2024.10.01
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テーマ「JKビジネス全面禁止へ」について(全1記事)
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堀潤氏(以下、堀):北条さん、お願いいたします。
北条かや氏(以下、北条):こちらです。
堀:「JKビジネス全面禁止へ」
脊山:今日(7月1日)から愛知県では全国で初めて制服姿の女子高校生に接客をさせる「JKビジネス」を全面禁止した改正青少年保護育成条例が施行されます。
堀:さて、JKビジネスの「JK」と言えば、「女子高校生」の略で。
愛知県の話です。JKビジネスを明確に定義して、18歳未満が水着や制服姿で行う接客を有害役務営業と定義。マッサージから散歩まで包括的に取り締まれるようにしました。
事業者と女子高校生、JK両方を処罰の対象に。接客や勧誘を初の全面禁止。ちなみに、東京都の条例では、勧誘のみ禁止です。事業者への営業停止命令と罰則規定を明文化。18歳未満または高校生は補導対象としました。少なくとも、結構あるんですね、県内の約140店舗が対象になる見込みだということです。
北条:そもそも「JKビジネス」は、ここ2、3年かなり議論になっていますよね。この簡単な軽い言葉で言われていますけれども、実態としては、90年代の前半から続く援助交際、少女買春の流れですよね。ここ2、3年は、それが「JKビジネス」っていう現代的な形で言われているだけと、私個人的には思っています。
堀:言葉って、マジックですね。「援助交際」っていうのも、まぁ、買春ですよね。「JKビジネス」って聞いたら、「え? 一体どんなマイルドなもの?」いやいやいや……と。それは、性の切り売りも一部していますよと。
北条:実際は、女子高校生が男性にリフレクソロジーといってマッサージをしたり、女子高校生が、マジックミラー越しに雑誌を読んだりですとか、お菓子を食べているのを、男性が鑑賞すると。
でも、「裏オプション」というのがありまして、女子高生が例えば足を開いたりですとか、男性にとって性的な欲望を喚起するようなことをすると、「それは女子高生が自主的にしているんだ」とお店側は言って。
そのバックというのが、少女側にそういうことをしたら、例えば「男性にハグをしたら、5千円バック全部もらえるよ」って言って、お小遣い稼ぎのようにしてしまう子もいますし。
風営法、明らかに違反しているので、その「ギリギリに見えて違法の行為までも、今回は全部規制しますよ」と。愛知県の規制は、かなり踏み込んだ内容ので、一応歓迎はできるかなと思います。
北条:それでですね。風営法ではこういうことになっているんですね。こちらご覧いただきたいんですけれども。
風俗営業等の規制には2種類あります。「風俗営業」というのは、バー、キャバクラとか、パチンコもありますね。昨今問題のダンスクラブ等が該当します。こちらの「性風俗関連特種営業」は、直接的な性的サービスを提供するピンクサロンですとか、デリヘル、ソープランド等が該当します。
これら風俗営業全部公安に届け出をしないといけないですし、もちろん18歳未満の女の子、男の子を雇うことは言語道断なわけなんですよね。
にもかかわらず、「JKビジネス」というのは、こういったことを公安に届け出を行わずに、「女子高生が自らしているんだから」ということで、こうした行為をさせているようなビジネスなんですよね。
こういう実態があるということは、広く知られるべきだと思いますし、昨年6月に出た、アメリカの世界の人身売買を巡る報告書で、日本では、女子高生が男性とお茶するだけじゃなくて、少女買春が行われているっていうことを明確に問題化しているので、世界的に見ても、「日本はそういう国だよ」と思われてしまっている。
堀:少女買春大国。
北条:そういうふうに思われてしまっているところがあるんですよね。
北条:今までこういった「少女買春、なぜ起こるのか?」という面の研究は多かったんですけれども、以前は、少女が自傷行為のような感じで、春を塞ぐですとか、学校にも家庭にも居場所がないからだ、という研究が目立ったんですけれども。
最近では、子供の貧困問題と関係付けてこうした「JKビジネス」に走ってしまう子供たちを取り上げる研究者の方ですとか、NPOの方がかなり増えているので、支援のあり方も、今後は補導だけではなくて、彼女たちがなぜそこに行ってしまうのか、どうすれば少女たちを保護できるのか、具体的に考える段階に来ていると思います。
買う側の男性も、JKビジネス、少女売春を手がける業者も、もちろん問題ですけれども、今は「少女たちをまず救う」ということを、第一に考えなければならないと思いますね。そこで「貧困」が、最近はクローズアップされるようになってきていると。
堀:相対貧困率と言って、各国の標準的な世帯の収入、その半分程度、日本だと200万円強くらい。ここが、想定的な貧困ラインで、その下の段階で暮らしている子供たちは貧困だと。6人に1人の割合だと言われていて、先進国の中でも高い。
北条:その中でも日本はそういう女の子たちをある意味では……。
堀:市場がそこを食い物にして彼女たちは物理的にも居場所と資金を獲得しなきゃいけないようなことが起きている。子供の貧困、先週取り上げましたけど、そこにも実を言うと、駒崎さんの話にも関わってくるかもしれません。
北条:是非、繋げていただきたいと思います。
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