2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
1分であたりまえを疑え!ナイト in 原宿(伊藤羊一×澤円 presents)世の中のあたり前を斬ってポジティブに見直す新感覚1分プレゼンショー(全10記事)
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河原あず氏(以下、河原):それでは、3人目のプレゼンターです。イリコマさんです。よろしくお願いします。
(会場拍手)
イリコマ氏(以下、イリコマ):イリコマと申します。浜松の方で無痛分娩コンサルティング業というのを起業しまして、今、三期目です。ただ、半分以上東京にいますので、原宿ほど近くはないんですけれども、その辺で仕事をしたり。
河原:なるほど。うなぎを食べたくなったら浜松に帰って(笑)。
イリコマ:明後日帰ります。
河原:なるほど(笑)。そういうことですね。いいな。それではイリコマさんの……。
イリコマ:ちなみに、羊一さんの教え子にあたります。
河原:あ、そうなんですか。(伊藤さんの)目がキラーンとしました。「教え子よ」。
伊藤羊一氏(以下、伊藤):厳しくなるよね。
(会場笑)
河原:そこで滑ったら、師匠の立場がっていう、プレッシャーを過度に与えてもしょうがないので、大丈夫ですか? それでは、1分間のプレゼンテーションいきたいと思います。用意スタート!
イリコマ:日本の医療は本当に遅れているのか、何を根拠にそんなことを言っているのか、お産の業界で考えたいと思います。論点は3つ。アクセス、安全性、そしてコスト。まずアクセス。海外では、家から遠い巨大分娩センターでベルトコンベア作業のようなお産をします。それでいいんですか?
2つめ。安全性。どの国にもダメな医者がいます。ただ選ぶのが日本人は下手かもしれない。しかし、日本の周産期死亡率は世界で一番低いんです。3つめ。コスト。アメリカでお産をすると、日本の3倍かかります。でも、日本ではお産のあとにお金が返ってくるというオマケ付き。これらの論点から言って、本当に日本のお産は遅れているのか。みなさん、自分の頭で考えろ! そして、メディアを疑え! そして、行動に責任を持て! これがジャパンウェイだ!
(会場拍手)
河原:すごくライブ感が。羊一さん、教え子はいかがでしたか?
伊藤:たぶん僕の授業受けたの2年前くらいだと思うんですけど、そういうこともあってちょっと落とそうと思っていたんですけど……成長したねぇ。
(会場笑)
イリコマ:本当にがんばりました。
伊藤:本当だね。言葉に力がこもっていて、すごくよかったです。
澤円氏(以下、澤):声がいいですよね。聞きやすくて。1分しかないのに、3つのポイントをちゃんと全部説明しきるというのと、それぞれがきちんとロジックも一貫性があって、この1分というものをちゃんと明確でありつつ、すごくわかりやすく効率的に使っていたというところ。
「時間が足りなくて、これ説明できないんですけど」という言い訳する人が、すごく多いんですが、あれ大嫌いなんですよ。ピッチコンテストでそれを言ったとたんに僕、だいたい点数減点しちゃうんですよ。
河原:なるほど。
澤:その時間をプロデュースできない、という自己紹介をしたんだったら、あんたなんかに点をあげないよという気持ちなんだけど、1分をああやって完全に使い切るのも本当に素晴らしいなと思いました。ありがとうございました。
(会場拍手)
河原:ありがとうございました。本日、プレゼンの神が絶賛ですよ。どうしましょう。あゆみさん。
藤本あゆみ氏(以下、藤本):2人が大絶賛だったので、ちょっとだけ苦言を(笑)。せっかくそこまで自信たっぷりにできるんだったら、携帯を見ないほうがいいと思ったんです。携帯持っていると、みんな携帯に目がいっちゃうんですよ。
せっかくいい声出せていいジェスチャーなのに、この携帯がみんな気になっちゃって。しかも1回チラッと見ましたよね。あそこを見ないで、携帯を持たないでやりきったら、もっとすごくよかったと思います。
河原:なるほど。深い。
イリコマ:ストップウォッチを見ていたんです。体がいつも覚えろ、っていう。
藤本:あずさんを信じてやるか、それこそ準備して準備して1分を叩き込むというほうがいいと思います。お疲れ様でした。
伊藤:ちなみに、藤本さんのフィードバックについてポイント。要するに、改善点って「こうすると良くない」というと聞いている人は嫌になっちゃうじゃないですか。藤本さんなんて言ったかわかります? 「こうするともっとよくなる」って言ったのね。
フィードバックは“グッドもっと”。グッドポイントを言ったあと、こうするともっと良くなるよと言うと、「そうだね」って思うじゃないですか。この会の流れとは関係ないですが、本当に素晴らしいなと思って。
河原:いやいや、でもすごく重要なことですよね。みなさんぜひ、フィードバックはグッドもっと。それではイリコマさんに大きな拍手をお願いします。
(会場拍手)
河原:みんな同志みたいに盛り上がっています。ちょっとほっこりしています。それでは次のプレゼンターです。拍手でお迎えください。オグラさん、よろしくお願いします。
(会場拍手)
なんか、かっこいい体でいらっしゃる。簡単な自己紹介を。
オグラ氏(以下、オグラ):渋谷の某IT企業で事業企画をしているオグラと申します。よろしくお願いいたします。
河原:今回はどういうきっかけでこのイベントを。
オグラ:1月の『Talk Your Will』を拝見させていただいて、ちょっとあっち(ステージ)に立ってみたいなと思って。
河原:これ、羊一さん、一番好きなパターンじゃないですか?
(会場笑)
こっち側にいきたいと思ってくれるオーディエンス。なるほど。楽しみにしております。それでは1分間のプレゼンテーション、合図とともにスタートしていただきます。よろしいでしょうか? 用意スタート!
オグラ:今日、この会場の中にもいるかもしれません、同じような考え方を持っている人が。自分は人前で話すのが苦手。それで誰かに影響を与えたり、世の中を変えるなんて、そんなとんでもないことは自分にはできない。私も少なからずそういう考えの持ち主でした。
でも、みなさんも考えてみてください。それ、誰かに言われたことありますか? 私はないです。自分で勝手に自分はそういう人間だって決めつけて、それを鵜呑みにして、あたりまえに過ごしてきました。だから、私は今日、そのあたりまえを疑いたくてここに立ってしゃべろうと思いました。
あたりまえを疑うことで、ほんのちょっとですけど勇気が持てましたし、もしこの勇気が連鎖して、誰かの一歩に繋がれば、その一歩一歩が世の中でどんどん変わっていける力になるんじゃないかなって、そう今は思っています。ご清聴ありがとうございます。
(会場拍手)
河原:はい。ということで、なんだかぜんぜん芸風が違う(笑)。
(会場笑)
スポンジみたいにすごく浸透する感じがしました。羊一さん、いかがですか?
伊藤:いやぁ、さっきから最高としか言ってないんですけど、本当によかったですね。
河原:最&高!
伊藤:おっしゃるとおりで、結局、僕も澤さんも、プレゼンに関して偉そうなこといつも言ってますけど(笑)。これね、単なる場数なんですよ、場数。澤さんも僕も年間に300回近くしゃべっているからそれっぽく見えるの。こうやって立ってみると、やってみてこんなもんだっていう感じでしょ?
オグラ:楽しかったです。
伊藤:ね! そうなんですよ。楽しんでいただいて、本当に今日いらっしゃってる方もそうなんだと思って、次があるときには出ていただけたらと思います。ありがとうございます。
(会場拍手)
澤:社名出しちゃいけないの?
オグラ:あ、大丈夫です。
澤:というのは、僕が顧問やっている会社だったので。こうやってやる(人差し指を指す動作)会社です。
僕が創業当時からずっと顧問やってるんで、入社当時からずっと知っている人なんですよね。それはともかくとして、なにがいいって、まず、プレゼンテーションというか、人前で話すパブリック・スピーキングね。これって、日本人はすごく苦手だとかシャイだとか言うんですけど、全世界どこにいってもアンケートで一番怖いものってパブリック・スピーキングなんですよ。
アメリカには「恐怖症ランキング」というのがあって、それで不動のトップだった高所恐怖症を超えて、パブリック・スピーキング恐怖症がトップになったんです。アメリカ人がですよ。ヨーロッパでアンケートを取ったら、死ぬより怖いというのがパブリック・スピーキング。
そのくらい人前で話すのってみんな嫌で、全人類が苦手なんですよ。それを乗り越えようという時点で、もうすでに人生の扉ちょっと開いちゃいましたので、そのあとは突き進むなり飛んでいくなり好きにしてください。
(会場笑)
藤本:一番始めに、生きざまみたいなものが出るといいねって、まさにそれが出ていたなという感じがしました。プレゼンとか前で話すときって、すごくテンション高く話さなきゃいけない、と無理する方がたくさんいるんですけど、自分らしく無理していない感じで話しているのが、さっき言ったように染み込むように私たちが受け止められることに繋がっていて、すごくよかったのかなと思っています。
河原:自然体。
藤本:あとはそれこそ、「前のイベントを見て立ってみたい」といって立つ人って、ほとんどいないんですよ。やはり、いつか立とうといってやらない人の方がほとんどなので。お疲れ様でした。
オグラ:ありがとうございました。
(会場拍手)
河原:ありがとうございました。こんな感じで、最初の4組、いいわいいわの連発。序の口ですかね。それでは、引き続き5人目のプレゼンターの方にいきたいと思います。拍手でお迎えください。コッピーさん、よろしくお願いします。
(会場拍手)
コッピー氏(以下、コッピー):あー、あー、聞こえますかー? ありがとうございます。
河原:またなんか癒やし系がきた。
(会場笑)
コッピーさん、簡単に自己紹介を。
コッピー:流れのコヒイマルと申します。
河原:なんか時代劇みたいですね。
コッピー:なんか、今までの雰囲気と若干違うので。
(会場笑)
河原:薄々みんな気付いていますけど。
(会場笑)
コッピー:すみません。なんか、うまい歌コンテストに大声コンテストの人が来ちゃったくらいの感じになっちゃうんですけど。口角だけ上げておいていただければ。すいません。よろしくお願いします。
河原:深呼吸します? 大丈夫でしょうか。それではいきます。1分であたりまえを疑え! コッピーさんのプレゼンテーションです。用意スタート!
コッピー:すごく昔を思い出してほしいんですけど、小学校の作文で「このとき太郎くんはどう思ったでしょう?」というような質問があったと思うんですけれど、あれって、けっこう先生の主観のようなものが入っているじゃないですか。あれ、なんでだろうって僕すげー思っていて。先生って、むしろ僕より太郎くんの気持ちがわかってないはずじゃないですか。
(会場笑)
先生、太郎くんじゃないのにめっちゃ知ってる、みたいな。なんかそれって、マジョリティー的にはこう思うべきだよ、というものがあればいいんですけど、LGBTとか言っている世の中で、「太郎くんはそのときどう思ったでしょう? 先生はこれは違うと思う」と言われると、「えっ? えっ?」って思いません?
だから、みんな違ってみんないいという世の中を作っていくためには、まずそこを変えるべきじゃないかなと、私は思っています。ありがとうございました。
(会場拍手)
河原:ありがとうございました。これこそ違っていい感じ。羊一さん、いかがでしょうか?
伊藤:楽しかったです。
河原:内容、別にエンタメじゃないです。
(会場笑)
伊藤:挙動不審な感じとしゃべっている内容のシリアスさとが、すごくギャップ萌えでいい感じがしましたね。この人はなんで太郎くんの話を思いついたんだろうな、と思いながら、すごくモヤモヤ妄想しながら聞いていました。よかったです。
コッピー:1個だけ付け加えさせていただくと、理科の授業などで、僕は「先生が言ったから」と書いたんですけど、あれもバツになるじゃないですか。そういうものにすごく違和感を持っちゃう少年だったんだと思うんです。
河原:なるほど。ありがとうございます。
伊藤:そういう違和感は今、取れているんですか?
コッピー:いや、けっこう残っています。僕は39歳なんですけど、39年間ずっと思っているくらいなので、はい。よくないと思います。
伊藤:いや、楽しかった。本当、そうですね。
河原:ありがとうございます。
(会場拍手)
河原:はい、澤さん。
澤:この問題の太郎の気持ちって本に書いたんだっけ。というのは、実はあちこちで話してるんですよ。どういう文脈でやっているかというと、日本の教育はずっと正解がある前提でものを教えるという問題がある、と講演しているんですね。
その時に例に出しているのはまったく同じで、国語の問題で「太郎くんは何を考えたか答えよ」って、知らねーよって話じゃないですか。お腹がすいてたかもしれないし、どこか遊びに行きたいと思っていたかもしれないんだけれども、そこに正解というのがあって、それ以外のことを書いたら間違えになる。テレビ番組かなにかで、その作者を連れてきて気持ちを答えさせたら、入試の問題と違うことを答えた。
(会場笑)
澤:要するに、むちゃくちゃなんですよ。世の中はそんないい加減なものなんだということで、割り切って楽しく生きていきましょう。ありがとうございました。
(会場拍手)
藤本:私も39年間生きてきましたが、そんなことを考えたこともなかったので。
河原:対照的な2人。
藤本:プレゼンと思って聞いてたんですけど、これ、プレゼンじゃないなと思って。青年の主張っぽい感じ。
(会場笑)
河原:青年というか中年ですよね。
(会場笑)
藤本:中年で。
河原:大丈夫です。失礼しました。
藤本:そういうあたりまえを疑ういろんな人の視点が見られるのもおもしろいので、やはりどんどん主張していったらいいんじゃないかなと、聞いていて思っていました。
河原:ありがとうございます。
コッピー:ずっともっと。ありがとうございます。
(会場拍手)
河原:それではジャンジャンいきましょう。続きまして、タキモトさん、よろしくお願いします。拍手でお迎えください。
(会場拍手)
タキモトさん、今回はイベントのボランティアもやっていただいてありがとうございます。簡単に自己紹介をお願いします。
タキモト氏(以下、タキモト):タキモトと申します。どうぞよろしくお願いします。私は今、平たく言えばフリーターで、入学準備みたいな感じのことをやっています。もう1個、格好つけたらフリーランスで無免許通訳士というか、流れの通訳士。
河原:なんか、「流れ」が流行っているんですね。
タキモト:ちょっといただいて。
それでは、タキモトさんの1分間のプレゼンテーションです。1分であたりまえを疑え! いきます。用意スタート!
タキモト:ここで問題。1。ええと……。
(会場笑)
次の特徴が当てはまる公共施設はどこ? 1、誰でも無料で使用することができる。2、地域住民が集まる。3、図書の貸し出しが行える。はい、正解。図書館です。
(会場笑)
図書館、みなさんのイメージだと本を借りに行く。自習をする。それだけではないですか。実は人がたくさん集まっているんです。これ、人が交流するポテンシャルを持っているんですけど、このポテンシャルは殺されている。これ、ある図書館のあたりまえだけ殺されているんです。なんだと思います?
と言われても、「いやーお兄ちゃん、その前に、図書館に交流とかなに? 地域住民としゃべれっていうの、そんなことできない。だって図書館って静かだ」、静か。それが図書館のあたりまえなんです。じゃあ、これ、静かっていう殻を破ってしゃべれる図書館であったら、どんな未来が待っていると思いますか? 本をお薦めしたり、次の空間として場所として活用するために、静かな図書館というあたりまえ、疑ってみませんか。
河原:はい。ありがとうございました。
(会場拍手)
河原:羊一さん、いかがですか?
伊藤:今、表情を見ると、「ああ、失敗したー」みたいな表情をされていたと思うし、だいたいここに出た人は、終わったあと自己嫌悪に陥る。
(会場笑)
伊藤:僕も人前で話したあとって、必ず自己嫌悪に陥るんですよ。でもね、大丈夫。伝わっているから。意図は伝わりましたんで。確かに、うるさい図書館ってなんだろなって、ちょっとぜんぜんイメージはわかなかったけど、意図は伝わりました。
タキモト:はい。ありがとうございました。
河原:はい、ありがとうございます。澤さん。
澤:すごく声がよかったのと、抑揚つけたり表情つけたり、たぶんここらへんは練習したりとかプランニングされてたんですよね。たぶん、そのとおりにやりたかったんじゃないかなと思うんですよね。いわゆる策に溺れるというやつ。
(会場笑)
河原:直球投げたよ。
澤:ただ、完璧にやる必要なんてぜんぜんないですよ。結果的に伝わってるんでぜんぜんいいんですね。ただ、随所に見せていた声の出し方であったりとか、あるいは緩急つけるとかっていうのは、テクニックとしては完璧なんですけれども。
それはすでに持っているんだから、あまりそれにこだわる必要はなくって、あとは「何を話すか」というところにフォーカスをすれば、だいたいのプレゼンテーションはうまくいくと思いますんで、どうぞがんばってみてください。
河原:はい、ありがとうございます。
(会場拍手)
河原:あゆみさん。
藤本:はい。さっき小声で「ごめんなさい」って。
(会場笑)
ぜんぜん言うことないなって思っていて、確かに思っていたとおりじゃないかもしれないと思うのと、はじめって焦るじゃないですか。しかも、一番はじめの第一声がすごく良かっただけに、みんなが「おっ!?」ってなった瞬間に、そんなふうに読まれて。
(会場笑)
河原:うっかり答えを言っちゃった。
藤本:そういうときは、「あ、間違っちゃった」って、1回受け止めてあげるとすごく楽になります。ちゃんとしなきゃいけないとなればなるほど焦るし、言えなくなるし、どんどん辛くなってくるのが、「ああ~、もうなんかダメでしたね」って1回切り替えちゃうと、すごくやりやすくなると思います。
タキモト:ナキモトって言われているんで、そこ。泣き落とし。
(会場笑)
藤本:彼、第一声、むっちゃ良かった。
河原:ハッとしました。
タキモト:テンションにしばかれてしまうというか、声のトレーニングとかもさせてもらったり……。
河原:澤さんも言ってたけど、声がむっちゃいい。何歳だっけ?
タキモト:20歳です。
(会場拍手)
河原:これが本当の青年の主張。20歳には勝てない。
(会場笑)
タキモト:フリーの司会とか募集してたり……。
河原:俺の仕事取るなよ! 俺の仕事取るなよ! これ、ダメですね。大人のマウンティング入っています。ありがとうございました。
(会場笑)
危ない危ない。焦っちゃった。こんな感じでどんどんいきましょう。
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