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1分であたりまえを疑え!ナイト in 原宿(伊藤羊一×澤円 presents)世の中のあたり前を斬ってポジティブに見直す新感覚1分プレゼンショー(全10記事)

人の心を動かすプレゼンには、原体験のストーリーがある 観客に自分事化させる「問いかけ」の力

2019年4月19日、SHIBUYA Startup Scrambleが主催する『1分であたりまえを疑え! ナイト in 原宿(伊藤羊一×澤円 presents)世の中のあたり前を斬ってポジティブに見直す新感覚1分プレゼンショー』が開催されました。このイベントでは、選ばれしプレゼンター20名が「疑いたい世の中のあたりまえ」をテーマに1分でプレゼン。伊藤羊一氏・澤円氏・藤本あゆみ氏がそのプレゼンを講評し、未来へのヒントを提示していきます。本パートでは、登壇者が自身の生き方を変えた原体験について語りました。

夢もやりたいことも前倒しでやったほうがいい

河原あず氏(以下、河原):本当にみんなオンタイムで、進行がスムーズすぎです(笑)。はい、それではじゃんじゃんいきましょう。次のプレゼンターです。カナザワさん、いらっしゃいますか?

カナザワ氏(以下、カナザワ):はい。

河原:はい、それでは拍手でお迎えください。

(会場拍手)

けっこう緊張されている面持ちですね。大丈夫ですか?

カナザワ:緊張してます。

(会場笑)

河原:深呼吸します? どんなことをやられているんですか?

カナザワ:神保町の人材紹介会社でコンサル担当をしています。転職支援の仕事をしています。転職したい方がいれば、お声がけください。

(会場笑)

河原:心の準備がよろしければちゃっちゃといきたいと思います。大丈夫ですか? それではいきましょう。「1分であたりまえを疑え」、カナザワさんのプレゼンテーションです。用意、スタート!

カナザワ:みなさん、人生でいろんなプランを立てると思います。キャリア、子育てが終わった後のこと、そして老後。いろんなことをやりたいなと散りばめると思います。でもそれって、健康で長寿であることを前提に考えてませんか?

想定外のことって、案外簡単に起きます。例えばガン。日本では今、年間100万人の方が新たに罹患をします。そして、そのうちの30万人は、我々と同じ働く世代です。僕もその1人です。5年前に罹患してステージ4。生き方が本当に変わりました。

プランと称して、夢ややりたいことをずっと後ろ倒ししてたんですけど、やらなきゃと思って、今1個1個チャレンジしてます。今日のこの場も、僕にとってはその1つです。みなさん、後ろ倒しじゃなくて前倒しでどんどんやりましょう。いつかじゃなくて今やりましょう。ノープランでいきましょう。ありがとうございました。

(会場拍手)

病気が「人生は一度きり」ということに気づかせてくれた

河原:ぴったり60秒。そしてこの言葉の力。羊一さん、いかがでしょうか。

伊藤羊一氏(以下、伊藤):いやあ……なんかもう……またちょっとやばい。

河原:だんだん羊一さんのパターンがわかってきました。言葉を一生懸命探して見つからないと「やばい」(笑)。

伊藤:うん。なんていうか、俺はコメントとかもういいやって感じ。なんかね、本当にありがとうございます。

僕もちょっとした病気で、2週間ほど入院した時に、人生一度きりってわかったんですよね。だからどんな理由にせよ、どんな事象にせよ、そういう経験をしたということが自分にとってはプラスになる、と信じてやっていかなきゃなと思った。

ぜひそういう仲間としてやっていきたいし、他の人にもそういうことだよと伝えるのが大事だなと思ったときに、この1分の話はみんなに伝わったと思います。ありがとうございます。

カナザワ:ありがとうございます。

人の心を動かすプレゼンには、自分事になる「問いかけ」がある

:プレゼンテーションの中のお話になりまして、プレゼンテーションの中ですごく大事なことがなにかというと、まず原体験なんですね。体験を語るというのは、鉄則中の鉄則です。プレゼンテーションというのは、人の心を動かしてなんぼのところがありますので、そのためになにをすればいいのかというのを問いかける。

自分事にしてもらうというのは、一番大事です。たいていの場合のビジネスプレゼンテーションや大学の先生の話がクソつまんなかったりするのは、事実だけを話してるからですよね。

テキストブックに書かれてるとか説明書に書かれているものを伝えることが目的になっちゃってるんで、それはおもしろいわけがないと。時間的に間に合うのかと思ったら、ご自身の体験の話をするだけじゃなくって、きっちりと最後で問いかけ。

今すぐに、やれる時にやれることをやりましょうよと問いかける。誘いかけるというのかな。それがすごくいいなと。ただ単に問題提起をしているわけじゃなくて、やろうよというアクションを引き出すようなことができていたのが、すばらしいですね。本当にいい話を聞きました。ありがとうございました。

河原:「問いかける」と今言われてはっとしました。確かに説得するというよりも、もっと柔らかい、だけど力強いものを感じました。あゆみさん、いかがですか。

あえてマイクを使わない、心打たれるプレゼンテーション

藤本あゆみ氏(以下、藤本):はい。初めの緊張している感じが嘘のようで、とくにさっき澤さんが言っていた、誘い出すというようなところも、たぶん本当に言葉の力がすごく直で、マイクを通さずにみんなに出すということで、すごくよく伝わっていたんじゃないのかなと思います。緊張してたのは振りだったのかと。

(会場笑)

カナザワ:いやいや(笑)。

河原:またまた(笑)。演技上手いんだからもう(笑)。

藤本:(しゃべり始めて)「あれ?」みたいな(笑)。ただ終わったあとのすごくほっとされた顔を見て、「ああ、ああ」と(笑)。

河原:どのくらい練習されました?

カナザワ:もう数えきれないくらい。伊藤羊一さんが言ってたように300回、孫さんの前で。やっぱりそれくらいはやらなきゃというつもりで、ずっとやってました。

河原:じゃあ声の大きさは地ですか?

カナザワ:せっかくなんでと思いましたし、やっぱりこの方が伝わるかなと。

伊藤:でも、今も声でかいよね。

河原:そう。僕のマイクを通した声よりもでかいかもしれない。

(会場笑)

藤本:自分でいいところをちゃんと把握されているというのも、すごくいいことだなと思います。

伊藤:そういうのは大事にした方がいいですよ。普通にしゃべっても声がでかいじゃないですか。

カナザワ:そうですね。大きめです。

伊藤:僕はやっぱり意識しないと大きくならないですもん。

河原:はい、ありがとうございました。大きな拍手をお願いします。

(会場拍手)

僕は、イベント会場でたまにマイクを使わないプレゼンターがいる時に、絶対に絶対に「マイクを使え」と終わった後に言うんですよ。だいたいそういうことをやる人って、機材の利とかを活かしてなくて結果的に伝わらないんですよ。けど、さっきのはもうなにも言うことないですね。

:いやいや、言うことない。

河原:マイクをあえて外してこんなに心打たれるプレゼンテーションは、初めて見ました。本当に勉強になりました。ありがとうございます。

実務経験がないと就職できないのか?

河原:そうしたら、続きましてミヤケさん、よろしくお願いします。拍手でお迎えください。

(会場拍手)

はい、ということで。若干のやりづらさを感じていると。

ミヤケ氏(以下、ミヤケ):本当にそうですね。

河原:どんなことをやられてるんですか。

ミヤケ:キャリアコンサルタントをしております、ミヤケと申します。

河原:その職業が多いですね。

(会場笑)

今回はどういう経緯で応募されたんですか?

ミヤケ:澤さんのVoicyを聴かせていただきました。

:ありがとうございます。

河原:ああ、告知いただいたんですね。福音ラジオが絶賛オンエア中。そういうことですか。

ミヤケ:はい。ここに立つと緊張しますね。

河原:はい。あとアドリブのやり取りは若干弱いのかなと。

(会場笑)

きっと始めた方がいいかなと。心の準備は大丈夫ですか? はい、いきましょう。「1分であたりまえを疑え」、ミヤケさんのプレゼンテーションです。用意、スタート!

ミヤケ:本日私が疑いたいあたりまえは、「実務経験がないと就職できないのか」というあたりまえです。私のところに、劇団をやっていたという男性が就職相談に来ました。「ミヤケさん、結婚を機に正社員になりたいんですけれども、なかなか実務経験がないからうまくいかないんです」。

でも、その方の話を聞くと、実務経験はないけれども一生懸命演劇をやってきたという経歴があったんですね。その方の演技能力は、おそらく接客業にも繋がるのではないかと思ったんです。目の前の人を相手に、まとうオーラすら変えることのできる能力。

こういうふうに実務経験がなくても、その人が生きてきた人生すべてを武器にして切り拓くことができれば、もっともっと前向きに生きられるんじゃないかなと思います。もしかしたらみなさんの中で、活躍されてないという方もいらっしゃるかもしれません。それより自分の中の武器を探すことで、少し前向きになれるのかな、なんて思いました。以上です。

(会場拍手)

お手本は「澤円の深夜の福音ラジオ」

河原:ありがとうございました。さっきの緊張しているふりで60秒ピッタリです。すごい。羊一さんいかがですか。

伊藤:なんかしゃべりがVoicyっぽいよね。

(会場笑)

河原:やっぱり師匠がよかった(笑)。

伊藤:ちゃんと聴いてるんだというのを、すごく感じました。

河原:そう言われると、「澤円の深夜の福音ラジオ」っぽかった。

(会場笑)

伊藤:おっしゃってることは、そのとおりだよね。普段からキャリアコンサルタントの仕事に真摯に向き合ってるんだな、というのはすごく感じました。本当にすばらしかった。

ミヤケ:うれしいです。ありがとうございます。

河原:はい。ありがとうございます。

(会場拍手)

河原:澤さんいかがですか。

:ということでお気づきになってるかもしれません。今大慌てで録音をしまして、今日のコンテンツで流させていただこうかなと。

河原:おおー!

(会場拍手)

:「Voicyの」と言われてから慌てて準備しまして……慌てると、人というのはだいたい普段できることができなくなりましてね。

(会場笑)

録音のボタンを押し間違えていまして、冒頭の10秒くらいが切れてしまいまして、申し訳ございません。

河原:もう1回やります?

(会場笑)

:後半と今の羊一さんのコメントなんかも全部録れています。やっぱり、僕のVoicyで僕のアウトプットを知っていただいて、反応してこうやって行動してくれるって、発信してる側からすると実は一番うれしいことなんでね。

やっててよかったなあ、と思う瞬間です。録音に手間取ってたので、実は内容を細かく聞くことができませんでした。

(会場笑)

声が聴けているだけでもぜんぜん大丈夫。あとで聞けるし。

河原:「声が聴けてるだけで」って、声しか残らないですから(笑)。

(会場笑)

:録音したから、どうせあとで聴けるんでね。問題ない。本当に問題ない。

藤本:でも、今ジャッジしなきゃいけないんですよね。

:うん、そうね。いいのいいの。ファンというだけで、ものすごく甘くなってる。

河原:めっちゃ下駄履かせましたよ。

伊藤:コメントの質が変わってない?

(会場笑)

:いじられ倒してる(笑)。

河原:それで次から出る人が「福音ラジオ聴いてます」って(笑)。

(会場笑)

ミヤケ:ありがとうございます。

河原:プレゼンの神が人間っぽくなってる。

:意外とね。

キャリアコンサルタントにとって一番大事な仕事とは

河原:はい。あゆみさん。

藤本:はい。実は私も新卒で入った会社が人材業界なんです。やっぱり、キャリアコンサルの人の仕事って本当にそうだなと思っています。よく、要件を出してこれにぴったりな職務経験のある人だけを持ってくると、たいがいダメなんですよね。

じゃなくて、本当にその会社に必要で、その人にとって必要で、そのチームにとって必要なものを見極めるのが、実際キャリアコンサルの一番大事な仕事だと思っています。それをされているというのが、本当にすばらしいことだなと思って見ていました。

あとプレゼンも、ジェスチャーがすごくよかったですよね。手の使い方とかが、もともと決めてたんじゃないかというくらい、ぴったりはまっていました。劇団員の人とかに指導されたのかなと。

河原:身体の動きのリアクションが本当にいいですよね。

ミヤケ:恐縮です。ありがとうございます。

河原:言葉のリアクションはそんなでもない。「恐縮です」って(笑)。

藤本:あずさんがいじりづらいって、けっこう珍しいですよね。

河原:そうそう。だってそんなかたちで返ってこられると、いじりようがないですよね。いやいや、でもすばらしいですよ。

藤本:すごくよかったですね。ともすると手の動きってちょっとうざくなって、話が頭に入ってこないんですけど、すごく話の内容にあっていたのでよかったと思います。

ミヤケ:うれしいです。本当にありがとうございます。

河原:やっぱりコメントが普通でしたね(笑)。それではみなさん拍手をお願いします。ありがとうございました。

河原:プレゼンの内容がやっぱりいいから、1分のステージって人を変えるんですね。羊一さんが作ったコンセプトですよね。

伊藤:そうでした。もうダメ。もうすっかり、単に1番前で聞いている普通の人。「おおー、すげーすげー」みたいな状態なので、あんまりコメントとか期待しないでください。

:ちょっと待て待て(笑)。

(会場笑)

河原:今日の仕事を忘れないでください。

伊藤:ああそうだった。仕事だった。

河原:はい、そういう感じですね。ありがとうございます。

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