2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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松本大氏(以下、松本):本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。マネックスグループのCEOを務めております、松本でございます。
本日午前中に、マネックスグループ、コインチェック、両社におきまして取締役会を開催し、マネックスグループがコインチェックさんの株式を100パーセント取得し、今後、コインチェックさんはマネックスグループの完全子会社というかたちで、マネックスグループの一員として一緒に事業を展開してまいります。
マネックスグループは、約19年前にできた会社「MONEX(マネックス)」が母体になっています。そのなかで培われてきた、蓄積されてきたさまざまな経験等をコインチェックさんに活用していただいて、コインチェックさんがさらに強い大きな会社に伸びていくことに貢献をしてまいりたいと考えております。
詳しい内容、細かい内容はすでにプレスリリース等で書かれておりますので、私からはごく簡単に概要について、あと、これからの展開につきまして、ご案内をしたいと思います。
まず最初に経営体制からご案内を申し上げます。今回、コインチェックさんに関しましては、監督機能と執行機能をしっかりと分離することにいたしました。
監督機能としての取締役会は、今日同席しております、マネックスグループ当社の常務執行役である勝屋敏彦と、同じくマネックスグループの執行役である上田雅貴。それから、私、松本大。
また、弁護士であられ、日比谷パーク法律事務所の代表パートナーで、JPX、日本取引所グループの社外取締役もされております、久保利英明氏。また、東京三菱銀行で常務取締役を務めたことのあられる玉木武至氏の5名で取締役会を構成し、この取締役会が、もちろん監査役もおりますけれども、この取締役会がコインチェック社に関する監督機能を担っていくことになります。
次に執行機能になります。執行部は、この隣におります勝屋が社長を務めさせていただき、同じく、先ほども申しました、取締役にも就任する上田が執行役員。また、マネックス証券のほうから、システムに関して長い経験のある後藤浩。また、コンプライアンス、法規管理等でやはり長い経験のある三根公博が常勤の執行役員として参加いたします。
また、コインチェックさんのCEOを務めてきておられます和田晃一良さん。こちらにいらっしゃる和田晃一良さんと、同じくCOOを務めてきていらっしゃる大塚雄介さん。そして、現在CFOを務めていらっしゃる木村幸夫さんの7名。この7名で経営陣を形成し、執行をしてまいります。
この7名がこれからの新しいコインチェックを推進し、その上に、先ほど申し上げました監督機能としての取締役会が存在すると、そういったかたちになります。
松本:次に、サービスの全面再開への道のりになりますけれども、今申し上げました新経営体制。本日、株式の譲渡契約等は結んでおりますけれども、独禁法のクリア等がございますので、4月16日に効力発生、株主総会の実施、臨時取締役会の実施を行い、今申し上げたすべての経営体制の人事を決定する予定になっております。
本日、3通貨の出金が再開されました。また、すでにコインチェック社におきましては、リスク管理体制の整備を、金融庁さんの指導等も聞きながら、すでに鋭意進めてきているところであります。
新しい経営体制のなかで、この管理体制をしっかりと定着させ、その上でサービスの全面再開と業登録を、2ヶ月程度を目標として、我々としてはしっかりとコインチェック社のサービス全面再開・業登録を実施・実行を目指していきたいと考えております。
松本:最後に「未来に向けて」ということなんですけれども、マネックス(Monex)という名前は、これはもともとMoneyのyを1つ前の、1つ先のxに変えて、未来のマネーというものを実現しようと、新しい時代におけるお金との付き合い方をデザインして提供していこう、ということが創業以来の理念になっております。
一方で、コインチェックさんは、仮想通貨ビジネスにおける、日本のみならず、世界的な先駆者であります。ここで、このマネックスの金融機関としての経験と、この未来のマネーを実現していこうという理念と、コインチェックさんの新しい技術と新しい思想、こういったものをフュージョンさせる。
これはある意味で世代の若干の違い等もありますが、今まで蓄積されてきたさまざまな経験とその力と、新しい技術と新しい考え方、こういったものをある意味ハイブリッドにフュージョンしていくことで、まったく新しい強いグループ会社が、グループ群が作っていけると考えています。
具体的には、ここに書いてありますように、「クリプトアセットバンク機能」と世界の金融市場をつなぐ証券機能を中核とした、世界をリードする、新しい時代への新しいかたちの総合機関を作っていくということを目指していきたいと考えております。
現在、日本におきましても、法定通貨銀行、法定通貨を扱っているメガバンクと、そのグループ内に国内証券会社があり、あるいはクレジットカードの会社があって、そのようなかたちで総合金融機関というものが作られております。
それに対して、法定通貨ではなくて仮想通貨のバンク、仮想通貨を扱うコインチェックさんが、まったく新しい支払い手段、クレジットカード等を超えるような新しい支払い手段とクリプトアセット。
これは、G20等では、クリプトカレンシーじゃなくてクリプトアセット、暗号資産なんていう言葉が使われ始めておりますけれども、すでに世界中の金(きん)の時価総額の5パーセント程度まで、クリプトアセット、仮想通貨、暗号資産の時価総額はなっております。
この新しい資産クラスであるクリプトアセット、仮想通貨を所有する機能と、クレジットカード等を超えていく新しい支払い手段を持っている、そういう機能を持っているクリプトアセットバンク機能を持っているコインチェックさんと、当社マネックスにおきましては、日本のみならず、アメリカ、香港、オーストラリア、中国等にもオンライン証券の子会社等がございまして、そういったものを組み合わせて、まったく新しいかたちの総合金融機関、新しい時代の総合金融機関を作っていける、作っていきたいというふうに考えております。
またコインチェック社におきましては、IPOを将来、未来におきましてIPOを目指して、IPOをして外部牽制の導入を目指したいというふうに考えております。
仮想通貨交換業の本質がますます銀行に近いようなものへなっていくということが予想されるなかで、資本を強くすることもたいへん重要になってきますし、また内部管理体制等をしっかり強固なものにするためには、外部牽制を導入することは極めて有効でございますし、いずれIPOをして、上場を目指して、そういったかたちでコインチェック社を強い会社にしていきたいというふうに考えております。
私からは、簡単ですけれども、説明は以上でございます。
司会者:それでは続きましてコインチェックの和田よりご挨拶させていただきます。お願いします。
和田晃一良氏(以下、和田):コインチェック株式会社の和田と申します。このたび本日発表した通りではございますが、コインチェック株式会社はマネックスグループの完全子会社化となる運びとなりました。
その新しい経営体制のもと、経営戦略の見直しや経営管理体制であったり、内部管理体制等の見直しを図っていく次第でございます。
それをもって、まず第一に顧客の資産の保護というところを当社としては考えておりまして、その先にはサービスの再開であったり仮想通貨交換業としての登録であったり等を考えております。
もともと取締役であった私と大塚は4月16日をもって退任する予定ではございますが、引き続き執行役員として業界の発展、顧客の資産の保護というところを目的に責務を果たしていく予定でございます。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
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