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ゼロタッチ革命~変わる買い物体験を支える、小売のビジネス変革~(全4記事)

コンビニの商圏範囲は今の生活スタイルに合わない 「徒歩1分で何でも買える」を目指す、無人コンビニ600の挑戦

2019年7月2日、株式会社ソラコムが主催する日本最大級のIoTカンファレンス「SORACOM Discovery 2019」が開催されました。2019年は「IoTを超えて」をテーマに、IoTの最新トレンドやビジネス活用事例、IoTプラットフォームSORACOMの最新サービスを紹介しました。今回は、「ゼロタッチ革命~変わる買い物体験を支える、小売のビジネス変革~」と題して、小売のビジネス変革とそれらを支える技術、今後について意見を交わすパネルディスカッションの模様をお届けします。本パートでは、住居に設置可能な無人コンビニ「600」を展開する久保社長が、新たな小売りのかたちについて語りました。

「新しい小売業」に取り組む3名のゲストスピーカーが登壇

長谷川秀樹氏(以下、長谷川):みなさん、ご来場ありがとうございます。IoTセクションの中で、技術寄りというよりはビジネス寄りの「ゼロタッチ革命~変わる買い物体験を支える、小売のビジネス変革~」ということで、お三方にお話しいただこうと思います。

では、さっそくですけれども、クラスメソッドの横田さん、スマートショッピングの林さん、600の久保さん、檀上の方によろしくお願いします。拍手をもって、お願いいたします!

(会場拍手)

なぜこのお三方かと言うと、普通の小売業でやっていることは、「お店に行く」「物をピックアップする」「レジに持って行く」「レジでスキャンする」「お金を払う」「持って帰る」というものなんですけれども、(今は)ちょっと変わったんですね。

今までのお客様体験ではないことをやっていらっしゃるということで、今回はゲストスピーカーとしていらしています。まずは、このお三方に「新しい小売業」で何をやっているかという事業の紹介をしてもらいながら、そこにいろいろ突っ込みを入れていくスタイルで進めていきたいと思います。まず、久保さんからお願いできますでしょうか。

冷蔵ショーケース型の無人コンビニ「600」

久保渓氏(以下、久保):はい、よろしくお願いします。600株式会社の久保と申します。弊社は今、冷蔵ショーケース型の無人コンビニの「600」というものを手掛けております。

長谷川:そもそも600さんを知っている方はどれくらいいますか?

(会場挙手)

けっこういますね!

久保:半分ぐらいですかね。600は、いろいろとIoTの技術などを活かしながら、人の思いやりや愛を活かしながら、100社100通りのカスタマイズができる無人コンビニというサービスを展開しています。

長谷川:なんで名前が「600」なの?

久保:「1台で最大600品、置けます」というものが名前の由来になっています。比較として、(通常の)コンビニが、だいたい1店舗で3,000品と言われています。SKU(Stock Keeping Unit)と言われるような3,000品が置かれています。その上位2割が「600」に置けます。それも場所によってカスタマイズできるので、「例えばマンションやオフィスだったり、本社などに設置するとして、どういった商品を置きたいですか?」ということをコンセプトに込めています。

長谷川:コンビニのトップラインだけ置く感じでしょうか? (写真を)パッと見ると、600品も入らないんじゃないかと思うんです。

久保:そうですよね。600品入れるとけっこういっぱいです。友だちの家の汚い冷蔵庫のようになってしまって、「見栄えがよくないから置きたくない」とをおっしゃる方も多いので、実際には100品弱くらいに留めていることが多いですね。

長谷川:(社名をもじって)実際は「80株式会社」とか?

久保:そうですね、社内では「60未満株式会社」とか言いながら、少しずつ置ける数を増やそうとがんばっています。

長谷川:なるほど。

LINE Pay事業責任者などを経て、600株式会社を創業

久保:使い方は動画を見ていただくとわかりやすいんですけど、中には普通のカップ麺やお菓子、あとは飲料、サンドウィッチやサラダなども置けます。忘年会シーズンだとヘパリーゼがけっこう売れたりしますね。あとは文房具なども置けます。

使い方としては、キャッシュレスで、クレジットカードをスワイプすると鍵が開き、好きなものを取り出して閉めると、何が取られたのかを自動的に検出して、タブレットに表示される。

それで購入ボタンを押すと、最初にスワイプしたクレジットカードに請求が行って、購入完了という仕組みです。アプリのインストールなども必要ないので、本当にその場ですぐに使い始められるサービスになっています。

ちょっと僕の自己紹介をはさみます。アメリカの大学を卒業し、コンピュータサイエンスの学位を持っていて、アメリカのシリコンバレーでクラウドホスティングのfluxflexという会社をやっていたんですけれども、収益性に問題があって、うまくいきませんでした。

日本に帰ってきて、ウェブペイというFinTechの会社を設立して、これが1年半くらいでLINEに買収されます。そこからLINE Payの事業責任者を2年ぐらいやっておりました。LINE Pay自体は2017年5月に国内ユーザー数が3,000万人を突破し、そこを区切りに辞めさせていただいて、6月から600株式会社を始めました。

長谷川:その時にメルペイに来てくれればよかったんですよ。

久保:あはは。メルペイにCTOの曾川景介さんという方がいらっしゃるんですけど、彼はウェブペイ、LINE Payと、共同創業者で一緒にやっていたメンバーです。メルペイも陰ながら応援しています。

長谷川:ありがとうございます。

ユーザーを迷わせないために、あえてクレジットカード対応一択

久保:使い方をもう1回説明すると、「タブレットを使ってキャッシュレスな購買体験を実現」と書いてあるんですけど、クレジットカードをスワイプすると鍵が開き、好きなものを取り出すと自動的にそれが検出され、購入ボタンを押して購入完了という仕組みです。

仕組みとしては、それぞれの商品にタグが貼られています。ICタグ、具体的にはRFID(Radio Frequency Identification)で自動検出をしている仕組みになっています。

長谷川:コンビニに行ったら「あれもこれも、(各種の支払方法に)何でも対応してまっせ!」というシールがバーッと貼ってありますけど、「あれもこれも」ってふと思ったりするじゃないですか。それって今のところ、クレジットカードだけに絞ってやっているんですか?

久保:そうですね。これはトレードオフだと思っています。IoTって最初は「難しい」「使い方がわからない」と言われる傾向があるので、そういう意味ではまず「ユーザーの方が迷わない」ことをすごく大事にしています。なので、「600」にはタブレットがあるんですけど、そこでずっと使い方の動画を流しています。

クレジットカードだと、実際に使っているかは別として、今一番いろいろな人が持っているという「普及率の高さ」があると思います。例えば、SuicaやQRコードなど、今後いろいろ対応するようにしていくと思います。

だけど、例えば動画で「クレジットカードをスワイプ」としているのに、「Suicaをかざす」ということをやると、たぶんユーザーの中には「Suicaをスワイプする」という人が出てくるんですよ。

「初めて使った楽しいガジェットで、使い方がわからなくて恥をかいた」となると、もう戻ってきていただけない。なので、使っていただくためには「わかりやすいユーザー体験」ということで、あえて一本道を敷いてあげるということで、今はクレジットカード対応のみにしています。

ロケーションに合った決済方法を選ぶ可能性はある

長谷川:なるほど。(前職で)LINE Payをやっていたのに、クレジットカードのみということなんですね(笑)。

久保:そういうことです(笑)。LINEさんも、お客様として導入していただいていたりするんです。そうすると、LINEさんのところはLINE Pay対応のみにしようとか、もしくは駅ナカに置くものはSuica決済やPASMO決済だけにしようとか(というアイデアが浮かびます)。そのロケーションに合わせて、一番良い決済を選ぶことはあるかもしれないですね。

長谷川:なるほど。ちょっとマニアックな話なんですけれども、ユーザー体験の中で、クレジットカードをスワイプする時に、表裏というか、A面B面というか。そこは両方ともリーダーが入っている感じですかね? (それとも、リーダーは)片一方で、向きが違うと「あれ?」となる感じなんですか?

久保:もともとはどちらも対応していたんですけど、片方が日本独自の規格だったりして、(両面対応だと)逆に問題が多かったんです。今はあえて片方だけにして、もう片方だとエラーを出すようにしています。

長谷川:じゃあ、グローバルの方だけになっているということですね。

久保:そうです。

長谷川:なるほど。わかりました。

久保:仕組みとしては、ソラコムさんのSIMがタブレットに入っていまして、それを通じて、AWS(Amazon Web Services)の中にあるデータや、AWSのLambdaなどに接続してやり取りする感じです。なので、1台1台にSIMが入っているような状態です。

無人コンビニにどうやって商品を補充しているのか?

久保:あとは、よくみなさんが質問される、気になることが「どうやって商品の補充をしているの?」ということです。弊社は独自の物流網を持っていまして、だいたい標準で週に2回くらい補充にうかがっています。それで利用者は自由に購入することができるようになっています。

品揃えに関しては、LINEやslackを通して、社員の方や、マンションなどの居住者の方に、直接希望を出していただける機能になっています。先ほどのカスタマイズというところでは、例えば「マスカットを置いてください」とか、最近だと「暑くなってきたので、汗拭きシートを置いてください」とか、感染症の時期だと「ティッシュとマスクを置いてください」とか、「『博多通りもん』を置いてください」といった希望がありました。けっこう多種多様なニーズに応えている感じです。

長谷川:「600」を会社に置く場合、商品をそこ(設置場所)まで持って行って、総務の人に入れてもらうこともできると思うんですけれど、これは御社のメンバーが冷蔵庫に入れているんですか?

久保:そうです。今はそうなっています。ただ、遠方の会社さんなどだと、「うちでやるよ」と言ってくださいます。今、弊社は東京都23区内にサービス提供地域を絞っています。それは、物流網の問題が要因になっています。

それ以外の地域で、「とにかく『600』を入れたい」という会社さんだと、総務の方が「私が入れますよ」と言ってくださっています。今後は、ちょっと補充などをお願いするサービスも展開するかもしれません。

無人コンビニ創業を思い立った原体験

長谷川:これって、商品を取って戻したらどうなるの?

久保:戻したら、戻ったことを検知します。

長谷川:そっか。取って、ガチャコンとしてから決済か。

久保:そうですね。

長谷川:それまでだったら戻してもいいってことか。

久保:そうですね。閉めたら、それは一応、取ったということになります。ですが一応、何を取ったのかがわかりますし、買いたくない物はタブレット上で指名ができるので、最終的には弊社からユーザーサポートの担当が返金手続きをすることができます。ただ、基本的には取ってガチャンとしたら、そこで鍵が閉まるので、自動検出が始まってしまうと中には戻せない仕組みにしています。

これは、ちょっとビジネス的な背景になるんですけど、自分たちが何を目指してこれをやっているかというと、コンビニとの比較が一番大きいかなと思っています。特に、僕が渋谷のヒカリエで働いていた時、「お昼ごはんに何か買いに行こうかな」「コンビニに行こうかな」と思ったら、エレベーターがけっこう混んでいて、乗れませんでした。

2~3個のエレベーターを待ってやっと乗れて、コンビニに行ったらコンビニもすごく混んでいて……。買いたいものもないし、ギュウギュウ詰めで、休み時間なのに、逆にストレスがたまるという経験をしていました。

「徒歩1分で何でも買える」ユーザー体験を作りたい

久保:コンビニってだいたい、「半径500メートル商圏」と言われているんですけれども、その「半径500メートル」って、徒歩で10分から15分くらいなんですね。片道15分かけてコンビニに行くためだけに歩く人って、東京都内にはいらっしゃらないと思うんですよ。

コンビニの商圏の範囲が、それぐらい今の生活スタイルと合わなくなっているなという問題意識があります。なので、「600」を徒歩1分圏内、だいたい半径50メートル圏内のオフィスやマンションに置いていただくことで、「(徒歩)1分で何でも買える」というユーザー体験に作り変えたいと思っています。

「100社100通りの品揃え」というところを補足すると、欲しい物は人によってけっこう異なっています。「若い者の考えていることはわからん!」じゃないですけど、いろいろな人の生活スタイルによって、買いたい物、欲しい物はぜんぜん変わってきています。

そういう意味では、例えば品揃えも、弊社の中でも「健康系の商品」がけっこう売れています。ザバスのプロテイン飲料とか、プロテインバーとか、一本満足とか、そういったものです。生活スタイルにおいて、糖質制限をされていたり、健康を気にされている方は、そういったものが好きですね。

その一方で、「ポテチをガンガン食べたい」「レッドブルをめちゃめちゃ飲みます」という人もいるので、それぞれの生活スタイルで、それぞれにカスタマイズするニーズが高まっているとも感じています。

品揃えが変えられる「カスタマイズ性の高さ」が特徴

久保:先ほど「最大600品置けます」と言ったのも、「600」はよく自販機と比べられるんですけど、(自販機は)30品ぐらいしか置けないんです。置き菓子系のサービスも、同じくらいの品数で、(どれも)あまり品揃えは変わらないということがあります。

弊社の「600」の場合だと、品揃えもどんどん変わります。1回で置けるものは60品から100品ぐらいなんですけど、それを月で見ると最終的に数百種類のものが売られている。そうした「カスタマイズ性の高さ」が特徴になっています。

長谷川:あんまりないかもしれないですけど、ある商品だけめちゃくちゃ売れ残って賞味期限がくる場合の解決は、どのようにされていますか?

久保:補充の時に弊社で廃棄作業も一緒にやっています。賞味期限切れの商品は廃棄し、廃棄分の損失は弊社で受け持つことになっています。ただ、わりとデータが取れています。

次のスライドにもあるんですけど、いつ売れたか、何と一緒に買ったか、どれぐらいの購入頻度か、それにプラスして重要な情報として、何が売れなかったのかという情報ですね。「滞在時間」として、「いつ入れたものが何日間残っているか」などの情報が取れます。

その情報によって、その1ヶ所だけの問題なのか、そもそもその商品自体の問題なのかというところも含めて、わりと何が売れるから何を置くべきかをデータで検知したり、サジェストしたりできます。

電波が届きにくい高層ビルで通信を安定させる工夫

長谷川:なるほど。それってデータを取ったり決済したりというところで、「ソラコムのSIM、繋がらへんやん!」ということはないんですか?

久保:たまにありますね。

(会場笑)

長谷川:そのへんも聞かせてください。

久保:通信の難しさだと思うんですけれども、そもそも高層ビルって、携帯電話の電波が繋がりにくかったりするじゃないですか。なので弊社の場合、さっきのヒカリエの事例でも出したんですけれども、高層ビルってエレベーター問題や、密集して働いている問題などでニーズが多いので、導入していただいている所が多いんです。

高層ビルだとけっこう電波が届かなかったり、不安定になったりすることがあります。弊社の場合、Wi-Fiを繋がせてもらうこともあれば、SIMルーターみたいなものを噛ませて、タブレットがSIMデータを飛ばすのとは別でSIMルーターを経由して、より通信を安定させる試みをしています。

長谷川:ありがとうございます。

「半径50メートル商圏」を作っていく

久保:「600」を置く場所としては、もともとはオフィスで、今でも9割ぐらいはオフィスに置かせていただいています。もともとオフィスに置かせていただくのを主流として始めたんですけれども、最近は高級マンションのロビーなどに置いていただく事例や工場からの引き合いが増えています。

例えば駅ナカ、病院、携帯ショップなど、わりと人が集まる場所だったらどこでも設置できるのが1つの強みであるので、今後はそういう人の集まるところの「半径50メートル商圏」を作っていくのが、弊社のとても大きなチャレンジになっていくと思っています。

長谷川:なるほど。「商品にRFIDが付いている」と言っていたんですけど、それは自社で付けているんですか? 自社で付けているか、委託しているかはわからないですけれども、「この商品は売れそうだな」と思ったら、貼り付ける先は自分のところでコントロールされているんですか?

久保:そうですね。今は自社でやっています。

長谷川:そのコストって、なんだか重そうな気がするんですけども。

久保:そうですね。ただ、人手の問題とコストの問題があると思うんですが、人手で言うとわりと単純作業ですので、初日に教えてすぐにできるような作業です。コストで言うとRFID自体は、高くて10万ロットで1枚当たり2円台後半くらい。1枚あたりの価格が下がっています。

それにプラスして手貼りの費用、人件費が1枚あたり2円くらいか3円くらいです。貼る作業(の人件費)とRFIDの原価、合わせて1枚あたり5円前後ぐらいじゃないかなと思います。

1台ごとに利益が出る事業モデル

長谷川:なるほど。これは、何台くらい設置したら損益(分岐点を)超えてスパッといくのでしょうか。どれぐらい事業展開したら、大儲けになりますか?

久保:そうですね。エコノミックスで言うと、1台ごとに利益が出るようなモデルになっています。展開する台数が増えたら、(その台ごとに)小さい利益が出るか、大きい利益が出るかというかたちです。

損益分岐点自体は最初の段階で(超えていて)、「固定費をいつretrieve(回収)するか」という問題はあるんですが、変動費部分で言うと、わりと1台1台、利益が出るような仕組みになっています。

長谷川:そうなんですね。横田さんのところみたいに大赤字じゃないんですね。

(会場笑)

横田聡氏(以下、横田):大赤字です(笑)。

久保:市場規模の話でよく言われることですけれども、日販1万円を超えると、だいたい1兆円市場が立ち上がる見込みが立って、平均日販3万円を超えてくると、置くロケーションなどの損益分岐点も増えてくるので、10兆円市場が立ち上がるかなと思っています。弊社は日販1万円からすると、まだ数分の1くらいなので、まだ何倍か成長しなければならない感じですね。

自販機メーカーやオフィスグリコとの関係性

長谷川:自販機メーカーさんから、ヒアリングや教えろという話は来ないんですか?

久保:めちゃくちゃ来ますね。

長谷川:教えるんですか?

久保:教えることもあります。弊社の場合は、別に自販機メーカーに限らず、小売のコンビニさんやスーパーさん、弊社と資本業務提携したダイドーさんなどの飲料メーカーさん、あとは消費財メーカーさんなど、いろいろな会社さんが、僕らに興味を持ってくださっています。

そういう意味では、いろいろな会社さんと競合になる可能性もあれば、協業できるパートナーさんになる可能性もあるんです。なので、こちら側はオープンにしていて、そこに対して良いレスポンスが返ってきた会社さんとは、関係が深まっていくような関係構築プロセスになっているかなと思います。

長谷川:オフィスグリコさんのことは、どう思っているんですか?

久保:オフィスグリコさんはやっぱりおもしろいなぁと思っています。だけど、やっぱり難しいのは、先ほど言った日販の話です。推測なんですけど、オフィスグリコさんって、だいたい月販で5,000円くらいだと思うんですよ。

そうすると、日販を考えると(1ヶ月あたり)20営業日と考えて、450円から500円くらいかなと思います。そこだと100億円市場は立ち上がるけど、そもそも1,000億円市場には遠くて、1兆円市場はさすがに無理という感じですね。(ちなみに)コンビニがだいたい12兆円市場です。

長谷川:そうすると「オフィスグリコ、やっていることちっちゃいやんけ!」と?(笑)。

久保:その中で、どうやって日販を飛躍的に10倍ぐらいにしていくかということです。オフィスグリコさんも飲料を扱い始めたりしているので、お互いに「50メートル商圏」の日販が、数百億円市場になって終わるか、1兆円市場になって終わるかというところで、(一緒に)踏み絵を踏みに行っている「戦友」という意識が、僕は個人的にあります。

長谷川:ありがとうございます。

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