シャコのパンチがすごい
ハンク・グリーン:シャコとは面倒なことになりたくはないものです。
そのハサミは最新型の甲冑さながらで、しかも、小さいくせにその一撃は1,500ニュートンもの力があるのですから。それは150キロくらいのベンチプレスを持ち上げるのと同じ位の力なのです。余りにも強いその一撃は物理学者が未だに解明しきれていない思わぬ現象をも引き起こすくらいです。
シャコがハサミを一振りする時、その動きによって小さな温かい気泡ができるのですが、その気泡が弾ける時に生み出されるのは衝撃波のみならず、光の波動さえも生みだされるのです。
それはソノルミネッセンスと言われている現象です。
研究者たちは、弾けた気泡がどのようにして光を生み出すのか、また、何故気泡は温かいのか、といった疑問を解明したいのですが、そのためにソノルミネッセンスを研究室で造り出すことは出来ません。
その気泡は温かいどころか、太陽の表面温度と同じ位高温なのですから。