ミッションは「誰かにとっての特別な地域をつくる」こと

永岡里菜氏(以下、永岡):みなさん、はじめまして。私たちは、「困りごとを通じて地域のファンづくりを行えないか?」ということをやっております、「おてつたび」と申します。よろしくお願いします。

(会場拍手)

私たちは「誰かにとっての特別な地域をつくる」ということをミッションに掲げて、やらせてもらっております。

著名な観光名所がない地域にも、すてきなものがいっぱいあります。それをついつい誰かに話したくなってしまったり、名前を聞くとちょっとうれしくなったりして、「一緒に行こうよ」って言いたくなる。そんな誰かにとっての特別な地域をつくることによって、一見何もなさそうに見える地域の魅力が輪のように広がっていって、もっともっと日本各地に人が巡るようなかたちをつくれないかと思ってやっております。

私にとって特別な地域がどこかといいますと、三重県の尾鷲市(おわせし)というところです。東京から電車で6時間ぐらいかけて行くところで、私の出身地になります。なので、ついつい、いろんな人に話しちゃうんですけれども、東京の人で「尾鷲市」を知っている人なんていないんですね。

尾鷲市もほかの地域と同じく、少子化や若者流出など、いろんな課題に苛まれております。2040年には896の地域がなくなると言われていますが、(尾鷲市も)ほかの地域と同様に、そのなかに入っている状況です。

地域と深く関わることで、そこが「特別な地域」に変わる

でも、そういった尾鷲市のように、一見、魅力がなにもなさそうにみえる地域にも、すてきな人やその場所にしかないようなものがたくさんあるなかで、なにかできないのかなと思っていました。その場所が誰にも知られず消えていく現実というのを止めたいと思いまして、実は1年半前に、私は会社を辞めました。

フリーランスで稼いだお金は、全部地域に行くお金に変えました。自分の足でいろんな地域を見て、目と耳と肌で感じて、「どうすればいいのかな?」についてずっと考え、わかったことがあります。

地域の人とぐっと深い関係になったとき、魅力がなにもなさそうに見える地域が、なにか自分のなかでキラッと光るような地域に変わるんですね。例えば尾鷲市ですと、「こっちへ来て本マグロを食べないで帰るなんて、どういうことだ?」という声を聞くことによって、自分のなかで特別な地域に変わっていくんだと思います。

東京にいる時は、もうひたすら聞きました。「どうやったら尾鷲市みたいな地域に来てくれるのか?」って何百もの人に聞いたんです。そうしたら返ってきた答えが、「関わりたい」「行ってみたい」といったポジティブな言葉だったんです。「あっ、なるほど」って。

お手伝いから気軽に始める、地域との関わり

でも、行動を起こしている人って、実は半分もいなかったんです。「なんでなんだろうな?」と思っていろいろ聞いていったなかで言われたのが、「重い」という言葉だったんですよ。「なにが重いんだろう?」と思ってヒアリングを重ねていくと、わかったことがあるんです。

いま地域と関わるプログラムには、「定住・移住」、「2拠点」等の支援に繋がる本当にうれしい話がいっぱいあるんですけれども、いきなり定住や移住、2拠点生活を始めるのは、なかなか重いものがありまして。どちらかというと、もっとその入り口を作っていくことが大切なんじゃないのかなと思ったんです。

「地域のことが気になるんだけど、なんか一歩踏み出せなくて」や「地域のこと知りたい、けど、どうすればいいんだろう」という方たちが使えるようなサービスを作りたいと思いまして、「おてつたび」というサービスを立ち上げました。

「お手伝い」と「旅」をかけ合わせたようなかたちで、お手伝いを通じて地域の方と仲良くなれて、地域の魅力を知れる、というような旅になっております。

私たちは、地域に行くきっかけを増やして、お手伝いを通じて地域の方と仲良くなって、それをもっともっと第三者に伝えることによって、またいろんな人が来る、というようなサイクルを作っていきたいと思っています。

行くきっかけを増やし、地域の魅力を顕在化する

「おてつたび」にはポイントが2つあります。1つが「きっかけを増やす」というところです。先ほど尾鷲市という名前を出させていただいたんですけど、じゃあみなさんが来週末に尾鷲市に行くかというと、たぶん難しいと思うんです。

統計を取ってみました。8割以上の方が行きません。でも、行かないのは当たり前ですよね。なにがあるかわからないんですもん。そんなところに交通費を往復3万円かけて行くかというと、行かないですよね。「なるほどな」と思いまして。

であれば、まず「地域に行きませんか?」「交通費などはお渡しします。その代わり、お手伝いをしてください」というのはどうかと考えました。お手伝いした内容が宿泊費だったり交通費に還元されるかたちです。なので、未知の場所に行きやすいような世界をつくりたいと思いました。お金ではない関係性ができるというようなかたちですね。

2つ目のポイントが、「魅力の顕在化」というところです。たとえば富山県の黒部というところに行くと、「よそ者だからこそわかる魅力」というのが学生さんにもわかってくるんですね。

お宿にお花が生けてあるんですけれど、実は、毎朝女将さんが山まで採りに行って、丁寧に一つずつ生けているんです。それを聞いた時、訪れた学生さんはめっちゃびっくりしたみたいです。

でも、お宿の人にとっては当たり前なんですよね。むしろ「そんなアピールするものだったの?」というような。その方たちにとっては、「せっかく来てくれた方が、地場のお花で少しでも癒やされてほしい、地域のこと知ってほしい」という想いを持ってやっているんです。そのような「おてつたび」を利用して来た、よそ者だからこそ分かる魅力をもっともっと発信することが価値だと私たち思っております。

「ファン」と「特別な地域」をもっと増やしていきたい

私たちはこのサイクルをグルグル回していくなかで、「ファン」と「特別な地域」をもっともっと増やしていきたいと思ってやっております。

これは長野県の阿智村(あちむら)というところに行った時の動画です。この子は大学4年生なのですが、今まではどちらかというと海外へ行くのが好きで、いろんな国を巡っていたんですけど、「あれ? 自分って日本のことを語れないな」というのに気づいたみたいなんです。そこで「『おてつたび』を使いたい」とご連絡いただきました。

この時は土日に一泊二日で行ってきてもらいました。結婚式のお手伝いをしてもらったのですが、同年代の方も多かったのか「連絡先を交換して仲良くなりました」という話もいただいています。

お手伝いは午前中や夕方なので、日中が空くようなかたちになっているんです。なので、地域の方におすすめしてもらったところへ遊びに行って、最後にお別れしてというような感じです。

こういったことをいろいろやらせてもらっていまして、「おてつたび」に行った地域へ「また行きます」と言ってくれる子や実際に行った子など増えており、「おてつたび」を通して地域のファンがちょっとずつできてきています。

サービスの広がりを支える口コミの力

「おてつたび」は現在、関東の大学生・大学院生を中心として、半クローズドでやっているような状態です。「一生行くことがなかったような地域に行くきっかけになりました」、「実際にまた行きます」といった言葉もいただいており、全部口コミで広がっていっている状況になっております。「こういうサービスがほしかった」というポジティブな言葉もたくさんいただいていて、本当にありがたいなと思っています。

こちらは旅館さんの口コミで広がっていっているような状態でして。こういったかたちで発信してくださる方がいて、いろんな方のおかげで進められているような状況です。連携している地域はこういったかたちで広がってきていますね。

これは「おてつたび」に行っている子たちの写真です。「行って来ました!」と写真をもらうこと多いんですけど、私よりも地域の方と仲良くなって帰ってくるんですね。「えー、そんなの知らないんだけど!」と言うと、「いや、こんなんがあって」と地域のことを語ってくれて、逆にすごく羨ましくなったり。「私も行きたい」といつも思います。そんな感じですごくうれしい話をいただいています。

いろいろメディア等々にも取り上げられつつ、一歩一歩進んでいるような状況です。

楽天ソーシャルアクセラレーター採択と同時に会社設立

高橋宙生氏(以下、高橋):ここから、実際この「楽天ソーシャルアクセラレーター」の取り組みにおいて、どういった協働の内容、活動してきたのか、どういう成果が出てきたのかというところを私から紹介させてください。

私は楽天株式会社の高橋と申しまして、今回「おてつたび」さんと楽天との協働のリーダーをさせていただいております。

今回この「楽天ソーシャルアクセラレーター」に「おてつたび」さんが採択された時、「おてつたび」さんの会社はまだなかったんですね。このプログラムに採択されたのとほぼ時を同じくして、「株式会社おてつたび」というのがこの世に生まれました。

まさにこの6ヶ月間、一緒に走ってきました。さっき小林正忠から楽天ができた時の話もありましたけれども、そのド創業期を一緒に駆け抜けてきました。だからこその楽しさだったり、だからこそ生まれたシナジーだったり、だからこそ生まれた価値というものがあったと、個人的にも感じております。

この活動に関わってくれた楽天の社員は14名です。最初に始めた時はこれよりももっと少ない人数で始まったんですね。プロジェクトへのコミットメントの非常に高い社員たちが集まってくれて、人が人を呼ぶようなかたちで、「こんなことできる人いない?」、「こんなことやっているんだけど、ジョインしてみない?」というような口コミが社内で広まって、たくさんの仲間が集まってくれました。

一人前のサービスとして世に出すために奔走した6ヶ月

このような仲間たちと「おてつたび」さんと一緒にやっていたプロジェクトは、大きく4つございまして、その中身を簡単に説明させていただきたいと思います。

この4つのプロジェクトすべてが、「おてつたび」というサービスがこの世の中に出るのを後押しするようなプロジェクトでした。

いま永岡さんも「半クローズドでやっていた」とおっしゃっていましたが、PoC(Proof of Concept)の段階だった「おてつたび」というサービスが、まさに一人前のサービスとして世に出ていく。そのためにテクノロジーの力を使ってサービスを立ち上げていく。そんな6ヶ月の活動でございました。

1つ目は「プラットフォーム&システム」と、まさにテクノロジーを最大限に活用したプロジェクトです。「おてつたび」のサービスがしっかりとしたWebサイトとして、システムとして誕生する。そんな活動をしておりました。

もともとは非常に簡素な1ページのサイトだったんですけれども、この6ヶ月を通じて、しっかりと登録できて、内容が伝わって、動画を見ることができてというサービスを完成させることができました。

(会場拍手)

ありがとうございます。よりたくさんの学生、たくさんのお宿さん、たくさんの自治体の方々、企業の方々とコラボレーションができるような、そんなサービスが、この6ヶ月を通じて生まれることができました。

サービスインに向けたツールを作るプロジェクト

川尻君がこのサイトの立ち上げを、楽天の社員として大きくリードしてくれたんですけれども、サイトが完成したということで、今のお気持ちをお聞かせください。

(会場笑)

川尻:本当にゼロからのスタートで、3人という少ない人数でしたが、やっとリリースまで持っていけることができたのは、ひとまずホッとしております。

でも、ここが新サービスのスタート地点です。今後サイト自体もどんどん大きくなっていくので、それが今すごく楽しみにしていることでもあります。

高橋:ありがとうございます。まさに「テクノロジーの力で新しい世界をつくる」という「楽天ソーシャルアクセラレーター」のミッションに非常に沿った活動ができたのではないかなと思っています。

2つ目、ちょっとまた趣が変わったプロジェクトで、「サービスインに向けたツールを作るプロジェクト」についてです。これも「スタートアップあるある」なんですけれども、サービスを立ち上げるにあたって、サービス運営のための仕組みなど、そういういろんなものがまだけっこうできていない状態で会社がスタートしました。

webサイトリニューアルにあたり利用規約だとか、プライバシーポリシーだとか、営業資料だとか、サービスの紹介の動画とか、そういったものをかなり手作りで、6ヶ月間社員のみなさんが関わってくれて作ることができました。

地方自治体と連携したユニークな取り組み

もう1つのプロジェクトとして、「ユーザーさん向けの説明会プロジェクト」というものがあります。こちらは「おてつたび」というサービスにより興味を持っていただく学生の輪を広げていきたいということで、社会人の方も来てもらったりしたんですけれども、この輪を広げる活動をしておりました。

写真はオフラインの説明会の様子なんですけれども、実はオンラインでも説明会をしていて、「こんなサービスがあるよ」ということを広く知っていただくための活動をしてまいりました。

4つ目、最後のプロジェクトについてです。これは非常にユニークな取り組みでございまして、自治体さんとの連携のプロジェクトになります。楽天が会社として連携させていただいている地方自治体さんと「おてつたび」さんとの連携を推進するといった取り組みをしておりまして。

岐阜県の飛騨市(ひだし)という楽天が包括連携協定を結ばせていただいている自治体さんで、地元のメディアに掲載があったりしました。地元の造り酒屋で、「おてつたび」の学生さんが行って実際にお酒を作るということが「おてつたび」で実現したりとか。

もう1つは、青森県の鰺ヶ沢町(あじがさわまち)という人口1万人ぐらいの小さな町で、役場の方と楽天の地域活性の社員と「おてつたび」の永岡さんが熱い思いを交わして、「おてつたび」のトライアルが実現したと。そういったことが実際に行われております。

楽天の知見を活用したポテンシャルのあるプログラム

南部:この「楽天ソーシャルアクセラレーター」のプログラムは、「おてつたび」と楽天が走り続けた半年間でした。このプロジェクトの結果として、大きな一歩となった新サイトのリリース。そしてユーザーの事前登録400人。これは最初40人いなかったので100倍ぐらいに増えました。

あと、自治体様との連携も続々と具体化し、本当にまだ生まれたてほやほや、もうヒヨコのようだった「おてつたび」が、やっと一人前のサービスとして巣立つところまで来ました。そして「おてつたび」は、これからもスケールし、成長を加速させ、社会や地域を変えていきます。

このプログラムを走り抜けた結果として、より多くの学生さんたちに使われ、そして地域やお宿のみなさん、そしてほかの企業のみなさんと一緒に協業することができる、そんな立派なサービスに育った。それを築いた半年間だったと思っております。

そして、最後に私からひと言。このプログラムは本当にすごくユニークで、ポテンシャルがあるプログラムだと思っております。

楽天ならではのマーケティングやテクノロジー、知見が活用されることはもちろんですけれども、社員のコミットメント、カルチャーとしての根性というところも含めて、楽天ならではの価値も出て、そして採択された企業や団体さんたちも成長して、そして一緒に濃密な時間を過ごした楽天の社員も成長する。そんな大切な協働のプログラムだったと思います。

大切な仲間が、これからも関わってくれるように作った名刺

永岡:1年前は、ほぼ私1人でずっと走ってたんです。ちょうど1年前の今ぐらいに「おてつたび」というサービスのテストマーケが始まりました。朝の4時まで私がウェブサイトを自分でわーって作って、「興味がある人がいないか?」というので、広告を出して、どれぐらいいるのかというのを1人でずっとやっていました。

周りにいろいろ、「こんなの誰が欲しがってるんだ?」、「こんなの使うやつはいないだろう」といろんなことを言われながら、「でも、でも……」と思って進んできました。1年前はたった1人だったんですけど、気づいたらうちも仲間ができていまして、本プログラムを通じて楽天さんという、いろんなメンバー・仲間がどんどん増えていきました。

私は最初に採択された時にみなさんにお伝えしたことがありまして。「同じ仲間になってほしいです」と言ったんです。「協働とかそんなかたちじゃなくて、仲間になってほしいんです」と伝えたんです。

走っていく中で、気づいたら仲間になったんです。だから、6ヶ月が終わったのがもう寂しくて寂しくて。合宿とかいろいろ行ったりしたんですけど。だから、このあとも関われるような理由を作っちゃいまして。うちのメンバーのみんなに、なんと名刺を準備しました。ちゃんと肩書き入りです(笑)。

(会場拍手)

なので、会社と会社という間柄ではなくて、本当にうちの創業メンバーだとも思っているので、今後もいろんなかたちで関わっていけるような関係性を作っていきたいと強く思っております。本当にありがとうございました。

(会場拍手)

お手伝いすることでしか見えないものがある

2019年、私たちはますます加速していきたいと思っております。いろんなところからコラボレーションの話をたくさんいただいておりますので、2019年は飛躍の年かなと思って進んでいきたいと思っております。

まだまだうちも仲間が足りないところもありますので、いろんな連携だったり仲間を募集させていただいておりまして。それから、ちょうど今日、 クラウドファンディングを開始させていただきました。

どういったクラウドファンディングかと言いますと、「おてつたび」を進めて、もうめちゃくちゃ悔しいことがいっぱいあったんです。なんでかと言いますと、お手伝いをすると表面的には見えにくいお宿や事業者さんの魅力がめちゃくちゃ分かるんですね。

周りの友達とかに、その魅力を熱く伝えると「そこ行く!」「どこどこ??」と言われる事は多いんですけど、どうしてもそこの周りしか伝えられないことが多くて。それをもっともっといろんな人に広げられるようなメディアをみなさんと一緒に作っていきたいと思っております。

こちらはちょうど30分前にオープンしたようなかたちになりますので、ぜひみなさんのお力を貸していただけるとうれしく思います。

日本をいろいろ駆け回っているんですけれども、愛おしくなるような、「本当に日本ってすごいな」と思うことがいっぱいあるんです。ですので、私たちは誰かにとって特別な地域を作ることによって、その魅力がどんどん広がっていくような世界を作っていきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

(会場拍手)

法人化前から関わってくれたことへの感謝

谷中修吾氏(以下、谷中):ありがとうございました。メンバーの総勢は、すごく大人数になっていますけど、どうぞみなさん拍手でお迎えください。すごい数ですよね。

こんなみなさんを「仲間」というふうに言っていましたね。すごいことになっていますけれども、もう会社ができていますよね(笑)。

(会場笑)

永岡:ありがたいことに(笑)。

谷中:すごい広がりになっています。永岡さんがエントリーをされた時はまだ法人化する前だったんですけれども、楽天さんから採択された時の気持ちって、今振り返ると、どうだったんですか? 

永岡:そうですね、そういう意味では、本当にいいスタートを切れたなというのはすごく思っています。採択前から法人登記をする日程は決まっていたので、そこに応じて一緒に、むしろその前から関わってくださるというのは、私たちとしては「これからスタートだ」というときに一緒にこうやって来てくれるというのは、「もうめちゃくちゃうれしい」という気持ちです。

谷中:ありがとうございます。そして、じゃあ南部さんがマイクをお持ちなので、聞いてみようと思います。まさに創業期の駆け抜けた感じといったお話がありましたけども、楽天のみなさんの中でも空気感というのはすごく楽しい感じだったんですか?どんな感じだったんでしょうか?

南部:本当に毎日毎日楽しかったですね。とくにこのメンバーはみんなとても仲良くて、この協働が始まってから1人も抜けていないんです。どんどん増えていくばっかりで、飲み会とかも朝までやったりと(笑)。一泊したりとか、本当に毎日お祭りのように、前夜祭のように仲良く合宿をがんばってました。

リソースのない創業期をサポートしてもらえるありがたさ

谷中:それから、やっぱり具体的なwebとか規約とか、すごく具体的なところでめちゃめちゃ助かると思うんですよね。そのあたりの楽天さんのこだわりというのはどうですか? 具体的なアウトプットがどんどん出ていくというのは、やっぱりすごいことですよね。

永岡:そうですね。創業期というか「スタートアップあるある」だと思うんですけど、少ないリソースの中で走っていかなきゃいけないんですね。走りながらいろいろ整えて、なんとかサービスが回るようにというので走っているところで、こうやっていろいろ知見が豊富な方々がサポートしてくださって、しかも手まで動かしてくださるというのは、本当にありがたいと思います。

谷中:じゃあちょうどマイクを持っているので、高橋さん、ひと言。

高橋:「協働」って力を合わせながら働くという意味だと思うので、まさにもうサービスが立ち上がるために必要なことは全部やるというような、そんな思いで一緒にやらせていただいていました。

谷中:ありがとうございます。最後に、永岡さん。今日お越しのみなさんがクラウドファンディングに協力したら、たぶんここで全部成立しそうな気がしますけど(笑)。

(会場笑)

永岡:ぜひぜひ。

特別な地域が増えることで、日本の魅力がもっと伝わればいい

谷中:ひと言、最後にメッセージをいただいて終わりましょう。どうぞ。

永岡:本当に日本ってすごいんです。私は本当に愛おしくてしかたがないです。日本中にたくさんあるいろんな地域自慢であったり、なかなか知られていない地域の魅力だったり、人だったりというのを知れば知るほど、「もっといろんな人に伝えたいな」という思いがすごくあるんです。

今は「おてつたび」を通じていろんな学生さんがそういうのを知ってくれて、そこから輪が広がっているんですね。「サークルのメンバー30人で行ってきました」だったりとか、「毎日 田老町(たろうちょう)のことを話しちゃってるんです」だったりとか。そういう子たちが増えていって、もっともっと特別な地域を増やしていくことによって、日本の魅力というのがもっといろんな人に伝わってほしいなと思っています。

クラウドファンディング、ちょっとドキドキで挑戦したんですけど(笑)、ぜひみなさんのお力添えいただけますとうれしく思います。ありがとうございました。

谷中:ありがとうございました。「おてつたび」チームのみなさんでした。どうもありがとうございました。

(会場拍手)