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若手起業家セッション①「若手IT起業家のキャリア観 〜 起業 or 就職の選び方 〜」(全1記事)

「経営者になってみないと、経営のことは学べない」 5人の学生起業家が語る"起業 or 就職"の選び方

2018年7月7日、TRI-SEVEN ROPPONGIにて「第6回東京リクルートフェスティバル」が開催されました。これは、全学年の大学生が参加可能な、多彩なゲストともにキャリアを考える大型のリクルートイベント。本記事では、5名の若手起業家が集い "起業 or 就職" をテーマにディスカッションを行なったセッションの模様をお送りします。

5人の若手IT起業家と考える「起業か、就職か」

大澤創太氏(以下、大澤):では、はじめさせていただきます。みなさん本日は若手起業家セッションにお越しいただきありがとうございます。モデレーターを務めさせていただきます、株式会社FirstMake代表の大澤創太と申します。今日はどうかよろしくお願いいたします。

それでは簡単に自己紹介をしていただきたいと思っているのですが、誰からいきましょうか? (岩崎さん、)お願いします。

岩崎翔太氏(以下、岩崎):こんにちは! 東京大学4年で休学している岩崎翔太と申します。

会社を作ったのは2016年9月なので1年10ヶ月前くらいです。谷川と山内は大学の同期でもあり、前にインターンシップをしていた会社も一緒なので、(今回のセッションは)身内みたいな回になってしまうと思うのですが、よろしくお願いいたします。

社名が「終活ねっと」で、ちょっとわかりにくいかと思うのですが、葬儀とかお墓に関するメディアを運営しています。メンバーは50人くらいいるのですが、ほぼ全員が学生で、「なんでそれで終活やってるんだ?」ってよく言われるんですけど、いろいろあるのでよろしくお願いします。

大澤:のちほどいろいろ教えていただきます。

金子晋也氏(以下、金子):こんにちは、タッチスポット株式会社の金子晋也と申します。

ここ3人(山内・谷川)は同じサークル出身で、身内な会ですね(笑)。今はインタラクティブ動画という触れる動画のサービスをやっています。具体的には、動画を見ているときの「この商品なんだろう」や「この曲なんだろう」を触れる動画によって素早く正確な情報にたどり着けるというサービスです。今日は、よろしくお願いいたします。

谷川昌平氏(以下、谷川):株式会社Wizleapの谷川昌平と申します。

僕はこの春に大学を卒業して、保険相談のマーケットプレイス保険ROOMを運営しています。よろしくお願いいたします。

山内遼氏(以下、山内氏):はじめまして、株式会社Telescopeの山内遼と申します。

会社では車の比較メディアをやっています。僕は東大のたぶん1年生です。そろそろ除籍になると思うので、やめようかなと思っています。メディアが好きです。よろしくお願いいたします。

大澤:一応今回のテーマは「若手IT起業家のキャリア観~起業or 就職の選び方~」ということなんですけど、みなさんいつごろから起業なされたのかということと、どういうきっかけで起業にいたったのかというところをまず聞いていきたいなと思います。では岩崎さんから。

「もう少しまともに生きてみるか」と起業

岩崎:僕が会社を作ったのが、2016年9月で、大学3年生の9月です。起業しようと思ったのが大学3年生の4月です。正直そこまでは起業にはまったく興味がなくて、意識高いのとかが嫌いで、ずっとバイトしてサークル行って家で漫画を読むみたいな生活をしていました。大学2年の9月くらいまでそんな生活をしていて、「スタートアップ」っていう言葉も「ベンチャー」っていう言葉も知らなくて、パソコンも持っていないという、そういう状態だったんです。株式会社Candleっていう会社知ってますよね?

大澤:もちろん知っています。

岩崎:ここと一緒に働いてたんですけど、そういう会社があるんです。Candleっていう会社でたまたまインターンすることになって、マイナビバイトから応募してバイトで入って最初は記事書くライターをやっていて……。

山内:最初は俺の部下だったんです。

岩崎:そうなんです、この2人(山内と谷川)は東大起業サークルTNK経由でCandleのエリートコースみたいなのに入っていって、Candleの社長がTNK(出身)という人で。この2人だけエリートコースに入っていって、俺だけ掘り出し物って言われてたみたいなかんじです。

Candleにはバイトで入ったんですけど、最初ボロボロでほとんど使えないようなパソコンを持って行ったところ、「このパソコン使えへんから買い直せ」って言われて。バイトで行ったのに最初にMacBook買わされて10万円飛ぶみたいな、そんなスタートでした。

大澤:一応TNKがなんなのか説明しておきますと、東大の起業家サークルのことです。

岩崎:そうです。株式会社Gunosyの社長とかもTNKの出身だったりするイケてる集団らしくて、僕はまったく関係ないんですけど。最初は起業はまったく興味がなかったんですけど、Candleっていう会社に飛び込んだ時に、(出会った人たちが)優秀で、同い年なのにめっちゃビジネスに興味があるし、将来のことをしっかり考えていてすごいなと思ったので、僕ももう少しまともに生きてみるかということで起業しただけです。最初はなにも考えていませんでした。

大澤:じゃあ、インターンをきっかけにって感じなんですね。

岩崎:そうですね、インターンして8ヶ月後には起業しようみたいになっていました。

起業せざるをえない状況になってから起業

大澤:なるほど、いま聞いているみなさんの中で「いまインターンしてるよ〜」って人はどれくらい? 思ったより多い、5~6人くらいはいますね。

岩崎:何年生が多いんですかね? 今日って。

大澤:では、1年生の人?

岩崎:山内! 山内!(笑)。

大澤:まさかの(笑)。では2年生? 1番多い説? 3年生は? 3年が1番多いか。4年は? 4年はぼくもだ。

岩崎:3年が1番多いですね。就活を考えて? IT(関係の企業を)考えてるんですかね?

大澤:でもここに来てるってことは多少そういうのがあるんですね。親しい領域にはいるかな(笑)。じゃあ、起業したきっかけを、金子さん。

金子:僕は2015年の9月28日「パソコンの日」に起業したんですけど。

大澤:かっこいい(笑)。パソコンの日を知らなかった(笑)。

金子:そうなんです。僕が起業したきっかけは、今は、インタラクティブ動画をやってるんですけど、起業した当初は別のサービスをやっていて、ライブコマースで読者モデルの女の子が服を売るサービスをやっていました。それを2014年のころから、慶應義塾大学のビジネスコンテストとかに出て優勝したり、他のビジコンにも出てファイナリストとか賞とかをもらっていました。

そこで多くの大人の方が協力してくれるようになり、お客さんも紹介してもらったりしている間に、大手の企業さんと提携するようになり、法人が必要になったので、法人を作ろうとなったのが起業のきっかけです。もともと僕自身プログラマだったので、そこまで起業や社長になりたいとかは思っていなくて、自分が作ったプロダクトによって世界にいい影響を与えたいという思いしかありませんでした。

大澤:それでは、起業せざるを得ない状況になってから起業したというかんじですかね?

金子:そうですね。大手の企業さんと契約とかをするにも個人だと難しいという話だったので。

大澤:なるほど、ありがとうございます。では谷川さん。

自分自身にプレッシャーをかけて起業

谷川:僕は1年生の時にTNKに入って初めてベンチャーや起業っていうのを知って、結構フットワークが軽い方なので、大学1年生の春、入学して2ヶ月くらいですぐインターンを初めました。

TNKの影響はすごく大きいのですが、そこの先輩で、「偉大な人間になるためには、起業くらいしか残されていない」という言葉に影響を受けて、勉強とかサークルを捨ててとにかくインターンに時間を割きました。あとは起業くらいしか残されていないということで、自分で起業しようとプレッシャーをかけた結果、起業しました。

実際には、Candle入って経営幹部メンバーとして1年半くらいずっと(会社に)コミットしていて、Candleっていう会社がexitしたタイミングで自分もやりたいなというところで、スタートしたっていうかんじです。

大澤:結構、金子さんとは色が違うというか、起業したいという思いが強くてって感じですね?

谷川:大学入るまでは起業とかは全然考えていませんでしたが、大学入ってからってかんじです。

就活するのとそんなに変わらない感覚で起業

大澤:では、最後に山内さんお願いします!

山内:僕はきっかけは、自分の人生で行きつくところを考えたときに、起業と就活という選択肢があるとすると、起業の方が自分の期待値が高いなと思ってやりました。だからみなさんが就活しているのとそんなに変わらない感覚で、起業を選択したみたいなかんじです。

そこになんの熱量もないわけではなくて、僕がやっている事業って車なんです。Telescopeっていう会社で、Telescopeって「望遠鏡」って意味なんですけど、最終的には宇宙事業をやりたいと思っていて、でもそこに行きつくための第1段階で成功する事業をやらないといけないというところで、今の事業って過程なんですけど、そこをやりたいというのがありました。ちなみに(会社の)登記が7月7日なので今日でちょうど2年です。

大澤:おめでとうございます!

(一同拍手)

山内:たぶん今3年生も多いということで就職を考えている人が多いと思うのですが、みなさんは就活とか考えていたんですか? 会社やりながらも就活しなきゃいけないなと思ったタイミングとか。

岩崎:俺は大学に入ったら普通にストレートで卒業して就職活動しようと思っていたんですけど、結局起業しちゃったので、就職活動は1回もしていないです。

大澤:たぶん誰もしていない?

金子:僕はしていて、1個目のライブコマースのサービスが、1年間でクローズしてしまったんです。そのあとに僕はプログラマなので受託開発をやっていたんです。

そのときに、サイバーエージェントの人事の方とランチをして、「うちだったら新規事業に挑戦して失敗しても賞賛するし、挑戦する機会を再度与えられるよ。今、金子くんがやっている受託開発は、自分が世界を変えられるプロダクトをつくりたいというビジョンから遠ざかってるのではないか? もし、5年間続けたときに、受託をし続けた金子くんと新規事業に挑戦し続けた金子くんだとどっちがビジョンに近いか」という話をされハッとして、どこでやるか関係なく、とにかく事業に挑戦したいという思いになり、就職活動しました。

大澤:なるほど、それでもタッチスポットを続けていくわけじゃないですか? 内定を蹴った1番のきっかけはなんだったんですか?

金子:僕は外部で起業するのも内部で起業するのも、正直僕の価値観では変わらなくて、プロダクトを世に出してインパクトを世界に出したいというだけなので変わらなかったんです。しかし、いざ内部でやろうと話をするとメンバー全員の同意を得られなかった。

僕としては、プロダクトを世に出してインパクトを出したいという思いが強いので、ここで頓挫したくなく、そのことを人事の方にお話しし、内定辞退に至った形になります。様々な方々にお世話になっただけに、本当に申し訳ないことをしたと今でも申し訳ない気持ちでいっぱいで、このタッチスポットを成功させることで少しでも恩を返せていければと思っております。

自分が経営していたら市場からしかフィードバックを得られない

大澤:なるほど。よく起業したいって言うと、「1回大企業入って事業経験してからの方がいいんじゃない?」っていう無責任な声が飛んでくること多いですけど、そこに関してはみなさんどう思いますか?じゃあ山内さんかな、ご意見をお願いします(笑)。

山内:なんで俺なの?(笑)。じゃあ企業入ってから卒業して起業する、独立するというかたちでやるのと、全然経験も経ずにインターンをしてから起業するというのは、なんの差もないと思っていて、大企業でしか学べないことなんてないし……。あれ? これ大丈夫? 就活イベントで(笑)。そんな感じだと思うんですけど、なんで俺にふられたんですか(笑)。

大澤:全然だいじょうぶです!(笑)

金子:山内君の言うとおりのところも確かにあって、就職しても、インターンでも主体的に学べば起業に対して必要なことは学べるよねっていうのは、同意です。

でも、大企業に入ることもメリットがあると思ってて、僕は社内に入ったわけじゃないですけど、内定者期間のときにいろんな方にお世話になっているというところもあって、良かった点は話せるなと思っていて。僕が内定した会社は、スタートアップでいう経営合宿みたいなものをやるんです。そこで内定者ながら出席させてもらって、僕の事業案とかを出させてもらって、それに対して本気のフィードバックがもらえるんです。

「ここが甘い」とか、そういうものってパターン化しているものも多くあるなと思っていて、経験している方からの指摘で「なるほどな」と事前に避けれたりするなと。例えば自分が経営していたら、やってみないと気づけなかったものが、経験した方からフィードバックで早く気づけたりする。それが会社の中で幅広いの分野、様々なフェーズを経験された人が多くいるのですごく短いスパンでフィードバックをもらうことにより、事業がブラッシュアップができるのでそこはすごくいい点なのではないかなと思います。

大澤:なるほど、では岩崎さんお願いします!

経営者じゃないと経営は学べない

岩崎:そうですね、大企業に行ってから起業するのも若いうちから起業するのも、結局目標は起業に成功することじゃないですか。結局、大企業にいったら、大企業にいる期間は起業できないわけじゃないですか。なので、大企業に行っても学べることもあると思うのですが、スピードをとったのが僕は大きいです。

早めに起業すると、経営者じゃないと分からないことが多いので、もちろん人の下じゃないと分からないこともあると思うのですが、経営者って誰よりも「自分事」なんです。人の下に、会社だと何回層も下に入っていると、結局「自分事」じゃないので、責任感が全然違うんです。

自分が経営者だと、お金も人も全部自分で集めてこないといけなくて「自分事」なので、そういった中で必然的に経営視点に1番立っている場所だと思います。なので経営者じゃないと経営は学べないところもあるなと思って、だったら早めにやった方がいいんじゃないかと僕は思います。

大澤:ありがとうございます。

谷川:僕も結構早く起業した方が良いという岩崎の意見に近いのですが、大企業に入れば潤沢なリソースを使え、もちろん優秀な人もいるでしょうし、成果を残せば高いポジションに入れるっていうその点では大企業に入ってからやるっていうのもすごくいいのでしょうが、若い時間の価値を(目標を)、正しく見積もらないといけないなと思っていて。そこにどうやって早く到達するかと考えたら早く起業した方がよい人が多いかと思います。

大澤:なるほど。たしかに若いうちの自分の価値ってちゃんと考えないといけないなと思っていて、前に株式会社Flattの井手康貴君が「自分の時給は1万円以上であるべきだ」みたいなことをブログに書いてて、ああやって自分の価値をきちんと定義するのは共感できるなって思いました。

岩崎:俺、自分がやっていることは300円くらいかな(笑)。

経営者の視点からのインターン先を見つけるヒント

大澤:まあ初期の役員報酬って時給換算にするとひどいことになりますからね(笑)。 では次のテーマいきます。今日来てくれてる子の中でもインターン先を探してるみたいな1、2年生が多いなと思っていて、こういうインターンに行くべきとか、こういうところで働けばこういう力が身につくよとか、インターン先を見つけるヒントみたいなものを経営者の視点で教えてもらえたらなと思います。

岩崎:そうなると、宣伝になっちゃいますよね(笑)。何がしたいかにもよります。暇とかでもいいんです。僕は暇だったからインターンしてたけど、将来起業したいからインターンしたいとかでも何でもいいと思っていて。自分のいい経験になる場所を選ぶべきだと思っていて、じゃあどういうのがいい経験なのかというと、同世代の人がやっていたりとか、この会社でしか得られない経験だと思っています。

「裁量権を与えられる」っていう言葉をよく使っているんですけど、会社の重要なポジションについて経営のトップに近い位置で会社を一緒に経営していくみたいなのはとてもいい経験だなと思っていて、かつその会社が結構優秀な場合ですけど。

僕が前にいたCandleっていう会社はそういう環境だったんです。裁量権が与えられて事業1個まるまる与えられるみたいな、21歳の学生が事業責任者になるみたいなことがあって、そのあと部下を持てるんです。自分の目標を達成するために部下と一緒に頑張るみたいなことがあるんです。そういう経験ってないじゃないですか。

普通に生きていたら部下を持つのは26歳とかなんですけど、そこでは18歳くらいが7人くらいの部下を持っていたり、自分だけの部下をもってちゃんと目標達成して、それに対して手厚いフィードバックがあってみたいな。いい環境なんじゃないかなと思います。

あと、うちとかだったら学生が働く問題点って時間だと思うんです。普通に社会人のベンチャーだったら朝の10時から18時まで働いて月曜日から金曜日までとかですけど、学生ってまだまだその時間は学校にいるじゃないですか。ここらへんはたぶん違いますけど(笑)。

そうなると、働くとしたら放課後か土日みたいなかんじでフレックスタイムをしている会社が多くて。うちの会社は土日も平日もいつでも来てよくて、シフト表に記入するだけみたいな。飲食店とかだったら1ヶ月先までのシフトとか出さないといけないですけど、前日とかの変更もありなので好きな時に働けるみたいな、自由な環境で目標に迎えるのはいいのかなと思います。

学生インターンの裁量権にそこまでプレッシャーを感じなくてもいい

大澤:裁量がいっぱい与えられるって言われても、普通の学生だと、「怖いな、自分にそんな裁量を与えられちゃって大丈夫なのかな」って思う人もいると多いと思うんですよね。

岩崎:たしかに僕も昔ありました。でもどんな裁量を持っていても、絶対上司がいるんです。上司が絶対にフィードバックをくれますし、僕が失敗しても上司の責任なんです。うちの場合は大体部下が失敗したら最終的には俺の責任にだってなるので、当たって砕けろってなりますけど。そこで吸収の速い人間は「自走」といって、自分で勝手に目標を達成できるようになるんです、上司に何を言われても。

大澤:たしかに学生インターンレベルの裁量権ならあんまりプレッシャー感じなくていいなとは思いますね。裁量権にそれなりの責任は伴ってくるけど、本当の意味での責任は上の人がとってくれるだろうし、利点しかない気がしますね。

岩崎:あとお金ももらえるんで(笑)。行っておいた方がいいと思います(笑)。

大澤:たしかに...…じゃあ金子さんどうですか?

金子:この中で志というかやりたいことがある人って何人くらいいますか? 結構いるんですね。その持っている人は、その志に1番近い会社がわかっていると思うのでそこでインターンするのがいいと思います。僕は、「今は志とか発見できてないけどITで何かやりたいな」と思っている人にお勧めの会社が1社あります。それはサイバーエージェントです(笑)。

サイバーエージェントはいい会社です。何がいいかというと、さまざまな規模の会社が全部見れるんです。例えば、年間2000億円以上売り上げているインターネット広告事業から、スタートアップのような小さい規模の会社とかもあるんです。それに対して全部見ることができるというのは、すごく魅力的かなと思います。

なので、なんとなく起業したいけど大企業も知りたいという感じの人だと、サイバーエージェントのインターンに申し込んでゴリゴリ頑張るというのがオススメです。また、サイバーエージェント全体で見ても、すごくいい社員さんが多く、後輩思いな方が多いので、こういう面でもすごくお勧めな企業かなと思います。

大澤:たしかにサイバーエージェントに関しては、ぼくももともと1年くらい働いていたのでわかりますけど、いろんなフェーズが見れるというのと、学生に対していろいろ教える文化みたいなのはあるので、賛成だと思いつつも……。

金子:いい会社!

大澤:そうですね、いい会社です(笑)。

岩崎:なんでそんなにサイバーおすの(笑)。

大澤:このあとサイバーエージェントの須田瞬海さんの登壇イベントがあるので、ぜひぜひ足をお運びください。では次に、谷川さんお願いします。

「自分事」というのが成長において結構でかい

谷川:岩崎と一緒なんですけど、強調するなら、学生とランチ行ったときに必ず伝えてるのが3つあって。まず1つが代表が優秀であること、2つ目が、代表がフィードバックをすることに対してコミットをし続けること、3つ目が、裁量権(与えられること)。この3つの要素だと思います。代表が優秀で会社が伸びるっていう成長期待値があるかということと、社長がフィードバックにコミットするかどうかということは、複数の会社の面談を通して、自分自身で判断したほうがいいと思います。

3つめの裁量権が与えられ、コミットできるか環境があるかどうかというのは最も重要だと思っていて。、「自分ごと感」とつながってくると思います。普通に十数人とか社員のいる会社のインターンだと、どうしても社員の下になるので、自分ごと感が薄らいでしまうんです。経営者とできるだけ同じ目線で仮説検証したり、組織を作ったりの経験が、成長角度を高めます。

大澤:代表が優秀かどうかって、自分の判断あってるのかな?とか、ただ言いくるめられているだけじゃないか?とか、いろいろ不安があると思うのですが、みなさんはどうやって判断されていますか?

谷川:いろんな経営者と会ってみると、この社長とこの社長はこう(考えが)違うというのが見えてくると思います。最終的にどっちがいいかというのは自分で決められるのではないのかなと思います。

大澤:結構たくさんの人に会っていて、自分の判断軸で……。

谷川:最適なインターン先を探すには、まずはいろんな社長に会って話してみるのが良いのではないかと思います。

大澤:なるほど、では最後に山内さんお願いします。

インターンは「短期であること」も大事

山内:ポジショントークを抜きにして、みなさんがもしこれからインターン先を選ぶなら、僕がいつも言っている条件は5個あって、結構かぶっているところはあるんですが、「裁量権があたえられること」と「直属の上司、社長が優秀であること」と、あと見落としがちなのが「事業が伸びていること」。それこそ社長が優秀かどうかは結構わからないみたいな話があると思うんですけど、これが結構重要で、事業が伸びていることも重要だと思うんです。理由は事業が伸びていなかったら、教えられることすべてが間違っている可能性があるんです。だから伸びていないんですよ。

というのがあって、あとは事業内容に興味があること。例えば車のメディアだったら車に興味があるとかメディアに興味があるとか。あとは見落としがちなのが、「短期であること」。別にそこに自分がフィットすると思ったら長くいてもいいのですが、短期であることが結構重要で、自分にフィットしていて自分がすごく魅力を感じることとかは数を打たないと分からないと思うので、そこらへんは重要だと思うんです。これに該当する会社って、そこまでいうとそんなにないんです。でもこれを全部該当するっていうのが、うちの会社なので(笑)。

大澤:でも、「短期であること」ってすごく面白いなと思いました。

山内:会社からするとすぐやめられると困りますよね。僕もCandleにいましたけど、僕が速攻で辞めているので。他が1年半とかいたのに対して、僕は4ヶ月でやめているんで、結構それはでかかったかなと思います。

大澤:ずっといなくちゃいけないっていう「しがらみ」を持つ必要もないというのはたしかにあると思うんです。せっかくの大学生活なので、短期でいろんなところを見ていくのもひとつの正解なのかなと思いました。

これからキャリアを選択する側からの素朴な質問

大澤:残り5分ってことで、キャリアをこれから選択していくであろうみなさんに応援なりアドバイスなり、最後に1つずつお願いしたいと思います。ああでもせっかくですし、質疑にいきますか? では質問がある方、お願いします。

質問者1:山内さんに、インターンをしていて、そこから起業をしていくパターンって結構多いと思うのですが、もともといた会社に対して、そのあと言われるというかパクったというかんじにはならないのかなと……。

山内:僕が答えると、事業がパクった……でもパクっている会社ってたくさんあると思うので、僕はそれでいいと思います。それで出ていった人が起業してパクられてそれで負けるような会社だったら、そこまでの会社なので。なんなら僕も自分の会社でインターンした人が起業して似たような事業をやって成功したということは、僕が教えたことがそれだけ正しかったっていう証拠になるので、僕はそれはそれでいいと思います。

大澤:ほかに質問のある方?

質問者2:起業するときに、こういう仕事をしたいと決める判断として、僕だったら自分が好きなことをしたいから起業したり、こういう仕事をしたいと決めると思うのですが、どういう点で、「終活」とかを選んだのか聞きたいです。

岩崎:僕も最初に終活に興味を持ったわけではなく、いろんな領域を考えている中で終活が1番課題解決につながると思ったんです。これから死亡人口や高齢化社会が進んでいきますし、領域が変化していくので、それと同時に課題が生まれていくと思ったので、そこを解決することによって価値が上がると思ったので、どちらかというと、起業家として事業を作っていくことが好きなのでっていうのはあります。

大澤:だいじょうぶですか? ありがとうございます。では最後にだれか!

質問者3:お話ありがとうございました。山内さんにお聞きしたいのですが、知識が浅いのでしょうもない質問になってしまうかもしれませんが、志があって最終的に宇宙事業にたどり着きたいと思っている中でやはり売り上げや人の規模という現実的な厳しいものが課題としてあると思うのですが、どのように収支と収入をバランスをとって向き合っていくのか、どのようにたどり着こうと思っているのか、スタートアップって1番大事な点なのかなと思うのですが、どのように考えられているのかなと思います。

山内:夢を追いかけるだけだったら成り立たないので、そのために事業として伸びる事業を選んでるんです。これ答えになってますか? だからそのために事業を作るっていうだけの話……。

岩崎:実現可能性みたいな話? 最初にお金がない段階で宇宙事業やるよりも、他の事業でお金を作ってそれを宇宙事業に盛り込んだ方が遠回りに見えて実は早いかもしれないみたいな……。

山内:そういうことですね(笑)。

大澤:大丈夫ですか? ちょっと微妙?(笑) ちょっと残り時間もないみたいなので今回はここで終了とさせていただきます。本日は長い時間ありがとうございました。

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