「価値が出るまで、2〜3年は絶対にかかる」

モリジュンヤ氏(以下、モリ):採用とひとくちに言っても、会社の規模によって求められる動きは変わってきますよね。会社の規模感で、オウンドメディアで発信することに対する価値の測り方に違いはあったりしますか?

井手桂司氏(以下、井手):企業の規模に捉われずに、お付き合いさせてもらうときの最初の段階で約束することとして。「価値が出てくれるまでに、2、3年くらい時間はかかると思うので、長い目でみてください」と伝えるようにしています。それに賛同してくれているところとだけ付き合おう、みたいなポリシーが自分にあるんですよ。

「うちの強みはこれ。市場でここにうちのほしいポジションがあるから、ここに力かけよう」みたいな感じで、発信すべきことが明確な場合はそうではないかもしれません。予算が潤沢にあるのであれば、その戦略に基づいてかっこいいオウンドメディアを作って、運用開始すべきでしょう。

ただ、僕の経験上、多くの会社は自分たちの魅力が何なのかを明確に言語化できていないと思います。だから「ここらへんがうちの強みなんじゃないかなぁ」っていう感じで仮説を立てながら、テスト的に記事を何本か作ってみて、社内外の反応を見ながら、仮説検証をしていったほうがいいのではないかと思っています。その過程で、人事の方もいろいろ気づくことが多いでしょうし、人事の方自体の成長にも繋がっていくと思うので。

でもそういうやり方だと、やっぱり価値が出てくるまでに少し時間がかかるので。「2、3年くらいの長い目で見て一緒にやりませんか?」みたいな関わり方をしているんですよね。

モリ:規模関係なく。基本的には。

井手:そうですね。

“オウンドメディアの価値”は測りづらい

井手:あとは、採用ブランディングという言葉にあるとおり、ブランディングって、効果測定とか費用対効果が難しいものじゃないですか。

(入社者が)入社していただいたときに、オウンドメディアの情報発信がなにかしらの後押しをしてると思うんですけど、そもそもの企業イメージだったり、面接官の人柄とか、もちろん給与や働き方などの条件とか、いろんな要素の総体で入社を決断してもらってると思うので。どこまでがオウンドメディアの価値なのかって、測りづらいところはどうしてもあると思うんですよね。

極端な例ですが、採用のオウンドメディアの記事で取材される人って、求人が出ている部署のキーマンで、面接官をしたりするじゃないですか。取材を受けたことによって、改めて自分の仕事に対するやりがいを再確認し、応募者に対する立ち振る舞いが変わるかもしれない。そういう間接的な効果もあると思うんです。もちろん、採用活動全体が全くうまくいってないのであれば違うんでしょうけど。

ある程度いい方向に転がってるんだったら、そんなに細かく効果測定を突き詰めなくていいんじゃないかと思っているのが本音ですね。

モリ:なるほど。例えば「1〜3ヶ月の立ち上がり期はこれを目指してやりましょう。その先、3ヶ月〜半年とかは、また改めて目標設定してやっていきましょう」みたいな。そういう進め方をしていって。

何にどうつながっているかみたいなこととかを、ちゃんと把握し切ろうとすると大変だけれど。「一定(期間)続けてやっていくぞ」というスタンスでやり始められると、結果的になにかにつながっていくんじゃないかというところですね。

それこそ、井手さんのように社外から関わっているときでも、すごく明確に「これがこれだけ効いてます」とか「〇〇が20パーセント上がりました」みたいなことを明確にできなくても「でも大事だよね」という話で継続して取り組まれていらっしゃるケースも、挙げていただいた事例とかだと出てるということですよね。何につながっているとかがはっきりしてなかったとしても。

なるほど。ありがとうございます。

情報発信に不可欠な“社内の協力”

モリ:実際、コンテンツを作っていくというときに、社内の協力は採用に向けた情報発信だと必要不可欠かなと思います。

そういった協力をどう取り付けていくのかだったりとか、どうすると社内からポジティブな空気が流れてくるのか? みたいなこととかも、お二人のご経験を伺ってみたいなと思ったんですけど。榮田さんはいかがですか?

榮田佳織氏(以下、榮田):DeNAですと2000人以上社員がいて、あと事業も複数あって、さらに流動的に事業とか組織が変わっていく感じなんですよね。その中でどうやって各所の情報を吸い上げるかとか、協力を得ていくかというのは、最初とても苦労しました。

いくつか(取り組みを)行ったんですけれども、まず1つは「そもそもこれは、何のためにやるメディアだっけ?」っていうので、採用が大上段にあるので採用チームとけっこう密に連携していました。採用担当も、職種とか部署で細かく分かれていてかなりの人数がいたりしますので、AI・エンジニア担当とか、スポーツ事業担当とかいろいろいたりするので。彼ら彼女らの話を聞いて、キーマンとなるような人を紹介してもらったりとかっていうのをやりました。

あとは発信という意味だと、機能が被るところですね。とくに広報なんですけれども。広報と定期的にシンク(考えを同期)するミーティングを持ってやってました。2週間に1回かな。広報とHRのブランディングチームの、シンクのミーティングをやっていて。それぞれこういうネタを出そうと思ってるとか。そうなったら連携できないかとか。あとは情報をいつ出すかとかっていうのも、届き方にけっこう影響してきますので。

重要なことだと社内でも言えないことがあって、広報からまだ私たちに言ってもらえない部分もあるんですけど。言える範囲で「もうすぐこれを広報としても打ち出していく予定で、同じ時期に採用も加速するから一緒に出そう」という連携も、できたりとかしましたね。

そういったところと、あとは地道に各部に説明をして回るということもやりました。最初は組織図も頭に入ってない状態だったので、気分としては営業のような気分でした。

よく組織図をホワイトボードに描いて「この部はまだ行けてないよね」とか。行けないっていうのは、私たちがアタックできてないっていうことですね。開拓できてないみたいな。「じゃあ今月は、ここの部長にアタックしてなんとかしよう」みたいな感じで、どんどんこじ開けていったんですけど(笑)。

モリ:社内営業的な感じで。

榮田:そうです。ただみなさんもちろんお忙しいので。本業があるうえで、私たちのことってやっぱり現場からするとアドオンなことなので「聞いてくださいよ。こんないいこと始めるんです!」ってもし言ったとしても「忙しいんだけど」ってなる可能性もあるかなと思うんですよね。

なので、部の採用の課題とかを採用チームに聞いたうえで「『フルスイング』でこういうお役に立ちたいと思ってる」みたいな説明をしに行ったりして。いくつかの部署で理解が得られて、そこと連携してコンテンツを出せるようになってきたことで、社内での認知度も上がってくるきっかけになったかなと思ってます。

モリ:社内で理解してもらって、そのうえでコンテンツ作り、という順番で動いた方が、社内確認などもスムーズにいけそうですね。

榮田:そうだと思います。上長がもうご存知であれば、かなり早くチェックいただけると思いますね。

“取材相手からの感謝”が社内評判を上げる

モリ:なるほど、ありがとうございます。社内でも2000人の規模で、そもそもどこでどういう情報があって誰がいて、みたいなこととかの把握にけっこう時間をかけて取り組まれてこられたというところで。井手さんのように社外から発信で関わっていくという中で、どこにどういう情報があって誰がいて、みたいなこととかを把握しにいくのは、けっこう大変なことなのかなと思うんですけど。

そのあたりで、どういうふうに社内の人たちに協力してもらうと言いますか。発信のためにコミュニケーションを取っていくのかとか、やってらっしゃることとかってありますか?

井手:1つ仕組みの部分で言うと、社内広報をされている方とか、あとは社内のインターナルなコミュニケーションとかインターナルブランディングをやっていて「社員のエンゲージメントを上げていこう」みたいなことをやっている部署の方がいらっしゃるところだと、そういった情報をキャッチするというか。

社内報に取り上げられている人っていうのは、やっぱり会社の行動理念とかを反映されているようなことをやっている方だと思うので。そういった方をしっかり押さえていったりだとか。

あとはアワードとかですよね。行動指針に沿った行動をして、そういった人を評価するみたいな制度があるのであれば、そういったところをピックするみたいなところというのは、1つの仕組みとしてはありかなというところと。

あとは、社内の協力をどう得ていくべきか? みたいなところで言うと、すごく当たり前みたいな話になっちゃうかもしれないですけど、オウンドメディアに記事として取り上げられたことがよかったなって、取材相手の方に感じてもらうってことがすべてかなと思ってて。

そこでの評判がいいと「俺も取り上げられたい」とかって、自然と協力してくれるような雰囲気、社内評判がどんどんよくなっていくと思うので。やっぱりそこのケアみたいなところ、フォローみたいなところっていうのは、ちゃんと考えたほうがいいと思ってて。

取材企画書とか出すときも「〇〇さんを取り上げる理由」に関しての客観的な理由と「あなたのここがすばらしいから、ぜひこれをしゃべってほしいんです」っていう主観的な理由が、ちゃんとセットであるだけでも受け取り方が変わってくると思いますし。たぶん写真の撮り方とか、記事での掘り下げ方ひとつでも印象が変わってくると思うので。

まずは取材対象者さんが、この記事に出てよかったと思ってくれる努力をしっかりがんばるっていうのが、第一歩かなと思いますね。

協力者への感謝を形に残す取り組み

モリ:なるほど。最初に協力してくれる人にとっての成功体験にしていくために、取材の打診の仕方とか、取材の仕方とかに取り組まれていくということですよね。掲載されたあとに「外部でこういう反応がありましたよ」みたいなことをお伝えするみたいなこととかも、やってらっしゃったりするんですか?

井手:1個、最近めっちゃ感動したことがあって。ちょっと紹介してもいいですか?(笑)。

モリ:もちろん、もちろん。

井手:採用活動の支援で、ご一緒させていただいているオイシックス・ラ・大地さんで、これまでオウンドメディアでインタビューさせていただいた人をアルバムにして、「話を聞かせてくれて、ありがとうございました」と感謝の想いを込めて、人事の方が自主的に配っていました。

モリ:なるほど。

井手:このアルバムは、応募してくれた人に対しての採用ツールとしても使うという目的もあるんですけど、こういう取り組みはすごくいいなと思って。やっぱりオウンドメディアに出てくれた人は協力者なので、その人に対しての感謝を形にしていく。こういう取り組みとかって、すごくいいなぁって思ったんですよね。

モリ:エンプロイーエクスペリエンスがカスタマーエクスペリエンスと裏表みたいな話じゃないですけど、社内の雰囲気がよいとか、出てくれてる人、協力してくれてる人が楽しくというか。前向きに協力してもらってることとかは、コンテンツで外部に発信されていったときにちょっと伝わりますよね。

井手:そうですね。

モリ:関わってくれている人たちが「関わってよかったな」と思える状態を作ることも、よいコンテンツのためには実は地道だけど大事なことだなと。

井手:そうですね。オウンドメディア経由で直接の応募件数を増やそうとか、採用フロー上での歩留まりを良くしようとかあると思うんですけど、オウンドメディアの活動を通じて、社内の雰囲気とかメンバーのエンゲージメントが上がっていって、リファラルのほうでも強い体制になってくると理想的ですよね。

モリ:社外接点としてコンテンツを載っけるためだけではなくて、作る過程を大切にし、協力を求めていく。結果、コンテンツを通じてだけではなくて、今おっしゃっていただいたみたいにリファラルとかいろいろな採用手段のところにも、間接的に効いてくるというか。ありがとうございます。

グッズで上げる、メディアの認知度

モリ:採用ブランディングに関して、なにか印象に残っているエピソードがあったらお伺いしてみたいなと思ったんですけど。

榮田:どうですか……井手さん、もしあれば。

井手:僕、前に榮田さんから話を聞いた「DeNAでカードみたいなのを作った」みたいな。あれすごくいい話だなって思ったので、ぜひ(笑)。

榮田:はいはいはい! 本当ですか。じゃあカードの話させていただこうかな。名刺サイズのカードを作ったんですけど「フルスイングカード」っていう。QRコードも付けてて、そこから携帯で読み取って『フルスイング』のサイトに行ってもらえるような仕様のカードを作りました。

これ、なんで作ったかと言うと。さっきお話した入社社員の(『フルスイング』の)認知が低いことがわかったあとに「どうやって届けていこうかな?」というのを、いろいろ試行錯誤していたんですね。コンテンツを変えていくということもしましたし、あと届け方っていう点で、Web上で話題にして届けていくというのも1つのやり方ですし。あとは手渡しで届けていくようなイメージですね。

採用候補者さんに最も近いのは採用担当だったりするので、彼ら彼女らが候補者と接点を持つのってどういうところかなっていうときに、面談とかでなにか渡せるグッズがあったらいいんだよねみたいな話があったので。せっかくなら、フルスイングカードを作ってお渡しすれば面談での1つの話のネタにもなりますし、ちょっとお土産を渡せた感じにもなるというので名刺カードを作ったところ、けっこう好評で。

関連してるかっていうのは正確には測れないんですけれども、そういった施策をいろいろ積み重ねることで、入社者に対する認知度っていうのは確実に上がっていったなという感じですね。

モリ:なるほど、ありがとうございます。作ってあるコンテンツをさらにうまく使っていくだったりとか、単純にWeb上の情報発信というだけではなく。もう少し採用のプロセスにおいて、どこでどういうふうに人がコミュニケーションを取ってるのかを把握したうえで、コンテンツをうまく活用する。

オウンドメディア上でコンテンツをただ作るっていうのも、もちろん価値はありますが、それだけではなく、いかにそれをうまく実際の採用プロセスなどのコミュニケーションで使われるものにしていくか? まで含めて取り組めると、いろんな効果につながっていそうですね。

榮田:ありがとうございます。

情報発信はスモールスタートでいいから、始めるべき

モリ:あっという間に50分経ちそうで、あと7分くらいになってましてですね。

今日のお話も踏まえつつ、お二人が「こういうふうに大事にして、会社のことを発信するときに取り組んできた」みたいなこととか「今日、ここがあんまり話せなかったけど、もう少し補足して語っておけるといいな」みたいなものとかがあれば。ここからでもいいですし、またさっきのトピックのところに戻って、残り5分ほどサマリーをお話していけるといいなと思っているんですけれども。

なかなか限られた時間だったので、語りきれてないこととかもたくさんあるかな思うんですけれども。ここ重要だよねみたいなこととか。ここ話しておきたいなっていうこととか。お二人なにかありますか?

井手:サマリーから、少し逸れちゃうかもしれないですけど。

モリ:ぜんぜん大丈夫です。

井手:鼎談のときにもちょっと話したところで。このオウンドメディアリクルーティング。今回のイベントは、採用関連で情報発信に力を入れていきたいという方に見てもらっていると思うんですけど。

やっぱり、いきなり大きな予算をオウンドメディアでの情報発信につけてもらうっていうのも、難しかったりすると思うんですよ。でも「スモールスタートでもいいから、やっていったほうがいいですよ」っていうことが、今日言いたいことだったりしたので。

例えば、僕とかモリさんみたいな社外の方を巻き込むというのが予算の関係上難しいとか、社内でもなかなか協力してくれる人がいないときは、採用担当者自らがnoteやWantedlyに書くことが大切なのかなと。アウトプットできる場所というのは、いっぱいあると思うので、ちょっとずつでもいいので、まず発信することを試してもらいたい気持ちはけっこう強いんですよね。

モリ:まずは、アウトプットし始めるところからやっていかねば、ということですよね。

井手:そうですね。(スライドを指して)この4番に書いてある「情報発信のカルチャーを根付かせる」って、すごく大事だなと思うので。リファラルもある意味、情報発信みたいなものだと思うんですよ。口コミって情報発信だと思うので。リファラルっていうのは、社員が主体的に自分の会社のことを、社外でどんどんしゃべる場所とかしゃべる雰囲気を作っていく、みたいなことだと思うんですけれども。

まず採用する人事の方がそれをしっかりやっていくのが大事だと思うし。やっていくと仕事がどんどん“自分ごと化”していく。「なんで自分はこの会社で働いているんだろう?」とか「この会社の魅力って何なんだろう?」っていうのを、言語化していく作業になっていくと思うので。

どんどん自分の中でも、目覚めていくものがあると思うんですよね。もしかしたら目覚めたことによって「俺、ちょっとここ(この会社)違うかも」と思って離れていく可能性もありますけどね(笑)。基本的には、どんどん前のめりになっていくと思うので。

モリ:関わっている人自体のエンゲージメントが、上がっていくということですよね。

井手:大変ではあるかもしれないですけど、絶対にいい方向に、仕事によりやりがいも出てくると思うので。ぜひやってもらいたいな、という気持ちがありますね。

メディア運営で最重要な“仲間作り”

モリ:榮田さんはいかがですか?

榮田:私からは、近しい環境の方がいたらお伝えしたいなぁという感じです。もしかしたら編集の出身じゃないとか、ちょっとやってくれと任命されたとか。もしくはご自身でほかのことをやりながら、こういうことを発信するべきだと思われて、今、始めようとしている方とかもいらっしゃるかもしれないなと思いまして。

今日は、何回かフェーズに分けてやってきたというお話をしたと思うんですけれども。1つ乗り越えると次の壁が出てくるなぁというのを、実感しています。最初は「そもそもやれるのか?」っていうところ。誰も知らないところから、運営体制を作るとか。あとは継続させていくためのKPIとか、いろいろあると思うんですけれども。やっぱり続けていくうえで一番重要なのは、仲間を作ることかなと思ってます。

「社内理解を得る」というのは、かなり重要かなと思っていて。オウンドメディアリクルーティングをしていくということは、会社のことを一手に背負って発信していくことになると思うので、一緒に作っていく仲間を作るととてもやりやすくなるし。みんなが自分ごとのように思ってくれて、広まりやすくなる環境になるかなと思っています。

モリ:なるほど。結果、仲間を作っていったほうが、例えばオウンドメディアでコンテンツを作ったときとかにSNSでシェアしてくれる人が増えたりとか、そういうこととかにつながっていくということですよね。

榮田:はい、そう思います。

モリ:ありがとうございます。

未経験から編集を始めるには?

モリ:井手さんの、とりあえず外にお願いできなかったとしても、まず自分でやってみるみたいなことも大事だよね、ってお話があったんですけど。

榮田さんが編集未経験でジョインされたというお話とかで、例えばやろうって思っても「自分は経験したことないしな」って二の足踏んじゃう人とかに向けた、アドバイス的なこととかができたりするといいなと思ったんですけど。

「未経験でもまず始める」みたいなことができると、始めない理由がなくなるなぁって思ったんですけど。榮田さん的にアドバイスじゃないですけど、なにかあったりされますか?

榮田:あ~どうなんだろう。私はけっこう、ずっとやりたかったっていうのがあったので。これ幸いに「(編集担当に)なったので」っていう理由ができたので、いろんな人に会いに行ったりして教えてもらったりとか。スクールとかに通って、ちょっと勉強したりとかはしました。そういう好きでやりたかったというタイプなら、立場を存分に使って楽しんでもらったらいいなと思いますし。

とくにそういう予定じゃなかったという場合だったら……どうなんですかね。けっこういろんな方法があると思うんですよね。ご自身で編集するっていうのであれば勉強するとか、とりあえず書いてみるとか、今もぜんぜんできると思いますし。

ただ、最後に私がプロデューサーって名乗っていたのは、私が離れるちょっと前。1年前くらいから編集のプロの方とかも社内でアサインできるようになったので、編集の実務からは最後は離れたんですね。

そういう立場を取ることもできるとは思うので。編集できる人をアサインして、メディアの方針を作って整えていくという立場も取ることができると思うので。せっかくおもしろい機会なので、やりたい方向に使っていいんじゃないかなと思います。

モリ:やりたいって思ったらいろいろなコミットの仕方があるぞっていうことですね。なるほど。ありがとうございます。

あっという間に終了のお時間となってしまったので、これで終わりとさせていただければと思います。改めてお2人、今日はありがとうございました。

井手:ありがとうございました。

榮田:ありがとうございました。