ドレスを着て夜の店に売り込み営業
23歳ではじめたアパレル経営

「イケてる女子と地方を売り込め!」ゲスト:清水彩子さん #3/5

自民党が放送するトーク番組CafeSta(カフェスタ)。火曜日の17時は、「イケてる女子と地方を売り込め!」をテーマに、司会のネットメディア局次長・ふくだ峰之氏とナビゲーターの伊藤ようすけ氏が、ゲストと一緒に地方創生や社会問題について語り合います。今回のゲストには、株式会社sugar代表取締役・清水彩子氏が登場。本パートでは、新潟の8坪の空き家でドレスの店をオープンした清水氏がオープン当初の苦労と経営が軌道に乗るまでの話を語りました。

ドレス屋をはじめるときの父の教え

伊藤ようすけ氏(以下、伊藤):これ、話盛ってないよね?

清水彩子氏(以下、清水):盛ってないです。本当に盛ってないです。

伊藤:それで?

清水:今までの経緯を全部話したら、「そんなこと考えてたんだ」と。「自分でやりたいと思うことはやってみろ」って言って。

そのとき父親が唯一言ったのが、「借金だけはするな」と。「自分の資金の中でできるんだったらいいよ」っていうので、「じゃあ、今手元にこれだけあるから」と。

伊藤:それ、両親驚いたよね? だって、娘は黙って弁当温めて、月額13万円の暮らしをしてるとばっかり思ってるわけでしょ?

清水:そうです。

伊藤:それがいきなり、実家の近くでもないとこでドレス屋を始めるって言うんだよね? 一応高校時代を過ごしてるから、ある程度新潟のことはわかってるけれども。

清水:そうなんですよ。

伊藤:へー。

清水:やっぱり父親がびっくりですよね。

伊藤:それに「借金はするなよ」っていう条件はあったでしょうけど、よくお父さんオッケーしたよね。

清水:ちょっと変わった親で、子どもがやってみたいことは応援してくれる親ではあったんですよね。

ただし、すごくお金がある家とかではなかったので、「お金がかからないことで何かやりたいことは、全然やっていいよ。どこでも行っていいよ」っていう親ではあったんですよね。

伊藤:へー。

清水:それは本当にありがたかったなっていうのを感じます。

8坪の空き家を借りてお店をオープン

伊藤:それでいきなりその(物件に)空き家って書いてた……要は運命感じるわけだよね?

清水:そうです。

伊藤:「ここだ!」と。

清水:もう、ここしかないと。8坪しかないお店で、今でもその8坪のお店で経営してるんですけども。

伊藤:はい。

清水:家賃を聞いたら、やっぱり新潟なのでそんなに高くなくて。その8坪だったら自分で出せて……。

不動産屋さんに相談して、「あまりお金がないから、敷金・礼金まけてくれ」って言ったらまけてくれて。

伊藤:へー。

清水:それで、始めることができたんですよ。

伊藤:その8坪の店で。

清水:はい。それで5月のゴールデンウィークに不動産屋さんに行って、うちのお店がオープンしたのが6月16日なんです。

伊藤:すごいスピードだね。

清水:はい。みんなそう言うんですけども、私の中では結構かかったなって思っていて。何でかって言ったら、そのゴールデンウィークに、もう契約をするじゃないですか。でも1ヵ月半も、そこが眠らされてる状態になるわけですよね。

伊藤:はい。

清水:お店はだいたい2〜3週間あれば内装が出来上がって、あと看板付ければ、お店として形としては出来上がるわけじゃないですか。

3週間、さらに1週間の余裕があれば、お店を出せるなというので、出したんですよ。なので、あまり何も深く考えないでお店出しちゃったんです。

伊藤:その1回は断られた問屋さんにも電話するんだ。

清水:しました。

伊藤:「店構えましたよ」と。

清水:はい。「私お店出しましたよ」って言ったら、やっぱり「おー、頑張ったな」と。だったら、もう付き合いしてくれるよと。

伊藤:そりゃ、頑張ったなって言うよね。

清水:はい(笑)。でもそこの方もまさか出すとは思ってなかったと思います。

伊藤:そうだよね。

妹、妹の彼氏との同居生活

清水:はい。そのときがちょうど、まだ22歳。誕生日迎えて23歳での起業なんですけども。

伊藤:はい。

清水:「22、23歳の小娘が」みたいな。「どこまでやれるんだろう」って、きっと思ってたとは思うんですけども。

伊藤:でも当然のことながら、要は店舗を借りるお金もさることながら、仕入れるためのお金もいるよね?

清水:はい。いります。

伊藤:それもあったの? ある程度は。

清水:それも含めて、その金額内で収まりました。

伊藤:なるほどね。

清水:8坪しかないので、そんなに商品は置けるスペースはなかったので。

伊藤:でも当然のことながら、埼玉から通うわけにはいかないから、新潟にまた住むんだよね?

清水:そうなんですよ。実を言うと、私妹がいるんですね。

伊藤:はい。

清水:妹も一緒に新潟の高校通ってまして、そのあと妹は東京出てこないで、新潟に残ってたんですよ。何でかって言うと、彼氏が新潟にいたんです(笑)。

伊藤:話が軽くていいんだけど(笑)。妹が、新潟に彼氏がいたから。

清水:そう。残ってた理由は。

伊藤:残ってたの。

清水:残ってた理由は、彼氏が新潟にいたから、新潟で就職をして、新潟で彼氏と同棲生活をしてたんです。

伊藤:してたわけ。

清水:そうなんですよ。

伊藤:それすらも認める親御さんなんだね。

清水:そうです。

伊藤:それは全然いいじゃないと。

清水:そう。それで、私はそこに目を付けて。

伊藤:目を付けるんだ(笑)。

清水:お金がないから、最初その2人の同棲生活の間を割って、「私も一緒に住まわせてくれ」って言って、ずっと居候してたんですよ。

伊藤:へー。

清水:なので、妹と彼氏と、私の3人生活が、そこから始まるんです。

伊藤:ひでえっていう。

清水:(笑)。本当にそうだよね。今思うとひどいですよね。だって超邪魔ですもんね。

伊藤:邪魔ですよね。

清水:邪魔でしかなかったと思う。でも、すごい2人に支えられたし。(コメントで)「悪女」とかきてますよ(笑)。

オープン後の苦労

伊藤:いやいや。それで住処もあって、店舗もとりあえず自分で構えられて。

清水:やっぱり1人じゃできないじゃないですか。お店回していくのに、休めないし。それでちょうどそのとき妹が仕事で悩んでたんですよ。

それで「そんなに仕事で悩んでるなら、一緒にうちのお店手伝いなよ」って呼び込みまして。「最悪お金出せなくても、妹だからお給料払わなくても大丈夫だな」って(笑)。

伊藤:はい。

清水:そこから「一緒に働こう」ってお願いして、妹と最初は2人で起業って、何かでネットとかで見ると出てくるんですけど、2人で起業したっていうのは、そういう経緯があって、妹を誘い込んで2人で始めてるんですよ。

伊藤:その店はすぐ軌道に乗るの?

清水:いや、やっぱり乗らなかったですね。

伊藤:乗らないよね。

清水:そうですよね。

伊藤:場所が絶好でも、ドレスってそんなに売れるものじゃないでしょ?

清水:そうなんですよ。しかも1ヵ月半で出したので、告知全然できてないんです。

伊藤:そりゃそうだわ。

清水:女の子たちはみんなスーツを着てたので、ドレスって露出がすごいじゃないですか。やっぱり抵抗感があって、買いに来てくれない上に、うちのお店を知らないから、オープン日にお客様来られなくて。

伊藤:なるほど。その店出してから、ドレスが1着売れるまでどのぐらいかかるの?

清水:どういうことですか?

伊藤:初めて。

清水:でも、4日後ぐらいには売れました。

伊藤:でも、最初の3日間は何も売れないんだ。

清水:そうなんです。最初は本当にうれしくてしょうがなかったですね。

伊藤:4日目はね。

清水:はい。私本当に経営とか何もわからないまま起業してたので、4日目に初めて買った人に、「領収書ください」って言われたんです。

伊藤:はい。

清水:領収書用意してなかったから、どうしようと思って「お客様、ちょっと待っててください」って言って、すぐコンビニに走って領収書買って用意したぐらい。

そのぐらい本当に起業の起の字もわからないまま起業して。本当に最初はお客様に育てられたっていう感じがあります。

ドレスを浸透させるための接客

伊藤:さっき聞いたら、売上のほとんどはネットなんでしょ?

清水:そうです。

伊藤:でしょ?

清水:はい。

伊藤:どっちで軌道に乗り始めるの?

清水:変な話、今店頭が売り上がってなくても、さっき話したオークションでやっちゃえば稼げるじゃないって思う人たちもいたんですけども、

やっぱり初めての店舗だったのでうれしくて、そこでどうにか売上立てたいって気持ちが生まれて。

伊藤:なるほど。

清水:2年間ぐらいネットやってないんですよ。

伊藤:へー。

清水:そうなんです。正しくはそれどころじゃなかったっていうのが。ネットでお客様に対応している暇がないぐらい、店舗をどうにかしなければいけないっていう頭に切り替わっちゃって。

伊藤:はい。

清水:最初はもう店舗を軌道に乗せることしか頭になかったです。「これ、どうしたら売れるんだろうな」って思って。

お客様入ってくるけど、みんなスーツ着てて、「ドレスかわいいけど、やっぱりちょっと恥ずかしいかも」とかいう人たちがいたから、これはその恥ずかしさを取っ払ってあげなきゃいけないと思って、その日から私、ドレス着て店頭立ってたんですよ。

伊藤:(笑)。やることがすごいな。でもごもっともだよね。

清水:やっぱりわかりやすいじゃないですか。魅力も伝えられるだろうし。「私が着てるから、恥ずかしくないでしょ」みたいな形で誘い込んで、試着してもらって、着るとやっぱり女の子たちはテンション上がって……。

ふくだ峰之氏が遅れて登場

伊藤:もったいぶらなくていいんだよ。ごめんなさいね。

清水:はい。よろしくお願いします。

伊藤:ふくだの登場です。

(拍手)

ふくだ峰之氏(以下、ふくだ):ちょっと遅くなって、すいませんでした。

伊藤:ふくださん、もうすごいんですよ。ちょっと今、彼女の歴史をひも解いてるので。ちょっと僕がかいつまんで説明しますか?

ふくだ:解説。

伊藤:高校卒業したんです。高校卒業して、することもなかったタイミングで、お父さんがコンビニのオーナーになるんですよ。

それで「手伝え」と言われて、やることもないのでコンビニのレジ打ち手伝うんですけど、彼女あるとき気付くんです。

要は、儲けをお父さんと、娘である清水さんと、2人で分けるわけじゃないですか。なんて未来がないんだろうって思うんです。

その最中に、たまたま自分が着ていたTシャツをオークションに出すんですね。それが8,000円で買ったTシャツが、25,000円で売れるんです。

ふくだ:おっと、すごい。

清水:(笑)。

伊藤:それで「これはおもしろい」っていうことになって、いつか商売をし始めたいと思い、彼女はもともと高校時代は新潟で過ごしてたので、ゴールデンウィークに新潟に行ったところ、新潟の繁華街で……いわゆる夜働いている女性の方々っているじゃないですか。

新潟で働いてらっしゃる方っていうのは、当時はスーツを着て接客をしてたんですって。

東京の夜働いていらっしゃる方って、ドレスを着て接客される方が比較的多いじゃないですか。これは新潟でまずドレスが流行るなと思ってたときに、そのゴールデンウィーク、20歳のときですよね?

清水:そうですね。

伊藤:20歳のときに行ったゴールデンウィークで、空家を見つけるんですよ。

清水:22歳です。

伊藤:22歳でしたかね。

清水:(笑)。そう。

伊藤:22歳。それで、ここで店を始めようっていうところまで話聞いたんです。

夜の店に売り込み営業

清水:そうなんです。まださわりしか喋ってないけど、結構あっという間に。

伊藤:それで、女の子がみんな恥ずかしがるんですって。ドレスを試着しても。試着しても恥ずかしがるから、どうしようかと思ったかっていうと、清水さん自身が、そのドレスを着て店頭に出るようになるんですって。

清水:そう。

伊藤:「私も着てるから恥ずかしくないよ」っていう。

清水:そうです。

伊藤:そうしたら売れ始めるんですか?

清水:全然。それでもやっぱり売れなくて。

伊藤:売れないよね。

清水:こうなったら、もう売り込みに行くしかないなと思って、夜の店に、私ドレス着てアポなし営業しに行ったんですよ。

そうすると、地方ってやっぱりよそ者嫌うんですよね、「忙しいからダメだよ」とか。全部断られて。本当に心折れてましたね。

ふくだ:折れるよね。

清水:たぶん「何だ、あいつ」みたいな目で見られてたんですけども。何名かいい店長さんがいらっしゃって、東京に来たことのある方は「新潟でもこういうの待ってたんだよ」と。

「うちの子たちにもドレス着せてあげたいんだよね」って言ってくれる方がいて、「買ってあげるよそのドレス」「うちの女の子に着させてあげるよ」っていうのを言ってくれた方がいて。

伊藤:はい。

清水:これまた地方っておもしろいもので、1回良くしてくれると尋常じゃなく良くしてくれるんですよ。

ふくだ:(笑)。なるほど。

伊藤:温かい人多いんだよね。

清水:そうすると、一気に横の繋がりができて、その店長さんが「どこどこの店の店長も、知ってるから、その人たちに言ってあげるよ」みたいな。「みんなでドレスにしようよ」みたいに。

伊藤:新潟の夜の街をドレスにしようと。

清水:はい。言ってくれる人がいて、「宣伝もできてないなら、夜の女の子たちにビラとかつくってくれれば配るし、お店にポスターも貼るから」っていうのを言ってくれて、

そのやっぱり地元の人たちに認めてもらったときから初めて、グワーッと広まって、売上がまともに立つようになったんです。

伊藤:へー。

清水:だからやっぱりそのときに、待っててもダメなんだなと。自分から行かなきゃダメだなっていうのは、その始めの一歩で学びました。

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