「記者は資金繰りのネタがとにかく好き」 マスコミが取り上げやすいプレスリリースのコツ7選

Lecture 8 - How to Get Started #4/5

アメリカのライブ配信サイトJustin.tvやカレンダー管理アプリのKikoのファウンダー・Justin Kan(ジャスティン・カン)氏が起業家育成講義に登場。本パートでは、PR戦略のコツについて多くのスタートアップを立ち上げてきたジャスティン氏独自の視点で紹介しました。マスコミが取り上げやすいプレスリリースとは?

PR にはゴールが必要

サム・アルトマン氏:それでは次はジャスティン・カンです。ジャスティンはKiko、Justin.tvの創業者です。今日はPRについてお話していただきます。

ジャスティン・カン氏:私はこれまでに多くのスタートアップを立ち上げてきました。今日はどのように私がスタートアップを始めたかではなく、プレスについてお話したいと思います。

「どうやってやるのか?」と多くの人が疑問に思っていると思います。Yコンビネーターで話されていることの要約バージョンとでも言いましょうか。皆さんにとってのヒントになればと思います。

会社を始めようとすると、多くの人がプレスのことを考え、そして当然プレスに紹介されるようになるのだろうと思いがちです。多くの人が世間に喜ばれる記事を書こうとするジャーナリストにウケるにはどうしたらいいか、というようなことを考えます。

プレスに紹介されるのは一種のメリトクラシーのようなもののように考えがちですが、そんなことは絶対にありません。

プレスの前に考えるべきは、誰に知ってもらいたくて、会社としてのゴールはどこなのかです。多くの人が、成功する会社になったあかつきにはニュースに取り扱われたいと思います。

しかし、成し遂げたい夢や、ゴールがなければ何も成し遂げることは出来ません。これはどんなことにも当てはまります。プレスに関して言えば、何も考えずにただ雑誌の表紙を飾りたいと思っても会社の為になることはありません。

ビジネスのゴールがなければ、表紙に載っても意味がない。ニュースに出るのはいいですよね、「母さん、上手く行っているよ」とみせることが出来ますし。「見て! ニューヨークタイムズに載ったよ!」と言えても、ゴールがなければ本当にそれは何の意味も持ちません。

ゴールからの逆算でPR戦略を練る

ゴールには色々あります。Justin.tvのスピンオフがSocialcamです。私達のゴールはビデオバージョンのインスタグラムとして知られることでした。その時はシリコンバレーの投資家やインフルエンサーにピッチしようとしている時で、テクノロジーのプレスに今ホットなソーシャルアプリとして紹介されたいと思っていました。

Execのゴールはカスタマーの確保でした。Execとは地元で提供するハウスクリーニング・サービスのようなもので、私達の目標はサンフランシスコの人々に使ってもらうことでした。

なので全国的なメディアを狙っても意味がなかった。なぜならアメリカ国内の99%の人が利用できないサービスなのですから。そこで地元の新聞をターゲットにして広めました。

地元新聞なら私達のアプリを使ってくれる人々に直接触れ合う機会も多いですし。TwitchTV―これが私がやってきた仕事で皆さんが最もよく知るものだと思いますが―、はゲーマーの為のESPNとでも言いましょうか。

ゲーマーの為のライブ・ストリーミング・コミュニティです。私達のゴールはゲーム業界を引き寄せることでした。今でこそ5千5百万人のゲーム業界の人々に知られていますが、始めた当時は全く知名度がありませんでした。

当時は広告を打てる場所でもなく、ただ小さなゲーマーのコミュニティでした。私達のゴールはディベロッパーや広告担当などのゲーム業界の人々を集め、私達のサイトがインフルエンサーを集める、業界にとって非常に有益な場所であると認識してもらうことでした。なので私達のターゲットはゲーム業界、ゲームのブログ等でした。業界の人がよく訪れて目を通す場所ですね。

記者がとりあげやすいニュースとは

スタートアップは様々な要素でメディアに取り上げられますが、これがメディアに取り上げられやすいメジャーなポイントでしょう。

プロダクトをローンチする時。アプリの違ったバージョンをローンチした時ですね。ファンドレイジング。これはなぜかプレスは資金繰りのネタを書くのが好きなのです。どれだけつまらない話題でも資金調達についてなら記事を書いてくれます。

100万ドルの投資を受けることになれば、メディアはそれを取り上げます。マイルストーン。例えば収益が1週間で100万ドルを達成すればメディアはそれを取り上げます。

Execを買った会社は1週間で収益を100万ドル達成とアナウンスしていましたが、それは多くのメディアで取り上げられていました。ビジネス・ストーリーとは、成功した企業をニューヨークタイムズ、ニューヨーカー、ビジネス・マガジンなどが企業のこれまで、成功談や失敗談などを特集すること。初期段階ではこのポイントは考えなくてよいでしょう。

次に私が呼ぶところの「スタント」、離れ技です。数年前にYCのWePayという会社がPaypalのディベロッパーの会議室の前に、中にお金を入れて凍らせた氷を置くという出来事がありました。

これは当時、Paypalが数々のディベロッパーのアカウントを凍結させているとニュースになったからです。WePayのしたことは大きな話題となりました。

新規着任のニュース。これは大きな企業が有名なビジネス・パーソンを引き入れた時などにメディアで広く取り上げられます。

最後に、業界についての記事の寄稿。これは皆さん自身が業界のレビューだとか意見をブログ等に出すことです。

これらすべて皆さんがメディアで紹介される可能性があるポイントです。

第三者が読んでおもしろければ「オリジナル」である必要はない

スタートアップを始めると自分のやっていることはすべて新しく面白いことだと信じたくなるのですが、皆がそう思うわけではありません。

客観的に考えることが必要です。自分が自分の会社の創業者ではなく、いち読者であれば自分の会社についてのこの記事を面白いと思うだろうか? と問いてみます。

自分の会社についてピッチする時間をつくる前に、この話は第三者が読んで面白いだろうか? と考えることが大切です。ジャーナリストやブロガーが紹介したいと思うのは、人々に広く受け入れられるネタですから。

もうひとつ。今までにない「オリジナル」である必要はありません。皆さんのプレスもユニークである必要はありません。私はこれを「充分にオリジナルである」状態と呼びます。

Kickstarter で500万ドルの投資を受けた2番目にイケてる会社にはなってはなりません。1番になった人が注目を浴びますから。例えばKickstarterで1千万ドルの資金を集めた1番最初のゲーム機、であれば大きな話題になります。

これはKickstarterで過去にそれ以上の資金を集めることに成功した会社があるにも関わらず、ゲーム機というカテゴリーで最初に1千万ドル集めることに成功した初めての会社となることができるからです。自分の会社の話題が読むに値するものか、過去に世に出たことがない初めての話題であるかどうかを考えてみましょう。

※続きは近日公開!

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