2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
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伊藤ようすけ氏(以下、伊藤):なるほど、飲食の場合は、気をつけることが大体わかりました。
では、いわゆる物販。例えば、ブランド品を売っているとか、それ以外にも今、外国人の方は日本でいろんな製品買って帰られるので、そういう類の店では何を気をつけていけばいいんですか?
愛甲香織氏(以下、愛甲):そこでは大体、皆さんもう買うものは決まってらっしゃるんです。特に、たくさんお買いになる中国の方は。
伊藤:そうか、我々もそうですね。旅行行って、どこかお店に入るときって、これ買うって決まってますね。
愛甲:決まっているというか、それがご自身のものじゃないことが多いんですね。もうほとんどお土産みたいな。
伊藤:そうなんですか?
愛甲:はい。
伊藤:でもまあ、そうか! 僕らが外国で買うときも自分のものってあんまり買わないですかね。
大内卓氏(以下、大内):そうですね。家族、親族、友達、さらにその周りまで、(お土産を)買っていかないと、罪人扱いされてしまう。
(会場笑)
大内:ぐらいのことが。
伊藤:中国ですか?
大内:中国に関してはあるんですね。なので変な話……。
伊藤:だからあんなに買うんですか?
大内:そうです。彼らは本当は買いたくて買ってないものが多い。
(会場笑)
伊藤:え!? お金があるからちょっと余計に買ってるんじゃないんですか?
大内:もちろんそういう方もいらっしゃるとは思うんですけれど。聞いてみると結構多くの方が悩んでいるんです。あれはあれで、悩んでいるんです。
伊藤:あの爆買いに?
大内:爆買いで。なぜかっていうと、自分が買いたいものを買う時間がなかったって。
伊藤:お土産買ってこなかったら、怒るんですか?
大内:大変なことになると思います。「あいつはわざわざ日本に旅行に行ったのに、お土産すら買ってこない」とか「こんな小さいものすら買ってこない」と。「どういうケチなやつなんだ」みたいな感じで。全部が全部とは言いませんけども。かなりの割合でそこは非常に重要な彼らの文化的な背景として。
愛甲:本当に重要です。
伊藤:そうなんですか。
愛甲:はい。
大内:なぜかと言うと、ビザの問題があるんです。大分気軽に日本に来れるようになりましたけれども、とはいえ、まだまだ日本への旅行って特別なので。周りも期待するわけですね、一大行事なんで。
伊藤:そうなんだ。
愛甲:お買い物一生懸命なさってるんです、実は。銀座とかにたくさん中国の方、いらっしゃいますけれども。
伊藤:多いですね。
愛甲:ツアーでいらしてる方はお買い物の時間が2時間ぐらいしかないので、1丁目から8丁目までを2時間でブワーっとお買い物しなくちゃいけないんですね。ですから非常に時間も短いし、でも頼まれたものはこんなにあるし。
あと買い物してる途中で、SNSで現地の方とやり取りして「こういうの見つけた」とか言って、送りますよね? そしたらすぐ「あ、それ、5つ買ってきて」とかいうお返事がくるので、持っている買い物リストはどんどん増えるわけです(笑)。
(会場笑)
伊藤:え、一般的な中国人旅行客の方ってそうなんですか?
愛甲:大体、やっぱり皆さん……。
大内:半分以上はそうなっちゃいます。
愛甲:半分以上はそういう感じだと思います。
伊藤:えー!? それ、皆、知らないですよね? 知ってるのかな?
愛甲:(笑)。
伊藤:俺だけ? 知らないの。まあ、いいや。あ、そうなんですか。だからあれだけ買うんですか。
大内:そうですね。中国だけじゃなくて、アジアのタイとかでも急激に増えてきてるわけですけど。彼らもそういう事情がやっぱりあるみたいですね。
伊藤:っていうことは、日本人も昔、そういうのがあったのかな? ないですよね。
若月里美氏(以下、若月):誰々からはこれを頼まれたって、リストにして、先にそれを買っておかないとということは。
伊藤:いや、でも別にとんでもない目には遭わなかったですよね?
一同:(笑)。
伊藤:ですよね?
愛甲:やっぱり、親族の数が違うかもしれないですね(笑)。お友達、親族の数。
伊藤:あー、それはそうかもな。友達の数はそんな変わんないでしょ?
一同:(笑)。
伊藤:友達の数はあんまり変わらないでしょうけれど、確かにそれはあるかもしれないな。でも確かに、昔、そうだったのかな、何か化粧品売り場とか何か、皆いっぱい買ってましたよね?
愛甲:はい。
若月:お土産を配ることによって、ちょっとした自慢に……。
愛甲:自慢になります。「日本に行きました」みたいな。
若月:なったりしますよね? 旅行に。
伊藤:やっぱり中国の方からすると、日本に旅行行ったって、結構、自慢なんですか?
愛甲:なります。
若月:日本に限らず、いろんなところの旅行に……。
愛甲:海外旅行。
若月:行かれるのが好きなんですよね。
伊藤:そうか。これまでそんな外国にたくさん行かれていたわけじゃないので。そうか。
愛甲:でも今ももう、すごくたくさんの中国の方が日本に来てらっしゃると思っていますけど、大体、2014年には1億1,700万人ぐらいの方が中国から海外旅行に行かれた人がいたんですね。
伊藤:いろんな国にですね。
愛甲:そのなかで、日本にいらしたのは、わずか240万人ですから。ほんの2パーセントぐらい(笑)。でもやはり潜在的には日本に来たいなって方が、たくさんいらっしゃるので。これからも、もっと中国からいらっしゃるんじゃないかと思います。
伊藤:そんな、お土産重視の方々、とにかく親族、家族にお土産を買わなきゃいけない、そういう中国人の方々には、どういう対応をするのが一番いいですか?
愛甲:効率よく買い物していただくためには、ほんの少しの中国語と、やはりウェルカムというか、元々持ってるおもてなしというか、お迎えの気持ち。
伊藤:それ別にどこの国も大体、同じですよね?
愛甲:はい。大体同じですね。
伊藤:特に中国人の方々が来られたときには、こう気をつけなきゃいけないことって何かあります?
大内:あとはやっぱり、大量の数を最初から買うので。買うものは大体定番商品で、決まってくることが多いです。
伊藤:例えば、何ですか? 何、買うんですか?
大内:ドラックストアさんとかに行くと、一生懸命歯ブラシ買ったりとか、歯磨き粉買ったりするんですけれども。
伊藤:え? 何で、歯ブラシと歯磨き粉なの?
大内:日本製の歯ブラシは壊れづらいと。抜けちゃうんです、中国の歯ブラシだと。タイとかアジアの方もそうかもしれませんが、皆さん、アジア圏の方って、そういうお買い物を、多くされるんです。
伊藤:へー。抜けるんだ。
大内:ただあれも、自分のものだったら家族なんて、そんなにいないんですけれど。何で何十本とかも、爆買いしてるかというと、ほかのお土産よりも手頃なわけですね、金額的にも。
伊藤:歯磨き粉も。
大内:はい。
伊藤:中国の歯磨き粉に比べて、日本の歯磨き粉って何か優れてるところがあるんですか?
大内:日本のほうが安心、安全。
愛甲:安心、安全。やはりメイドインジャパン神話みたいな感じ。それであれば安心だし、どなたに差し上げても全然、恥ずかしくない。
伊藤:なるほど。だったら接客もさることながら、なるべくだったら店の手前で降りて、歯磨き歯と歯ブラシ……。
大内:例えば、例えば(笑)。
愛甲:例えばの話です。
大内:例えば、買いやすいものを彼らは元々探してるわけです。時間がない中で、バスが、行っちゃうわけですから。
伊藤:1丁目から8丁目まで、ぐるぐる回って2時間で(買い物を)済ませなきゃいけないんですよね?
大内:多くはですね。
伊藤:ほか、何かありますか?
愛甲:あとはやはり、お店側としては喜んで買い物をしていただいて、お店の収益も上がったらそこは嬉しいところですので。
伊藤:もちろん、もちろん。
愛甲:何かお薦めするときに色違いがあったとしたら、ラインナップでお見せすること。例えば、セーターだと「この色があります、でもこの色もありますよ、いかがですか? この色もありますよ」と。すると、1枚買うところを3枚お買いになるとか。
伊藤:とにかく向こうは……。向こうはじゃねーわ! そういう言葉遣いすると問題があるんで。
愛甲:お客様(笑)。
伊藤:お客様は、とにかくお金があるんですもんね? もう買う気、満々なんですもんね?
愛甲:はい。やっぱり(中国で)待っている方にお土産を買って帰りたいとは思ってらっしゃって。せっかく来たんだから、せっかくメイドインジャパンのいいものを買いたい、と。
伊藤:ほかの国の方が買い物される上での何か特徴ってありますか? 大体、ほかの国の方々もそうですか? たくさん買おう、と?
大内:アジア圏、それからタイの方とか増えてきてるので。やっぱり同じような傾向はありますよね、街の中とか。
伊藤:なるほど、タイの方も歯磨き粉と歯ブラシですか?
大内:どちらかというと、まだブランドものとかが多いとは思います。
伊藤:そうか。
愛甲:あと子供さんの用品だとか、子供服であったりとか、ミルクであったりとか、おもちゃだったりとか、そういうのよく買ってらっしゃるみたいです。
伊藤:あと、ちょっと話が、逸れちゃうかもしれないですけど、基本的にそういう接客業されてる方って、基本的におもてなしの気持ちをお持ちだと思うんですよ。お2人されていたCAの方々のおもてなしと何が違うのか俺、すごい知りたいんですけど。
愛甲:(笑)。
伊藤:CAの方に教えてもらうと、何が変わるんですか? いや、おっしゃりにくいでしょうけど。一番大切にしてることは何ですか? 接客する上で、飛行機に乗ってらっしゃった話でもいいですけど。
若月:一番大切にしてることは、それぞれいろんなお客様が何を欲しがってらっしゃるか、何を要求しているかっていうのに気づく力ですね。
伊藤:気づく力なー。気づかないな、これ。
一同:(笑)。
伊藤:どうやって気づくようになるんですか?
愛甲:やはり、よく観察しておくとか、そのときの「あ! これだったのね」っていう表情だとか、とても喜んでらっしゃる表情だとか。そういうのはよく見てますね。
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