KDDIが大切にするフィロソフィ「夢を描き、追い続ける」

小坂麻里子氏(以下、小坂):みなさん、こんにちは。株式会社ドリーム・アーツ協創パートナー推進本部カスタマーサクセスの小坂麻里子です。西田さん、すばらしいご講演をありがとうございました。シェアードサービスにかける熱い思いを頂戴しました。

次は、西田さんと同じコーポレートシェアード本部の横山さんにお話をうかがいたいと思います。横山さん、本日はよろしくお願いします。

横山拓郎氏(以下、横山):よろしくお願いいたします。

小坂:それでは横山さん、自己紹介をお願いします。

横山:西田と同じKDDI株式会社のコーポレート部門の、コーポレートシェアード本部コーポレートDX推進部、それと、4月から兼務しております人事本部人事企画部、エキスパートの横山拓郎です。本日はよろしくお願いいたします。

小坂:ありがとうございます。先ほど西田さんは講演形式での発表でしたが、横山さんとはこのように対談形式で進めさせていただきます。横山さんとは、ふだんプロジェクトでご一緒しているので、なんだかとても緊張します(笑)。

横山:はい(笑)。ふだんどおり、やりたいと思います。

小坂:ありがとうございます。ではさっそくですが、横山さんを突き動かしてきたマインドや、大事にしているお考えをお聞かせください。

横山:「KDDIフィロソフィ」というものがあるんですが、その中にある「夢を描き、追い続ける」ことをマインドにしています。自分の夢というか、やりたいことを追いかけていきたいと思っています。

KDDI入社の背景は「夢に近づくため」

小坂:横山さんの夢をうかがってもよろしいですか?

横山:今の業務とはまったく関係ないのですが、学生時代に人工太陽の分野の研究をしておりました。

この研究は新エネルギーの研究でして、今後の環境問題にも大きく貢献する部分があると思っています。いつか、そういう大きなビジネスにも携わりたいなと思っております。

小坂:事前のヒアリングで、ふだんKDDIの方として接している横山さんから、今みたいな「環境問題に貢献」というお話を聞いた時はとても驚きました。

小坂:KDDIに入社したのも、夢に近づくためでもあります。エネルギー問題を事業としてやっていこうとしますと、どうしても莫大な投資が必要になるかと思います。

その規模の事業にチャレンジできる環境がある会社を探していまして、それで選んだのがKDDIです。KDDIは、まさに新しいチャレンジを許してもらえる・できる会社ですし、価値を感じられれば大規模な投資も辞さないという会社だと思いましたので、入社しました。

小坂:なるほど。会社選びからつながっているんですね。

「楽しそうに仕事をする人」から感じた、突き進む力

小坂:ちなみに、環境問題に貢献したいというのは、何か強い思いがあるんですか?

横山:昔からの奥深いバックボーンがあるわけではないんですが、シンプルに、研究者として過ごしてきた時に大きな可能性を感じて。その可能性をぜひ試してみたいと思ってしまった、という感じですね。

小坂:なるほど。思ってしまった、ですか。

横山:研究時代は、大学を超えて多くの研究者に出会いました。みなさんが可能性を信じてすごく楽しそうにされていまして、それに魅了されました。

先ほど登壇した西田も楽しそうに仕事をする人です。自分が何かに貢献できると思えている人や、物事に魅了されている人たちは困難を苦としませんので、その突き進む力を強く感じます。

ドリーム・アーツさんからも、「大企業のデジタル化のしがらみを、『SmartDB』という市民開発ツールを通して変えていきたい」というエネルギーを感じます。ありがたいことに、私の周囲にはそういう人が多いのかもしれません。

小坂:ありがとうございます。ドリーム・アーツのことにも触れていただいて、とってもうれしいです。

新設会社の立ち上げでぶつかった「壁」

小坂:夢を描き、追い続けていらっしゃる横山さんがぶつかった、壁のお話をお聞かせください。

横山:実は、私の壁はちょうど1年前ですね。先ほど西田からも話がありましたが、このコーポレートシェアード組織ができたのがちょうど1年前です。その時に、新設会社の立ち上げを支援した時のお話です。

今映っていますが、中期経営戦略であるサテライトグロース戦略の中に、ドローンを事業とするスマートドローン株式会社を4月に立ち上げることを支援しました。

小坂:会社の立ち上げって、何からしたらいいのか想像もつかないんですが、シェアードサービスの方はどういったご担当をされているんですか?

横山:会社が設立したその日なので、4月1日に、まずはドローンの事業がしっかりできるのが前提になります。それ以外の部分を、すべて支援したいと。

例えば、会社の規定が要りますし、会社なので意思決定のプロセスが回せる稟議書システムのようなものも、4月1日にはなければいけない。

会社ができますと、お祝いでご挨拶に来られると思うのですが、名刺が必要で、その名刺の中にはメールアドレスがあります。ということは、4月1日にはメールアドレスが使える状態じゃないといけないので、さまざまな準備をしました。

期限は3ヶ月後、慌ただしく準備を開始

横山:子会社立ち上げ直後から、「ドローンをがんばる」というビジネスの部分以外のすべての業務がスムーズにいくように、この時は聞いてから3ヶ月くらいで準備してほしいという命を受けました。

小坂:3ヶ月ですか!

横山:はい。「会社を設立する」という情報はどうしても秘匿性が高いので、決まるまで知らされないんですね。そうすると、聞いた時には残り何ヶ月……当時は「3ヶ月後に作ります」という話が下りてきました。ということで、本当に急な話でした。

西田からは「グループ会社のためにがんばろう!」と、本当に前向きに言われましたが、「3ヶ月後にこれを全部準備するってなると、いけるかなぁ!?」というのは、聞いた時に本当に感じました。

小坂:まさに「向き・不向きよりも前向き」ですね。この高い壁に対して、どのように進めていかれたのでしょうか?

横山:本当に厳しいミッションだと思いましたが、まずはチャレンジしてみようと思いました。

私は、ドリーム・アーツさんとはその時くらいからご一緒させていただいているのですが、ドリーム・アーツさんのような協力会社のみなさんに何社も入っていただきましたし、システム周りの準備、そして全体のマネジメントを担当しました。

メール開通は3日前、ギリギリのスケジュール

横山:通常、稟議になると規定をしっかり作って、そしてシステムを作っていくという作り方をするんです。設計して、構築して、テストして、ようやくリリース。ただ、(今回の場合は)3ヶ月前に規定から作り出すような状態でした。

システムがあればよいだけではなくて、全体のマネジメントですね。稟議書だけできてもダメですので、それをしなければいけません。

正直、最初はできる見込みはゼロかなと思っていました(笑)。「無理だから、『この部分は諦めてもいいよ』って誰か言ってくれないかなぁ」と、あの時は思っていました。

小坂:ちなみに、言ってくれたんですか?(笑)。

横山:これがですね、最後まで言わないままだんだん桜が咲き出すという……もう4月ですね(笑)。西田からは「大丈夫、大丈夫、やってみようよ」「死ぬわけじゃないし、しっかりチャレンジしよう!」ということで、やりました。

小坂:でも、結果的に間に合ったんですね。

横山:確か、3日前にメール開通とかそんなレベルで、本当にギリギリにはなったんですが、間に合いました! ただ、本当に急いで作っているので、足りない部分とか、「後からがんばろうね」って残してしまった部分もあります。

無事に業務立ち上げ、メンバーとの一体感も醸成

横山:日々、スマートドローンを作るみなさんともしっかりコミュニケーションを取りながらやりました。3ヶ月間のすごく濃い時間を一緒に過ごしていくと、だんだん協創パートナーになっていきまして、同じ目標ができるんですね。

4月1日に会社を運営し始める。そうすると、だんだんうまくいきだす。会社のみなさんもそうなのですが、ドリーム・アーツのような会社のみなさんともしっかりお話をして、協力をしながら進めております。

そしてありがたいことに、西田からも「やってみようよ」という気持ちをみんなにシェアしていましたので、メンバー自身が自主的に動き、無事に4月から業務立ち上げができたと思っています。

小坂:確かに、去年は横山さんはめちゃくちゃ忙しそうでしたよね。私たちがお役に立てたならうれしいです。

横山:私は「夢を描き、追い続ける」と言いましたが、西田のスタンスやメンバーの支援がなければ、4月は無理だったかなと思います。

コーポレートシェアード本部の支援を必要としているグループ会社など、対象の業務は、ほかにもまだまだたくさんあると思います。

私たちも、一つひとつお役立ちを積み重ねて、グループ会社から信頼される存在になっていきたいなと思っています。私も西田も夢を描き、その先にある私自身の夢を実現できるように追い続けたいなと思っています。

大企業での「デジタルの民主化」を目指して

小坂:横山さん、お話いただきありがとうございました。私たちも、大企業でのデジタルの民主化を実現したいと思っています。

デジタルの民主化とは、これから先の時代、業務を一番理解している現場部門の方が自らの業務をデジタル化、変革することであり、その経験の連鎖によって組織としての変革マインドとデジタルリテラシーを獲得し、DXを支える企業カルチャーの形成を目指すべきと考えています。

そして、私たち「SmartDB」で、DXの土台となる大企業のデジタルの民主化を支えたいと思っています。西田さんや横山さんと同じように、夢を描き、追い続けていきたいと思います。

これまで、横山さんの壁を乗り越えたお話をうかがいましたが、現在の取り組みについてお話をお聞かせください。

横山:西田の講演でもありましたとおり、現在コーポレートシェアード本部としては、KDDIグループ社など、たくさんのグループ会社があります。これらの会社や、KDDI本体の経理や購買、そのほか人事、給与などのコーポレート業務の支援を開始しています。

業務をただ単純に受けるだけでなく、ガバナンスの強化や人材支援の役割を担っていこうと思っています。

ガバナンス強化は、仲間を「守る」ためのもの

小坂:ガバナンス強化とは?

横山:ガバナンス強化と聞いてしまうと、管理とか統制をすごく効かせたい、というイメージが強くなると思います。グループ会社の中にも、やっぱり最初はそのように感じてしまうみなさんもいますし、この言葉を聞けばそう感じるかと思います。

この意味ですが、グループ会社の仲間を守りたい、守るという意味合いが大きいと、常々言われております。

すばらしい技術を持っていて、すばらしいビジネスができ、多くのお客さまにお役立ちできるグループ会社が本当にたくさんあります。でも、意図しない不備だけで問題が生じてしまうと、それがダメな部分になってしまいます。

業務プロセスを統一することで効率化されるという効果はあるのですが、それプラス、シェアードに集まってくるデータを分析できますので、これを使ってガバナンスを確立したいと思っています。

このガバナンスを守ることで、グループ会社の大切な社員を守り、各社のビジネスの根幹の部分、がんばっていけるような環境、そして協創領域の拡大に貢献できたらなと思っています。

シェアードサービスで心がけていること

横山:続いて、人材支援という観点なのですが、プロフェッショナルなスキルを持ったメンバーが直接業務を支援していければなと思っています。

小坂:昨年から本格始動し、国内100のグループ会社中39社のご支援を開始されたということで、現状の課題もうかがわせてください。

横山:西田からも常々、「グループ会社のパートナーであれ」と言われております。「仕事を手伝わせていただきたい」というスタンスで、協創していきたいという意味です。

標準的な仕組みに合わせるということは、業務の見直しも必要になります。強制と感じると、やっぱり窮屈に感じますが、グループ会社から見て頼れる存在になれればなと思っています。

小坂:どのように解決されていますか?

横山:これも西田の受け売りなのですが、まずはグループ会社との関係の質を改善して、良くしていくことに尽きると思います。

冒頭でお話ししたスマートドローンのみなさんとは、最初の3ヶ月間、それから今年でちょうど1年経ちますが、長い間大変な思いを一緒にしましたので、少しずつですが、「これどうしたらいいかな?」という相談をいただくようになっています。

「SmartDB」とか、多くのクラウドサービスのおかげでもあるのですが、相談をお受けしてから短い期間で使い始めることができます。

目標は、グループ会社の「拡大」だけではない

横山:稟議システムもそうなのですが、さまざまなコーポレートの仕組みがどんどん作られていきますので、「もうできたの!」というのが積み重なっていく。そうすると、信頼が積み重なっていきます。

そうすると、また新しく「これやりたいんだけど」という要望を、継続的にいただいている状態です。

小坂:相談されるのはうれしいですよね。

横山:はい。例えば(依頼主が)スマートドローンさんであれば、私自身は会社は違うんですけど、「スマートドローンの一員だ」と思いながら一緒にがんばっていますので、少しでも頼っていただけるとうれしいなと思っています。

こういった関係性を持てるような活動を、今後もしっかりやっていきたいなと思っています。

小坂:ありがとうございます。今後のお取り組みもお聞きしてよろしいですか? 

横山:先ほど小坂さんからも紹介いただきましたが、対象となるグループ会社は、まだすべての会社ではありません。

もちろん、この拡大もやっていかなければいけないのですが、内容自体もより深くしていかなければなと思っています。今はまだ、各グループ会社の業務を1つずつ支援しているような状態です。

私たちで集約できないような範囲も、クラウドを活用することで、業務そのものの効率化やコード化の環境を提供できればなと思っています。

業務効率化が「モグラ叩き」にならないために

横山:西田からもありましたが、上流思考で考えていきたいと思います。

小坂:上流思考とは?

横山:一つひとつの業務を効率化することを考えると、実は上流工程を解決しないと、ただモグラ叩きを繰り返すことになります。業務の後工程ばかり効率化しても意味がありませんので、「この業務はなんでやっているんだろう?」と、前工程も改善していくことを繰り返します。

関連する業務のプロフェッショナルとして、コンサルティングができるように、業務のプロセスという上流の整理をしっかり行うのと、根本的なところにしっかり能動的に働きかけをしたいと思っています。

小坂:そういった意味でも、「グループ会社のパートナーになれ」なんですね。

横山:はい。シェアードサービスと言いますと、作業だけを請け負って、それを効率化するようなイメージがあるかと思います。ただ、私たちはコンサルティングの部分をしっかりすることで、CoE(Center of Excellence)という部分、つまり変革の事務局機能としても位置付けながらやりたいと思っています。

常に最新のシステム機能を備え、勉強し、学びを続けながら、KDDIグループの健全な成長を支える専門家集団でありたいと思っています。

本業を2ヶ月間抜けて、DX研修にも参加

小坂:具体的な取り組みはありますか?

横山:実現をしようとしますと、シェアードサービスで働くメンバーのスキルアップをしていかなければいけないかと思います。西田からもありましたが、弊社では会社主導で、社内大学としてDX研修を行う「KDDI DX University」という、DX人材排出のプログラムが存在しております。

各現場から推薦をいただいた者が参加できるような仕組みで運営をしております。私も、ちょうど1年前にこれに参加しました。

小坂:確か、2ヶ月間くらい本業を抜けて、こちらの講習に集中されるんですよね。

横山:はい。丸々2ヶ月抜けるコースと、半年くらいかけてゆっくりすべてをやるコースに分かれるのですが、私は本業を2ヶ月離れるコースに行かせていただきました。

そうすると2ヶ月抜けますので、周りのフォローがないとまず行けません。快く送り出していただいた当時の上司や同僚には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

小坂:2ヶ月も集中してスキル習得できるのは、貴重な機会ですね。

グループ全体を支えるプラットフォームを目指す

横山:私たちのシェアードサービスは、時には現場での改善に伴走するようなシーンがあると思っています。

そのためにもKDU(KDDI DX University)の中では、今日お話ししているようなプレゼンテーションやスライドを作るようなレポーティングのスキルといった、コンサルティングの分野を学んでまいりましたので、しっかり発揮していきたいと思っています。

単なる作業受託に留まるシェアードではなく、上流思考を意識した変革を推進するような組織、そしてグループ全体を支え、プラットフォームとしての役割を持ちたいと思っています。

小坂:ありがとうございます。私たちクラウド事業者に期待することも、うかがってよろしいですか?

横山:クラウドですが、クラウド自体が全体としてつながるフルクラウドの展開が必要だと思っています。業務成長とともに、システムそのものが成長していくような時代だと思います。システムの成長とともに、業務そのものが高度化していく。

シェアードサービスって、そもそもクラウドと思想が似ていると思います。いろいろな複雑性の高いことを一般化したり汎用化することで、効率的に、しなやかに、スピーディに事業に貢献できる。

クラウドという、ある種の制約があるようなものを使いながらも、KDDIグループのコーポレート業務を担いたいと思っています。

国内外に200あるグループ会社をつなぐ「SmartDB」

横山:1年前に、ドリーム・アーツさんの「SmartDB」を選ばせていただいた時は、国内外200ものグループ会社のさまざまな業務の複雑性を受け止めることができるサービスだと感じて、選ばせていただきました。

ユーザー会でも、「SmartDB」を使っているさまざまな企業のみなさんともお話ししております。

大和ハウスさんや日本航空さん、そのほかさまざまな企業のみなさんともユーザー会、またドリーム・アーツさんを介さないかたちでも情報交換をさせていただいております。

これらの利用状況や使い方、セキュリティなどを教えていただきながら、迅速に利用できる基盤であり、また安全に利用できる基盤だと安心してスタートしております。

ぜひクラウド事業者の方には、「SaaSだからここの部分はできない」と跳ね除けるのではなくて、クラウドサービスとして、例えば私たちKDDIグループのさまざまな業務のデジタル化に対応できるアプリケーションや、機能のご提案をいただければうれしいなと思っています。

「この業務も『SmartDB』化したい」という声も

横山:もう1つは、クラウドを通じた人材育成に力を貸していただけたらうれしいです。クラウドそのものはただのツールですので、活用できる人が育つ必要があると思っています。

例えば「SmartDB」であれば、「会社運営基盤業務サービス」という位置付けで使っております。

小坂:「会社運営基盤業務」とは?

横山:例えば、基幹系で管理するようなシステムがあるかと思います。この中にある経理業務や購買業務、人事業務となりますと、基幹系と言われるERPのようなものでやっていくことが多いかと思います。

それ以外の部分、例えば意思決定の稟議とか、もっと軽くなると申請書の部分、規定や台帳の部分などの「情報管理業務」というさまざまな領域を支えるアプリケーション基盤を「会社運営基盤」と呼んでおります。

2022年度も、多くの業務アプリを「SmartDB」の中で作ることができました。そのためか、今では本体の業務やグループ会社のみなさんから「ぜひ、この業務も『SmartDB』化したい」というふうにお話をいただいております。

小坂:グループ会社だけでなく、本体の部門からも期待されているのはうれしいです。

認定制度の受講でデジタル人材を育てる

横山:今後も、ドリーム・アーツさんが掲げる「デジタルの民主化」の考えのもと、現場部門による開発を推進していこうと思っています。基本的には、モチベーションの高い現場部門のメンバーを育成することで、優先度の高いものや、効果が大きいものを順番にデジタル化を推進していこうと考えております。

クラウドサービスそのものを活用できる人材の育成が大切だと思っています。そういったノウハウは、クラウドサービスベンダーの方々としっかり磨いていきたいと今思っております。

小坂:そういった意味でも、横山さんには認定制度を受けていただきました。ありがとうございます。

横山:デジタル自体が非常に身近になっている時代だと思う一方で、もっともっと自律的に活用スキルを磨いていく必要があると思っております。

ドリーム・アーツさんから提供いただいている認定制度などの仕組みは、経験のないメンバーがサービスを理解するための1つの指標にできると思っております。

私も最初に受けさせていただきましたが、他のメンバーにも「ぜひ受講していただきたい」というふうに、勧めております。

小坂:ありがとうございます。認定制度は2023年の1月に正式ローンチしたのですが、その中に横山さんがいらっしゃって、私たちもとてもうれしかったです。

横山:機能だけでなく、市民開発を推進するという事務局としての考えが、この認定制度を通じて整理できてよかったです。本当にありがとうございました。

小坂:ありがとうございます。クラウドサービスそのものを成長させつつ、それをより活用する付帯サービスを、私たちクラウドサービスベンダーに期待いただいているということを理解しました。

テクノロジーの活用で、諦めていた業務にもチャレンジ

小坂:では、横山さんのお話をまだまだ聞きたいところではあるのですが、お時間も迫っていますので、みなさんにメッセージをお願いします。

横山:本日はどうもありがとうございました。KDDIフィロソフィにある「夢を描き、追い続ける」ということが大切と言えるのも、私の周りに夢を追い続けている人が多いのだろうなと思っています。それは、本当にありがたいことだと思っています。

今、先行き不透明な世の中だと言われておりますが、一方で技術の進歩が目覚ましいという事実もあります。西田が言っておりましたように、コーポレート業務というのは、「SmartDB」のようなクラウド技術の進歩によって、今までにない価値提供ができるようになると私も思っていますし、その可能性も強く感じています。

今まで「仕方ない」と諦めていたことが、新しいテクノロジーで誰でもチャレンジできるということを、私は周りの尊敬する人たちから学びました。

今日視聴されているみなさまの中にも、何かお困りごとを抱えている方がいらっしゃいましたら、少しでも解決に役立つ新しいテクノロジーはないかな? と探してみたり、それを支えてくれるドリーム・アーツさんのようなパートナーはいないかな? と、探してみたりしてほしいと思います。

KDDIフィロソフィーにある「夢を描き、追い続ける」という言葉が、社会のみなさんにも影響を与えてもらいたいなと心から思っています。私も引き続き、西田の夢や私自身の夢を仲間と一緒に追い続けたいと思います。

小坂:横山さん、本当にありがとうございました。横山さんの自分の仕事に対する前向きな姿勢が、周りのすばらしい方々から受けている影響だということに感動しました。今の状況をどう捉えるかも自分次第だなと、私も思いました。

KDDIさんの取り組みに、引き続き私たちドリーム・アーツもデジタルの民主化でご支援できればと思っております。ありがとうございました。