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【必見】投資を始める時に知っておくべき知識(全1記事)

「貯金しておいたほうが確実なのでは?」物価高の今こそ投資が必要なワケ お金のプロが教える、資産形成の基礎知識

レオス・キャピタルワークス株式会社のYouTubeチャンネル『お金のまなびば!』は、ふだんは語りにくいお金や投資、経済の話について、ひふみシリーズの最高投資責任者の藤野英人氏や、ひふみシリーズのメンバーと一緒に学んでいくチャンネルです。今回はさらば青春の光をゲストに迎え、「投資を始める時に知っておくべき知識」を紹介します。 ■動画コンテンツはこちら

投資が盛り上がる一方で、悪用する人たちも

森田哲矢氏(以下、森田):お久しぶりです。

東ブクロ氏(以下、東):お久しぶりですね。

深町芳氏(以下、深町):お久しぶりです。

森田:三田村さん、ちょっと髪の毛テカらせて、何ですかそれ?

三田村英弥氏(以下、三田村):これ、テカってますか?

(会場笑)

森田:気合入っていますね。

三田村:この日のために、2日前に切ったばかりでして。

森田:この収録に合わせて。ああ、そうなんですね。

三田村:せっかく見ていただけるんだったら、不快な思いをされないようにちゃんとして。

森田:タレント意識、芽生えてるやん。

(会場笑)

深町:よろしくお願いします。この「じぶん資産形成講座」は、始まってもう1年半くらいになるんですが、お二人の投資に関する意識は変わりましたか?

:そんなになるんですか。

森田:そうですね。これで変わらなければ、なんでやってんねんという話なんですけどね。

:変わっていると。

森田:いや、まだ変わらないですね。

:なんでやってんねん!

(会場笑)

森田:変わりましたよ。ちょっとずつ変わってきていますよ。

深町:良かったです、ありがとうございます。国も資産形成をいろいろと後押しするということで、NISAはなんと1,100万口座を超えています。

だんだん関心が高まってきているということですが、その一方で、投資が盛り上がっていることを悪用する人たちも実はちょっといます。

森田:まあ、僕らの先輩がちょっとニュースになったりというのはありますけどね。

:周りではね。

森田:こいつに騙されたことは何回もありますけどね。

(会場笑)

:なんでやねん。どういう意味でやねん、そんなもん。

高齢者だけではなく、若い世代からも投資詐欺の相談が増加

ナレーター:実はここ数年、投資への関心が高まるにつれ、詐欺などの相談も増えています。相談件数はわずか2年でおよそ2倍になっているんです。しかも……。

三田村:投資詐欺の相談をする年齢別の構成比です。

森田:そもそも利殖勧誘というのは、「投資をして儲けませんか」という勧誘ですか?

三田村:そういう詐欺の話です。

森田:今、(全年代で)均等に利殖勧誘をされているということですね。

三田村:どんどん増えてきている。

森田:老若男女が利殖勧誘されていると。

ナレーター:確かに、平成29年度は相談者のおよそ半数が60代以上なのに対し、令和3年度は各世代まんべんなく相談が寄せられています。

:お年を召した方が狙われやすいというところから、変わってきたところですよね。

深町:そうなんです。

:若くても判断がつく人でも、言葉巧みに騙しやすくなってきたということですよね。

深町:そうですね。そういうふうに見られますよね。

詐欺の可能性が高い“要注意ワード”

:具体的にどういう事例があるんですか?

深町:例えば、みなさんもいろいろなメールが来ますよね。

森田:来る。

:来ます。

深町:ありえないキーワードが入っているんです。

ナレーター:では、ここで問題。届いたメールにこの一言があったら、詐欺を疑ったほうがいいという、投資信託にはあり得ないキーワードとはいったい何でしょう?

深町:こちらをご覧ください。「元本保証」。

森田:ああ!

:最近よう聞いたね。

深町:投資の世界で、元本保証と言い切れることはないのです。「良い時もあるけど悪い時もあります」と、散々話をしていますよね。だから「元本保証です。絶対に儲かります」と書いてあると、そもそも怪しいなとまずは思っていただきたい。

森田:俺が聞いたことあるのは、それ(「元本保証」を)言ったらダメなんですよね。「元本保証」というのが来たら、それはあり得ないから怪しい。

深町:そうです。

:このワード入っていたら嘘やと。

「金融庁から委託を受けた」も要注意ワードの1つ

森田:「この言葉が来たら怪しいな」というのは、他にはあるんですか?

深町:あとは、例えば「金融庁から委託を受けています」とか。お役所が出てくるとちょっとそれらしいですし、「あれ、いいのかな?」と思いそうな感じもしますが、そもそも金融庁って、金融商品を売っているところではないですから、そんなところから個人にメールを出すこともないし。

:ないんや!

森田:そうか。意味わからんことを言っているんですね。

深町:委託ということもあり得ないですよね。なので、お役所の名前が出てくるのも1つ怪しい。

森田:でも、金融庁というものはあるものやから、金融庁と言われたら(騙される可能性もありそう)。

深町:もちろん金融庁自体はちゃんとしたところですが、それを使ってというのは、ちょっと気をつけていただきたい。

森田:わかりました。

三田村:騙されない自信は?

森田:この間、ニューヨークの嶋佐(和也)に「森さん、投資でベンツ買いませんか?」って言われて、無視しましたけど。

(会場笑)

深町:投資でベンツ。

:あいつは何をやってんねん。

森田:わからん。あいつの投資話なんか、絶対に乗らないようにはしてますけどね。

深町:そもそも投資って、自分がやろうと思って情報を集めて、自分からアクションしていただくものなので、来たメールに対して受け身で「はいはい」とやっていくこと自体もちょっとどうかと思うんですよね。

一般的な意味とは異なる、投資用語における「リスク」

ナレーター:というわけで、危ない話に巻き込まれることなく、正しく投資をするために必要な知識をあらためてお教えします。

三田村:みなさまに知っていただきたいことは、まずはこの言葉になります。「リスクとは?」。お二人は、投資における「リスク」という言葉の意味はご存じでしょうか?

森田:投資用語としての?

三田村:投資用語の「リスク」で、一般的なものとは別です。

森田:「お金が減る」ということじゃないですか?

:そうやな。

森田:違いますか?

三田村:一般的な「リスク」はそういう言葉になると思うんですが、投資の世界における「リスク」という言葉は、危険とか危ないとかそういう意味ではなくて「収益の振れ幅」という意味になります。

:増減ということですか?

三田村:増減です。これだけ聞くとちょっとわかりにくいと思いますので、こちらをご覧ください。「『リスク』とは?」ということで、紫色の線が金融商品A、オレンジ色が金融商品B。縦軸が価格、横が時間です。

縦の幅が大きいものは値動きが大きいのでリスクが高く、金融商品Bはさっきと比べて値動きが小さいですよね。これを「リスクが低い」と呼んでいます。こういった情報をきちんと表に出していない商品については、まずは疑ってみて、しっかりと自分で調べて投資をしていただいたほうがいいかなと思っております。

森田:「値動きの振れ幅がデカい」という説明を受けると、それはリスクが高い商品なんだなって思えばいいということですね。

深町:そのとおりです。

森田:深町さん、俺が理解したらすごいうれしそうにしてくれている。

:わかってはる。

物価高の今だからこそ、貯金よりも投資が必要な理由

:でも、どうなんでしょうね。正直言うと、最近は物価も上がっているとか言われているじゃないですか。自分の資産が減るかもしれへんという危険を冒してまで、なんだったら投資信託を買わなくてもいいとも言えないですか?

森田:やらないことが一番リスクを回避できるんじゃないんですか?

:こっちの危険という意味のリスクはね。

深町:振れ幅というところではそうですよね。

ナレーター:確かに、物価が上がり株価も不安定な今、無理に投資をしなくても貯金しておいたほうが確実なのでは? と思うかもしれませんが、貯金だけでは将来のために資産形成を行うことは難しいのだと言います。

三田村:そういったお気持ちは非常にわかるんですが、なぜこういう状況で投資が必要だと言われるのか、それについてお伝えしたいと思います。

:あら、(三田村さんが)動き出したぞ。怖いな。

森田:どうした。

三田村:それではクエスチョンです。今、みなさんが銀行の定期預金に10万円を預けると。その10万円に利息がついて2倍に。

森田:集中できへん!

:どうした?

三田村:つまり、20万円になるのはいったい何年後でしょうか?

:ぜんぜん入ってこうへん(笑)。

森田:ごめんやけど、1個も入ってこなかった。

三田村:こういうの、ないですか?

:ありますもんね。

森田:CMとかやったらわかるけどね。

銀行の定期預金だけでは、なかなかお金は増えていかない

三田村:気を取り直してクエスチョンになりますが、「今、銀行の定期預金に10万円を預けると、20万円になるのは何年後でしょうか」。

森田:それを言ってたんや。

三田村:はい。問題です。

森田:(笑)。

:ぜんぜん1文字も(入ってこなかった)。

森田:絶対、今のほうがわかりやすいけどな。

(会場笑)

森田:今って、定期預金とか利息がぜんぜんつかないって言いますよね。

三田村:それでは、思っている回答をお願いします。お二人ともBですね。ありがとうございます。正解は、Cの「3万6000年後」。

森田:嘘でしょ。でも、3万6000年待てば20万円にはなるということですよね。

:待たれへんけどね(笑)。(その頃になっても)銀行ってあんのか?

森田:待てばね。そんなにかかるんですか?

三田村:実はこれ、本当に誰でも簡単に計算ができます。「72割る金利」ですね。この場合で言うと、右下の「預金金利は0.002パーセント」に当てはめてみると、3万6000年後には2倍になります。

森田:3万6000年経たないと2倍にはならない。

三田村:預金じゃぜんぜん増えないということなんですね。ネット銀行さんなどでは0.2パーセントと、これと比べればはるかに高いところもある。

:100倍か。

三田村:360年後。それでも、倍になるのはそれくらいかかってきます。預金だけだとなかなか増えていかないということです。

森田:そうですね。

「投資しなければ減らない」とリスクを取らない人も多い

深町:ちなみに私は元銀行員だったんですが、私が銀行に入った時は非常に金利が高い時代で、1年定期預金で(金利)6パーセントでした。

:ええ!

森田:すごいやん。6パーセントということは、10万円預けると……。

深町:72を割りますので、12年で倍になった。

森田:へえ!

:3,000分の1になったということですか。

森田:すご!

深町:なのでシニアの方は、しっかり預けておけば増えたという記憶がある。

森田:例えば5,000万円預けていると、12年経てば1億円になってたってこと?

深町:おっしゃるとおり。

森田:マジかよ! おい。なんかあぶく銭に聞こえてきたな。

三田村:(笑)。

森田:すごいね。

:ええ時代やな。

深町:ただ、物価も高かったんですね。あるいは住宅ローンの金利なんかもすごく高かったんです。

森田:6パーセントの時代が来ることはもうないんですか?

深町:絶対とは言えないですが、なかなかすぐは期待できないですね。でも、セミナーで「金利が低いので投資を」ということをお伝えすると、さっきおっしゃったように「預金だったら減らない」「投資しなければ減らない」と、リスクを取らない方もけっこういらっしゃるんですよね。

物価が上がると「お金の力」が弱くなる

深町:なんですが、最近よく出てくる言葉があるんですけど、こちらです。「インフレ」、聞きますよね。

森田:モノの値段がどんどん上がっているのはインフレですよね。

深町:はい。

ナレーター:実は、このインフレによって物価が上がるだけでなく、銀行などに預けた資産も目減りしてしまうというのです。

深町:例えば、毎日払うものではないんですけど、鮭は(物価が)28パーセント上がりました。電気料や光熱費もけっこう上がってきていますよね。物価が上がっていくと、お金を預金に入れておくとどうですか?

森田:預金がどんどん減っていくんじゃないですか?

深町:そうなんです。例えば、モノの値段が28パーセントも上がっちゃったら、0.002パーセントで増やしていても追いつかないことになりますよね。預金に置いておくと変動するリスクはないんですが、物価が上がることによってお金の力自体がどんどん弱まっているということなんですね。

森田:そうか。こっちはほぼ据え置きみたいなもんやから。

深町:そうです。ほぼ利息がないと思っていていいので。

大切なのは“すぐに使わない分を・長期的に投資”

深町:モノの値段が20パーセント、15パーセントと上がっていくということは、非常に家計が厳しくなっていくということです。

森田:でも、言ったら投資って確実なものではないじゃないですか。家計がまた苦しめられる可能性はないんですか?

深町:もちろんおっしゃるとおりなんですね。元本保証ではありませんので、うまくいくとは限らない。

ただ、何もかも投資しましょうという話じゃなくて、貯金があったらその一部を投資しましょうという話なんですね。すぐに使わない分を、時間を掛けて投資していきましょうというのが私たちのご提案なので、そんなに難しく考えずに。

森田:「毎月の収入からこれだけは投資してみましょう」みたいな。

深町:それこそ老後が心配という方には、(投資は)将来に向けてのものなので、今すぐ使うお金を投資すると、上がり下がりのリスクがありますので。

:お二人はずっと「無理をしない範囲で」と言ってはりますよね。

深町:そうです。

「推し活」も投資への入り口

深町:例えば、気に入った食品でもいいですし、洋服でもいいですし、そういうのを買うことも実は投資の入り口なんですよね。その会社を応援していることになりますから、それも投資なんですよ。

だから、好きなブランドの洋服を買うとか、好きなお店によく行ってそこで飲んだり食べたりするとか、そういったことも投資の一部。

森田:ほう。その会社がデカくなったら、いつか自分に返ってくるんじゃないかと。

深町:そうです。やはり、好きなモノの会社って応援したいですよね。

:我々の会社を応援したいからライブに来てもらうとか、チケットを買っていただくのも投資ということですね。

深町:まさにそうですよね。「推し活」って、私は投資の入り口かなと思っていまして。

森田:どんどん株主を増やしていって……みたいなことが。

深町:そういうものの延長線上に、株式相場、投資信託、金融商品があるというふうに考えていただくと、ちょっと肩の力が抜けて、投資に踏み出していただけるんじゃないかなと思うんです。

森田:こいつ(東ブクロ氏)にずっと投資はしているんですけど、なかなか返ってこないのはどういうアレなんですかね。

深町:長期投資で。

(会場笑)

森田:(笑)。長期投資にけっこうかかっているんですけどね。

深町:5年、10年。もうちょっとですかね。

森田:(笑)。

:金利0.00001パーセントくらいやからね。

森田:金利、たぶんお前にはないねん。

:いやいや。

「手に汗をかかない金額」から投資を始める

ナレーター:そして、投資をする上でもう1つ大切なのは、あくまで余剰資金を使って資産を育てていくこと。

深町:自分が持ってらっしゃるお金を色分けしていただく。例えば、日常生活に日々使っていくお金、それから例えば「来年、車を買い替えるよ」とか、あるいはお子さんがいたら学校に上がる時にいるよとか、そんなお金もあると思うんですね。ある程度、使い道も使う時期も決まっている。

そして、特に使う予定はないんだけど貯めておこうというお金がありますよね。そういったところも育てていくと考えていただくと、いいんじゃないかなと思います。

:これは、どれくらいの金額で始めればいいとかはあるんですか?

深町:よく私たちは「手に汗をかかない金額」と申しあげています。

森田:手に汗をかかない金額。なくなってもそこまで痛くない。

深町:そうですね。もちろんつらいですが、明日から生活に困るという状況にはならない。

最近話題の「ラテ投資」とは?

深町:最近流行っている「ラテ投資」というのがあって。例えば、現場へ行かれる近くのコンビニでちょっと飲み物を買うとか、よくしませんか?

森田:コーヒー買いますね。

深町:300円とかしますよね。それを半分我慢して5,000円投資に回すとか。もともとは飲んじゃってなくなっていたお金ですよね。それをちょっと回す。

森田:そうか。普通は貯金していたものを、次は投資に行けと。

深町:というのもありますね。最近はラテ投資という言葉もできたくらい、ちょっと注目されていて。

三田村:毎日必ず缶コーヒーを1本買っていたんですが、実は私も2ヶ月前にコーヒーをやめたんですよ。100円とか200円の世界ですけど、それを投資にちょっと回す。

:それをすることによって自分の生活を見直すから、意外に使う予定がないお金がグンと増える可能性もありますよね。「これいらん」があると、それを投資に回せば。

深町:(投資を)したくなりましたね。

:やっぱりそれを聞いていると。

森田:じゃあ、月に行くゴルフの回数減らしてもらっていいですか?

(一同笑)

:それはちょっと無理やな。

森田:いやいや、お前のゴルフはラテどころの騒ぎじゃないやろ。

深町:だいぶお金が浮きます。

三田村:ゴルフで言うと、OBしないようにボールを節約して、その分で。

:球をなくさないように。

森田:(笑)。しょうもない節約ですけどね。

(会場笑)

:それはみんな、全員なくさないようにはしたいんだけどね。

深町:それぞれお考えいただいて。

森田:各々の“ラテ”を考えてくれと。

深町:各々のラテを考えてみてください。

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