「元気に仕事をしていますか?」国際比較調査で日本は最下位

石川善樹氏(以下、石川):皆さま盛大な拍手をありがとうございます。(「健康経営のススメ」というテーマは)IVSにはこれまでなかったセッションだと思いますので、ぜひ最後盛り上がっていきたいと思います。

私、予防医学研究者でして、Campus for Hの取締役副社長の石川と申します。改めてよろしくお願いいたします。

「健康経営のススメ」ということで、なぜこれを企画したのかと申しますと、まずこのデータをご覧ください。

「普段どれだけ元気に仕事をしていますか?」という、横軸が脳の元気度ですね。専門的には活力とか熱意とか没頭っていう、そういうのでいろいろ計ったものなんですけど、国際比較調査というのは東大の島津先生(東京大学大学院医学系研究科公共健康医学精神保健学分野 島津明人 准教授)がされてます。

これによると、計った調査の国ではフランスが一番高くて、スペインが一番低いんですけれども、日本はどこに位置付けられたかというとダントツの最下位なんですよ。

バブル崩壊以前までは日本のビジネスマンってイキイキ仕事してたはずなんですよ。日本人の元気度は非常に高いということで世界から尊敬されてたんですけれど、どうもバブル崩壊以降違うらしいぞというので、このビジネスパーソンの健康を今日はこのお三方と一緒に話していきたいと思います。

まずは自己紹介ということで、皆さんすでにご存知だと思いますけれども、コロプラの千葉さんから自己紹介していただければと思います。

千葉功太郎氏(以下、千葉):皆さんこんばんはというか、お疲れさまです。2日目最終日ということで、いつもだとここは特別セッションをしてるコーナーだと思うんですけど、小林さんに無理言って、なんとかこの「健康経営のススメ」に出させてほしいということで、IT業界を代表して今日セッションに参加させていただいております。

「なんでコロプラいるの?」という話なんですけども、一応自分の体はさておき、社員には長く健康で働いてほしいなと結構創業時から気を遣ってやってきた会社で、その成果はまだまだだと思っているんですが……。

ということを今日はしゃべっていくので、特にスタートアップの皆さまとか、これから会社作っていくときには今日のテーマはすごい効いてくると思っているので、ぜひお楽しみください。よろしくお願いします。

石川:続いてIVS初登場、為末大さんにお越しいただきました。拍手をお願いします。

社員の肩こり率7割のゲーム会社があった

為末大氏(以下、為末):僕はここがどういうとこかよく知らずに来て、石川氏に来いと言われたんで来て座っているんですが、健康の話ですよね。健康にどうやってなるかっていう話だと思うので。

僕、2年前までは超健康優良児ばっかりが戦ってる世界にいまして、それで引退をして。今社会に出るとびっくりしたのは、こないだ石川氏と一緒にセッションしたんですけど。

とあるゲームを開発する会社だったんですけど「肩こりの人?」って言ったら7割くらいの人が肩こりだって手を挙げて。僕が前いた前職の世界は肩こりの人いなかったんで。

石川:筋肉がないとね、肩こりになりますから(笑)。

為末:腱を痛めたとかそういう肩こりはあるんですけど、そんな世界にいたので、朝起きた瞬間にシャキーンみたいな世界っていうのがもうちょっと作れないかなと。なんとなく石川さんと話してて。それで今日呼んでいただいたと思うんですが。

アスリートのほうの知見からしかないんですけど、その方向から話ができればなと思います。よろしくお願いします。

石川:ありがとうございます。そして同じくIVS初登場ですね、2日前座禅された方も多いかと思います。春光院の副住職の川上さん。

川上全龍氏(以下、川上):よろしくお願いします。春光院の副住職の川上でございます。私もまるっきりどういう会かわからずに石川さんに連れて来られたっていう、そういう部類でございます(笑)。

お寺の坊さんっていったらどっちかっていうと健康よりも人の死っていうものに対することが多いんじゃないかと思われると思うんですけど、実際座禅とかをやってまして。

やっぱり禅ブームが海外でありましたし、最近海外でマインドフルネスっていう分野がどんどん出てきてて、そっちのほうにずっと興味を持ってまして、そういうところで石川さんに出会いまして。

2人で今いろんなプロジェクトを石川さん含め、他の方と一緒にプロジェクトをやってるんですけど、そういうことで今日も「頭」ですよね。脳みそ。

やっぱり体ばっかりじゃなくて脳も元気になっていこうっていうことを、テーマとしてしゃべらせていただきたいなと思ってます。今日はよろしくお願いします。

6時間睡眠を続けると脳の老化が早くなる

石川:ありがとうございます。よろしくお願いします。今日お三方をお呼びしたのは理由がありまして、健康づくりが今日のメインテーマなんですけど、健康っていうと非常に広い分野でございます。

健康を体と心と頭というふうに3つのパートにわけて、これから一緒にディスカッションしていきたいなと思ってます。特に体については千葉さんから、心については為末さんから、そして頭については川上さんからそれぞれお話いただきたいと思います。

ではこれからいよいよ始まりますので、期待以上の成果を出したいと思います。さっそく体についていきたいと思うんですが、まずこの3人がどれだけ体が健康なのかっていうのを事前に調査してみました。

具体的には腰痛、肩こりとか睡眠状況、体重、あるいは運動してるのかっていうので、全国のビジネスパーソンと比較してこの3人はどういう状況なのかっていうのを調査してみました。すると、千葉さんは下位ですね。

千葉:来た、IT業界。安定の結果ですね。

石川:心当たりありますか?

千葉:もっと下だったのが今下位くらいになってる。努力によって(笑)。

石川:(笑)。特に睡眠がちょっと弱かったかなっていうのはあります。今、何時に寝て何時に起きられてますか?

千葉:12時半か1時くらいに寝て、5時半か6時半に起きる。

石川:6時間睡眠ちょっとですね、なるほど。6時間睡眠を続けてると、7時間睡眠の人に比べて脳の老化って2倍で進むんですよ。

千葉:そんなもう、ダメじゃないですか俺(笑)。

成人病になるアスリートが多い

石川:脳年齢をチェックすると危ないかもしれないですね(笑)。続いて為末さんにやっていただいたら、圧倒的上位でしたね。これやっぱり何かあるんですか? 引退されると、ブクブク(太って)いかれるアスリートも多いじゃないですか。

為末:実はアスリートって成人病になる人多いんですよ。10年20年経つと、そもそも執着心が強い人種なんで、お酒飲む人は飲みまくっちゃったりするんです。

石川:何か心がけてることは? どんな運動されるんですか?

為末:週2では運動してます。走るのと重たいものを持ちあげるっていう。僕はあんまりチーム競技得意じゃないんで、そういうのやって。

感じたのは、日常の仕事の姿勢って明らかにどこかが固まってこないですか? だから胸を開くような運動を特に多くやるようにしますよ。僕らの世界って肩が狭まるって一番良くないことだったんで、胸を開くっていう練習をよくやってますけど。

石川:僕らも普段パソコンの作業してるので、どうしても胸が閉まっちゃうっていうことですよね。開くためにはどういう運動したらいいんですか?

為末:引っ張る系が胸開きますよね。物を引っ張ってくるのと、上から引っ張ってくるのと。こうやって(肩に力を入れて)やってる人が多いんですよね。

石川:サラリーマンとか。

為末:だから僕キーボードもこのくらい離しちゃえばいいのにって(笑)。

石川:キーボード小さすぎると(笑)。広くしちゃえば腕を広げてやらざるを得ない。

為末:ベンチプレスもそうなんですけどね。胸を開いて。

石川:なるほど、ありがとうございます。じゃあ川上さんどうなったかっていうと、真ん中くらいなんですね。尋常じゃない体つきをされてますけど、昔何かやってたんですか?

川上:全然違うんですけど、最初は陸上をやってたんで。それからパワーリフティングに移りまして、ずっとそっちのほうを行ってたんですよね。まだ今でも筋肉デブって感じなんで、どうしようもないんですけど(笑)。

社員の健康を意識した会社づくり

石川:会場にいらっしゃる方々を見ていると元気そうな方もいれば、太ってる方もいらっしゃるんですけど、じゃあ僕らが体の健康づくりどうしたらいいのかっていうので、まずコロプラの千葉さんから、会社でやられてる取り組みをご紹介いただければと思います。

千葉:最下位の千葉です(笑)。IT業界、そんなもんだと思うんですよね。夜の飲みと、睡眠時間と運動のしなさ具合と。今日僕、アウェーですよね。IT業界な感じ。

(会場の)皆さんから見えないと思うんですけど、びっくりしたんですけど、全員姿勢がいいんですよ。なので僕は今、背筋伸ばして我慢してるんですけど。なんか全然違いますね。

石川:腹筋が弱い人はこういうふうに(姿勢が悪く)なりがちなんですけども。

千葉:僕は最下位なんですけれども、せめて社員は健康にと思って創業以来かなりそこは意識してやってきております。正確に言うと、創業以来いろいろあってこうなってきたという、コロプラで取り組んでいる歴史を辿りたいと思います。まず会社の紹介から。

<CM>

千葉:というわけで、スマートフォンゲームを作ってる会社でございます。

今日、お題の中で体ということで。ゲーム、あと我々のインターネット業界、どう考えても結構不健康との戦いかなと思っております。

生活のリズムも悪いし飲み会も多いし、デスクワークも長いし会議も長い。ほとんど座り仕事っていう環境の中で、多分放っとくと基本的に不健康になる業界だと僕は実感してるんですね。