「休むことへの不安が大きかった」スタイリスト亀恭子氏が語る、フリーランスの産休・育休

女性へのGIFT #1/2

the GIFT
に開催

2018年1月27日、結婚・出産・育児への不安を持つ人々の不安解消と、その背景にある社会課題の認知・解決をテーマにしたチャリティ・イベント「the GIFT」が開催されました。イベントは、「女性へのGIFT」「社会へのGIFT」「家族へのGIFT」の3セッションで構成。今回の「女性へのGIFT」では、TBSテレビ「王様のブランチ」などでスタイリストとして活躍する亀恭子氏と、メディアブランドNEXTWEEKEND代表の村上萌氏が登壇。多忙な中で、仕事と育児をどのように両立しているかを語ります。

亀恭子氏と村上萌氏が登壇

土持梨奈氏(以下、土持):モデレーターを務めさせていただく、FCP(FASHION CHARITY PROJECT)のディレクターの土持と申します。

トークセッションにはスタイリストである亀恭子さんと、ライフスタイルプロデューサーの、今回ちょっと本もお持ちいただいたんですけれども、『おてんばな野心を、次の週末に叶える本』ということで、「NEXTWEEKEND」を主宰されている村上萌さんをお招きしてお話をおうかがいしたいと思います。

今回すごく私も楽しみにしていたセッションなんです。お2人とも経営者でありフリーランスでありというところでめちゃくちゃ忙しい。お仕事が忙しいなかで、出産を経て、育児をしてという生活をされていると思います。

そんななかで、好きなことや好きな仕事ということと育児の両立のお話について、工夫している点などをうかがえたらいいなと考えております。よろしくお願いします。

亀恭子氏(以下、亀):よろしくお願いします。

土持:では、まずなんですけれども、村上さんはもう去年……。

村上萌氏(以下、村上):よろしくお願いします。村上と申します。

土持:村上さんは去年ご出産されたばかりですよね。

村上:そうですね。私は8月28日だったので、もうすぐ……明日で5ヶ月目とかですね。

土持:そうですよね。本日はお子様と一緒にいらしていて。

村上:一緒に登場したんですけど、ちょっと……。はい、今、母と一緒に外の違うところで待っています。

土持:そうすると、育休とか産休って、どういったタイミングで入られましたか?

村上:産休は、もう普通なのかわからないですけど、予定日も経過もすごく順調だったので、産休に入ったのは本当に2週間前とかでしたかね。実際に生まれたのは、予定日から1週間後だったんですけど。

土持:2週間前までがっつり?

村上:そうですね。けっこう毎日会社にも行ったりしてましたね。ちょっと自己紹介させていただくと、私はもともと変わったライフスタイルで、会社はもうすぐ近く外苑前にオフィスがあって、社員が10人以下ぐらい。毎日働いているんですが、住まいが札幌なんですよ。

もともと行き来をしていて、月に2回ぐらい、東京に10日間ぐらい来て仕事をして、また戻るみたいな感じでやってたんですが、ちょっと飛行機だけは1ヶ月前からもうやめてたので。東京にがっつり来て、会社には日中来て、夜は実家に。こっちに実家があるので帰るみたいなスタイルで、2週間前に産休に入りましたね。

フリーランスで仕事を休むことへの不安

土持:2週間前までで、すごい大変だったことってなかったですか? けっこう順調に、そんなにすごい困ったみたいなことはなかったですか?

村上:もちろん初めてのことですし、なにか自分のなかで「こうしちゃったからかな?」とかいろいろ考え過ぎちゃうのがいやだったので、セーブするところももちろんありました。やっぱりみんながすごく気を使ってくれるのも申し訳ないなと思いつつ、それが大変といえば大変でしたけど。

まぁそこはどこかで割り切って。やっぱりこんな機会なかなかなくて、休まないできたので、産休に入ってからは初めてパソコン触らない日もあったり。すごく久々の経験だったので、今日のテーマでいうと、ちゃんと楽しもうと開き直って、やりたかった刺繍を練習してみたり、いろいろ買い溜めてたけどできてなかったことに向き合う時間にしてみましたね。

土持:ありがとうございます。産休中の楽しみ方みたいなのがすごく気になるので、またのちほど改めておうかがいしたいと思うのですが、一度ちょっと亀さんにもおうかがいしたいなと。よろしくお願いします。

:よろしくお願いします。

土持:よろしくお願いいたします。今日もお仕事帰りで、『ブランチ』の帰りですよね?

:はい。そうですね。

土持:そうですよね。

:あ、『ブランチ』って、お食事のほうじゃなくて、番組のほうです。

村上:食事だと思った(笑)。

:食事じゃないです(笑)。

土持:TBSさんの番組のあと直行でいらしたという。

:ちょっと荷物を置いて。

土持:荷物を置いて。すごいお忙しいなか、ありがとうございます。

:いや、そんな……そんなことはないですよ(笑)。

土持:なんかすごい間を縫って来ていただいた感じがして。ありがとうございます。亀さんはフリーランスでスタイリストされていると思うんですけど、産休みたいなのってどんな感じで取りましたか?

:フリーランスのお仕事、近いスケジュール感の人にはわかってもらえるかなと思うんですけど。わりとその……私も実は、3年ぐらいですけど、正社員で働いていた頃もあって。そこと比べて、自由度も高いけどその分保障度は低いというか、働いていることに慣れてしまっていて。

今の仕事に就いて15年目ぐらいで子どもを妊娠したんですけど、ずーっと突っ走ってきてたので、慣れてなさすぎて、喜びとともに、休むことへの不安がものすごく大きくて。けっこうスタイリストの仕事って、競合他社ならぬ、競合……他人?

(一同笑)

村上:同業。

:あ、同業(笑)。

(一同笑)

早めに仕事に復帰しようという焦り

:新陳代謝が本当に激しい業界なので、そういう意味でもなんだかすごく不安で、本当にぎりぎりまで。今、萌ちゃんが「2週間前まで」って言ってたんですけど、私も2週間前か、なかなか生まれる兆候がなかったのもあって「動け動け」とお医者さんに言われて。わりと生まれる1週間ぐらい前まで、展示会に回ったりとか、そういうプレスに顔を出すぐらいことをやっていて。仕事の1つなんですけど。

産んだあとも、最初の打ち合わせが出産して2ヶ月後だったので、今思うと「もうちょっとちゃんとしっかり休めばよかったな」と思う部分もありますね。

土持:それはやっぱり「早く復帰したいな」みたいな、そういう焦りとかがあったんですか?

:自分が子育てもどこまでどうやってできるのかわからないし、仕事もどこまで両立できるかわからない状態で、まずとりあえず最初に早めにスタート、もう1回リスタートを切ってみようと思ってやったんですけど。

半年後ぐらいに本当に謎の高熱。40度ぐらい。インフルエンザにかかって2日間ぐらいぶっ倒れちゃった時があったので、「無理をしてたんだな」ってあとから気がついて反省もしたんです。

土持:今うかがって、ちょっと勝手な個人的な感想なんですけど、亀さんほどのスタイリストの方でも焦りとか不安ってあるんだなと思って。ずっと一線で活躍されてるので……その競合だか他人だかわからないですけど(笑)。

:(笑)。

土持:(焦りや不安)みたいなところはやっぱり?

:いや、ありますし。でもたぶん、それはもしかしたら企業で働いている方も、同期の人とか。個人差はあれど、きっと休むということに、みんな不安はあるだろうなと。私もまんまとそれはすごく経験しました。

土持:なるほど。そしたらやっぱり産休中だったりとか、亀さんの場合ちょっと短い育休ということですけれども、その間にお仕事で工夫されてたことって、お2人はありますか?

:どうぞ。

土持:じゃあ村上さんからということで。

村上:どのタイミングですか?

土持:育休中とか産休中とかは、もうまったくお休みに専念されていましたか? それとも少し仕事もなにか関係性を持ってたりとか。

村上:そうですね。私、この最初のセッション1の時に、すごくお忙しいお2人(NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹氏、メルカリ取締役社長兼COOの小泉文明氏)が育休を取られた流れで言うのが申し訳ないですけど、本当にけっこう早く復帰しちゃって。たぶん今、持ってくださっている白いほうの表紙が、産後3週間で撮って現場に行っちゃったんですけど。

:すごい。

土持:3週間?

出産後は予定を詰め込み過ぎないことが大事

村上:それはどうしても自分も行きたくて行っちゃったので、復帰って言わないんですけど、ちょっと社会に出たのは意外と早かったんですよ。

なんですけど、そこで今までどおりにやろうと思っても、やっぱり身体がぜんぜん変わっていて。体力もすごくなくなってましたし、今でもまだ、5ヶ月経っても、走るとちょっと痛かったりして、けっこうやっぱり回復に時間がかかるんだなというのは感じてるんですよね。

土持:5ヶ月ですものね。

村上:はい。まだ5ヶ月で。最初はやっぱり「もう早く復帰したい。思ったより元気だ」と思ってたんですけど、前と一緒だと思わずに詰め込みすぎないことがすごく大事だなと思って。

前は私、札幌と東京の行き来も本当に山手線に乗る感覚で飛行機に乗っていて。10時半の会議で朝東京に来て、仕事をして、夜もごはん行ってとかいろいろしてたんです。昔は「移動時間こそクリエイティブ!」とか言って本当にパソコン開いたり、「アイデアが出てくるんです」って偉そうに言ってたんですけど、子どもができてからは、移動時間なんて耐える時でしかなくて。

飛行機の中とか、5ヶ月の子がいると、やっぱり周りにもすごく気を使いますし、「寝ててほしいな」と思ったりとか。ぜんぜん今までみたいにパソコンどころかもう携帯も開けなくなったりしているので。

そこを今までのように求めちゃうと、自分にもストレスがかかるし、子どもにも悪いので、そこらへんはだいぶ変えて。もう移動の日は移動しか予定を入れないとか、だいぶゆとりを、常にバッファと持つというのはけっこう変わりましたね。

土持:まぁ過ごし方とともに、仕事の仕方もちょっと変わってきたというか。移動中もクリエイティブから、ちょっと集中してという。

村上:そうですね。新年に会社で必ずみんなで書き初めしてるんですけど、自分で今年のキーワードで「今」って書いたんですよ。

前は「じゃあ移動のときにこの資料作ろう」とか「夜寝る前にこれは最後にちょっとだけ企画書やっちゃおう」とか、けっこう「あとあとでもいいや」みたいなスタイルがあったんです。だけど、この5ヶ月は、あとでやろうと思ったことが本当に予定どおりいかなくなっちゃってるので、もう今、本当にすき間時間に返すとか、「今やろう」という。「あとではなにもできない」というのだけはすごい実感していますね。

土持:すごいザクザク刺さる感じがしました。「今」ですよね。すごいわかる。

村上:時間が経てば経つだけ大変になるので、本当に今小刻みにやっちゃうとあんまり負担がかからないなというのをこの5ヶ月で実感してます。

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1 「休むことへの不安が大きかった」スタイリスト亀恭子氏が語る、フリーランスの産休・育休
2 子育てから学べるのは「今だけ」の大切さ 村上萌氏が振り返る、産休・育休中の過ごし方

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