2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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小田木朝子氏(以下、小田木):みなさん、株式会社NOKIOOが主催する90分腹落ちオンラインセミナーにご参加いただきまして、誠にありがとうございます。このセミナーは毎月開催させていただいていて、コンセプトは「会社の中で人材育成や組織開発に関わる方に、90分で役に立つ情報をお届けしたい」です。
テーマに対してみんなでワイワイ考えて、ちょっと元気になれる時間が持てたらいいなという思いで開催しておりまして、今日もそんな場を作っていけたらと思っております。
本日のテーマは「組織を『上手く機能させる』3つの人材定着戦略」です。ゲストも含めたスピーカーの自己紹介をしてまいりたいと思います。いつものように沢渡さんからお願いできますか?
沢渡:みなさん、今日は「おはようございます」ですね。
小田木:そうなんですよ。
沢渡:毎度お騒がせしております、「沢が渡る」と書いて沢渡あまねでございます。私はあまねキャリアの代表取締役と、NOKIOOの顧問、なないろのはなの浜松ワークスタイルLab取締役等々、パラレルキャリアで活動しています。作家、業務プロセスと組織開発の専門家です。
最近のテーマは、何と言っても「越境」ですね。越境学習・越境体験ということで、「組織変革Lab」という越境学習プログラムも運営しています。人事のみなさんが1人で悩まず、他の企業の方とディスカッションしながら、どう組織を変えていくか。そんなプログラムです。
私の経験職種は「IT×広報」です。社内外のITとグローバル広報、すなわちコミュニケーションを軸に組織の景色をどう変えていくか。今日はオンボーディングの景色をどう変えていくかの解像度を上げていきたいと思います。ちなみに夏は暑いですが、最近私がハマっているのは「白くま」というアイスクリームです。
小田木:沢渡さんは、カップ派ですか? バー派ですか?
沢渡:カップですね。
小田木:カップ(笑)。
沢渡:手が不器用なので、バーは食べている間に溶けて手がベタベタになっちゃうので、カップ派です。
小田木:私はバー派です。
沢渡:バー派ですか。いいですね。よろしくお願いします。
小田木:ありがとうございます。私も自己紹介させていただきます。株式会社NOKIOOという会社で役員をしております、小田木と申します。
何を仕事にしているかというと、企業さまの人材育成や組織開発を外からお手伝いすることです。特に私なりに情熱を注いでいるのは、ダイバーシティ推進です。
多様な人がいるだけじゃなくて、多様な人がいるからますますバリューが出せたり成果が上がる組織やチームは、どうやったらできるんだろうか。もちろん、簡単な答えじゃないと思うんですが、どうしたらもっとうまく・楽しくやれるかを自分なりに探究したり、外からお手伝いすることを仕事にさせていただいています。
多様な人材がバリューを発揮する上で、やっぱり1人で抱え込んじゃダメだよねということで、最近では『仕事は自分ひとりでやらない』という本も書かせていただきました。
「1人で抱え込んでやりきってなんぼだ」という仕事のやり方をしていたのは、何を隠そう私自身でもあるので、そんな人と「やっぱり仕事のやり方を変えなきゃね」という話ができるといいなと思いながら、いろんな発信をさせていただいています。今日はよろしくお願いいたします。
沢渡:小田木さんのストーリーに腹落ちですね。1人で抱えてしまっていた。
小田木:そうなんです。「拝啓、10年前の私へ」というのが書籍の裏コンセプトです。
沢渡:裏タイトルですね。楽しみです。よろしくお願いします。
小田木:では、今日のスペシャルゲストをご紹介したいと思います。株式会社ビジネスリサーチラボ代表の伊達洋駆さんに来ていただいています。伊達さん、ありがとうございます。
沢渡:ようこそ。
伊達:みなさん、「おはようございます」ですね。
小田木:おはようございます。
伊達:ビジネスリサーチラボの伊達と申します。私は「白くま」をそんなに食べていなくて……。
(一同笑)
沢渡:そこ?
伊達:すみません、そこじゃないですね。私の自己紹介ですが、現在ビジネスリサーチラボという会社を経営しています。もともとは神戸大学大学院経営学研究科で経営学の研究をしていました。その途中でビジネスリサーチラボという会社を立ち上げて、現在に至っています。
ビジネスリサーチラボでは、人事領域においてデータ分析のサービスを提供しています。例えば、従業員意識調査を設計して実施したり、社内にあるデータを分析するといった、いわゆるリサーチ会社です。
いろんな研究知見を発信させていただいていまして、例えば『人と組織の行動科学』『越境学習入門』という本を今年出しました。本を出すのは最後の工程がけっこう大変ですが、なんとこの2冊は時期が重なりました。
小田木:そうなの?
伊達:発売日が1週間違いくらいなんですよね。
沢渡:そうでしたね。
伊達:年末年始は「これ、完成するのかな」という状況で手直ししていました。人と組織をめぐる幅広い情報を発信しておりますので、本日もさまざまな論点をみなさんにお届けできるといいなと思っています。よろしくお願いいたします。
小田木:よろしくお願いします。
沢渡:よろしくお願いします。みなさん、この2冊は本当にお勧めです。人材開発、組織開発をやっている人は読んでおいたほうがいいですね。
伊達:ありがとうございます。
沢渡:伊達さんの本はアプローチがアカデミックなんですが、いい意味で中身がめちゃくちゃ泥臭いんですよね。
小田木:いい意味ですね。
沢渡:このバランスがすごく好きです。
小田木:確かに。ちょうど音声メディアで伊達さんにインタビューさせていただいたんですが、リサーチと言うとけっこう冷たくて、四角いイメージがあるじゃないですか。
沢渡:ああ、確かに。
小田木:でも、アカデミックな知識を現場でいかに役立てるかという熱い情熱と、体系立てたものがそのまま使えるわけないよねという「泥臭さ」を感じました。
そこに、私の中で四角じゃなくて丸というイメージがつきました。そんな伊達さんに来ていただいて、本当にありがとうございます。よろしくお願いします。
伊達:こちらこそ。
沢渡:よろしくお願いします。
小田木:今日はこの3人でトークライブをお届けしていきたいと思います。
小田木:まず、本日のセミナーの全体像をみなさんに共有します。今、映っているページが今日のセミナーの全体像になります。テーマは「組織を『上手く機能させる』3つの人材定着戦略」。で、このテーマをひもとくために3つのステップを踏んでいきたいなと思います。
1つ目は「そもそも何が課題なの?」。「今、組織が向き合う3つの人材定着課題」と書かせていただきましたが、「3つ」とはどんな分類か、そこにどんな課題があるのかをみんなで景色合わせしていくのがファーストステップです。
その上で人材定着やオンボーディングということで、「いる」だけじゃなくて、ちゃんとパフォーマンスが発揮されている状態を作るためにどんな要件が必要なのか。これを2つ目の「上手く機能させるための6箇条」というかたちで、伊達さんと沢渡さんに解説していただきたいと思っています。
最後に、「人事や人に関わる人たちが元気になる場を作りたい」というコンセプトですので、「オンボーディングで成果を上げる組織づくり」というテーマに対して、人事が現場をどう支援していけるかという観点をモミモミして、全体構成をしております。そういう感じでよろしいでしょうか?
沢渡:モミモミ(笑)。ホップ・ステップ・ジャンプがわかりやすいです。
小田木:そうですね、ありがとうございます。続きまして、進行方法です。今回は「200%の“ライブ”型」というコンセプトです。
沢渡:わお。欲張り!
小田木:そうなんですよ。この場で生まれるゲストの話やお互いの着眼点を持ち寄った時に、「やっぱりそこは大事だよね」と新たに生まれる気づきがあるじゃないですか。
今日はこれを、沢渡さん、伊達さんの生トークから資料に編集していくチャレンジをしながら、3つの人材定着戦略をひもといていく進め方をします。ここでできあがる資料が、みなさんにお渡しできる資料データです。
沢渡:「できるかな。はてはて、ふむ」感がありますね。
小田木:そうなんですよね。ハードルが爆上がりですがやってみましょう。
小田木:90分腹落ちセミナーはスピーカーが勝手にしゃべって爆走するイベントではなくて、時間を割いて参加してくれたみなさんの関心や現場の課題感をできる限り吸収しながら、一緒に進行していきたいなと思っております。
そのためにZoomのチャット機能を使って、みなさんにつぶやき・発信・コメントをいただきながら進行していきたいと思っているんですが、どんな感じになるかを今からウォーミングアップしてみたいと思います。ぜひチャットボックスをオープンにして、一緒に参加いただけますでしょうか。
まず1つ目です。今日はどんな方が参加してくださっているのか、4つの選択肢を挙げましたので一番近そうなものを1つ選んでコメントいただけますでしょうか。
沢渡:速い。ありがとうございます。「1」「1」「2」「3」「3」……ついていけないですね。
小田木:聞いておいて、ついていけない。
沢渡:日本野鳥の会状態(笑)。
小田木:リサーチが得意な伊達さん、どこが多そうとかありますか?
沢渡:無茶振り。動体視力が求められますね。
伊達:「3」が多い感じですかね。
小田木:そうですね、やっぱり「3」が多い傾向が見て取れそうですよね。
伊達:あと「1」ですかね。
沢渡:そうですね。「2」と「4」と答えてくださっている方もいらっしゃいますね。プロジェクト組織として人をどうオンボーディングしていくか、チームビルディングしていくか。最近はプロジェクト型組織も増えていますからね。長期的なチームではなくて、アドホックなチームをどうビルディングしていくかの関心も高いのかなと思いました。
小田木:ご解説ありがとうございます。一方で、「1」もけっこういらっしゃるなと思います。全体的に立場の違いのミックスで、今日は進行しそうだなという手応えを持てそうですよね。
沢渡:そうですね。オンボードするほうとされるほうの双方がともにアップデートして、いいチームを作っていく。そんな景色を作っていけたらいいですね。
小田木:まさに、いろんなバックボーンの方が来れば来るほど盛り上がるし、おもしろい場になりそうだなという期待も感じられます。
小田木:では、もう1つお聞きします。みなさん、今日はこのセミナーにどうして参加してみようと思いましたか? 参加理由や関心を持っていること、もしくはこの場に期待していること、どんな観点でもけっこうですので、よかったらチャットに一言書き込みいただけますでしょうか。
沢渡:カジュアルでOKですよ。
小田木:キーワードというか、単語でもオーケーですよね。
沢渡:単語、作文、ポエム、何でもオーケーです。(視聴者コメントで)「伊達さんに興味があるため」。
小田木:いいですね。
沢渡:伊達さんファン来た。
小田木:ちょうど先々週お会いした方がイベントの告知もご覧になっていて、「僕、伊達さんの大ファンなんですよ」とおっしゃっていました。
伊達:ありがたいですね。
小田木:「ファンになる」気持ちがすごくわかるなと思いました。
沢渡:僕も伊達さんのファンですから、わかります。「最近、離職率が高い」。悩ましい組織課題ですね。「自身の成長とチームの組織作りのため」「越境学習も取り上げられると思って」。伊達さん、我々期待されていますよ。
伊達:そうですね(笑)。
小田木:伊達さん、よかったら気になるコメントをいくつか取り上げていただいていいですか。
伊達:そうですね。「離職」「定着」に対して課題を感じている方が多いですね。
小田木:「定着しない」「辞めさせない」というキーワードがありますね。
伊達:特に若手のリテンションというか、若手の定着をどうするのかというのがいくつかありますね。
小田木:「古い組織からの脱却のヒントを得たい」というのもありますね。同じ顔ぶれだけど、違う環境にシフトしていくための定着戦略的な関心の持ち方をしてくれている方もいらっしゃる感じですね。
伊達:定着していても、ぶら下がりという問題もありますね。
小田木:そういう意味では、定着だけが解ではないという観点もあるんでしょうか。
伊達:そうですね。残ればいいという問題でもなくて、いいかたちで残っていく必要がありますよね。
小田木:ありがとうございます。まさにフックがいっぱい掛かった状態です。「伊達さんの(伊達さんがゲスト登壇された小田木さんの)Voicyを聞きました」という方もいます。
沢渡:Voicyから来られた方も、小田木さんのファンもいてうれしいですね。
小田木:ありがとうございます。
沢渡:「沢渡・小田木コンビのファンなので」。ありがとうございます。
小田木:コンビのご支持、ありがとうございます。
沢渡:今日はトリオでまいります。
小田木:そんな期待や参加理由も織り込みながら、進行していきます。まずはファーストステップ、「3つの人材定着戦略の何が課題なの?」からまいりたいと思います。
今回は「3つ」という数字を使わせていただいています。タイトルにも「3つ」とありますが、人材定着戦略が必要なシーンを事前にカテゴライズし、ここを共有した上で課題のリストアップに入っていきたいと思います。
「人材定着が難しい“3つのタイミング”」、1つ目は「越境時」。例えば、転職して新しい人材が入ってきたり、異動。こういったボーダーを越えるタイミングが「越境時」です。
2つ目の「昇格時」は役割が変わるタイミングです。メンバーからグループリーダーになったり、新たに管理職になったり、プロジェクトの○○を担うことになったなど、役割が変わるタイミング。
3つ目は「事業・組織の変革時」です。環境が変わって自分たちも変化していかなきゃいけないというタイミング。この3つが具体的な人材定着が難しいタイミングとして、課題を抽出していきたいと思います。
沢渡:出向から戻る出向帰任や出向受け入れ、育休後の復職も「越境時」に含められるかもしれないですね。
小田木:入りますね。今日はこの3つの本質的に通じるところも交えて課題を解説していきたいと思います。
沢渡:こう見ると、どれも特別なものではなく日常的なイベントですよね。
伊達:組織のどこかで確実に今日も起こっていることですね。
沢渡:働く人のおはようからおやすみまで、どこかに存在するものかなと思います。
小田木:まさに今日もどこかで起こっている、このタイミングの課題は何かをお二人に聞いていきたいと思います。
沢渡:じゃあ、僕からいきましょうか。ズバリ、3つのズレで韻を踏みたいと思います。1つ目は、言葉が合わない「用語のズレ」です。例えば、転職で中途で入った人や複数の組織がM&Aで統合された時によくあるんですが、同じ言葉だけど指し示しているものが違うことによって、悪気なくコミュニケーションがズレてしまったり、手戻りを発生させる。
私は過去に同じ業界で転職したことあるんですが、「職制」という言葉があったんですね。ある会社は管理職だけを示す言葉が「職制」でしたが、統合した別の会社は組織体制を「職制」と言っていたので、「職制が○○すべき」という話をした時に、ズレが生じました。
ある大手の鉄鋼商社は、M&Aで企業が統合した直後のいわゆるPMIのプロセスの中の1つで、とにかく用語の定義を徹底的にやったそうです。社内報も使いながら、用語のズレを補正していくことに1年間かけた。このくらいやっている企業もあります。
2つ目は「仕事の進め方のズレ」です。「プロセス」と捉えることもできると思いますが、前の職場と今の職場で、仕事の進め方やコミュニケーションの仕方、進捗報告の仕方の粒感とかが違っている。それによってお互いがズレて噛み合わない。これも非常によくあります。
3つ目は「期待役割のズレ」です。小田木さんも口癖のように使っている「期待役割」という言葉ですが、お互いの期待、お互いの役割がズレてしまう。
例えば「マネージャーとして帰任した人」と「マネージャーとして新たに着任した人」でマネージャーに求めるものがお互い違っていたら、悲しきモヤモヤが生まれてしまいますよね。期待役割の景色合わせはできていますか?
小田木:ありがとうございます。
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