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カフェスタ189@女性局~児童虐待問題を考える第2回(全2記事)

大沼みずほ氏が語る、国会議員として働く母の苦労

自民党女性局がカフェスタからお届けする生放送番組「カフェスタ 189@女性局」。三原じゅん子女性局長が進行を務めます。子育て真っただ中の女性局役員である大沼みずほ氏をゲストに招き、「児童虐待問題」について語ります。今回は「子供の交友関係を一方的に制限するのは虐待に当たるか?」など、視聴者からの質問に答え、子供の権利について解説しました。また、「どうしたら児童虐待がなくなるか?」という問題の根幹に触れ、被害児童だけでなく子育てに悩む母親の「189」ダイヤルの積極的な活用を呼びかけました。

育児中の母親には早すぎる部会

三原じゅん子氏(以下、三原):皆さま、こんにちは。

大沼みずほ氏(以下、大沼):こんにちは。

三原:「カフェスタ189女性局」の時間でございます。本日は大沼みずほ先生とともにお送りしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

大沼:よろしくお願いいたします。

三原:前回は、馳浩先生にお越しいただきまして、児童虐待のいろいろな経緯とか実態とか、そういうことをお話をいただきました。そしてその中で皆さま方にぜひ、今子育て中で悩んでいらっしゃるとか、児童虐待に対するご意見、そういうものがありましたらということで放送させていただきました。

今日はそのことについて大沼先生と共に、みんなで考えていこうということでお送りさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。まず、大沼先生でありますけれども、今子育ての真っ最中のママさんであります。おいくつですか?

大沼:まもなく、今週の22日で3歳にちょうど。(注:放送日は2015年8月18日)

三原:3歳ですか、今どうしているの?

大沼:今、衆議院の第二会館、議員会館の所に保育園がありまして、朝と夕方送り迎えをして、朝届けてそれから厚生労働委員会で出席して子育てについて「質問する」みたいな、そういう生活をしています。

三原:そうですか……。えっ、ってことは朝何時にいつも保育園? 保育園って言うんですか?

大沼:保育園は8時から開いてはいるんですが、大体9時前後に預けて、それから来るという感じです。

三原:でも考えたら、大体朝8時から部会やっているんでしょ? ギリ間に合わない感じなんですかね、それ。

大沼:そうですね、なので私は、子育て中はどうしてもという部会以外は、基本的に今部会長にお願いして……。

三原:ですから、もうちょっと早くから預けられる体制がもし取れてたら、8時からちゃんと部会にも出れるっていうこともあるかもしれないですけどね?

大沼:そもそも部会が早いと(笑)。

三原:皆そうですよね。下手すると7時半からという部会もありますからね。ちょっと早いっちゃ早いんですけれども……。帰りは?

大沼:帰りは遅いのは夜9時までやっているんですが、やはり朝からだと疲れちゃうので、一度6時30分くらいに迎えに行って、会合がある日はうちの母とか叔母とかベビーシッターさんとかに来てもらって、会合が終わってからまた戻るという……。

三原:宿舎で? 

大沼:宿舎で。

三原:まあ……。大変ですね。

母親の不安の声を聞く事が重要

三原:何よりも国会議員になられてから出産をされているという先生は何人かいらっしゃるんですけど、大沼先生の場合は本当に育児をしながら選挙を戦って来たっていうことですよね。

大沼:そうですね。しかもその選挙が終わってこちらに来たときに、主人がちょっと地方だったので、本当にそういう意味で母と子一児で。やっぱりそのときにすごく子育て(が大変)で、私は母とか叔母とか相談できる人がいたんですが、それでも夜は子供と2人きりなんですね、パパがいなくて。

なので熱がちょっと出たときとか、あとぐずって泣くときとかに、ずっと廊下で1時間くらい抱えながら子守唄を歌って。帰ってくる先生方がいると、また起きちゃったりとかして。そういうときにやっぱりすごく心細いときもあってですね。

だから、本当にこの児童虐待のことを考えるときに、やっぱりお母さん方の不安とかを取り除いていくってこと、しっかりその声を聞くということがすごく重要だなというふうに思うんですね。

三原:そうですよね。何よりやっぱり配偶者、ご主人の協力。これがあるとやっぱり全然違うという、女性局でのアンケートでもそういう結果が出てましたからね。

やっぱり独りで子育てしていたというのは、本当にそのときは心細かったと思いますしね。誰にもこう、愚痴ることができない。やっぱりご主人ってある種文句を言う時のはけ口にもなってくれたりするじゃないですか、ねえ?

大沼:なので今はもう完全にイクメンで。

三原:そうなの~?

大沼:週末、私が地方活動するときも面倒見て、3歳となると小悪魔みたいにずっと動いていますから。

三原:そうですよね~、そうですか。じゃあ視聴者の皆さまからですね、いろんな質問をいただいておりますので、それについて、実際に今子育てで頑張ってらっしゃる大沼先生のご意見も伺ってみたいと思います。

子供の立場に立った子供の権利を守っていくべき

三原:それでは質問、「子供の交友関係を一方的に制限するのは虐待に当たりますか?」ということでございます。

こちら質問1ですね。特に離婚後、子供がもう一方の親に会いたがっている場合に「その人はもう関係ない人だから、会ったり口を利いたりしちゃいけませんよ」と親が子供に言ってしまう。

簡単に言えば、親が離婚して、お子さんがどちらかに引き取られた場合。(例えば)お母さんに引き取られたとします。そして「もうお父さんとは会っちゃダメよ」ということで。子供が会いたいのに会えないのは、虐待に当たるんですか? 

というご質問だと思いますけれども、大沼先生。これは、どうですか?

大沼:結構よく聞くんですね。やっぱり子供が親の理由で離婚して、でも親は親であるので、それを夫婦間で本来離婚のときに取り決めをして、会うようにしていかないといけないんですが。

そのときにしっかり「もう、離婚したいわ」という気持ちが先に来ちゃって、しっかりした取り決めがなかなかできていなかったりすると、後で子供が会いたくても会えないと。

ただ、これは児童虐待というと、心理的にずっと言い続けていくことがひょっとするとそういう可能性になるかも知れませんけれども、身体的また性的虐待とはちょっと違うんですね。

ただ、子供さんの立場に立って考えれば、本当は自分と離れてしまったお父さんお母さんに会いたいという気持ちがおそらく持っている。だから、その子供の立場に立った子供の権利を守っていかなけりゃいけないと思うんですね。

三原:そうですね、子供の権利条約の第9条3項というのがありますからね、そうなんだと思います。

虐待にあたるかどうかはケースバイケース

三原:ただ、これは離婚するときの要は取り決め、例えばそれが話し合いでうまく話がついていればいいですけど、例えば裁判などになっていろいろな取り決めがある、ということになったときもやはりそこに従わなければならないというものがあるわけですよね。

大沼:もちろんそうですね。ただ、実際にそれを履行できてるかどうかのチェックっていうのは、なかなかそこで月1回会うという取り決めをしても、それがちゃんと実際にできているかどうかというのはなかなかチェックするのは難しい。

三原:養育費だって払うって決めていたのに、全然払ってもらってないわっていう人も本当に多くいらっしゃると思うんでね。まあ、そういうこともあると思いますけど、児童虐待という意味で会わせないということが、心理的虐待に繋がるのかと言ったら、どうなのかなというところですよね。

大沼:そうです。ちょっと裁判事例等も調べていかないといけない。

三原:そうですね、これは個々の事例によって違うということもあるのかも知れませんし、弁護士の先生と相談をするほうが良いケースなのかも知れないということですね。

大沼:まあ、ケースバイケースですね。コメントもありますけれども。

三原:まさにそうだと思います。個々の事案についてこれは少し変わってくるのかもしれないと思いますので、そういう場合にはぜひ、専門家にご相談をしていただいたほうがいいのかなと思います。

再婚相手による虐待の増加

三原:続きまして、次の質問。

「どうしたら児童虐待がなくなると思いますか? そして子供が怪我を負った場合、怪我がもとで後遺障害を負った場合。一番、見逃してならないのが心の傷……ある程度の年齢なら、子供が敏感に読み取ります。その見えない傷を一生、背負います。どう癒し、親にどう償わせることができるのか……?」

私のブログのほうにコメントとしていただいた質問でございます。

どうしたら児童虐待がなくなると思いますか? まあ、ここでおさらいとして、児童虐待についてどういうことがあるのかということをまずお話をさせていただきます。

児童虐待というと大きく4つに分かれます。身体的虐待、これはいわゆる暴力ですね。2つめが心理的虐待、心の虐待です。3つめがネグレクト、育児放棄と言います。4つめが性的虐待。この4つに大きく分かれると言われております。

その中でここに出ておりましたね。

 

こういうふうに分かれておりますが……。どの虐待も非常に辛いものでありますが、どうしたら虐待がなくなるか? 先生、どうですかね?

大沼:まず、やはり未然に防ぐってことが一番重要なのと、後はそれを周りが「お母さんがちょっと辛いだろうな」というところをいかにキャッチできるのかと。虐待したくてする親はいないと思うんですね。

三原:そうですね。親御さんも苦しんでて、親御さんも被害者じゃないかと思う部分もありますね。ですからそうなる前に皆さんが、家族とか地域とか、社会が手を差し伸べるということが大切だと思うんですけれども。

大体虐待をする側が、お母さんが一番多いのかな? 実のお母さんが多い。最近の傾向としてお父さんが増えてきた。実のお父さんだけではなくて、例えば再婚相手の養父って言うんですかね。お父さんが増えてきたということも、最近の傾向としてあるわけでありますけれども。

実のお母さんの場合ね、妊娠したときから出産して育児へってなるときまで、やっぱり切れ目のない、そこでいろいろな皆さんの支援っていうものが必要だと思うんですけども。

子供ができて妊娠したって、ご夫婦が揃ってもう大喜び。こういうご夫婦もいらっしゃると思うし、もしかしたらもっとお若いお母さんで「妊娠しちゃった、どうしよう」って悩んでいるお母さんもいらっしゃるだろうしね。こういうところでまた違いも出てくるんだと思いますけれども。

「189」ダイヤルは、子育てに悩むお母さんにも使ってもらいたい

三原:その悩んでどうしようと思っている方にも、やはりいち早く手を差し伸べる。ご家族なりお友達なり、そういう方が必要なんじゃないかなと思いますけれど。いかがですか? 

大沼:本当に今回の189が7月1日から「児童虐待かなと思ったら189」ということで、3桁の番号でいち早くそれをキャッチしようと試みでありますけれども、自分自身が子育てを不安に思っている方でも使っていただきたいと思うんですね。

だから、自分がいろいろ悩んでいるっていうのが全て内側にこもってしまうと、自分自身がやっていることが何だかわからなくなっちゃうというところもあると思うので、やっぱり子育てで悩んでいるお母さん方にもこれを使っていただきたいと思いますし。 今は、妊娠すると母子手帳をもらって、出産すると保健士さんが電話をかけてきてくれて「大丈夫?」って何回も連絡をいただいたり、後は家まで来てくださるんですね。 やっぱりそこの連携っていう物をもっとしていく時に、私はそのお母さんと保健士さんだけじゃなくて、その地域の方々とのネットワークが、アパートで2人暮らしで子供だけとか。

逆に例えばシングルマザーの方とか、お子さんとママだけという時に保健士さんが来て、でも必ずしもその保健士さんと全員の方が気が合うわけでもないかもしれない。

だから保健士さんの方も、例えばマンションの管理人さん、大家さんとかにもちょっと顔を出して「今度赤ちゃん産まれたんですよね」と言うことで地域を巻き込んでいく。そういった工夫も必要じゃないかなと思いますね。

三原:そうですね。

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