2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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秋山真氏(以下、秋山):みなさん、こんばんは。ご紹介に預かりました、スパイスボックスの秋山といいます。今日はお越しいただきありがとうございます。この後、ゲストの方をお呼びして、パネルディスカッションをさせていただくんですけど、まず私のほうから、簡単にスパイスボックスの紹介と、どういう経緯でイベントを開催させていただいたかをお話できればと思います。よろしくお願いいたします。
私は今年で社会人4年目になる26歳です。プロパーでスパイスボックスに入社しました。最初は、営業プロデューサーとして仕事をしていたのですが、2年目になった時に新規事業へチャレンジできるタイミングをいただきました。
もともと自分が就活をしている時に、今の新卒採用のあり方にいろいろ疑問を感じていまして。スパイスボックスに入社してから、僕らの強みであるエンゲージメントコミュニケーションやマーケティングという領域で、採用についてビジネスができないかということを考え、新しく事業を立ち上げました。今はスパイスボックスの中でも、企業の人事様向けに採用サービスを提供させていただく、採用コミュニケーション事業部の事業部長をしています。
本日のアジェンダですが、豪華なゲストの方々に来ていただいているので、たくさんお話をしていただきたいなと思っております。まず私から自己紹介をさせていただきまして、その後にパネルディスカッションに進みたいと思います。
テーマとしては、5つ用意しております。その後に質疑応答をSli.doというツールを使いながら、進めていければと思っております。最後、アンケートの記入をご協力いただいた後に、皆さんで懇談会ができればなと思っておりますので、今日はよろしくお願いいたします。
秋山:まずは我々、スパイスボックスの説明です。スパイスボックスは、今日の会場でもあるWeWorkアークヒルズ六本木に入居しております。博報堂グループの会社で、業務はマーケティングの中でも、デジタル領域を中心としていて、(スライドを差して)ここに少し太字で書かせていただいているんですけど、独自でSNSのデータ解析をするソーシャルリスニングツールを開発して持っています。
そのツールを用いた戦略設計から制作、情報発信までのサービスを展開しており、特にデジタルマーケティングの中でもSNSマーケティングが強い会社です。
さまざまなクライアントさんと一緒にお仕事をさせていただいているんですけどSNSマーケティングだけでなく、もともとのバックボーンを活かしたデジタルマーケティングを、総合的にサポートさせていただくという仕事も多くいただいてます。
そして先ほど申し上げたような、SNSのデータ解析を使って、よりソーシャルアクティブ、デジタルネイティブな世代に情報を届けていくためのマーケティングやブランディングを、戦略設計からディストリビューション側に発信していくところまで、一貫してサポートさせていただいております。
細かい事例は割愛させていただきますが、その中でも採用コミュニケーション事業部という事業部では、企業の人事様向けにサービスを提供しています。企業の採用情報をマーケティングやSNSの力を使って広げていくことを強みとしていて、戦略設計から情報発信、効果検証までワンストップでサービスを提供しております。
独自のサービスでいうと、(スライドを差して)一番左のストラテジーの部分で自社開発のソーシャルリスニングツールである「THINK(シンク)」というデータベース解析ダッシュボードを使って、採用領域で今どんな口コミがあるのか、トレンドが醸成されているのか(を調査します)。もっといえば、学生さんって今どんな企業に注目しているのか、どんな働き方に注目しているのかを、SNSのデータ上から分析をして、各企業さんの戦略設計やメッセージ設計の構築をさせてもらっています。
それを実際に戦略を立てるだけじゃなくて、作りものに落としていく。一番ベーシックなものでいうと、採用サイトはみなさんの企業でもあるかなと思うんですけど、そういった採用サイトやイベントで発信するコンテンツを制作させていただく。それを世の中に発信していくまでを、我々のビジネスでサポートしております。
下に記載があるのが、代表的なクライアント様です。本日はいつも我々が企業さん向けにご説明しているようなデータを活用して、今の採用市場を読み解くということは、あえてしません。これは後ほど来ていただいている分野のプロであるゲスト、彼らの口から語っていただけるかなと思っておりますので、割愛させていただきます。
秋山:ざっくりお話をすると、今の採用市場って、かなりマーケティングが必要とされるような世の中になっているなと思っています。例えば、学生さんでいうと、昔はかなりメインで使われていたようなナビサイトというものが、エントリーマシンに変わっていて、情報収集だったりとか、リコメンドを置けるようなツールというのは、他のメディアだったりを使っています。あとは、先輩からの口コミだったり。そういったところに利用が広がっていると感じています。
一方で働くスタイル、いわゆる人気企業も、昔に比べると価値観や基準が多様化、変化していると思っています。企業の採用情報の多様化と、学生の情報取集の手段の変化によって、認知獲得における課題や、エントリー数の減少に悩みを抱えている企業さんが多く存在します。
なので我々の仕事としては、採用コミュニケーションをしていくことで、いかに知ってもらうか。自分たちの企業に興味を持ってもらうか。それで就活について検討してもらえるか。好きになってもらって、受けに来てもらえるかを、マーケティングで解決していきます。
そして、これからさらに、情報収集ツールの多様化だったりとか、価値観の変化が考えられますよね。職場環境に求めることの多様化が進むにつれて、どうやって興味を持ってもらうか、自社に来てもらえるか。そこにどんどん人事が取り組んでいって、採用活動していかないと、人が来なくなってしまうんじゃないかなと思っています。
SNSのデータを使ってこんなことをしています、という話なんですけど。ちょうど先日、「学生の注目企業2019」というリリースを出させていただきました。細かい設計は省略させていただくんですが、今学生さんはナビサイト以外に、SNSなどのいろんなメディアやサービスを使って企業の情報収集をしています。
そういったメディアやSNSでのエンゲージメントというのは、Twitterでシェアするみたいな、ユーザーアクションのことです。スパイスボックスの独自ソリューション「THINK」では、SNS上のエンゲージメントが集計可能ですので、学生さんってどんな企業のコンテンツや企業名が入っている情報を、より注目しているか(を調べることができます)。
(スライドを差して)エンゲージメントされているのかを集計したものです。何が言いたいかというと、世の中にはいろんな人気企業ランキングが存在すると思うんですけど、またちょっと違う切り口で、今後こういう指標を世の中に打ち出していきたいなと思っています。
これまでよく目にした人気企業ランキングは、ナビサイトのユーザー中心に集計が行われているので、ナビサイトを情報取集に使っていない層も含めて、もうちょっと広く、ソーシャルとか広いメディアで見たときに、どんな企業が注目されているのか。ここは定性的ですけど、上位に入っているような企業さんって学生さんに人気があったり、自然と検討に入ってくるような企業さんもすごく多いと思っています。
こういった企業の採用コミュニケーションで、エンゲージメントという指標を世の中に広げていきつつ、パフォーマンスを上げて、企業の採用コミュニケーション、採用広報をサポートしていきたいなと思っております。
秋山:では、ここからメインのパネルディスカッションに移っていきたいと思います。(スライドを差して)本日はこういったテーマで、3人のゲストの方々にお越しいただいています。拍手でお迎えください。では1人ずつ、どんなことをやっているのかを簡単にご説明いただければと思います。
田中研之輔氏(以下、田中):こんばんは。法政大学から来ました田中と申します。私はキャリアデザイン学部にいまして、今12年目を迎えました。9つの大学で教え、これまでに5,000人ぐらいの学生と接してきて、やりたいことは明確です。学生が社会に出て活躍するために、何がより良い就活なのか、何がより良い大学と企業の関係なのかを考え、産学連携プログラムを創出しています。
こういった企業さんとの対談イベントは私も学ばせてもらうということで、ほぼすべて受けさせてもらっています。いろんなリアルな方法をみなさんにお伝えしたいと思って来ましたので、よろしくお願いいたします。
秋山:よろしくお願いします。まさに田中教授は日々学生さんと向き合っていますし、学生視点というリアルなところからのご意見をいただければなと思っています。続きまして、Panasonicの杉山さん、お願いします。
杉山秀樹氏(以下、杉山):Panasonicの杉山です。私は2年半前にPanasonicに入社して以来、ずっと採用マーケティング、採用ブランディングの仕事をさせていただいております。この2年でだいぶ色々な発信を含めて、取り組みをさせていただいておりまして。今日はいろいろ話せることがあるかなと思っております。
バックグラウンドとしては、ベンチャー2社でコミュニケーション系の仕事と人事の両方をやっていまして。今はそれを合わせて仕事をしているような感じです。今日はどうぞよろしくお願いします。
秋山:よろしくお願いします。今日は人事のご担当者様が多くいらっしゃっていますので、一番気になる目線といいますか。大企業とベンチャー企業と、できる事はどういうところがあるかも、深掘りしてお話ししていただければなと思っています。よろしくお願いします。では、最後、NewsPicksの西村さん、よろしくお願いします。
西村脩平氏(以下、西村):みなさん、こんばんは。NewsPicksの西村と申します。NewsPicks、使っていただいている方って、どれぐらいいらっしゃいます?
(会場挙手)
ありがとうございます。まだ使われていない方は、ダウンロードしていただけると嬉しいです。NewsPicksは、スマホを中心としたソーシャル経済メディアというかたちで、いろんなニュースをみなさんに共有させていただています。その中で私は、ブランドデザインという、いわゆるNewsPicksの中の広告事業を担っている事業部に所属しております。
NewsPicksのアプリの中に、「ジョブオファー」というタブがあるのをご存じの方、もしかしたら、いらっしゃるかもしれないですが、そこで企業様の採用ブランディングの支援を3年ぐらいやらせていただいています。その事業を見たり、学生向けの新しいNewsPicksを作ろうというプロジェクトに携わったり、企業の人事さんや採用ブランドを作ろうとしている方、そして学生さんとも接点を作らせてもらっています。本日は、よろしくお願いいたします。
秋山:さっきの注目企業ランキングじゃないですけど、やっぱり学生さんなどの若者を中心に、NewsPicksさんはかなり注目されていますし。さらにジョブオファーということで、新卒採用以外のいろいろな採用領域に関わるコミュニケーションに携わっております。メディア視点の切り口でご意見をいただければなと思っていますので、今日はよろしくお願いします。
秋山:ではさっそく、テーマに移っていきたいと思います。まずは先ほど、現場の部分で触れさせていただいたタッチポイントについて。ナビサイトだったり、昔の就活ツールの使われ方が変わってきています。あと、他のナビサイトやメディアを使っている学生もいっぱいいる、というお話があると思います。実際にそういったテーマを、最初に取り上げていこうかなと思っています。学生と一番密に会っている田中さん、この辺りをどうお感じに?
田中:変わってきています。口コミによる情報収集が前よりも強くなっている。LINEにしてもそうですけれども、彼らが信用するのは、マスメディアの情報ではなくて、半径5メートル以内ぐらいにいる信頼できる仲間の情報だと。その仲間に、どういう情報が届いているかが、けっこう肝です。
そういうことを考えると、某大手リクルーティングサイトへのエントリーが、顕著に少なくなっています。企業の人事担当者の方から見ると、「なんでうちに来てくれないの?」「これだけブランドがあるのに、なんで来てくれないの?」「なんで、採りたい層が来てくれないの?」と思っていらっしゃると思うんですけども。
それは、情報が届いていないからなんです。彼らの半径5メートル以内に、手に取りやすい情報を届けられているかが問題意識として明確にあって。学生からの人気がある企業って、ソフトバンクさん、サイバーエージェントさん、メルカリさん。この辺りは、かなり人気企業なんですけど。その方たちはオウンドメディアとか、いろんな情報発信を通じて届けています。
彼らが大きな会社で、勢いがあるIT会社だから学生が集まるのではなくて、いろんなチャネルで届けている努力をしているから。この1~3年ぐらいで、某ナビのサイトにエントリーしてビッグサイトに行くのが、学生の間で「なんかダサくない?」という共通了解事項として出てきて。この動きはさらに加速するかなと。いただいた質問でいうと、情報収集は個別具体的なストーリーの収拾へとシフトしていると思います。
秋山:企業で届ける側として、そのあたりを考えられている杉山さん、課題認識や対処法、そしてこのミッションを始めるときにどう思われましたか?
杉山:話す前に4歳のゲストがいて。(杉山さんのお子さんが登壇)たまにまぎれる可能性があるのでご了承いただけますと。
秋山:パパ、いいですね。
杉山:もしかしたらご存じの方もいるかもしれないですけども、例えば新卒のカレンダーでいうと、3月に採用広報がスタートとなっていますが、実際のところ1月の時点で検索ワードを調べると、「社名×採用」となっているんですね。その時点でマインドがある程度固まっている。その前の年の夏時点のデータを見たときに、半分の人は行きたい会社、本命5社ぐらい固まっているんですよ。
なので、その層にどうリーチするのか。先ほどの先生のお話もそうなんですけど、それをいつやるのかというのも、非常に重要だなというのがあります。その辺の課題感から、我々の活動はスタートしているかなと思います。
秋山:実際今のスケジュール感の話って、かなり実態として近いですか?
田中:みなさんも知っているように、学生は一括採用から通年採用にシフトしたんだということは知っていますから。情報感度は高いので、いい人を採りたければ当然早期化するんだなというぐらいは(知っている)。なので行きたいんだったら、知ってもらわなきゃ。むしろ行きたい企業も、自分で絞っていかなきゃという。
あんまり焦る必要はないんだけど、実態ベースで話すと、そういう状況はあります。だから、大学2年生ぐらいからすでに動いていますし、もちろんインターンに行く学生も増えていますからね。
秋山:いろいろな変化があり、かなり多様化している中で、Panasonicが最初に取り組むことってどんなところだったんですか?
杉山:マーケティングをやるときの基本だと思うんですけど。お客さまを、きちんと理解するのがマーケティングにおいてはすごく大事なんです。採用において、お客さまを本当に理解しているのかなというのがあるんですよね。お客さまって何かっていうと、決して採用のプロセスに乗っかった人ではないんですよ。
でも基本的に、企業の人事はエントリー以降の学生、あるいは直前の会社説明会の学生にしか会っていなくて、それよりも前の学生のインサイトを取るとか、その人たちの行動を知るところって、なかなかできていなかったんじゃないかなというのがあります。
Panasonicの採用マーケティングとして最初にやったことは、そういう意味で、まったくPanasonicを志望しているかどうか分からない1、2年生の人たちと、徹底的に話すことですね。その方法も、1対1で話す場面もありますし、ジャーニーを作ってみながら深掘りをしていく、みたいなワークショップを一緒にやってみたりとか。それだけでは分からない部分は、スパイスボックスさんと一緒に、ソーシャルリスニングを使って実践していました。
それは1対1の顔が見える関係というよりは、もう少し全体のマスのコンテキストみたいなかたちで、今どういったインサイトが働いているのか、あるいは、どういうところにそもそも関心がいきやすいのかを調べたり。初年度でそういうことをいろいろ模索してやっていました。
秋山:僕らの印象でいうと、NewsPicksさんって、学生の中でも、すごくハイクラスな学生さんが見ているイメージだったり、僕と同世代の25~26歳のビジネスマンでも、かなり感度が高い人が見ているイメージがあるんですけど。メディア視点でいうと、採用に関する情報感度の変化とか、タッチポイントとかはいかがですか?
西村:やはり僕もジョブオファーという事業をやっていて、記事広告を企業さんと作らせていただいて、その記事の末尾に「興味がある」とカジュアルに話が聞けるというボタンが付いてる、そういうサービスなんですけど。僕のキャリアでいうと、ファーストキャリアって、dodaという転職サイトの営業をやっていたんですね。今はdodaという求人広告からちょっとずれたNewsPicksというところで、採用をやっているんですけど。まったく違うのは企業の名前で集まるわけでは全然ないということですね。
いかに共感できるか。その企業に行くというより自分のキャリアをより良くしたいというのかな。「学びたい・成長したい」という意欲で、NewsPicksを読まれている方が圧倒的に多いので、彼らのインサイトに企業が何を提供できるのか。その視点を届けるところを、僕らは研修という力を使いながらサポートさせていただいています。そこのストーリーがいいものを持たれて、ちゃんと発信できるかどうかが、圧倒的に母集団の形成にも関わってきます。
NewsPicksのコメント欄って、いろんな人にコメントを付けていただけるスタンスなんですけど、そのコメント欄の盛り上がりとか、この人が言うからこそ信頼できるという世界観がすごくある。応援される企業なのかどうかもそうですし、一方的な情報発信じゃない学びが、コミュニティも含めて応援される企業なのか、とか。そこでも誰が応援してくれているのかがすごく大事になってくる。それは反映されるんだなというのは、今の事業をやっている中で改めて実感しています。
杉山:ストーリーにはすごく共感するところがありまして。就職、あるいはキャリアでもいいんですけれども、採用の顕在層になったときに話すストーリーと、1、2年生を前にして話すときのストーリーって本当に違うんですよね。同じ話をしても、まだそこに意識が向いていない1、2年生の人たちには、まったく刺さらないんですよ。うんともすんとも言わないので。
じゃあ何が刺さるかというと、会社の話、仕事の話じゃなくて、その人自身のストーリーなんですよね。(仕事と自身のストーリーの)両方を使いたいと思っても、話すと間違っていたんだと感じたのは、やってみて痛感したところでしたね。
秋山:杉山さんにお聞きしたいんですけれども。担当者レベルだったり、若手の社員さんって、その辺りにかなり共感したり、そういうことをやっていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですけど。ただ、社内で上司や少し世代の違う人たちを巻き込んでいかなきゃいけないときに、例えば世の中と自分の会社にギャップがあることや、こういうことをしなきゃいけないということを、どう説明されていったんですか?
杉山:両方で攻めるというのが1つあるのかなと思います。例えばGoogleで検索して「Panasonic 社風」で見ると、何もヒットしない状態の中で、本当に会社の魅力作りってできているんですかという話とか。あとこれは、ちょっとしばらく経ってからですけど、ソーシャルエンゲージメントを調べられるようになったときに、他社と比較ができるのでその点を話すとか。
そうしたときに、採用を上手にやれている会社さんが獲得しているエンゲージメントに対して、当社はほぼゼロみたいな。まず「これって大丈夫ですか?」という話をするというところで、危機感醸成していく。手法は何をやっていいのか分からないので、とりあえずやってみましょうよ、という感じですかね。
あと費用のことはよく聞かれるんですよ。いきなり「採用ブランディング」という採用に直結しているかが分かりにくいコストを、どうやって掛けるのという話があるんですけど。これはベンチャーのような規模の会社と大企業でアプローチが違うと思うんですね。ベンチャーはお金を掛けないでやるやり方がいくらでもあると思います。学生さんのインサイトも、(OB訪問支援サービスの)MatcherとかVISITS OBを使えば取れますし。noteを書いてTwitterをやれば、発信自体はできるじゃないですか。
一方の大企業は、SNSのような発信は取り入れにくいなと思ったときに、お金を掛けて採用イベントをやったり、協賛したりしている一部を、まずは小さく情報発信の施策に変えて結果を見せていく。そういう地道なプロセスも踏み方が必要かなと思いますね。
秋山:ありがとうございます。最初の田中教授の実態じゃないですけど、ここ数年で学生さんのタッチポイントって、手法的にも変化していると思うんですね。なので、杉山さんが最後におっしゃっていただいたみたいに、この後、話そうと思っている企業が発信する訴求ポイントとか、そこで最初に認知できるポイントとか、初期接触でパフォーマンスが出てきそうだなという印象を受けました。
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