「やりたい仕事が見つからない」のメカニズム

今日のテーマなんですけど、やりたい仕事が見つからないというのは本当に現代病だなと思っていて、その発生のメカニズムと処方箋についてお話ができればと思っております。

先ほどの私の大学時代の話にあったと思うんですけれども、この話は結局「幸福論」だと思うんですよ。「人生の目的って何なんだっけ?」みたいなところでいうと、いろいろな人生があると思いますけれども、人生の目的というのは、まず幸せになることだと思います。みんな幸せになるために生まれてきていると僕は思っています。

そして、自分が幸せになるためには、自分自身の幸せと、自分の周辺にいる大事な人の幸せを追求しないといけないんじゃないかなと思っています。あくまでもこれは僕の解釈で、「僕はこう思っていますよ」という話です。これがすべてではないので、そういう頭で聞いていただきたいのですが、幸福度というのは人生に関する満足度だと思うんですね。

たぶん今日ここに来ていただいた方は、どこかにちょっと不満足な部分があって、もやもやしている方なんじゃないかなと思っています。これには3つのステージがあると思っていまして、まず一番は健康です。健康というのは肉体だけじゃなくて、やっぱりメンタルもあるかなと思っています。

可処分所得と可処分時間の配分で幸福度が決まる

健康な肉体と精神があると、「可処分時間」が増えます。次のステージは物質的なところで、エンゲルじゃなくていいと思うんですけれど(笑)、衣食住。もちろん人によってここにどれぐらいお金をかけたいかは変わってくると思います。「別に毎日コンビニのごはんでもいいよ」という人もいれば、僕みたいに「毎日寿司食いたい」みたいな人もいます。

「(服も)ぜんぶユニクロでいいよ」「しまむらでいいよ」という人もいれば、「こだわった洋服が着たい」という人もいます。「(住居も)別にバスなしトイレなしの家でも寝られればいいや」という人もいれば、「おしゃれな家に住めなきゃイヤ」みたいな人もいます。

ここに関連してくるのはやっぱりお金ですよね。ぜんぶ所得で、お金で解決できる問題なので、関わってくるキーワードとしては「可処分所得」です。

(スライドを指して)上のステージ3と書いたところが、その可処分時間と可処分所得をどういう配分で使っていくかということかなと思っています。家族、仕事、資産、成長、成長というのは自己成長という意味ですね、それと趣味、友人みたいなところがあって、これが1個でも欠けると幸福度が下がると思うんです。

僕の本業というかスペシャリティ、ミッションみたいなことでいくと、転職エージェントという仕事をずっと10年ぐらいやっているんですけど。

なんというか、生まれる家は選べないじゃないですか。でも仕事は自分の努力次第で何とかできると思っています。

さらに起きている時間の中で、(仕事をする時間は)24時間のうちの8時間、一日の3分の1ですね。普通は8時間以上働いているのかなと思いますが、起きている間にもっとも多くの時間を使う仕事というものが輝くと、人生が好転し出すのかなと思っていて。

そういうワケで、「人の幸福度を最大化するためには、まず適した仕事だな」ということで、弊社の創業事業としてキャリアコンサルティングというサービスを展開しております。

マズローが晩年に気づいた6段階目の欲求とは

マズローの5段階欲求は、たぶんみなさん聞いたことがあると思うんですが。そのマズローが晩年に「5段階より先があったわ!」って気付いたっていうエピソードはご存知ですか? 実は6段階あったという話で、本当はマズローの6段階欲求なんです。生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求で5段階と言っていたんですけど、6段階目として自己超越欲求があったんですね。

これ、僕はすごくわかるんです。5,000万円稼いで2,000万円使ったときに、もうお腹いっぱいになったんですよ。自分の幸せにこれ以上投資してもあまり増えないと思って。だったら自分にとって大事な人を幸せにしたほうが、より自分にとっての幸せになるなと感じたんです。「1杯目のビール理論」と言っているんですけど。

これはちょっと経済学部っぽいんですけど、経済学部では「限界効用」といって、「1杯目のビールのおいしさを2杯目のビールは超えない」とよく言うんです。要は1杯目のビールが自分だとしたら、2杯目のウーロンハイとかが他者になるみたいなお話なんですね。

“乾けない世代”の幸福論

あと、本の名前を忘れてしまったんですが、『モチベーション革命』かな。最近わりと話題になった本なんですけど、そこに「乾けない世代と乾いている世代」みたいな話があるんですよ。読まれたことがある方もいらっしゃるかと思います。

その「乾けない世代」というのは、やっぱり今の現代的な話だなと思って。わかりやすくいうと、戦後はホントに物が何もなくて、闇市で米を買ってくるような状況で、マジで何もない。物質的にモノが足りていない、という戦後の物質的な欲求の時代からすると、今ってモノが不足して困るということがないじゃないですか。なので現代的な価値観でいくと、やっぱり精神的な欲求の部分がすごく大事になってきているなと。

ステージ3の、可処分所得と可処分時間をリソースに、どこにその資源を配分するのか? というところがイシューになってきているのかな、と。それが現代人の幸福論だと思っています。みなさん大丈夫ですか? 急にちょっと小難しい話になってきたんで眠いですか?(笑)。「聞き取りにくいよ」とか、もしあれば言ってください。

「Will」の分解で見えてくる4つの軸

(スライドを指して)「みんな大好き」と書いたんですけど、「Will Can Must」のフレームワークは聞いたことありますか? 聞いたことない方は? みなさんけっこう知っていますね。これ、リクルートがすごく大好きでして。

リクルートの評価制度でも使われているのでリクルートのものみたいに言われているんですけど、実際はリクルートのものではなくて、スタンフォードかハーバードかな? ちょっと忘れちゃいましたけど、海外の大学でキャリアの研究をしている偉い人が提唱しているフレームワークです。「Will Can Must」って、別の言葉で言い換えると、ビジョンやスキル、カルチャーみたいな話かなと思います。

時間軸でいうと当然Willは未来なんですが、Canは過去現在と、ポテンシャルという意味も含めると未来、Mustは現在未来という時間軸ですが、このWillに関しては誤解があって。これは「やりたいこと」と訳されていると思うんですが、それだけじゃないと思っています。

(スライドを指して)右側はdoベースですが、doだけじゃなくて左側にはbeもあって、プラスアルファで「やりたい」というwantと、「やりたくないよ」というnever wantの2軸ずつがあります。

なので「やりたいこと」だけでなく、「やりたくないこと」「ありたい姿となりたくない姿」。「ありたい姿」をわかりやすくいうと、ロールモデルみたいな言葉かなと思います。逆に「なりたくない姿」は反面教師ですね。

わかりやすい反面教師としては、親兄弟とかがあるかなと思っていて。先ほど僕は短気だという話をしたんですけど、今はぜんぜん短気じゃないと思っているんです。やっぱり自分の父親とかが、カッとなってまわりに当たり散らしているのを見て、「うわ、ダッセーなこいつ」「自分はこんな大人にはなりたくないな」と思ったんですよね。あ、ちなみに親父は最近、それこそとある反面教師から学んだそうで、怒らなくなってきました(笑)。

そこから徐々に「すぐ怒らないような人間になりたいな」と自分のありたい姿を描いていって、「どうやったら感情をコントロールできるんだろう?」とアプローチをしていったんです。