「結局、アマゾンって儲かってるの?」 ジェフ・ベゾスCEOに、ビジネスインサイダー編集長が直球インタビュー

Amazon CEO Jeff Bezos #1/5

Interview
に開催

アメリカの経済誌「Business Insider」の編集長Henry Blodget(ヘンリー・ブロジェット)氏が、AmazonのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏に年次のカンファレンスにてインタビューを行いました。ジェフ氏と旧知の仲であるヘンリー氏だからこその突っ込んだインタビューは必見。

ジェフ・ベゾス氏に、根掘り葉掘り質問

ヘンリー・ブロジェット氏(以下、ヘンリー):おもしろいインタビューになりそうですね。それではご紹介しましょう。みなさん、ジェフ・ベゾス氏です。ようこそ。

ジェフ・ベゾス氏(以下、ジェフ):こんにちは。

ヘンリー:時間が40分しかなくてですね、すでに刻々とカウントダウンされています。有効に使いましょう。なので、だらだら長話はしないで下さいね。

ジェフ:君のほうがね(笑)。

ヘンリー:いやいや! そうならないように気をつけます。

ジェフ:(笑)。

ヘンリー:まず説明しておきますと、あなたはビジネス・インサイダーの投資家ですね。

ジェフ:はい。投資にとても満足しています。

ヘンリー:私としてはあなたの下で働いているような形になりますから、あなたを怒らせるような質問を積極的にしたいわけではないのですが……。

ジェフ:(笑)。

ヘンリー:私自身もアマゾンの株主ですからね。とても満足していますよ。では、ズバリ聞きましょう。ファイアフォンは一体どうなったんですか?

ジェフ:私たちのデバイス部門のポートフォリオには、いくつか補足したい点があります。まず最初に、ファイアフォンは時期が早すぎました。アマゾンにおいてやらなければならないことが他にたくさんあったんです。

覚えておられるかわかりませんが、オークションシステムという事業がありました。これはあまりうまくいきませんでした。Zショップという形に変えましたが、これもうまくいきませんでした。

その後マーケットプレイスをスタートさせました。マーケットプレイスは第三者による販売で、今やアマゾン上で行われる売買の40%を占める、とても優秀な事業です。このように、いくつかの事業には時間と労力がかかります。

デバイス部門のポートフォリオを大きく見ると、ハードウェアのチームがよい働きをしていることがわかります。キンドルは現在7代目です。キンドル・ボヤージュはプレミアム新製品として、かなりヒットしています。

ファイアTV、ファイアTVスティックは……まだ結果に表れて来ていません。アマゾンエコーは発売したばかりです。世間を驚かすためにこの件は秘密裏に進めました。

このように、デバイス部門ではたくさんの事業が進行中です。ファイアフォンに関しては、もうしばらくお待ち下さいとだけ申し上げておきます。

最も恐れるべきは新たな挑戦を止めること

ヘンリー:では、ファイアフォンの問題は一体何だったんですか? それとも、問題は特になかったとお考えですか?

ジェフ:このような商品は、分析にもう少し時間が必要だと考えています。アマゾンのCEOとしての私の仕事のひとつは、人々が挑戦するのを手助けしていくことです。

人は、うまくいっていない物事を見つけ出し、それを解決するのが好きです。それはとても良いことです。人間の習性です。現状に満足しない姿勢はとても有益です。

でも、人を挑戦的にさせるというのは、非常に難しい仕事です。人に挑戦をさせるということは、何かを試す、実験するということであり、その結果がどうなるか、どれだけ時間がかかるか、やってみなければわかりません。

何かに挑戦するということは、その行為自体がそもそも失敗しやすいものです。でも、いくつかの成功はそれまでの何十件もの失敗を補ってあまりあるものです。AWS(アマゾンウェブサービス)、キンドル、アマゾンプライムなどは、挑戦的な賭けが成功した例です。それらのおかげで、失敗に終わった多くの試みが報われたのです。

私はアマゾンで何十億ドルもの失敗をしてきました。文字通り、何十億ドル単位の失敗です。Pets.com、Kosmoなどを覚えておられる方もいるかもしれません。虫歯を麻酔なしで抜いても平気に思えるほどの痛手でした。良い思い出はひとつもありません。でも、それらは大した問題ではないのです。

本当に問題なのは、新たな試みを止めてしまう企業や、失敗を受け入れない企業です。そのような企業は結果的に、会社の存続に関わるような最終的な決断をする際に、神頼みしかないような絶望的状況に自らをおくことになります。

一方で、会社を揺るがすほどではないにせよ、常に大きな賭けをしてきた企業は優位に立つことができます。社運を賭けた挑戦というものを私はやりません。それは自暴自棄になった時にすることです。どうしようもなくなった時にすることです。

アマゾンは儲かっているのか?

ヘンリー:でも私たちはファイアフォンが進化するのを待たなければいけないのですね。どれくらいかかるのでしょう?

ジェフ:かなりの努力が必要ですからね。今は誰にもわかりません。数年後にまた訊いて下さい。

ヘンリー:では利益の話をしましょう。あなたの場合、全く利益が出なかったという有名な話もありますが……。

ジェフ:(観客に)ね? これがヘンリーの「優しさ」ですよ!(笑)

(会場笑)

ヘンリー:観客のみなさんのために、あえて訊きます。アマゾンは儲かっているのでしょうか?

ジェフ:ええ、実際、私たちは利益を出して来ています。これまでのところは。みなさんに理解して頂きたいのは、様々な見方がありますが、アマゾンという企業は実際には、複数の事業とプロジェクトの集合体だということです。

我が社には、重要で利益が多く世間に定着している事業が複数あり、それらは非常に多くの利潤を生み出しています。そしてありがたいことに、私たちには新たなプロジェクトに投資する機会が数多くあります。それらの機会を利用しているのです。

例えて言うなら、20年前に電飾の看板を発明したら、それがだんだん人気が出て儲かるようになったので、その技術と資産と同等の時間とを生かして、同じようにハンバーガーショップのスタンド、ホットドッグのスタンドと、次々に看板を作るようになった感じです。新しいプロジェクトに投資しているのです。

ロックコンサートをバレエのように宣伝するな

ヘンリー:投資家たちには、どのように説明しているのですか? なぜ他の企業と同じようにしないのかとか、どうして利益が出ないのかとか、訊かれたりしませんか?

ジェフ:ウォーレン・バフェットが素晴らしい格言を残しています。「ロックコンサートをやってもいいし、バレエ公演をしてもいい。ただし、ロックコンサートを、バレエ公演のように広告してはダメだ」。

投資家には様々な人がいます。投資の範囲、やり方、ポートフォリオに対する意見など、それぞれ違います。投資家はみな、ウォール・ストリートの人間を速記者のように使う人種だと思われがちですが、それは一部の人たちに過ぎません。皆それぞれ違うのです。

ですから、アマゾンをどのような会社にしていこうと考えており、どういった事業を行っていくつもりなのかを、はっきりと明確に伝えなければなりません。

1997年にオフショアセンターで私ははっきり言いました。これは大きな賭けになる。失敗ももちろんある。ただその中できっと成功していく事業があると信じている。成長が見込めるものに関しては、長期的な投資をしていく。マークアップの機会を利用していくと。リスクが高いということをはっきりと言いました。そして、そういうやり方を信用してくれる投資家もいるのです。

ですからさっき言ったように、ロックコンサートをしてもいいし、バレエをしてもいいのですが、とにかく何をするのかはっきりさせないといけないということです。そうでないと、見境のない人間だと思われてしまいます。

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Business Insider

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