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1分であたりまえを疑え!ナイト in 原宿(伊藤羊一×澤円 presents)世の中のあたり前を斬ってポジティブに見直す新感覚1分プレゼンショー(全10記事)

伊藤羊一氏「いいプレゼンは聞いている人の頭の中に情景が浮かぶ」 ファクトと共感をつなぐストーリーライン

2019年4月19日、SHIBUYA Startup Scrambleが主催する『1分であたりまえを疑え! ナイト in 原宿(伊藤羊一×澤円 presents)世の中のあたり前を斬ってポジティブに見直す新感覚1分プレゼンショー』が開催されました。このイベントでは、選ばれしプレゼンター20名が「疑いたい世の中のあたりまえ」をテーマに1分でプレゼン。伊藤羊一氏・澤円氏・藤本あゆみ氏がそのプレゼンを講評し、未来へのヒントを提示していきます。本パートでは、高専教員と就活中の学生アイドルがプレゼンターとして登壇しました。

“発信する教員”を目指してイベントに参加

河原あず氏(以下、河原):それでは続きまして、セキドさんいらっしゃいますか。はい。それでは拍手でお迎えください。

(会場拍手)

簡単に自己紹介をお願いします。

セキド氏(以下、セキド):仙台で高専の教員をやっているセキドです。

河原:えっ、仙台ってあの仙台?

セキド:北の仙台です。

河原:今回あそこから来たんですか? このために? 旅費出ないですよ。

セキド:はい。同僚も僕を応援に来てくれてます。

(会場拍手)

河原:仙台からはるばる。しかも、ウィークデーだから普通に学校ありますよね?

セキド:今日、実はちょっと別の試験と被っていて。

河原:なるほど、なるほど。そういうことなんですね。今回、どうして仙台から参加しようと思われたんですか。

セキド:実はVoicyが……。

(会場笑)

Voicyがきっかけで澤さんのゼミに参加して、“発信する教員”を目指そうと思っています。

河原:さっき若干国語の先生とかがディスられてました。

セキド:はい。まさにそう思います。

河原:でも、高専ということは理系ですもんね。ということで、心の準備がよろしければ1分間大丈夫でしょうか?

セキド:はい、大丈夫です。

河原:はい、それではいきます。「1分であたりまえを疑え」、セキドさんのプレゼンテーションです。用意、スタート!

黒板がある限り、暗記主義の教育が再生産されている

セキド:はい、今日は教育のあたりまえ、教室のあたりまえを疑いたいと思います。みなさんの教室って、普通に黒板がありませんでした? あとで「明治時代、黒板」でググってほしいんですけど、画像を見ると明治時代から生徒がこっちを見て黒板があって、先生が一方的に話して板書を写してるという教育って変わってないんですよ。

黒板がある限りずーっとその暗記主義の教育が再生産されている。これをなんとか止めたいんですよ。なので、一番便利なツールの黒板を1回なくしましょう。黒板をなくすと、先生も教育の再生産ができないので工夫しなきゃいけないし、生徒も学び方を工夫しなければいけない。なので黒板をなくして、日本の教育を一歩前に進めましょう。ありがとうございました。

(会場拍手)

河原:その観点があったのかという感じです。羊一さん。

伊藤羊一氏(以下、伊藤):やっぱりいいプレゼンというのは、聞いてる人の頭の中に情景が浮かぶのがすごくいい。「黒板がなくなったらなにが起きるんだろう」とイメージして、「あそこがなくなったら 先生はどこに立つ? 真ん中に立つ?」みたいなね。そういうイメージがすごく湧いて、黒板のない教室ってやっぱり絶対見たいなと強く思いましたね。

セキド:試しに1回、先週黒板なしでの授業をやってみて、真ん中に立ちました。

伊藤:そうしたら、みんなちょっと視点もノリも変わるしね。

セキド:授業がすごく変わりました。

河原:へえ、おもしろい。

伊藤:1点クレームを申し上げたくて、検索は「ググる」じゃないです。

(会場笑)

「ヤフる」です(笑)。そうそう。僕もあのベガルタ仙台のサポーターで、fmいずみでベガルタのサポーターソングを歌ってました。

(会場笑)

伊藤:どうもありがとうございました。

河原:はい、ありがとうございます。

(会場拍手)

自己否定で終わらせずに、前進へのメッセージを込める

澤円氏(以下、澤):検索業界のマイナーリーグBingを……。

(会場笑)

河原:マイナーリーグじゃないです。インターネットエクスプローラーですからね。デフォルトですから。

:「あれはもう使うな」と会社をあげて言ってますね。

河原:そうなの!?

:ええ。撲滅宣言が発令されてたり……。まあ会社の話はどうでもよくて、心にグサッときまして、つい検索エンジンの話になっちゃいました。なんの話しようとしたんだっけ。

(会場笑)

まず明治時代って昔の話なので、1つのファクトとしてはあるんだけれども、「へえー」で終わるところから持ってきて、でも、教育をやっている中で誰もが目にしてきた黒板をテーマにして語るのは、すごく意味合いが大きいんですよね。

場合によっては自己否定になりそうなんだけれども、それが必要。要するにスクラップアンドビルドで、こうしたら前に行きますよ、という強いメッセージにまで昇華させるところまでいきました。その1分の中で、ちゃんとストーリーラインができているところと、あと時間がどんぴしゃ。

これが本当に素晴らしかったなと思いますね。実はずいぶん前から……といっても今年に入ってからですけど、お付き合いさせていただいていて、さらにまた上手くなってるなとうれしく思いました。ありがとうございました。

セキド:ありがとうございます。

河原:ありがとうございました。あゆみさん。

当事者ならではの情景が思い浮かぶプレゼン

藤本あゆみ氏(以下、藤本):はい、Googleありがとうございます。

(会場笑)

検索エンジン選手権みたいな(笑)。

河原:確かに4つ揃った。ちなみに僕は元ニフティです。

(会場笑)

ニフティは両社の検索エンジンを使ってましたね。それはいいや、はい。

藤本:やっぱり先生っぽいなと思って聞いてたんですよね。さっき澤さんがおっしゃったように具体的にイメージができるのと、「古いな。でも、そこから変わってないな」というところに、羊一さんがおっしゃってた情景が思い浮かぶ。

それこそ先生なので、自らがどうやって教えるんだろうなというのを見てみたいなというのも、プレゼンだったなと思います。今後も取り組みを楽しみにしています。お疲れさまでした。

セキド:どうもありがとうございました。

河原:はい、ありがとうございました。いつまで東京にいらっしゃるんですか?

セキド:東京は日曜日まで。

河原:日曜日までぜひ満喫してください。ありがとうございました。もう一度大きな拍手をお願いします。

(会場拍手)

まさか地方から来ると思わなかったですね。残りはあと4組となりました。このままじゃんじゃかいっちゃおうと思います。

就活中の現役大学生DJが登壇

河原:続きまして、オハルさんはいらっしゃいますか? オハルさんか。古風な名前ですが、今っぽい子が出てきましたね。

オハル氏(以下、オハル):本名じゃないんです。

河原:そうなんですね。簡単にちょっと自己紹介をお願いします。

オハル:普段は大学生でJDをやってます。よろしくお願いします。

河原:おおー。なるほど。どういう経緯でこのイベントを知ったんですか?

オハル:Peatixでよくイベントを見つけていて、偶然見つけておもしろそうだなと思って来ました。

河原:なるほど。福音ラジオは聴いたことありますか?

オハル:福音ラジオはごめんなさい。ちょっと……。

(会場笑)

河原:今ちょっと苦い顔しましたね。

:あとでアプリのインストールの仕方を教えるので。

河原:会社のアドバイザーもやられてるので、1ダウンロード増えるとうれしいかなという感じですね。緊張されてます?

オハル:めっちゃ緊張してます。ちょっと1回自分で深呼吸しますね。

(会場笑)

はい、大丈夫です。いけます。

河原:それでは「1分であたりまえを疑え」、オハルさんのプレゼンテーションです。用意、スタート!

大人の都合で作られた慣習を疑う、就活アイドル『キチョハナカンシャ』

オハル:みなさんこんばんは。就活アイドル『キチョハナカンシャ』4期生のオハルです。よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

『キチョハナカンシャ』は、全員が現役の就活生で内定を取ったら卒業というコンセプトで活動をしています。今回私が疑いたいのは、もちろん就職活動のあたりまえです。就活といったら黒髪にスーツが当然で、最近だったら学校名で差別をされたり、OB訪問でセクハラをされる事件が報道されたりしています。

これってすごくおかしいことじゃないですか? この社会を変えることは簡単じゃないと思うんです。でも、私たち一人ひとりが疑問を持って動くことというのは、誰にでもできるように感じています。私はそもそも、就活の慣習自体が大人の都合で作られた感じがして、すごく嫌なんですよね。

だからこそ私はそのあたりまえに則らないで、自分のありのままを認めてくれるような慣習のところを探しながら、あたりまえじゃないように生きていきたいと思っています。みなさんにも就活のあたりまえを疑っていただけたらうれしいです。本日は貴重なお時間をありがとうございました。

(会場拍手)

河原:就活アイドル。そういうアイドルがあるんですね。

オハル:アイドルの中にはそんな変なアイドルがあるんですよ。

(会場笑)

河原:羊一さん、就活アイドルはいかがですか。

伊藤:アイドルっぽかった。

オハル:あ、本当ですか。ありがとうございます。

伊藤:「みなさんにはぁ、なんとかでかんとかですぅ」ってね。

河原:脳内でヘビーローテーションする感じ。

伊藤:うんうん、それで。次、うんうん。

(会場笑)

となったので、やっぱアイドルってすげえなと思った。

オハル:ありがとうございます。

伊藤:でも、話があんまり入ってこなかった。就活を疑え。ありがとうございます。

(会場笑)

就活のボスキャラから学生アイドルへのエール

河原:ちょっと素直過ぎますよ(笑)。はい、澤さんいかがですか。

:就活アイドルと名乗る時に、スイッチを切り替えて話をするタイプ?

オハル:そうですね。

:やっぱり、アイドルとしての自分という切り替えなんだろうなと思って聞いていました。明らかに声のトーンも変わったし、という感じでした。いわゆるプレゼンテーションで相手を動かすためにとなると、間があった方がいいよというセオリーからは、ある意味で外れていたんですよね。

わーっと湧きたてるようで、「呼吸してるのかな、この人」みたいな、ずっと早口言葉のようなかたちでした。あれはあれで1つのアプローチとしてはありかなと思います。ちょっとまったく違う視点ですが、そもそも就職活動はするんですか?

オハル:一応受けたいなと思う企業は1個か2個くらいはあって、そこだけしか見てないです。就活で落ちても生きていけるとは思ってるので、そこを落ちたらその時はその時で考えようと思っています。

:就職活動をすることそのものが目的じゃないということですよね。

オハル:そうですね。

:いやそう言うと思うので、こうやってもらえるといいかなと。なんでかというと、僕は就職活動という人たちからすると、いわゆるボスキャラに当たる人間なんですね。

(会場笑)

僕は最終面談者です。だから、僕の面談を通ったら就職できますよというところに、それこそあたりまえもへちまもないわけですね。本人たちが「身だしなみをこうしましょう」と、黒スーツに白シャツで髪の毛をきっちり整えたら、出てくるのが僕(茶髪で長髪)ですよ。

(会場笑)

なんで俺はこいつに……という意外性もあったりするんですよね。だから、型にはめないようにというところをアピールしていくのは、僕もそれを地でいって生きている人間なので大賛成です。そういったかたちで、これからもどんどんアピールしてもらえるといいかなと思ってます。ありがとうございました。

河原:ありがとうございます。

(会場拍手)

あゆみさん。

就活YouTuberとしても活動

藤本:私も羊一さんと同じで、途中からアイドルを見てるのか、プレゼンを聞いているのかがわからなくなりました(笑)。もう1つ、アイドルをやりたいのか就活をやりたいのか、どっちなんだろうと。就活を疑ったら就活アイドルじゃなくなるよな、とか考えてました(笑)。疑ったらアイドルはどこにいくんだろう。

河原:むしろ卒業できないわけですよね。

伊藤:だから藤本さんを疑わせたわけだよ。

河原:なるほど。上手いことを言いますね。

伊藤:はい。すごくおもしろかったです。すごくぐるぐるして楽しかったなあと。ぜひ卒業してほしいと言っていいのか、卒業しないでほしいと言っていいのか難しいなと思っていますが、がんばってください。

オハル:がんばります。ありがとうございます。

河原:はい、ありがとうございました。

(会場拍手)

ちなみに、なにか告知とかありますか?

オハル:YouTubeとかに一応『キチョハナカンシャ』というグループがあります。「貴重なお話感謝します」の略で『キチョハナカンシャ』といいます。よかったらYouTubeで見てください。貴重なお話ありがとうございました。

(会場拍手)

河原:すごくラジオ感が出ましたね。はい、ありがとうございます。

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