テクノロジーとビジネスと幸せを接続すること

中村多伽氏(以下、中村):みなさん、楽しんでますか~? なんかライブの始まりみたいになっちゃいましたけど(笑)。

テーマがめっちゃ真面目だから「真面目に聞かなきゃいけないな」という、みなさまのモラルがすごく感じられるんですけど。ぜひ気軽に質問していただいて楽しみながら、疲れたら伸びをしながら聞いていただければと思います。ということで、よろしくお願いします。

「テクノロジーとビジネスと幸せを接続するってどういうことなんだろう」ということを一緒に考える時間にしたいんですけど、最初にみなさんのご紹介を一言ずついただければと思っております。榊田さんからお願いしてもよろしいでしょうか。

榊田隆之氏(以下、榊田):京都信用金庫の榊田と申します。今日は飛び入り参加ということで、2日前に登壇してくれという話を聞かされまして。

中村:すみません(笑)。

榊田:私、京都信用金庫の理事長と、NPOのグローカル人材開発センターの代表をしております。コミュニティについて考えることを私のライフワークとしていて、今日はこうして大勢の多様なバックグラウンドの方々と一緒に、とても貴重な時間をシェアできることをとても楽しみにしています。ありがとうございます。

中村:よろしくお願いします。

(会場拍手)

川村さんお願いします。

I株式会社COLEYO代表の川村氏、株式会社リブセンスの桂大介氏が登壇

川村哲也氏(以下、川村):株式会社COLEYO(コレヨ)の代表の川村と申します。僕はずっと発展していく世の中とずっと変わらない教育の溝を埋めるということを考えて、教育のコンテンツを作る会社をやっています。

「放課後教室 studioあお」という教室で、子どもたちと一緒に商売や研究をしたり、ものづくりしたり、ロボットを作ったりしています。あとは、お寺でテクノロジー専門の教室をやっていたり。そういうちょっと変わった、新しい時代に必要な教育を作っている感じの人です。よろしくお願いします。

中村:お願いします。

(会場拍手)

桂さん、お願いします。

桂大介氏(以下、桂):桂です。よろしくお願いします。僕は、まさに今日のテーマにあるテクノロジーが大好きだった理系少年で。エンジニアになって、そのあと会社を起業して、IT業界に13年くらいいますけれども。

今日もちょっと話に出るかもしれませんが、最近でもコンプガチャの問題があって。やっぱりIT業界も、海外やGAFAを含めて、なにかしらの違和感や問題が出てきた今、もう一度立ち止まって技術や幸せについて考える必要があるなと思っています。

最近は、寄付のプラットフォームを立ち上げようとしていたり、新しく個人で贈与について考えるコミュニティを立ち上げようとしている感じです。よろしくお願いします。

中村:お願いします。

(会場拍手)

スマホアプリやサイトは、人を依存させるよう設計されている

中村:みなさんの活動も大変興味深くて、それだけ聞いていてもたぶん100時間くらい過ごせるんですけど、まずはテクノロジーとの接続という話をできればなと思っています。

今みなさんスマホを触っていますね?ご自分が1日何時間くらいスマホを触っているかを把握している方は、どのくらいいらっしゃいますかね?

(会場挙手)

会場で10人くらいですかね。ありがとうございます。スマホを触っていることに対して、自分は自覚的だよという人ってどのくらいいらっしゃいますか? 無意識的じゃなくて、超意識的に使ってるよという方。

(会場挙手)

ありがとうございます。そんな感じですね。承知しました。

テクノロジーを扱う側、ビジネスとして扱う側のみなさんにとって、テクノロジーをどういうふうに活用するように心がけているか、よかったらお聞かせいただけないでしょうか。

まず桂さんから。実際プロダクト開発でITなどは無視できないと思うんですけれど、その際に気をつけていらっしゃることとか、方法はありますか?

:まさに今、多伽さんがお話ししてくれたことで、パッとスクリーンタイムを見たら、僕は過去7日間で1日あたり4時間スマホを触っている。たぶん、決して多くも少なくもないくらいかなと思いますし、もしかしたらちょっと多いくらいかもしれませんが(笑)。24時間の間に睡眠もあるので、4時間というのはけっこうな時間数だなと思います。

ITやWebやスマホアプリもそうですね。とくにスマホになってからは顕著だと思います。滞在時間やStickiness(粘着性)と言いますけれども、ずっと(人を)画面に張りつかせることを指標にしてサービス開発をすることがすごく多いと思います。もしくはリテンションもそうですけれども。

とにかくアプリを起動している時間を長くする。画面、サイトに滞在している時間を長くすることが基本的な設計の中に組み込まれていることが多いと思っていて。僕らの事業に関して言えば、転職や賃貸を取り扱っているので、またちょっと特性が違うんですけれども。業界全体としては、そんな流れがすごく大きいなと思いますね。

教育にテクノロジーをどう活かしていくか

中村:ありがとうございます。さっき控え室でも出た話題なんですけれど、テクノロジーに対する危機感のようなものがある一方で、川村さんはそれを教育に組み込まれていると思います。具体的にテクノロジーをどういうふうに捉えて教育に活かしていらっしゃるのかをお聞きできますか?

川村:僕は、テクノロジーって勝手に発展していくし、便利だから絶対なくならないという前提を持っています。僕が教育をやるときは、10年後に彼らがどういうふうに生きていくかということが超重要だと思っている。大人になる瞬間というところですね。

そうなったときに前提として、拡張的に物事を捉えるほうが絶対有利だなと思っていて。だから、僕はスマホを触ることはそんなに悪いと思っていないという(笑)。スマホに触って便利に物事を検索したり記憶しておくことと、義足を履くことは、あまり違いがないというふうに思っていて。

自分が持って生まれたものよりも高いパフォーマンスを発揮したいと思ったり、なにかの目的を達成したいと思ったときに、普通に人に聞いたり、杖をついたりすることとあんまり変わらない認識です。

これからどんどん増えていくんだったら、それを上手に扱えるようになろうね、という意味で、うちで言ったら「あ、すぐググりな」「一旦ググってみたら?」というような(笑)。目的としてやりたいことが決まってるんだったら最短のルートを行こうよ、ということはやったりしています。

知識を軽んじているわけじゃないですけれども、それを上手に使うことをめっちゃ意識してやっている感じですかね。答えになってますか? 大丈夫ですかね。

ロボットのペッパー君に自分の代わりにプレゼンをしてもらう

中村:はい。今日もペッパー君を持ってきてくださいましたね。あれはどんな感じで活用されているんですか?

川村:あれはテクノロジー専門の教室で、普通に教材として使っているのと、例えばうちの教室で吃音の子がいて、その子はしゃべるのがすごく嫌でストレスになるって言うんです。

うちは報告会というものを3ヶ月に1回やってて、自分のやっているプロジェクトを人に伝えて応援してもらうような機会を作っているんです。社会の適切な評価を受けるという機会を作っていて、そのときにその子はペッパーで発表したりしています。

「自分でしゃべるとすごく緊張するし、疲れちゃってうまく伝わらないから」と言って、ペッパーに全部しゃべらせるとか。あとはスライドに(テキストを)流して、自分は当日はしゃべらないような。そういうこともなんだか拡張だなと単純に思って、僕は素敵な活用例かなと思っています。

中村:ありがとうございます。一方でGoogleの調べによると、70パーセント以上の人がテクノロジーとの付き合い方を考えたいと回答しているんですね。テクノロジーって広義だというお話もありましたけど。

「Digital Wellbeing」という言葉があるんですけど、要はスマホやInstagram、Facebook、Twitterなど、みなさんがふだん付き合っているテクノロジーやそれを媒体とするものとの付き合い方をもうちょっと考えなきゃいけない、と自分自身で思う人がこんなにたくさんいると。