マンスリースケジュールの書き方

越川慎司氏:今回は、私の自分軸手帳の中身を皆さんにご紹介したいと思います。このチャプターでは10月のマンスリーをみなさんに公開して、マンスリーの作り方をご説明します。ポイントは3つです。1つ目は、絶対に自己否定しないこと。そのためには自律神経を整えることが重要です。手帳も準備で9割決まります。

2つ目は、書くことがゴールじゃない。行動ハードルを下げるために、なるべく入力データを少なくすること。(画像を)見ていただくとそんなに書いていないですよね。月でこれですから。

書くことが多いからやらなくなっちゃうんですよ。行動ハードルを下げる。この振り返りなら5分でできますよね。「書く量を抑えることによって行動継続力を高める」がポイントです。

3つ目は、書くことがゴールじゃないので、ここから得た学びを次の行動につなげていくこと。インサイト・学びをアクションにつなげていく。これが3つ目ですね。

1つ目の自律神経を整えるというところですが、画面見ていただくと、左上と右下に私の手書きの絵があります。手書きで描くことがすごく重要で、あとは色鉛筆ですね。私は毎朝、自律神経を整える大人の塗り絵をやっているんですけども。

絵を描くと雑念が取れるというか心が落ち着くので、嫌な人に変なことを言われたなとか、そういったことを忘れられて、クリアな状態になる。自律神経を整えるために左上と右下に自分のテンションがちょっと高まるイラストを描いて、色を塗っています。これが1つ目の準備。

それから、左側に「ゴール」と書いていますが、1ヶ月がスタートした時に今月はこれをやろうと決めます。そして上部には「テーマ」として「休み方改革実験」と書いています。このテーマとゴールを決めることがポイントですね。

ゴールの中身ですが、「これをやる」とかだけではなく、引き算で「やめること」を決めるのがポイントです。例えば、左下にあるように「このコンサルの仕事はしない」とか、働きがい調査のこういったやり方をやめるというのを書く。これが月の初めに、内省の前にやることですね。

生産性を上げる内省のポイント

そして実際に書くことですが、右側に数字が入っています。各日にちの左上に睡眠時間、右上に体調の10段階の評価、そして右下に仕事のパフォーマンスの数字が入っています。この数字を見比べることで、睡眠時間と体調の関係性、体調と仕事のパフォーマンスの関係性が見えるので、睡眠時間を増やしたほうが本当にいいかどうかがわかります。

ちなみに、ピンクで丸を入れているところが仕事のパフォーマンスが高かったところ。10月の11、12、13日はそれぞれ(スコアが)10、9、10でした。これがどうやって生成されたのかという発生のメカニズムを探ることが内省のポイントです。

否定しないためにプラスのところを得ていく。どうしてもみなさんは弱さを埋めていくほうを考えがちなんですけど、強さを大きくしていくということです。弱みがあっても、みなさん生き延びているわけだから、生き延びられる弱みなんですよ。これから短い時間で成果を残すためには、強みをさらに強めていくこと。パフォーマンスを高めるために、いかにプラスをさらにプラスにするかがポイントですね。

そして、下が「来月につなげる学び」です。睡眠時間、体調、パフォーマンスの数字の比較は1:1.1:1.1。ということは、睡眠時間をもとにして体調、パフォーマンスが1.1倍になるだろうという仮説があるわけです。じゃあ、睡眠時間を増やしていけば、体調、パフォーマンスが必ず上がっているかというと、そうではなかった。

日にちの欄には、下にどこで働いたかが書いてあります。10月は出張が多かったので、奈良とか岡山とか河口湖とかいろいろ書いてありますけど、実は出張の日は体調もパフォーマンスも落ちているんですね。つまり、出張を入れた時は睡眠時間をいくら取ってもパフォーマンスが出にくい。マイナスになるから、0.8をかけないといけないということがわかったんです。

ここから何をするのか。重要な案件は出張の日以外にやること。そして睡眠は出張していない時にしっかりと蓄えること。そして全体を見て新たな気づきを得たのが日曜日。例えば10月15日とか10月29日の日曜日は、体調が9.5とか9なんですね。

体調のいい休みの日をうまく使いこなせていなかったので、例えば学びの時間にしたり、読書を一気にやるということを翌月にやろうと。11月は、実際に日曜日に17冊本を読んでいますので、確かに体調がいい時は読書が進むということがわかるんです。

まとめると、まずは自律神経、心を整えること。振り返るために定量的なゴールを置くこと。そのほうが振り返りやすいので。そして、自己否定をせずに学んだこと、つまりうまくいったことのメカニズムを見つけ出して、それを再現すること。これをぜひ内省の中でやっていただければと思います。