2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
テーマ「189」について(全1記事)
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堀潤氏(以下、堀):さぁ、テーマの発表をお願いします。
駒崎弘樹氏(以下、駒崎):じゃん!
堀:「189」
脊山麻里子(以下、脊山):児童虐待などの通報や相談を24時間受け付ける、厚生労働省の「児童相談所全国共通ダイヤル」189番の運用が今日から始まります。
堀:児童相談所全国共通ダイヤルですが、「189(いちはやく)」に変更になりました。皆さん、覚えてくださいね。簡単です、「189(いちはやく)」これ、覚えやすいですね。
児童虐待に気づいた際などに児童相談所への通告や相談ができる全国共通の電話番号「189(いちはやく)」。掛けると、最寄りの窓口に繋がって、専門家が対応します。認知度向上を目指して、10桁から3桁へということになりました。
堀:さぁ、駒崎さんお願いします。
駒崎:今までは、「0570うんちゃらうんちゃら」ということでですね、難しくて覚えられなかったんですけれども。
堀:カード配ったりとか、いろいろしていたんですけどね。
駒崎:なかなか浸透しなかったということもあって、今回はシンプルに「189(いちはやく)」ということで、是非皆さん覚えていただきたいなというふうに思います。
皆さん、ご存じでしょうかね? 虐待で亡くなる子供たちの割合、1週間に1人です。1週間に1人子供たちが虐待で亡くなっています。
多くの場合ですね、周りの地域の方々、「何となく知ってた」っていう場合が多いんですね。「何となく、子供がこの前大声で泣き叫んでたな」と、「何となく子供たちが裸で廊下うろうろしてたな」とか。
そういうふうに、マンションやアパート、周りの人が、「何となくは知っていたけども、まぁ人様のことだし、しつけかもしれないし……」みたいな形でですね、通報していなかったという例が子供の死に繋がっていくわけなんですね。
だから、「ちょっと、何か、様子がおかしいな……」っていうふうに思ったらですね、是非、迷わず「189(いちはやく)」にお電話いただきたいと思います。
よく言われるのが、「電話しちゃって、ご近所関係まずくなっちゃったら、嫌だわ」っていうふうに思っちゃうんですけど、匿名で電話できますので、そこはご安心いただけたらなというふうに思うんですね。
虐待っていう問題はですね、本当に今根深くて、実はこれご覧なっていただきたいんですけども、虐待の対応件数って増えている状況です。
堀:認知度が上がってきたから、っていうのもありますし。
駒崎:もちろん、認知度が上がってきて、それまでは虐待じゃないしつけだと思われていたものが可視化されたっていう意味では、いいんですけれども、しかし、これだけの子供たちが犠牲になっているという状況があります。
駒崎:虐待というのは、子供たちの脳を変形させて、後々、精神障害や、あるいは「JKビジネス」に繋がるような形の、子供たちの情緒不安定みたいなもの、愛着障害にもつながっていくということで、様々な禍根を残すんですよね。なので、絶対にこれは防がなくてはいけないというふうに思っています。
一方で、国は「189(いちはやく)」を作った、グッジョブだけれども、児童相談所が本当に増え続ける通報に対応できる体制になっているか。
堀:今でさえ大変なわけでしょ?
駒崎:「NO」です。全くなっていないです。マンパワーが大変不足しているんですね。ですから、ここにこそ予算をかけてですね、「新国立競技場に2500億円」とか言ってですね、ギリシャが6月30日に返さなきゃいけなかった額よりも多いわけですよ。
そういうところにかけるんじゃなくて、まさに今、子供たちの命を救うような児童相談所を強化しなくてはいけないわけなんですね。
そして一方、実は日本の法律、親権がものすごく強くてですね、虐待をした場合、子供たちを親から引きはがそうと思っても、親が「いや、嫌だよ、訴えるよ」とかって言ったら、抱え込めちゃうっていうのが規定になってしまっている。
なので、「子供は親のものじゃなくて、社会全体のものなんだ」と。そして、「子供の人権というの最優先なんだ」っていうふうに法も変えていかなくてはいけません。
これらを、同時並行的に一刻も早く進めていかなくてはいけません。今、この番組をやっている間にも、もしかして、子供たちが、殴られ、蹴られ、あるいは、ネグレクトされて、死の一歩手前にいるかもしれない。そういう状況を、何とか我々は変えたいというふうに思っています。
堀:皆さんの意識調査、結果を見てみましょうか。皆さんは、今回の「『189(いちはやく)』児童虐待相談ダイヤルの番号知っていますか?」ということで、聞いてみましょう。「知っている」「知らない」せーの、どん!
「知らない」が1398票でしたが、今この瞬間にみんな「もう、知っている」だからね。
北条:通報は、国民の義務ですからね。
駒崎:そうですね。
堀:少子高齢化社会ね、「少子化対策だ!」っていう割には、本当にそこにかけられる予算って、全体でみると非常に乏しいじゃないですか。
さっきの、選挙の話ともひょっとしたら関係するかもしれないですけど、やはり、多くの人たちが、上の世代向け、社会福祉と言えば上の世代向けのものをイメージしがちですけれども、ここ根本的に変えなきゃいけないですよね。
駒崎:その通りです。子供や家族に出される公的支出と、高齢者に公的支出は「1:11」なんですね。
堀:「1:11」?
駒崎:「1:11」。圧倒的に高齢者に寄ってしまっているわけなんですね。ですから、我々の子育て支援っていうのは、本当に乏しい財源の中、「待機児童を解消しなければいけない」あるいは、「障害児を支援しなくてはいけない」あるいは、「虐待を何とかしなくてはいけない」っていうことで、本当にちいちゃな予算の中でやっている。
しかし、これが、先進国並みになるだけでですね、少子化っていうのはかなり解消されるだろうと言われていますし、「虐待死ゼロ」っていう社会も夢ではないというふうに思うんですね。
駒崎:2020年東京オリンピックしてるのに、その中で子供たちが殺されているというので我々はいいのかっていう話なんですよね。
堀:せっかく、2020年世界から注目を集める時に、そういうメッセージ性を出すほうにお金をかけてほしいですね。日本はこれを機に、格差貧困そういったことに着手する、ダイバーシティを打ち出すもの、とか。そういうものであってほしいんですけど、どうも今のままだと、従来型の……。
駒崎:「競技場の柱がすごいよ!」みたいな話ですね。
堀:どういうことなんだと。
高橋浩祐氏(以下、高橋):中央省庁、官僚主導でいくと、前例主義で、今新国立競技場も文部科学省中心でいっているじゃないですか。どんどん予算付けて。そうじゃなくて、政治がリーダーシップ取って、予算ガラガラポンして、今の問題とかにお金をガンと投入できるようにしてほしいですよね。
駒崎:そうですね。政治家を動かすのは、我々の世論です。20代30代子育て層がしっかり投票に行く、そして、声を上げていくっていことが、何よりも重要です。
堀:はい、ありがとうございました。本日のオピニオンCROSSは以上とさせていただきます。
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