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2025.02.18
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【スピーチ講座3】うまくなりたければ、Independence Dayとリーガルハイを見よ(全1記事)
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野村尚義氏:こんにちは、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義です。スピーチ講座、今回はですね前回の講座でお話した、一般ニーズと特有ニーズ。じゃあ、ぐっさり目の前の人にだけ刺さる特有ニーズ、これをどのようにスピーチしていけばいいのか。実例を2つほどご紹介したいと思います。この一般ニーズと特有ニーズ、目の人にだけフォーカスした話をするっていうのは、私研修とかコンサルティングの中でも本当によく話すんですね。
それだけ皆、一般ニーズで話してしまうと。ふわっとした話をしてしまうということなんですが、では特有ニーズ。喋っているプレゼンって何かないですかと。ビジネスの現場で商談にいけば山ほどあるんですけど、それってなかなか我々が見れる立場じゃなかったりします。同行させてくださいってなかなかそういう場面になかったりします。
まず映像で確認できるレベルのものを2つ今日はご紹介したいなと思います。1つめ、Independence Day(インディペンデンス・デイ)。15年ほど前の映画なんですが、この中でアメリカの大統領が英語でスピーチなされる場面があるのですが、そのスピーチの内容がまさに特有ニーズであると。少しだけ場面設定をご紹介しますと、簡単に言うと宇宙人が地球に攻めてくるんですね(笑)。それに対して地球人の皆が頑張ってその宇宙人と戦って対抗していくみたいな感じの場面設定なんですよ。
そのアメリカ大統領がスピーチをするわけですが、すごくざっくり言うとこんな感じです。アメリカの独立記念日にスピーチがなされるわけです。「これから、宇宙人に対して戦いを挑んでいく。今日の日のことを皆さんに対して話すのは、何かの記念になるだろう。今日のこのアメリカ独立記念日はただ一国が独立した、そういう意味から1つバージョンアップをする。我々が、地球人たちが皆が自分たちの権利をゲットするために自分たちの平和を自分たちの尊厳を身につけるために立ち上がった、そういう記念の日になるんだ。そのためにも……。」
こういう話を兵士たちの前で行います。すごくざっくり言うと、兵士のモチベーションアップのためのスピーチですが、いかに目の前の人たちを奮起させるために兵士向けに自分たちが立ち上がることにはどういう意味があり、どういう意図があるか。そして窮地に追い込まれている地球人たちがここで立ち上がることにどういう変革や変化が生まれてくるか、そういう話をするわけですね。
是非URLを貼っておくのでご覧になってください。
もう1つがリーガルハイ第9話。堺雅人さんと新垣結衣さんが主演の法律ドラマって言っていいんですかね? 法律ドラマっていう言い方には若干の抵抗がありますが、とっても素晴らしい作品です。1と2があって、1(ファーストシーズン)の第9話で伝説のスピーチと呼ばれているものがあります。本当に、何も言わずに見て欲しいですけど、素晴らしいスピーチだと、伝説の6分間です。
少しだけ場面設定をお話しますね。「公害訴訟問題があるんですね。化学工場がとある非常に美しい農村に来て、そこに工場を作ると。その工場が垂れ流す汚染物質によって村民たちが自分の健康を害してしまう。そこに対して、公害訴訟を起こしていく」という場面で、その村民たちは結構おじいちゃんおばあちゃんなんですね。だから、「もう訴訟いいよ、どうせ大した金貰っても使い道ないよ」みたいな感じで引き下がろうとする。そこで、主演の堺雅人演じる古美門研介が彼らを発奮させるわけです。
「公害訴訟問題でそんなのでいいのか。そこで諦めるのはお金を貰わないことではない、自分たちの尊厳の問題である。ここで立ち上がらないのは、人としてどうなんだ」的なことをものすごい素晴らしいスピーチで語るんです。その内容が、まさに特有ニーズ。目の前の人に完全にフォーカスされた話をしていきます。
まあ、スピーチといっても「じゃあスピーチどうぞ、マイク渡されて」という場面ではありませんので、もちろん目の前の人にフォーカスするというのは当然のことなんですが、目の前の人にぐっさり刺さる話。どのように、していくのか。とても勉強になります。
今回はですね、まずはご紹介2つさせていただきました。Independence Day(インディペンデンス・デイ)とリーガルハイ。是非この2つのスピーチですね、耳に入れてみて欲しいな、と思います。私こう思っているんですね、いいスピーチの分析こそが、自分たちのいいテクニックを築いてくれる。自分たちにどうすべきなのかっていうことを気付かせてくれる。ハウツーを学ぶんじゃない、いいスピーチそのものから学んで下さい。そのためにも、今回の2つ本当におすすめです。
以上、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義でした。
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