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テーマ「イラン核協議」について(全1記事)

イラン核協議の合意で中東の秩序が変わる? 米・イランの接近にイスラエルが猛反発

7月14日、イラン核問題をめぐって協議を続けていた米欧など6カ国とイランは、問題解決のための「包括的共同行動計画」で最終合意に達した。また、その合意のなかでイランは今後10年以上にわたり核開発を大幅に制限し、軍事施設に対する査察も条件付きで受け入れることが決定した。ジャーナリストの古歩道ベンジャミン氏は、アメリカの中近東政策の大きな転換点だとし、今回のイラン核協議が持つ意味について説明しました。(TOKYO MXとの共同企画でニュース番組『モーニングCROSS』を書き起こしています)

「イラン核協議」について

堀潤氏(以下、堀):さぁベンジャミンさん、テーマの発表お願いします。

(テーマ「イラン核協議」について)

脊山麻理子氏(以下、脊山):欧米など6ヵ国とイランが続けてきたイランの核開発をめぐる協議は、14日(7月14日)に最終合意に達し、ひとまずの決着がつきました。

:そうです。これ、日本では、安保法制の採決と重なってましたので、こちらのニュース、一応報じられてはいるんですが、バリューとしては安保法制に流れましたが。世界的に見ると、これは、大きなニュースでした。日本の安全保障にも関わってくる話ですね。

古歩道ベンジャミン氏(以下、ベンジャミン):そうですね。結局はですね、これ、アメリカとか、中近東政策の根本的な変化にもなりますし、歴史的な変化にもなると思います。

まず、毎日のニュースにみな追われて、長期的な感覚が薄れちゃうんですけども。30年前から、1週間に一遍か、1カ月に一遍に、必ず皆さんのニュースに、「イランが核開発しているんだ」と。「先手攻撃しなければならない」とか。それで、「まぁまぁ」というニュース。

30年間、この問題が空転してたんですよ。それが解決しましたと。どういうことかというと、6ヵ国というのは、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国、ドイツとイランがずっと話し合っていて。

結果として、イランが、核エネルギーを開発できると。核爆弾を作らないという約束をしましたら、実は、これに一番猛反対で動いているのは、イスラエル政府なんですよ。

ネタニヤフ総理、よく国連で爆弾の絵を持って、「こんなんですよ」っていうマンガ的なことをやったりしてて。何回もイスラエル政府がイランを攻撃しようとしてたんですよね。それを止めてたのが、アメリカなんですよ。

結果的に、これがイスラエルという国の存亡の危機にもつながると言われているんです。

アメリカの中東政策の中心がイランに変わった

ベンジャミン:まず、今までアメリカの中近東政策というのは、サウジアラビアとイスラエル中心だったんですよ。国連でみんながイスラエルの批判をしても、アメリカが守ってた経歴があるんですけど。

アメリカがイスラエルの天敵と言われているイランと協議を結んだということは、アメリカの中近東政策は、サウジアラビアとイスラエルからイランに変わったんですよ。これが、戦後のアメリカの外交政策において、非常に大きな意味合いがありまして。

僕の独自の取材で得た情報なんですが、今度アメリカの国防長官のアシュトン・カーターがイスラエルとサウジアラビアに行きますけれども、すでに「ISISの支持を止めろ」というのを出しているんですね。

次に何が出るかというのは、ずっと、イランの核開発が問題になってたんですけど、実はイスラエルが200発以上の核爆弾を持っているんですよ。

今、ロシア、中国、アメリカ、EU、バチカンが、みんなが、「なんで、イスラエルだけが例外視されたのか」「なんで、あの国だけが核爆弾を持っていいけどみんな黙っているのか」「おかしいんじゃないのか?」というので、今度、イスラエルに対する圧力がかかる。「なんで、お前たち核爆弾を持っているの?」と。

という状況なので、ずっと空転していた外交問題が変わります。それによって、日本国内でも、今まで「イスラエル・ロビー」とか言われる人たち、日本のマスコミにも圧力かけてイスラエルのニュースを発信させていたけれども、それも変わるはずなんですよね。

ユダヤ・ロビーの圧力の大きさ

ベンジャミン:もう1つ、すごく大きな問題として、アメリカ国内のユダヤ・ロビーに対する怒りが溜まっているんですよね。軍部とユダヤ・ロビーが、対立しているんですよ。

軍部というのは、二重国籍を許さない。要するに、純粋なアメリカ人じゃないとダメだけど、アメリカの議会とかそういうところを見ると、二重国籍とか、イスラエルとアメリカごちゃ混ぜになってて。アメリカの内戦に近い状況にまで発展しているんですよ。

というのは、1週間に1回くらい、どっかの石油を運んでいる列車を爆破しているとかね。

:どこでですか?

ベンジャミン:例えば、バージニア州とか、テネシーとか、各地で起きてます。最近、カリフォルニアのインターネット回線を切断されたりとか、発電所が爆破されたりする事件もありまして。今、テキサス州の中でも、軍事演習があって、それに反対デモが起きているけれども。

私から言わせると、アメリカでクーデターが起きているんですよ。特に、ネオコンと言われてる勢力。9.11をやった勢力とかに対する取り締まり。

北条:そうですね。

ベンジャミン:だから、これからのテーマとして、もう1つ、国連がレポートを出しました。国連ですよ。その中に、イスラエルのネタニヤフ総理が「戦争犯罪者だ」と書かれてたんですよ。

:国連のどの部署ですか。

ベンジャミン:国連のどの部署かわからない。国連の正式なレポートに出てた。

:ちょっと探してみたいな。

ベンジャミン:日本のマスコミは報道しなかったけれども、要は今までユダヤ・ロビーに圧力かけられていて怖くて言えなかった。

:イスラエルだなんてことは、外には言えないね。

ベンジャミン:その上が変わったので、下にぶら下がるネタニヤフとか、その下にぶら下がる……。

:大きく変わってきそうですね。

ベンジャミン:マイケル・グリーンという日本担当のモンスター幹部とか、その人たちにいって、その下にぶら下がっている日本人までいって、日本のマスコミも変わります。

:ありがとうございました。本日のオピニオンCROSSは、以上とさせていただきます。

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