女の子が本来のパフォーマンスを発揮しやすいのは「女子校」
ジェンダーで見る共学との違い

パネルディスカッション~世界で活躍するSDGsグローバルリーダーになるために~ #4/4

2019年1月26日、株式会社AIRが主催する「女性 x SDGsシンポジウム in国連大学~世界で活躍するSDGsグローバルリーダーになるために~ CePiC x 未来技術推進協会 x Kanatta」が開催されました。本パートでは、SDGsの推進に取り組む小木曽麻里氏、保科仁紅氏、仲田光雄氏が登壇する、第1部のパネルディスカッションの内容をお届けします。今回は、高校生を含む会場の参加者からの質問に答えました。

人間には自分と近い人にお金を出そうとする性質がある

小木曽麻里氏(以下、小木曽):もうちょっと深掘りをしていくと、もっといろいろな問題はあります。例えば今、シリコンバレーで仕事をしている人たちで、お金が男女比でどれぐらいついているかを見ると9対1なんですよ。女性には10パーセントしかお金がいってないんですね。

井口恵氏(以下、井口):出資ということですかね?

小木曽:そうなんですね。なぜ女性になかなかお金がいかないかを見ると、お金の出し手がみんな男性なんです。私は日本の銀行で働いたことがありますが、これはもう男性の牙城で男性が多い。おもしろいのは、男性は男性にお金を貸したがるんです。女性は女性にお金を貸したがるんですね。

なぜかというと、人間は近いものにお金を出そうとする性質があるので、悪気がなくてもそうなってしまう。今我々がやろうとしているのは、金融業界に女性をもっと増やしたいし、女性のファンドマネージャー・投資家をもっと増やしたいということで、そういうネットワークも最近どんどんできてきています。

井口:私も金融業界にいた時は、本当に女性が少なかったです。テクノロジー(の業界)ほどではないのかもしれないですけども、女性はたぶん2、3割ですかね。気の持ちようというお話だったので、みなさんも自信を持って活動いただければと思います。私も女性こそ起業したほうがよいと思っているので、そこのメンタルさえ変われば、とくに他のハードルがないということですものね。

小木曽:今ちょっと言ったファンディングのギャップなどがあるので、もちろん女性のほうが大変だというのはあると思います。やっぱり起業は大変な面もありますけど、一方で自分の時間が自由になるので、女性は続けやすいんですよね。

ですから、この「Kanatta」が非常に素晴らしいと思うのは、ずっとフルで自分のやりたいことに挑戦していって、起業家って男女ともそうですけど、だいたい何回かは失敗して、やっぱり5回目とか6回目で成功している方が多いんですよね。

だから、我々も起業家の方にお金を貸す時は、ビジネスモデルより人を見て貸すんですよ。この人はどういう経験をしてきて、人間としての強さってなんだろう、というところを見ながらお金を貸します。ぜひ「Kanatta」などで、若い時からそういう経験をしていただいて、いろいろなところで勉強していただくのは素晴らしいことだと思います。

お金を集める方法は支援者を増やすこと

井口:はい。ありがとうございます。プロジェクトを始められる方のことを起案者と言っているのですが、私も「Kanatta」で起案者様にアドバイスをさせていただく時に、やっぱりお金が集まりやすい人は、その人を応援したいという支援者が多い方だなとすごく感じます。クラウドファンディングはリスクもなくて、少額から始められるので、そういうことからチャレンジしていただければなと思いました。

では、素晴らしい方々にお越しいただいているので、もし来場者の方からご質問があれば、ぜひ答えさせていただこうと思います。なにか聞いてみたいことがある方。さっそく最前列の高校生のお二人。ぜひお願いします。

質問者1:私が今回質問したいのは、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の話です。今会場内を見ていて私が感じたのは、女性の方はブランケットを持っているのに、なぜ男性の方はブランケットを持っていないのかなと思っています。質問というか疑問を感じたんですけど、これはなんでですか?

井口:スカートを履いて来られる方が多いかなと思いまして、その時に会場の男性が気になってしまうということかなと思います(笑)。

質問者1:ああ、なるほど(笑)。

(会場笑)

質問者1:ありがとうございます。

井口:仲田様がスカートでいらしたらお渡しください(笑)。

質問者1:それは気遣いからくるものですね。

井口:そうですね。会場にいらっしゃる男性の気が散らないように(笑)。

質問者1:ありがとうございます。

高校生でも「社長になりたい人」の男女比は7対3

質問者2:本日はありがとうございました。小木曽さんに質問です。私の学校は、比較的社長になりたい人が多いんです。

井口:えーっ、高校生で、すごい!

質問者2:アンケートをとった時に、男女で割合を計ったら、男女の割合が7対3になっていて、そこでやっぱりアンコンシャス・バイアスというか、意識の差はあるのかなと思っています。私たち高校生が今できることってなんだと思いますか?

井口:すごい質問ですね。ありがとうございます。小木曽様。

小木曽:その意識を持っていたら、もう変えることはないと思います(笑)。

(会場笑)

小木曽:いや、本当に素晴らしいと思います。ただ、もし言えるとしたら、さっきの話で、やっぱり男性のモチベーションは良い悪いではなくて、「やっぱり社会で成功したい、お金も儲けたい」(ということが大きいです)。これは良いことだと思うんですね。別にお金(儲け)は悪いことではないと私は思います。ただ女性のモチベーションは、社会課題なことが多いんですよね。

だから、起業して成功することで、どういう社会課題が解決できるのかなという考え方に変えてみると、すごく良いんじゃないかなと思うんですよね。こういう問題に興味があるというところから、どうやったらそれを変えられるのかなという考え方にしてみると、できることをビジネスでやってみる、起業してみる。そういう考え方ができるようになると、すごく良いと思います。

やっぱり日本はまだまだ男性社会です。個人的には大企業などに入って一生懸命やるよりは、起業して自由に良いところを発揮してやられるのは、私は女性にはすごく向いていると思いますし、なるべく多くの女性にやってほしいなと思います。

あとはもう1つ言えるとしたら、日本はまだまだロールモデルと言われる女性が少ないと思いますけれども、ビジネスをやっている人や活躍している女性たちの話を、もっと積極的に聞くようにしていただくと、刺激があるのではないかと思います。

私は大学院の時に、サッチャー首相の当時の話を聞きました。あの時の衝撃が今でも(忘れられないくらい)、もうすごかったです。みんな質問で並んでいるんですけれど、「それは答えるに値しないから次!」と言って「バシバシ!」と1分でぜんぶ、50人ぐらいをさばいていったのを見て、やっぱりすごいなと刺激になったんですね。そういうのがすごく良いと思います。

仲田光雄氏(以下、仲田):サッチャーさんのイベントをプロデュースしたことがありますが、男性に負けていない。さすが鉄の女性ですね。

質問者2:ありがとうございます。

教育におけるディベートの機会が自信を育てる

井口:ありがとうございます。もう1問ぐらい。他にご質問のある方がいらっしゃれば、あっ、奥のほうにいらっしゃいます。

質問者3:はじめまして。私はママの夢を応援したい『ママ夢ラジオ』というラジオ番組を作っています。個人的な疑問で、私は幼稚園から大学を卒業するまで女子校で育って、小さい頃から女子ばかりの環境でした。女子だけの環境に難しさも心地のよさも感じています。今、結局、また大人になっても、今度はママたちと集まって、いろいろな活動をしています。

海外でもイギリスなどでは、女子校・男子校というのは昔からあると思うんですけれど、女子校・男子校でずっと育っても社会に出た時にあまり男女差がないというのは、日本の女子校・男子校と教育の何が違うのだろうということを考えていて、ちょっと質問してみたいと思いました。

井口:どなたかお答えいただける方、いらっしゃいますか?

観客1:私が気づいたのは、ホームルームの時間があって、その時にディベートの機会が多くて、自分の意見を言う時がものすごくあったんですね。一人ひとりが自分に自信を持っていて、日本人の女の子みたいに「私ちょっと嫌だから」ということがなくて、一人ひとりに自我がある。教育においてディベートがものすごく根付いていて、それがコンフィデンス(自信)になるんじゃないかなと私は思っています。

井口:ありがとうございます。

(会場拍手)

井口:そうですね。私も女子校ではないですけれども、小学校の6年間はアメリカにいました。その時、確かに男女差は何も感じなかったなというのはあります。アメリカはあまり女子校・男子校ってなくて、ヨーロッパと比較すると少ないとは思うのですけども、教育の分野においても、ジェンダーにあまり目がいかなかったなとすごく感じます。差別もされないし、区別もあまりされなかった印象があります。何かございませんか?

女子校のほうがジェンダーによる偏見にさらされにくい

小木曽:1つだけちょっとコメントすると、男子校・女子校というのが教育にどのような影響を及ぼすか。例えば女子の場合、男女共学に入ることによって、萎縮してしまうケースがあるらしいんです。

なぜかというと、さっきのアンコンシャス・バイアスで、女子のほうが数学はできないというイメージが付いてしまっているので、基本的にそういうことでパフォーマンスが悪くなってしまいます。女子校はそういうものがないので、かえって理系の授業でもいきいきできるし、算数の授業でもいきいきしているという、すごく良い面もあるというのは、いろいろなところで聞きますね。

井口:確かに、これは私の完全な偏見かもしれませんけど、女子校に通っていた人のほうが強いというイメージがありますね。女性だけの時のほうが、女性は強いなということをすごく感じます。男性がいると萎縮するのか、猫をかぶっているのか、ちょっとどちらかわからないですけれど、ふだんも女性だけの時と男性もいる時では、確かに女性の気持ちの持ちようは違うなと感じます。

もうそろそろお時間ですよね。では、本当に貴重なお話ばかりで、まだまだお聞きしたいことはたくさんあるんですけども、そろそろお時間になりましたので、こちらでパネルディスカッションを終了させていただきます。

「Kanatta」では、ジェンダー平等というテーマでお話しさせていただいたのですけども、より女性がPRできる場を設けようということで、この後も懇親会の中でPRのコーナーがあったり、今度3月2日には、女性が活躍できる場を作ろうということで、リアルクラウドファンディングイベントという、ネット上だけでなく直接起案者の方が思いを伝える場を設けようと思っております。

今後も弊社の活動のなかでも、より女性が輝ける場を設けていきたいなと思いました。では、パネラーのみなさま、すばらしいお話をありがとうございました。

(会場拍手)

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