CLOSE

【スピーチ講座3】うまくなりたければ、Independence Dayとリーガルハイを見よ(全1記事)

ドラマや映画に登場する伝説のスピーチからプレゼンの極意を学ぶ

上手いスピーチをしたいならば、ハウツーを学ぶよりもいいスピーチの分析をしたほうがいい、と語るプレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義さん。ということで、今回は目の前の人たちにグサッと刺さる伝説のスピーチを2本ご紹介していただきました。その2本は、「Independence Day」と「リーガルハイ」。どういう風にすればいいと頭にいくら叩き込んでもできないことって結構あります。実践されたいいスピーチを見ることで、自分でもできそうなことやこういう風にしたときに心に刺さってくるというのが、自分自身で実感しながら学べそうです。いつもとは違った方法でスピーチ分析をしてみてもいいかもしれません。是非この2本のスピーチ見てみてください。

特有ニーズのスピーチするために

野村尚義氏:こんにちは、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義です。スピーチ講座、今回はですね前回の講座でお話した、一般ニーズと特有ニーズ。じゃあ、ぐっさり目の前の人にだけ刺さる特有ニーズ、これをどのようにスピーチしていけばいいのか。実例を2つほどご紹介したいと思います。この一般ニーズと特有ニーズ、目の人にだけフォーカスした話をするっていうのは、私研修とかコンサルティングの中でも本当によく話すんですね。

それだけ皆、一般ニーズで話してしまうと。ふわっとした話をしてしまうということなんですが、では特有ニーズ。喋っているプレゼンって何かないですかと。ビジネスの現場で商談にいけば山ほどあるんですけど、それってなかなか我々が見れる立場じゃなかったりします。同行させてくださいってなかなかそういう場面になかったりします。

本当におすすめの2本のスピーチ

まず映像で確認できるレベルのものを2つ今日はご紹介したいなと思います。1つめ、Independence Day(インディペンデンス・デイ)。15年ほど前の映画なんですが、この中でアメリカの大統領が英語でスピーチなされる場面があるのですが、そのスピーチの内容がまさに特有ニーズであると。少しだけ場面設定をご紹介しますと、簡単に言うと宇宙人が地球に攻めてくるんですね(笑)。それに対して地球人の皆が頑張ってその宇宙人と戦って対抗していくみたいな感じの場面設定なんですよ。

アメリカ大統領のスピーチ紹介

そのアメリカ大統領がスピーチをするわけですが、すごくざっくり言うとこんな感じです。アメリカの独立記念日にスピーチがなされるわけです。「これから、宇宙人に対して戦いを挑んでいく。今日の日のことを皆さんに対して話すのは、何かの記念になるだろう。今日のこのアメリカ独立記念日はただ一国が独立した、そういう意味から1つバージョンアップをする。我々が、地球人たちが皆が自分たちの権利をゲットするために自分たちの平和を自分たちの尊厳を身につけるために立ち上がった、そういう記念の日になるんだ。そのためにも……。」

こういう話を兵士たちの前で行います。すごくざっくり言うと、兵士のモチベーションアップのためのスピーチですが、いかに目の前の人たちを奮起させるために兵士向けに自分たちが立ち上がることにはどういう意味があり、どういう意図があるか。そして窮地に追い込まれている地球人たちがここで立ち上がることにどういう変革や変化が生まれてくるか、そういう話をするわけですね。

是非URLを貼っておくのでご覧になってください。

(参考:インデペンデンスデイの大統領スピーチと9.11直後のブッシュスピーチの3つの共通点

リーガルハイ第9話でのスピーチ紹介

もう1つがリーガルハイ第9話。堺雅人さんと新垣結衣さんが主演の法律ドラマって言っていいんですかね? 法律ドラマっていう言い方には若干の抵抗がありますが、とっても素晴らしい作品です。1と2があって、1(ファーストシーズン)の第9話で伝説のスピーチと呼ばれているものがあります。本当に、何も言わずに見て欲しいですけど、素晴らしいスピーチだと、伝説の6分間です。

少しだけ場面設定をお話しますね。「公害訴訟問題があるんですね。化学工場がとある非常に美しい農村に来て、そこに工場を作ると。その工場が垂れ流す汚染物質によって村民たちが自分の健康を害してしまう。そこに対して、公害訴訟を起こしていく」という場面で、その村民たちは結構おじいちゃんおばあちゃんなんですね。だから、「もう訴訟いいよ、どうせ大した金貰っても使い道ないよ」みたいな感じで引き下がろうとする。そこで、主演の堺雅人演じる古美門研介が彼らを発奮させるわけです。

「公害訴訟問題でそんなのでいいのか。そこで諦めるのはお金を貰わないことではない、自分たちの尊厳の問題である。ここで立ち上がらないのは、人としてどうなんだ」的なことをものすごい素晴らしいスピーチで語るんです。その内容が、まさに特有ニーズ。目の前の人に完全にフォーカスされた話をしていきます。

まあ、スピーチといっても「じゃあスピーチどうぞ、マイク渡されて」という場面ではありませんので、もちろん目の前の人にフォーカスするというのは当然のことなんですが、目の前の人にぐっさり刺さる話。どのように、していくのか。とても勉強になります。

いいスピーチを見る理由

今回はですね、まずはご紹介2つさせていただきました。Independence Day(インディペンデンス・デイ)とリーガルハイ。是非この2つのスピーチですね、耳に入れてみて欲しいな、と思います。私こう思っているんですね、いいスピーチの分析こそが、自分たちのいいテクニックを築いてくれる。自分たちにどうすべきなのかっていうことを気付かせてくれる。ハウツーを学ぶんじゃない、いいスピーチそのものから学んで下さい。そのためにも、今回の2つ本当におすすめです。

以上、プレゼンテーション・アドバイザーの野村尚義でした。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • 「成功でなければ失敗」という考え方は人生を生きづらくさせる テニス界の“悪童”が語る「勝利」の本当の意味

人気の記事

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!