スタートアップ時に悩む大企業との関係

小林雅(以下、小林):じゃあ緑の(服を着た)、端っこのほうの彼。

質問者:今、スリブレ(スリングショットブレイブズ)で毎日2時間くらい遊んでます。

千葉功太郎(以下、千葉):ありがとうございます。恐縮です、お客様。

質問者:ちっちゃいスタートアップと大企業の関係って、最近CVCファンドとかすごい増えてきて身近な存在になっているとはいうものの、結局最後にランしたい時につまずきやすいとかってことが周りでもよくあるので、そのあたりのお話を伺いたいなと思って質問しました。お願いします。

小林:そしたら、平尾さんじゃないですかね?

平尾丈(以下、平尾):今4年生ですか?

質問者:6年目の4年生です。

平尾:6年目の4年生、いいですね。自分も投資する立場、大企業の中でファンドを運営している立場も、そこの中に入ってみていろんなことを言われる立場、っていうのもやらせていただいて、今独立してその関係がさらに薄くなった時の立場と、いろんなところを経験させていただきましたが、個人的にはいくつかやり方があるのかなと思っています。

自分の場合は、これは今の質問に絡めてなんですけど、生き方として、相手方に価値があるところは何か、っていうところから考えたりするんですね。もちろん自分がやりたいことはあるんだけど、自分がやりたいと言ってもなかなか叶わないってことがあるので、相手が何をほしいのか(を汲み取る)っていうのは大前提としてあります。

いろんな方を見ていてもこれがやっぱり、大企業の方に刺さる方、刺さらない方、上手い下手っていうところを別ける、ひとつ大きい点かなと思っていて。

大企業の言いなりでは成長しない

平尾:もう1個はね、エンパワーメントをどうやってシフトさせるのか、みたいなのは特に考えたりします。大企業、いろんなやり方あると思うんですが、自分の場合ひとつひとつの大企業さんがプラットフォームだと思ってるんですね。で、プラットフォームといきなり戦うというとなかなか難しいんですよ。

なんだけども、じゃあそのプラットフォームをどうやって作るのか、ではなく、そのプラットフォーム上のプラットフォームを作りながら、どうやってプラットフォームonプラットフォームを作っていくのか、というのを考えるわけですね。

どういうことかっていうと、まあ要は検索エンジンに載りますよ、グーグルと何かやりたいです、っていう時に、SEOの会社を作ってもいいんだけども、SEOの事業を作ってるだけだとやっぱりSEO事業だけで終わってしまうことがあったりすると思います。

なので、じゃあ検索エンジンを活かしながらユーザーをこっちにストックしつつ、違う検索でマネタイズする。しかもユーザーをうちのにするとかね。いきなり実践的な話になりすぎましたかね。でもそういう考え方って非常に大事で、やっぱり大企業さんのやりたいことだけをやりながらでは、会社は大きくならないっていうことを経験したということは大いにあります。

もしくは会社の名前だけで、例えば柳澤さんの前職の会社(ソニー・ミュージック)に営業かけて、「ソニーさんの実績がほしいです。ソニー製品大好き!」って言って営業して、150万くらいの、当時やってたブログの広告1個取りましたと。でもそれで関係性終わっちゃったりとかね。

当時、ブログパーツとか流行らせたかったんで、そこのブログとして広告、タイアップやりますよとか、できればそのワンショットではなく継続的に、どういうバリューチェーンを彼らから代替して、逆に代替しながらも奪うんではなくマーケットを作っていくのか、そこまで考えますね。

社長にしかできない、会社のブランディング

小林:大丈夫ですか? 他にも聞きます?

質問者:柳澤さんに、スタートアップの方法についてぜひアドバイスをお伺いしたいです。というのも僕、3年前に会社を作ったんですが、3年って結構長いというか、3年の間にまたいっぱい後輩の起業家が出てきて、最近いっぱい相談されるんですね。サービスをローンチした時にどうやってメディアに露出したんですかとか。

僕の場合は幸いIVSとかいろんな御縁があったんですけど、ほとんどのスタートアップでは、最初にいろんな人の心を掴むというか、メディアが取り上げたくなるようなパブリックリレーションズの考え方とか、そのへんがあまり体系化されてないのかなと思ってまして、そのあたり実践的なアドバイスいただきたいなと。

SFC生でも結構いいもの作ってる人がいっぱいいて、でも世に出てないってのが多いので、という質問をちょっと聞きたいなと思います。

平尾:僕も聞きたいですね。先輩よろしくお願いします。

柳澤大輔(以下、柳澤):僕についての前提条件としてある程度、ブランディングだったりPRだったりうまいっていうことで、(質問を)していだたいてるってことですよね?(笑) ありがとうございます。

僕が経営者の仕事として考えているのは、会社が有名になればきっと、会社が解散した時も社員の経歴上に「カヤック所属」ってあるだけで注目されて、履歴書では少なくとも落ちない、っていう状態になりますよね。ようは結構、会社としての発信をするっていうのは経営者の一番大事な仕事だなと思って、僕、直下に広報部を置いてますね。

なので、まず何が言いたいかっていうと、まず社長が広報部隊をしっかり仕切ったほうがいいです。アップルとかもそうだと思うけど、スティーブ・ジョブズが全部の広告をチェックしていたわけじゃない? だからそういうことを思ってないと多分、そういう状況にならないっていうことですね、まず1つ目の回答をすると。

もうひとつは多分、メディアとの関係を築くってことなんですけど、これは大企業だったりどこもやっていて、実はすごく人間臭い話。新聞社とか雑誌社とかネット媒体とちゃんと丁寧に関係性を築いて取り上げられやすくするっていう、すごい泥臭いことをちゃんと真面目にやるってことですよね。

3つ目は、単純に他がやってないことをやるってことですよ。やっぱり他と同じようなことっていうことにニュースバリューはないから、全然取り上げてもらえないんで、他とは違う、だけど本質的であるっていうことを考えてやるっていう、その3つだけだと。

それをずっと継続するってことですね。一発話題になって終わりじゃなくて、ずっとやり続ける。そうすると蓄積されて、それで5年位経ってブランドっていうのができてくると思うんですけど、その時に当然ブランドのコンセプトを作って、それに沿ったものを発信していく。これは社長しかコントロールできないからしっかりとやっていくと。

メディアへのドサ回りは効く

小林:なんか他にあります?

千葉:いいですか? 今の2つ目の、メディアをしっかりと営業して回るっていうのはすごく重要で。多分SFCの子って腕に自身があって、いいサービスでネットでちゃんと拡散すればいいものは広がるっていう、プロダクトアウト主義的なところがあると思うんですけど、意外と世の中はそうじゃない仕組みのほうが大きいわけです。

メディアがいて記者さんがいて、想いを持って仕事をしているというところに、ちゃんと相手のことを理解して入っていったほうがいいですよね。なのでやっぱりドサ回りもしたほうがいいし。

あとメディアが一体どういう気持ちでその媒体を作って記事を書いているのか理解して、さっき社長じゃなくちゃできない(と柳澤さんがおっしゃいましたが)、経営じゃなくて相手のことを考えないと、例えば面白いこと仕掛けたりとかってことができない。そういう微調整をする役ってすごい重要だと思う。

要は日経新聞に取り上げられたいとか東洋経済に載りたいとか、あるいはC-NETに載っかりたいとか、それぞれのイメージの中でネタを作ってちゃんとコミュニケーションして出していく。意外とこれ地味なんですけど、経営と広報が一体となってないとできない技なんです。スタートアップでも効くし大きくなってもきっと有用です。

やり過ぎるくらいじゃないと、目立たない

小林:ちなみにあと、スタートアップとかの経営を目指したいんだと思うんですけど、結構ですね、広報なんですけど、基本的にブランドがすごい重要なんですよね。ブランディングって、若い人はラグジュアリーブランドなんかを買わないからわかんないかもしれないですけど、中身を知ろうとすると、ものすごいよく考えられてるブランディングをしてるんですよね。

だからそういった点をものすごい研究すると非常にいいんじゃないかな。ただロゴひとつとっても意味があって、

例えばなんでここに(IVSのパネルが)置いてあるのって話があると思うんですけど、これ写真撮ったら写るからこうなってるんですよね。必ず写真取って拡散されるから。

多分千葉さんとか写ってもこれIVSだってわかんないですよ。でもこれさえ写ってればIVSの写真であるっていうことがわかるので、必ずこことかあそことかにのってるんですね。

例えばGoogleの画像検索で「ダボス会議」と検索するとすぐわかるんですけども、ダボス会議のロゴが安倍首相の後ろに全部出てるんですよ。

だからそういうので、この人がダボス会議で話してるっていうのがサブリミナルのように植え付けられてきて、それが権威付けとかになってきて、やがてメディアとかのリレーションに繋がっていくというようなことを、僕は投資先とかにとうとうと語っててですね。

そういうのをいろんなケースを見ながら勉強していくのがいいんじゃないかなと。

千葉:今回、これ(パネルを)見て思いました。さっそく真似してここに僕、くま置いてみたんです(笑)。

(会場笑)

柳澤:水で隠れてる、水で。

小林:アドバイスすると、もっと上にしないとだめですね。

千葉:いや、それはちょっとやり過ぎかなと思って。

小林:でも実はね、やり過ぎくらいがちょうどいいんです。じゃないと、世の中って情報とかいろんなものが氾濫してるから目立たないんですよね、何事も。

だからそういった点で、スタートアップでもいい人が出てきているのに目立たない、って事があるかもしんないけど、それって人口が多いだけであって、たくさんある中で目立たないって(いうことなんです)。

例えば、ここの学生の中で誰が一番目立ちますかって言って、一瞬で「ああ、あの人すごいな」っていうふうにはわからないじゃないですか。わかるようにするにはどうすればいいのって考えていくと、また違うことを考えると思うんですね。だから、そういったところを考えたほうがいいのかなと思うんですけども。

なぜ起業せずに就職したのか?

小林:では続きまして次の質問いきましょう。じゃあ後ろの女性の方いきましょう。

質問者:枯れた声ですみません。最後の質問にならないといいなと思うんですけど。ちょっとベーシックな質問かもしれないですけども、お三方の経歴を見させていただきますと、リクルートでしたりソニー・ミュージックでしたり、大手の企業で働かれてからスタートアップを始められてると思うんです。

けれども、特に例えば平尾さんですと、もう学生時代から起業しようと思われていて、それでもなんでリクルートに入ったのか、それは例えばあるスキルを身につけたくて入ったですとか、お聞きしたいなと。

また辞めたあとに、実際大手を経てからスタートアップをやって良かったなとか、それとも始めからスタートアップやっとけば良かったっていう点がもしあれば、お三方に聞いてみたいなと思いました。よろしくお願いします。

平尾:自分もまさに4年生の時、そのテーマで本当に真剣に悩んでいて。就活がちょうど今終わった終わらないくらいですよね? 自分もなんかわかんないですけど、サンダルで面接に行っても「ほしい」とかいろんなこと言われて。

やっぱり就職活動して良かったこともあったし、迷ったことも出てきて、おかげさまで内定も20個位もらって、やっぱりこのまま本当に就職していいんだろうかみたいなことをずっと考えていて。時間ができるんですよ、就活が終わると。いきなりまたモラトリアムに戻るわけですよね、社会との接点から。

3年間ベンチャー野郎やってたけども、就活してまた問題意識出ちゃって、問題発見しちゃって、なんでみんなリクナビ見てんだとか、いろいろ考えてくる。リクルートのご出身(の方)にはすみません、いろんな方々いらっしゃるので。

当時の自分は新しい価値を、当時ソーシャルネットワークが出てきたタイミングで、LinkedInみたいなのが出てきた時に、日本の新卒の就職文化をソーシャルネットワークで変えられるんじゃないかとか思っていて。

リクルートの内定者だったんですけど、「リクナビを超える!」とか言っちゃって始めてみて4万人くらい集めたもののですね、全然太刀打ち出来無かったですとか、いろんな事があって。

リクルートに行って良かったこと

平尾:やっぱり自分の学生ベンチャーとしての延長線上っていうところと、あとやっぱり先輩方ですね。当時やっぱり藤田晋さんであったりとか、就職されてる方が多かったんですよね。今はまた事例も変わってきてるんで、自分のちょっと古い話してもしょうがないなと思ってるところもあるんですが。

自分の場合は、先輩方のキャリアを考えた時にいろんなロールモデルの方々が……、当時「リョーマ」っていうね、みんな知ってるかな? 伝説の学生ベンチャー「リョーマ」が、自分の学生時代からの伝説だったんですけど。

小林Klabの真田さんとかね。

平尾:そうですね。まさに、あとはグロービスの堀義人さんとかいろんな方々、みんなやっぱり学生時代からいろいろやってるんだけど、1回社会出て修行してもう1回ブーストして跳ね上がってるんですよね。そこを考えた時に、自分の限界感とか、学生の中ではわりと尖ってたし、コンテスト出ても一回も本当に負けたことがなかったとかそんな感じだったんですけど。

まあ口ばっかり達者だったんだよね。そんな感じで考えて、自分の中ではいろんな能力を見た時に、例えば事業を拡張する力であったりとか、結果論としてはマネジメントされたことがすごく良くなったりとかいろんなことがあるんですけど、自分にないケーパビリティを手に入れようっていうところで入れていただきましたね。

ただやっぱり、これは自分がどこまでリクルートに貢献できたかわからないですが、最初から起業する目的で入りたいっていうところも相談させていただいたし、自分の場合は起業したまま入ってるんですね。ちょっと特殊な枠なんですよ。もし起業しなかったらね、いろんなこと考えたことあります。

30歳で上場しましたし、「あれ? リクルートいかなかったら最年少社長になってたんじゃないかな?」とかですね。わかんないですよ? できなかったかもしれないですし、そこはいろいろわかんないですけど。

結果論として、自分の中では一度、大企業かどうかは置いといて、就職してみて基本の型を、当たり前のレベルを上げるみたいなのはめちゃくちゃ役に立ったなと思ってますし、今日もいろいろ悩んでいる3年生の方も多いと思うんですが、自分の場合は一度就職するっていうところは、どんな会社でもいいので入ってみるといいのかなと思っています。

でもやっぱり、ちゃんと恩返ししてから辞めなきゃだめですよ。ちゃんと恩返しして、さらに卒業してからもこういう形でいろんなとこ出させていただいて「リクルートすごいんだよ、リクルートすごいんだよ」って100回くらい言うと。そうすると「しょうがねえな」と思っていただけるので、そのあたりの仁義は尽くしながらやるべきかなと思います。

大企業ではなにを学べるのか?

千葉:まあ(平尾さんと)同じなんですけど。時代は確かに変わって、僕の時は選択肢なかったんですよ。自分で仕事やってて、このまま自分で起業するのかどうするのかっていう部分で、ベンチャーっていう選択肢が全くなくて。せっかくITを武器にやりたかったのにITベンチャーに就職するっていう概念がなくて。

だから大企業に入るか自分でリスクを取ってそのままやるかっていう中で、同じようにやっぱり型を勉強しようと思って、当時いろいろ悩んだ中でリクルートを選んだだけであって。

今みなさんがすごい幸せなのは、ここに今日参加してる全ての企業、めちゃくちゃイケてると思うし、これだけ素晴らしいロールモデルIT企業もいっぱい出てるわけじゃないですか。そこに就職して型を覚えるっていうのはいい方法だと思う。大企業も素晴らしい。

柳澤:いきなり起業するのがいいのか、大企業で一回修行するのがいいのかどっちがいいのかなっていうヒントを得たいっていう動機の質問ですよね? 結論からするとどっちでもいいんですよ。自分がどっち向きかっていう話だと思うんですよね。

僕はどういう選択をそういう時にする人間かというと、さっき学生の本分は勉強だから勉強したっていうように、基本、その時その時にやってることを一生懸命取り組むっていうスタイルなんですね。人と違うことをしてるように見えるんだけど、ネット業界選んだっていうのは、そこが一応流行るっていうか伸びるからその業界を選択してるんですね、ちゃんと。

そういう意味でいくと、学生のほとんどが就職活動するから、これは経験しておくべきだろうというのが僕の考え方のセオリーで、だから就職活動して入ろうということで入ったということなんです。

で、2年後に起業するんだけども、その結果良いことがあとから振り返ると何があるかというと、新卒で入る人の気持ちっていうのがわかるようになったわけです。

だから、自分が今新卒中心に会社を組み立ててますけど、新卒の人が入ってどうやったらがっかりしないかとか、こういうおっさんが上司にいたらみんなやる気なくなっちゃうなとか、そういう考え方を学べて役立ってますね。だから新卒中心の会社にしたいんなら一回新卒を経験するっていうのはいいかもしれないよね。大賛成。

小林:大丈夫ですか?

参加者:ありがとうございます。

投資家から見た良し悪し

小林:僕はベンチャー投資家的な視点でいくと、じゃあ投資家的に若手の起業家と、経験持った起業家と、どっちがいいのかみたいな話が必ずあるんです。けど結果として僕らね、経験ある経営者に投資をしてるケースがほとんどなんですけども。やっぱりトレードオフなんですよね、当たり前なんですけど。

やはり経験を積むとその人なりの人的ネットワークもあるし、仕事の仕方もある。初歩的な動作ができると。逆に言うと、学生の場合は元気だけど、元気しかないみたいな部分になっちゃって、それはそれで活きるところもあるけれどもそうじゃないところもあるというところなんで。

で、経験積んだからいいかというと、逆にひとつの会社に凝り固まって、例えば日立という会社に入っちゃうと日立っぽくなっちゃって、そこから抜け出せなくて、将来的に何やろうと思っても抜け出せなくなっちゃうとかもある。

だから経験積んだからといって自分が起業したり、10年前に描いたような姿になれるかっていうと、必ずしもそうではないんですよ。だからその時にやりたいっていうことを、常にやってったほうがいいんじゃないかなと思うし、実際に接してる起業家ってみんなそういう人たちが多いんじゃないかなと思いますね。

生まれ変わっても起業したいか?

小林:はい、続きまして、誰か(質問)。

質問者:起業に興味があって、将来起業したいと考えてるんですけど、聞きたいのが、生まれ変わっても起業家になりたいか、もう一回経営者だったり起業してっていう道を歩みたいかっていうことを聞きたいです。

小林:生まれ変わったら何したいですって話。職業的に。平尾さんはやっぱり?

平尾:私あの、人間にもう一回生まれるのかってところから入るのかもしれませんが(笑)。

柳澤:(笑)。動物だね、きっと。何かの動物。

平尾:ちゃんと良い行いしてるとは思ってるので、前提条件として人間で生まれ変われるのであれば、私はやっぱり3回今シリアル(アントプレナー)でやらせていただいていて、「いらないよ」っていろんな人たちから言われるまではじげんで頑張るんですけども、でもやっぱりシリアルで死ぬまで起業したいというのはひとつ生きてる間はありますね。

で、生まれ変わったらやっぱり、自分はもう18(歳)からやらせていただいたんですが、今は高校生の起業家とか、世界で一番若い起業家誰かみなさん知ってます? 今ね、8歳の起業家出てるんですって。何やってるかって、イギリスの子なんですけども、ネット上でビー玉を売ってるんですって。

自分の大好きなビー玉を売ってるとかね、すごいいいなと思っていて、やっぱりもっとスタート早かったら、今31(歳)、アイスクリームとかやってなくてですね、もっとすごいいろんな、ギャグとかやらなくてもいいような社長になってたんじゃないかなと思ってたりするので。

やっぱり生まれ変わったらもっと早く、本当に頭を打つ経験をして、多分失敗すると思うんですよ? 自分の好きなものをインターネットで世界に売るとかいろんなことをしながら、ちょっとでも社会との接点を早く担えるようなところまでやりたいなと思います。なので8歳がいるならもっと早く、物心付いた辺りからやりたいです。

千葉:それ以前に、今日いっぱい質問があるみたいなんでせっかくだから超テキパキ答えてどんどん答えましょう。時間が許す限り。テキパキ答えるとですね、僕はやりたいと思うんですけど、その前に娘2人いるんで、娘を起業家に育てたいです。最年少IPO女社長にできるかっていう実証実験中。

小林:それは(会場の)奥様、合意形成されてるんですか? これからの話ということで(笑)。

柳澤:僕はやっぱり違うことをやりたいですね。逆に違う人生を楽しんでみたいですね。で、カヤック15年やって、しつこくやってますけども。しつこくやって面白法人っていうのができるだろうなって思ってしつこくやりましたけど、全く違うタイプの会社を作ってみたいとも思いますよね。だからそんなに固執はしてない。

小林:ちなみにですね、僕は長くなったらすみませんけども、40(歳)くらいになってくるとですね、例えば川村(真司)さんみたいな仕事を見ると、俺もああいうふうになりたかったなと思うんですよ。

そもそも大学時代に全く考えてなかった職業、例えば医者になりたいって言っても医学部入らないで医者になれないんだけど、当時高校時代医者になりたかっていうとそういうわけないんだけど、今40(歳)になって「あ、医者って素晴らしい仕事だな」って思うわけなんですよね。

だから生まれ変わるっていうか違う仕事をしてみたいっていうよりかは、やれるものだったら経験したいみたいな仕事っていうのは結構、人生経験積めば積むほど出てくるんじゃないかなっていうのはありますね。

だからできるだけ「起業家になりたい」と凝り固まらず、いろんな職業の人の、『情熱大陸』とかの番組でもいいんですけども、見ることをおすすめしますけどね、僕はね。

参加者:ありがとうございます。