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2025.02.06
ポンコツ期、孤独期、成果独り占め期を経て… サイボウズのプロマネが振り返る、マネージャーの成長の「4フェーズ」
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リチャード・グレイ氏:私の名前はリチャード・グレイといいます。いただいた20分程の時間で、ヒーローズジャーニーのお話をさせていただきます。
ヒーローズジャーニーは、私たちの内側、生物学にもそして社会学にも無意識的に存在するものです。私たちの魂の中にも。そして、私たちが生きているどんな文化の中にも存在します。そしてずっと伝承されていく文化的なもので、そのプレイヤーがどんな行動をするか、そしてどんな順序でそれを成し遂げていくかということを語っています。そして人々を普通では考えられないくらい不思議な領域へと、駆り立てていきます。
そして今まで知らなかった世界に出会い、勝利に貢献をします。信じられないことに、本日ここにいる私たちの中にもそんな大きなスケールの経験をした人たちがいますよ。手足がないのに山を登った人や、わずか14歳にも関わらず1人で世界中を航海した人も。
そして私たちは誰もが同じように自分自身と向き合い、苦悶の深淵へと入っていくことがあります。深みの中へと。その中で、私たちが本当は誰なのか、現実とは一体なんなのか、世界はなんなのかということを見つけるでしょう。
私が本日話すことの1つは、NLPについてです。これは神経言語プログラミングと言います。私たちの内側に宿る強さ、そして意識下で行う選択に焦点をあてた心理療法です。私たちがかつて目標達成の障害になるであろうと思っていることが突然チャンスになります。私たちが本来持っている能力の捉え方を変えることによって、苦難をチャンスに変えるのです。
これが、ユングによって描かれたサイクルです。
私たちそれぞれの内側に、現れてくると言われています。私たちのパターンですが、ちょうどJ・R・R・トールキンの翻訳を読んでみました。『指輪物語』の作者です。みなさんご存知ですよね?
彼は、文献学者でもありました。彼が翻訳した『ベオウルフ』という、英国史における初期の頃の文献があります。トールキンが翻訳する以前も、英語翻訳はされていたのですが、出版されませんでした。
これは、ある東の王国、スウェーデンの一部なのですが、ここで主人公が敵と戦うという物語です。その敵は非常に強く、強靭でした。
あるところに、言葉を発しない子供がいました。彼の名はベオウルフ。彼は引き取られ、城で育てられました。城の中では人を避けて、隅の方に座っているばかりでした。けれども彼は、戦士としてはとても強く、戦いのためならなんでもできました。
ある日、こんなメッセージが耳に届きました。「ある別の王国、スウェーデンで多くの人が血にぬれて苦しんでいる」と。そこで彼は、何人かの戦士とともにそこに赴き敵と戦い、勝利を得ました。日常の中で、「私は行かなければいけない」という内面からの使命に目覚めさせられたのです。
その特別な啓示、天命というものが聞こえた、それが私だけに与えられたものだと気がつける人は、幸せです。ベオウルフは自分の軍隊をまとめて、スウェーデンの王のために戦いに出ました。「この怪獣と、私は戦わないといけない」と言って。
そしてその怪獣は、ベオウルフによって倒され、そのまま死んでいき、勝利は祝福されました。
そしてベオウルフは、その後にさらに深淵の中へと入っていきます。誰でもみんな、その深淵の中に入っていかなければいけません。その闇の中へ。能力を高めるために、そこへ行くしかないのです。そしてその中で、抗いながら生きていく。そして自分自身の中に自分だけの確固たる想いを持ちます。
でもそこで気がつくのです。自分は故郷を離れて戦ってきた、ということに。そして、残してきたそこの人たちには自分が必要なのだということに。そして「私は家に帰らなければならない」と思うのです。ここに、ヒーローズジャーニーがあります。
これこそが天命、まず天命を成し遂げるのです。天命を聞くと、彼はその使命のために深い深淵の中へと入っていきます。そして宝物を手に入れて、新しい人生のために新たに進み始めるのです。そしてそこである決断をします。戻らなければいけない、そして現実にもう一度向き合わなければいけない、という決断を。
ヒーローズサイクル、英雄のサイクルとはそういうものなのです。
『魔法使いの弟子』という物語が、世界中に広がりました。そして、この著者は、「どこへ行こうと同じパターンがある」と言っています。
あはは、すいません、ちょっと後ろに行き過ぎちゃったかもしれない。
ヒーローズジャーニーのジョーゼフ・キャンベルは、「人々は奴隷の時代から選択をする」と言っています。子どもたちはモンスターに反抗するため、魔法使いの弟子として働きます。それは、自由を手にするためなのです。
人は、自分ではコントロールできないものや環境に対して、向き合っていかなければいけません。そしてそこでは、選択をし、戦わないといけません。そうして、自由を手に入れるのです。そしてほとんどの場合、力を得て、そして世界を助けるために貢献していきます。けれどほとんどの人たちが、そんなこと自分にできるかどうかもわからないと思っているのです
ヒーローズジャーニーは、現実にもいくつかあります。それは、英雄がごくごく普通の日常生活から、普通では考えられないくらい不思議な領域への冒険に出て、その冒険の後にまた仲間のために戻ってくる物語です。そしてこのようなストーリー、旅が、何度も何度も繰り返されます。
ユングは、アーキタイプ、「元型」の話をしています。元型というのは世界各国共通で、どの文化や社会にも適応される、普遍的なものです。すべての人の中に、そしてすべての文化の中にあるものです。偉大な母、そして、永遠に名をのこしてゆく息子がたくさん誕生し、復活し、いろいろなストーリーがあります。
ユングの元型のなかにはいろんなタイプがあります。私たちが持つ動機は人それぞれですが、感情そのものが元型ではないかと言われています。その元型というのは、どんなふうに行動するか、どんな方向に行くかというものです。ある意味、それは生物学的な部分から、私たちの根本的な部分を決められているものだと思います。そして、その人が持つ元型の中身が満たされるまで、ずっと経験を重ねていくのです。
ベオウルフでもみたように、このようなストーリーはきっとインドやロシア、日本にもあるでしょう。あるいは、奴隷解放されたアメリカでも、そのストーリーはあるでしょう。どれも同じ物語なのです。それは元型的な、普遍的で世界各国共通のものなのです。
私たちそれぞれがこのヒーローズジャーニー、英雄の旅を経験できますし、また実際に経験しているのです。それは善も悪も表し、私たちが出会うパターンよって、ポジティブにもネガティブにも受け取ることができます。
どんなサイクル、どんな状況においても、私たちは立ち止まることもありますし、そしてもう1回始めることもできます。
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