2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
アストラゼネカのヘルスケア・イノベーションハブ「i2.JP」の紹介 (全1記事)
提供:アストラゼネカ株式会社
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ステファン・ヴォックスストラム氏:みなさん、こんにちは。
新型コロナウイルスの感染が、世界でもますます拡大しています。また、さまざまな国の経済がどんどん衰退しています。我々は現在イノベーションを必要としていますが、その変革はコロナ禍以前から始まっていたわけです。現状はプレッシャーテストを受けているようなものです。
これに対してアストラゼネカがたどり着いたのが、Innovation Infusion Japanです。これを「i2.JP」と名付けました。
自己紹介が遅れました。みなさん、ようこそいらしてくださいました。私はアストラゼネカ株式会社の社長、ステファン・ヴォックスストラムです。
社会は急速に変化しており、医療分野においてもイノベーションが不可欠になってきています。日本を含めて全世界的に超高齢化社会となっており、それによって医療費が増大しているわけです。
医療費の増大にさらなる課題を投げかけているのが、この新型コロナウイルス感染症で、コロナ禍においてどのように高齢者の医療的ケアをしていくのかが問われています。また、昨今では患者さんの治療への関わりも変化しています。患者さんは、より自分自身で疾患をコントロールしたいと思っていますし、自分の疾患のモニタリングができるようなデバイスのニーズも高まっていて、それゆえにデジタルの利用が拡大しているわけです。また、ソーシャルメディアを介して、自分の病気についての情報をみなさんが取得されています。
よく「ビッグデータ」と言われており、様々なデータがありますが、一人ひとりの患者さんが医療施設に一歩足を踏み入れるだけで、患者データが生成されるのです。このように多くのデータが集積されるわけですが、それを解釈してメディカル・エビデンス、科学的なエビデンスを創出することを我々はしようとしているのです。
科学的なエビデンスがあれば、それを元により迅速に結論を出し、物事のやり方を変えることが可能になります。集積されたデータにアクセスできれば、これまで何年間もかかっていたようなデータの根拠を導きだす作業が、数ヶ月でできるようになります。このような大きな発展が見られているわけです。
今日、日本の政府も新たなリーダーのもと、デジタル・トランスフォーメーションを強力に推進しています。日本国内においてもさまざまな地方でイノベーションコンソーシアムがつくられています。東京都でも名古屋・浜松でも関西でも福岡でも、そうした試みがなされるようになってきていて、ますます増えていくでしょう。こういった施策は、もうすでに実装されています。
これはアストラゼネカのビジョンです。私どもはイノベーションを通じて患者さんの人生を変えていく、ナンバーワン企業になろうとしています。これが意味するのは、誰かがやったことに追随する二番手になるのはなく、先駆者として先頭を走り、大胆に勇気を持って、新たなことに挑戦していきたいということです。
アストラゼネカは、実証されていないことを試みることが、唯一、前進する道だと信じています。私たちは「革新的なサイエンス」のみならず「患者さんを中心としたビジネスモデル」でも、リーダーシップを獲得しようとしています。
そして三番目には(スライドを指して)右側のグリーンのところが「人」です。この中には「環境」と「サステナビリティ」も含んでいます。企業として、2025年までにカーボンニュートラルにすることを宣言しており、その分野では先行しています。
ただこのビジョンを達成するためには、更なるイノベーションが必要です。どのようなイノベーションが必要なのか、まだ模索している部分もありますが、達成に向けては最良のアイディアを持つパートナーと手を組まなければなりません。日本のみならずグローバル規模でベストなアイディアを探さなければなりません。そのためには、日本の外にも目を向ける必要があります。
私の言わんとしていることを、もう少し詳しく説明させてください。患者さん方の体験を段階に分けますと「気づき」から始まり「診断」から「治療」へと移行し、そのあとは望ましくは治癒、あるいは疾患を抱えながらも生活できるようになるという一連の流れがあります。
多くの場合、製薬会社はどうしても「治療」に焦点を当てがちですが、もっと多くの要素を考える必要があります。疾患の認知度を向上させる、より良い診断ができるようにする、患者さんの症状が治療によって改善したかどうかをモニタリングするなど、異なるマインドセット、より幅広い視点を持たなければ、イノベーションを起こし、私たちが抱える問題を解決することはできないのです。
例を挙げさせてください。アストラゼネカは諸外国で、さまざまな施策を実際に行っていますが、そのうちの一つにスウェーデンの「バイオベンチャーハブ」というものがあります。これはアストラゼネカの中でも最大規模を誇るサイエンス部門で、何千人ものアストラゼネカ社員がここで仕事をしているのですが、実は30以上のバイオテク企業や学術団体が同じ施設内で、同じアクセスカードを持って、アストラゼネカ社員の隣に座って仕事をしているのです。
中には、アストラゼネカと契約を結んでいてコラボレーションをしている企業もありますし、そこに集う企業同士がコラボレーションをしていることもあります。ここでは活気のある環境が創出されています。ここに集っている者同士が、互いのアイディアをベースにしながら思考を発展させ、イノベーションを生みだしているのです。
この取り組みで期待できる効果として「メディチエフェクト」があります。「メディチエフェクト」とはダイバーシティを活用し、最大限の効果を得ようというマインドセットです。ダイバーシティには、考え方の多様性と、バックグラウンドの多様性を含みます。
さらに、アストラゼネカの施設の外に、複数の企業と協力して「GoCo ヘルスケアイノベーションシティ」という施設を新たに造ろうとしています。これは来年に完成予定で、350の企業、7,000人がここに参加する予定で、非常に大規模なコラボレーションが可能になります。実はこのGoCoのイニシアチブに最初に参加を表明したのは、日本企業でした。日本国外にも飛び出そうといったマインドセットを持った、すばらしい試みが見られています。
どうすれば自分の安全圏を越えて、自分の国の外にまで出ることができるのでしょう。アストラゼネカは全世界にネットワークを有しており、既に15のヘルスケア・イノベーションハブができあがっております。オープンイノベーションのエコシステムを創出しており、コラボレーションを促進しています。
そして本日、16番目のヘルスケア・イノベーションハブである「i2.JP」が誕生します。これは、日本の外に飛び出していきたいという企業を支援します。各国でさまざまな規制や枠組みがあるため、容易いことではないかもしれないですが、我々のネットワークがサポートすることができます。また、ネットワークを通じて、他の国のベスト・プラクティスを学んだり、他の人たちのアイディアをベースに新たなアイディアを構築したり、自分のアイディアを外に発信することもできるのです。こうしたコラボレーションが、イノベーションを加速することができると考えております。
私たちが「i2.JP」を通じて実現したいのは、ヘルスケアの将来に貢献することです。患者さんをサポートする面では、頻繁に通院しなくとも家で経過観察を受けることができようになったり、自分の治療の経過がうまくいっていることに安心できるようになったりするかもしれません。
また新しいテクノロジーを推進したり、さらに新しいテクノロジー育成したりすることも試みていきます。こうした取り組みが、次世代のヘルスケアの構築に繋がっていきます。
我々は、従来からフォーカスされてきた4つのエリアである「診断(Diagnosis)」「機器(Device)」「デジタル(Digital)」「医薬品(Drug)」(4D)に「エクスペリエンスデザイン(Experience Design)」も含めて注力していきたいと思っています。患者さんが「使わなければならない」と思うソリューションではなく「使いたい」と思うような分かりやすく、かつ説得力のあるソリューションを提供しないといけません。ここには大きな違いがあります。
この「エクスペリエンスデザイン」の部分は新しく、今後ますます取り組んでいかなければならない要素です。アストラゼネカにとっては、今まで考えたことがなかったようなパートナーとコラボレーションをする理由にもなり、大いに歓迎しています。
私のプレゼンテーションもそろそろ終盤です。ここで申し上げたいのは、コラボレーションとイノベーションの促進には、グローバル視野をもったアイディアが必要だということです。当然、有能な人材も必要です。
私たちはここ日本においてスタートアップ、中小企業、大企業、アカデミア、医療セクターを含むコレボレーションを促進し、官民のパートナーシップを構築していかなければなりません。それによって初めて、ヘルスケアを変革するという目標に到達することができるのです。
本日はご清聴ありがとうございました。
アストラゼネカ株式会社
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