2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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『片付けパパの最強メソッド』の著者・大村信夫氏が旬なトピックでゲストと対談するシリーズ。第9回目は『「数学的」話し方トレーニング』の著者で、ビジネス数学教育家の深沢真太郎氏が登壇。「『伝える』から『伝わる』コミュニケーション術」をテーマに、伝え上手になる「一言」「1行」「1分」のコミュニケーション術が語られました。
大村信夫氏(以下、大村):「伝え下手な人にどのように指導すればよいか?」という質問も来ていますが、これはまさに「この本を読んでください」ですか?(笑)
深沢真太郎氏(以下、深沢):「伝えるのがあまりお上手でない方にどう指導したらいいか」というようなご質問ですね。本を読んでいただきたいというのももちろん1つですけど、指導する立場の私がよくやるのは、「一言」「1行」「1分」という。
大村:「一言」「1行」「1分」。ほお。シンプル。
深沢:シンプルです。「一言で言うと何ですか?」と考えてください。それが言語化できたら、「1行だけ表現が許されて、もうちょっと字数が増えるんだったら、どういう内容になりますか?」と。その話にタイトルを付けるようなイメージですね。
大村:なるほど。
深沢:最後に「その内容を伝えるのに1分だけ時間をもらえるとしたら、どんな内容になりますか?」。
大村:なるほどね。
深沢:1分だから、要素が20個も入らない。どんなにがんばったって3つなんですよ。だから、1分で話す内容を3つの固まりぐらいで作れれば、それをベースにして、それが10分なり20分なりになってくるんです。だから必ず「その内容は一言で言うと何?」「1行で表現すると何?」「1分で話すとしたらどんな構成?」と。これを自分のルールにしちゃうと。
大村:なるほど。
深沢:伝わりやすい話になるんじゃないかな。
大村:「一言」「1行」「1分」。ワン・ワン・ワンで。
深沢:ワン・ワン・ワン。いただきます、それ。
大村:(笑)。
深沢:そういう「一言」「1行」「1分」みたいな準備をすると、例えば実際にその相手に伝える時も話す時も、例えばこんなような話の仕方、こんな伝え方がたぶんできるはずなんですね。ちょっと今からやってみますね。
「一言で言うと、今からの話は『伝え方』の話です。1行でタイトルを付けるとしたら、『数学的な話し方』というテーマなんです。具体的にどんな内容かというのを1分程度で説明すると、大きく分けると……。この3つで説明がつきます」みたいに話せるはずなんですよ。
大村:なるほど。さすがですね。
深沢:いやいや(笑)。「最初に一言」と言って、その次にもう少し具体的な言葉がタイトルで来るんですよ。その後に1分ぐらい使って、もう少し具体的な内容を伝える。
大村:なるほど。
深沢:少しずつ具体的になってくるので聞けるんですよ。これが逆だとダメなんですね。
大村:そうですね。
深沢:なので、「一言」「1行」「1分」という準備の仕方をすると、話の内容がクリアになってくるんじゃないかなって。
大村:これはぜひ、「ワン・ワン・ワン・フレームワーク」ということで。
深沢:ぜひやってください。いいですね。なんかふわっとしてますよね(笑)。
大村:僕。「ふわ」なんですよね。
深沢:なんかやってください。
大村:なんかやってください。
大村:「一言」「1行」「1分」と、3つなんですよね。僕は営業やマーケティングをやっていて、「お客さまに届くメッセージは3つまで」と言われているんですよ。
深沢:やっぱり3つなんですね。
大村:「1、2、3、たくさんだ」って言われていて、4つ以上はたくさんなんですよ。1、2、3、たくさん。だから3つまでは人間は覚えられるんだけど、それを超えると「たくさん」だから伝わらないよと言われて。だから僕は、多くて3つまでにしているんですよね。
深沢:なるほど。
大村:1、2、3、たくさん。
深沢:ちょっとそれ、いただいていいですか?
大村:はい、たぶん先輩に教わったので。
深沢:ありがとうございます。1、2、3、たくさん。言いやすいですね。
大村:そうなんですよ。
深沢:(チャットで)「『一言』『1行』『1分』。いいことを教わった」って。ありがとうございます。
大村:いいですね。ハートマークで。
深沢:ハート。ありがとうございます。
大村:おじさんもね、ハートをもらうとうれしいものですよ。
深沢:はい、そうですね(笑)。良かった。「明日から使おう」って書いてある。うれしいです。ぜひ使ってみてください。
大村:そろそろ、クロージングに近づいてきたんですが、本当に聞きたいことがあって。
深沢:あ、そうなんですか。
大村:深沢さんの数学に対する思いとか、それを世の中に広めるとか、「ミッション」を聞きたかったんですけど、自己紹介文に「世界中の学校と企業で『ビジネス数学』を学べる世の中にすることを使命としている」と書いていらっしゃったんですよね。これは何ですか? どうしてそういう思いに至ったかというのを参考までに聞いてみたいですね。
深沢:貴重な機会をありがとうございます。じゃあ、3分ほど時間をいただいて。
大村:3分で。さすがですね。
深沢:私は教育の人間です。数学教育というのも受けてきました。でも世の中に出ると、「数学は役に立たない」とか、「苦手だった」とか、「そんなの勉強しても」というコメントをたくさん聞きました。
大村:そうですね。
深沢:でもそれって、「数学が苦手です」という方々が悪いんじゃなくて、あえて厳しい言い方をすると、教育が悪いと私は思っているんです。
大村:なるほどね。
深沢:だって、数学をちゃんと魅力的に伝えないまま、社会に出しているわけです。でも一方で社会に出ると、私たちビジネスパーソンって、「数字に強くなりましょう」とか。「ロジカルシンキングを使えないとダメですよ」とか、それこそ「数学的思考が大事だ」なんて言われるわけなんですよ。「いやいやいやいや、嫌いにさせたのはあんたたちでしょ?」って思うんです。
大村:なるほど。
深沢:つまり、ここには大きな矛盾があるなと思うんですよね。この矛盾を生み出しているものが何かと言うと、やはり教育だと私は思っていて、だから教育に従事する人間がその矛盾を解消してあげなきゃうそでしょって思うんですよ。
大村:なるほど。
深沢:だから、学校数学ではなく、ビジネスパーソン向けの数学教育「ビジネス数学」というものを作って、必要な人に学んでもらったらいいんじゃないのと。世界中の学校と企業で、こういったものが学べることが当たり前の世界になったらいいなということなんです。
大村:いいですね。すばらしいです、みなさん拍手。深沢さん、すごいです。ありがとうございました。
深沢:こちらこそ、ありがとうございました。
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