやだからそれは体験を掘り起こさなきゃいけないですよ。
平:頑張ってやってくださいよ、いろいろ協力するよ。繰り返しになるけど、地方創生と言えば俺だから。民泊と言えば俺だから。さらに言うと眼鏡と言えば俺だから。なんでも俺だからさ。
山岸:(笑)。ご相談させていただければ。
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