規制改革には、コストがかからない

司会:そろそろ、まとめのテーマ。

三木谷浩史氏(以下、三木谷):もうまとめに入っちゃいます?

夏野剛氏(以下、夏野):もうまとめ?

司会:いや、あれですよね。今日一応あれですよね?

夏野:ミッキーが帰るって言うまでやるんだ!

司会:大丈夫ですか? お時間って今日。

三木谷:ちょっとそろそろお腹がすいてきたんですけど。

司会:(笑)。そういう事情ですか。大丈夫ですか。

夏野:ピザーラのピザ頼んで。

司会:大丈夫ですか?

夏野:大丈夫なんだよね。

司会:まとめがすごく重くなりそうなんですけども。すごくざっくりと大きな枠でこの日本の未来について話をしていきたいと思うんですね。日本の未来。

夏野:またいい加減な原稿だな。

司会:(笑)。日銀の総裁も変わりましたよね。デフレの脱却ですとか景気回復なんていわれていますけれども、この辺りって三木谷さんから見てどういうふうにご覧になっているのかなと思って。

三木谷:今、長期金融緩和と財政出動。あとはTPPに参加するであろうということで、景気が良くなりつつあるんですけれど、実態はあんまり何も変わっていないんですよね。だから本当に実態を変えるためには、要するに規制改革をどれだけ進められるかということだと思います。

今一部の産業とか研究開発というところにお金を入れても、そんなにすぐには効果が出ないので、一番即効性があるのは規制改革。これをどれぐらい速いスピードで進められるかということだと思います。

みんなお金をどんどん与えている分には誰も何も文句を言わないけど、それは結局借金になって返ってくるので、本当にこの競争戦力が成功するかどうかというところが一番大切だと思いますね。

夏野:本当にそう思うな。

司会:今、「ニートの俺にも恩恵はあるのかい?」ってコメントがあったんですが。

夏野:経済全体を活性化することが大事なんですよ。このニートやっているのは好きでニートをやっている人もいるからさ。個別の問題には答えられないけど、全体的に成長があるときというのは若者に対しての雇用も増えるし、それから新しいビジネスのチャンスも増えていく。

しかも日本というのは国内の市場が結構大きいので、規制によって顕在化しない需要というのもあるから、それを解き放っていきましょうというのは別にコストのかかる話ではないからね。

三木谷:そうですね。

貢献と報酬のバランスがとれていない

司会:このニコニコのユーザーの方でも結構自宅警備の方が多いと思うんですけれども。

夏野:自宅警備というのは、引きこもって家から出ない自宅警備隊のことね。

司会:自宅をしっかり守っていらっしゃる。

三木谷:なるほど。

司会:自宅警備の方々がいると思うんですけれども。今、ちょうど入社式のシーズンで楽天さんにも結構新入社員が入られたと思うんですが、この頃非正規雇用の若者が増えていますよね。この辺りというのは三木谷さんはどういうふうにお考えになっていらっしゃるんですか。

三木谷:僕は労働法とかの専門家ではないので、でも正社員のほうがいいに決まっていますよね。ただ一方で、ある程度人材の流動化みたいなところもやっていったほうがいいかなと。企業も人を囲いこみすぎている時代もあるので、ジャンルなり職種によって色々変わってくるのかなと思います。

夏野:ただ、長くいるとやっぱり甘えも出てくるからね。僕は若者に関してあんまり言うことはないですよ。50代だね。なんか「他で何にも出来ないから今の会社にいたい!」みたいな感じでしょ。そりゃないだろうと。

だったら安い給料で我慢しなさいっていう話で。そういう貢献と報酬のバランスを各自が意識したほうがいいと思うんですよ。そうしたら他のことをやったほうがいいかもしれない。

「公務員10年ターム制」の提案

三木谷:よくよく考えてみると、やっぱり日本っていわゆる行政ポスト、政府のポストとか、GNPが23パーセントなんですよ。ほとんどの先進国はだいたい20パーセントぐらいなんですね。GDPで3パーセント分というのはすごい金額なんですけど、これを本当に下げられるかどうかって、その分を民間に回してもっと雇用を生み出せばいいんですよ。

夏野:あともう1つは公務員って400万人なんですけど、これを10年ターム制にしたらいいんじゃないかなと。そうすると、400万の雇用が10年間だよね。年間40万件ずつ雇用が生まれるでしょ。

公務員を10年もやった人は信用力があるじゃないですか。民間でもいくらでも雇う人出てくると思います。そこへまた20代で公務員をやりたい人とか40代で公務員をやりたい人とか、50代で公務員をやりたい人が入っていけばいいと思うのね。

橋下さんが大阪市の戦略経済局長を公募しているけど、そういうふうにしてみると公務員の人件費なんて安くていいじゃないですか。国のために働くんだ! ご奉公! と言ってね。

それで別に年金も何もいらない。年金はいるかもしれないけど。退職金はいらない! 10年間はそういうキャリアビルド。総務省の審議官やりました。それでそのあと違うことをやりますというふうに、公務員を流動化するというのはいいんじゃないかと思うんですよね。

三木谷:本当、そうでしょうね。

女性や外国人技術者の積極的な登用

夏野:特に専門職じゃない人ね。それをやるとすごく女性の雇用も、つまり子育てした後にもう1回働きたい人が多いと思います。みんな10年でいなくなるからというのがわかりやすくていいと思う。

司会:楽天さんには女性は何割ぐらい。

三木谷:半分ぐらい女性ですね。

司会:半々なんですか?

三木谷:半分超えているかもしれないな。

司会:えー!

夏野:そんなにいるの?

三木谷:はい。

司会:へー! 素晴らしいですね。

夏野:すごいね。グループの外国人率は?

三木谷:日本の国の中においては15パーセントぐらいですかね。

夏野:15パーセントも大きいね。

三木谷:うん。もうちょっとある。

司会:一方、ドワンゴは……?

夏野:ドワンゴは女子社員比率は低くもないな。今2割、3割ぐらい? 2割ぐらい。1割か。

司会:あれ?(笑)。

三木谷:新規に採用している日本でのエンジニアは外国人が半分です。

夏野:日本で採用しているエンジニアの半分が外国人。こっちに留学しに来ている?

三木谷:いえ、向こうから直接アプリケーションして。スカイプやインタビューして。

夏野:すごいね! 日本語は喋らなくていいの?

三木谷:喋んない人が多いですね。

夏野:別に構わないよね。

三木谷:全然構わないです。

夏野:実は、日本に来たいんだよね。アジアの人とか優秀な人は。しかも日本の女子は世界競争力があるから。日本男子は全然ないけどね。

司会:(笑)。そんなことないですよ。

日本史は意味がない、プログラミングを教えるべき

三木谷:技術者が少ないじゃないですか。

夏野:日本国内にね。

三木谷:だいたいいわゆる情報工学であったり数学であったり、いわゆるコンピュータサイエンス周りの卒業生って日本に2万3千人しかいないんです、大学から出ても。中国で多分、百万人超えているんですよね。

夏野:そうか。

三木谷:これがかなり厳しいですね。

夏野:実は理数系に女子の割合が増えているらしいんですけど、工学系は全く増えていないんです。いわゆる、基礎科学系とか理学・化学の世界は増えている。あるいは、医者の世界ですね。工学系とかプログラム系はあんまり実は増えていないらしいですね。やっぱり女性活用だよね。

三木谷:英語化は楽天の英語化であったり、今のTOEFL化とかで、結構うまく世の流れを少しは変えられたかなと思っているので、次はちょっとプログラミング、日本国民のプログラミング力を上げるというプロジェクトを。

夏野:賛成だな。僕はやっぱり中学くらいからやらせるべきだと思う。別に日本史なんか教えなくていいから。

司会:(笑)。

夏野:だって間違っていたんだもん。この間びっくりした。源頼朝の絵あるじゃん。あれ違う人だったらしい。

司会:よくありますよね。

三木谷:聖徳太子、いなかったかもしれないんだよね。

夏野:足利尊氏の絵も間違っていたらしいんだよね。武田信玄のダルマみたいな絵もなんか顔が違うらしいよ。俺が習った日本史はどこに行ったんだ! みたいな。そんなのいらねーよと。

司会:一生懸命憶えたんですけどね。

夏野:意味ないよ。

司会:意味ないのかもしれないですね。

三木谷:僕、憶えなかったですよ。

司会:憶えなかったんですか? 全く?

三木谷:歴史は苦手ですね。

司会:(笑)。そうなんだ。

夏野:大河ドラマ見てればいいんですよ。

三木谷:そう。

夏野:大河ドラマを見てればいいんですよ。

三木谷:本当に苦手だったな。

司会:あと『戦国鍋TV』とか見ていれば何となくわかる。

三木谷:(笑)。

司会:すみません。すぐ個人的な話をしてしまって申し訳ありません。キョトンとされていますよね。おもしろい歴史関係の番組がありまして。