2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
東大生のノートから学ぶ 天才の思考回路をコピーする方法~「そこまでやるか!?」結果を出すために考え抜かれた驚きの【情報整理・記憶定着・理解定着・進捗管理・勉強法】(全6記事)
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司会者:今日のイベントは『東大生のノートから学ぶ 天才の思考回路をコピーする方法』(日本能率協会マネジメントセンター)の刊行記念としまして、著者の片山湧斗さん、そしてゲストにTBS系ドラマ「日曜劇場『ドラゴン桜』」脚本監修の西岡壱誠さんをお迎えしております。
お二人には、東大生が当たり前にやっている思考整理術やノート術について、たっぷりとお話ししていただきます。それでは、さっそくお二人にお願いします。どうぞよろしくお願いいたします。
片山湧斗氏(以下、片山):よろしくお願いします。
西岡壱誠氏(以下、西岡):よろしくお願いします。紀伊國屋書店をご利用のみなさま、こんばんは。西岡壱誠と申します。
片山:片山湧斗と申します。
西岡:よろしくお願いします。なんでしょうね、この画面(笑)。みなさんに伝わるかどうかわからないですけど、「BOOKS KINOKUNIYA 紀伊國屋書店」って書いてあって、オンラインのバーチャル背景じゃないんですよ。僕、これを見たときに「記者会見だな」って思って。ドラフト会議かな。
片山:そうですね(笑)。
西岡:僕ら、これから謝罪会見でもします? 謝ったほうがいいのかな、なにか悪いことしたかなっていう感じなんですけれど。いやいや、そんなことではなくてですね、今回はこちらの本でございますね。『東大生のノートから学ぶ 天才の思考回路をコピーする方法』を、片山さんが作られたました。よくわからないけど、なぜか今日はおまけで西岡という人間も参加させていただいてます。よろしくお願いします。
片山:よろしくお願いします。
西岡:まず片山さんから自己紹介をしていただいてもよいでしょうか。
片山:あらためて自己紹介させていただきます。こちらの本の著者の片山湧斗と申します。現在、東京大学理科三類の2年生ですね。秋から、問題がなければ医学部に進学することになっています。
この本を執筆するに至った経緯なんですけど、もともと僕自身が東京大学を目指して非常に勉強していました。その中で、ノートのとり方をいろいろ研究していたところもありまして。自分の受験のノウハウで手に入れた知識と、実際に僕が入ってから、他の東大生の方のノートを参考にさせていただいて、「あ、こういうノートのとり方もあるんだ」というものを凝縮して、世間のみなさんに何か還元できたらいいなと思いまして、この本を発売するに至りました。
今日はみなさん、短い間ですがどうぞよろしくお願いいたします。
西岡:よろしくお願いします。僕も軽く自己紹介しておきますと、東京大学4年生の西岡壱誠と申します。片山さんとはいろんなことを一緒にやらせていただいておりまして。『スマホ学園』というYouTubeチャンネルを一緒にやったり、あとは普通にご飯を食べたりですね(笑)。公私ともに仲良くさせていただいてまして。
今回も紀伊國屋でイベントをやると聞いたんで、「なにそれ? 僕も行かせてよ」って言ったら、連れてきてもらったという(笑)。完全にやっかいなオタクみたいになっているんですけど。そういう人間でございますが、片山さんからいろいろと情報を聞き出したいなと思っておりますので、みなさんよろしくお願いします。
片山:よろしくお願いします。
西岡:最初にいろいろ話をしていきたいと思うんですけれど。片山さんはこの本を作るにあたって60冊くらいのノートをバーッと集めて、この本の全体にいろいろなノートが載っている状態になっているんですけれど。片山さんご自身は、「ノート」に対してどんな考え方を持たれているんですか?
片山:そうですね、僕自身、特に小学校や中学校の頃は、実はあまりノートをとっていなかったんですね。
西岡:そうなんですか? 意外。
片山:別に授業のノートをとらなくても、教科書を読めばいいかなくらいで、それなりに成績もとれていたので。ノートの必然性は感じなかったんですけど、やっぱり学年が上がるにつれて内容も難しくなってくるじゃないですか。「授業で聞いたんだけど、あれはなんだったっけ?」って、忘れてしまうことがすごくたくさん出てきたんですね。
西岡:めっちゃわかる。
片山:その時に、「ノートをちゃんととろうかな」って思ったんですけど、やっぱり今までノートのとり方をきちんとやっていなかった分、なかなかうまいノートがとれなかったんですね。ノートはとったけど、情報がごちゃごちゃなってしまって、自分で見返してみてもよくわかんないとか。そこで、勉強方法を勉強するのではなくて、ノートの取り方を勉強したんです。
西岡:どう勉強したんですか?
片山:例えば、英語のノートのとり方はどうとればうまくいくのか、数学のノートもどうとればいいのか、国語のノートもどうとればいいのかって、科目別ですね。他には、英単語を覚えるためにはどういうノートをとればいいのか、英語の長文を勉強するにはどのようにノートをとればいいのか。抽象的に言ってしまうと、「目的に応じたノートのとり方」を考えたんですね。
西岡:どうノートを作ったら一番効果的なんだろう、この目的に合うだろうってことを考えたんですね。すごいですね。それが中学校時代? 高校時代?
片山:中学、高校くらいからですね。
西岡:確かに目的って重要ですよね。目的がないままとってることが非常に多いんじゃないかなと、すごく思っていて。
僕は偏差値が35だった、ただのオタクだったんで言うんですけど。僕の小学校、中学校の時はどんなノートだったかというと、他人に見せても「何を書いているかわからない」って言われるノートだったんです。マジで字が汚い。今もそうなんですけど。
何を書いたのかわかんないし、僕自身も、読み返しても何が書いてあるかわかんない。そういうノートをとっていたんで。正直今の話を「いいな、羨ましいな」って思いながら聞いてたんですけど。
でもやっぱり、そこに目的がないんですよね、だから「英単語を覚えたい」って、そのためのノートになってなかったりしますもんね。
片山:小学校に入った時に、一番最初に学校で教科書とノートが配られて、「ノートをきちんととりましょう」って先生に言われると思うんですね。なんですけど、じゃあどうきちんととればいいのか、そこまで教えてくれる先生ってなかなかいないじゃないですか。
西岡:いないですね。
片山:得意な人は自分なりのノートをとってるんですけど、苦手な人は苦手なまま。結果どうなるかというと、ノートをとらなくなっちゃうんですよね。今までノートをとるのが苦手だった方にも、「こういうノートのとり方があるんだ」っていうアイデアの一助になればいいなと考えて、この本を書いたんですね。
西岡:ありがとうございます。すごく単純に「頭のいい人のノートって、どんなことを書いてるんだろう」と知ることって、非常に勉強になるというか、楽しいというか。自分もちょっと頭がよくなった気になることが、けっこうあるんだろうなと思うんですよね。
ちなみに僕は2浪をしてる人間なんですけど。2浪したタイミングで何をやったかというと、「これ以上は浪数を重ねられない」ということがあったので、頭がいいと思う友だちに「本当に恥を忍んで言うんだけど、ノート見せてくれない?」と言って、めちゃくちゃ聞きまくることをしてました。
「自分のとってるノートって、ぜんぜん違ったんだな」と、すごい差を感じたことがありますね。なのでこの本を作っていただいて、本当にありがとうございますという感じです。
今回、本のなかにも出ている「情報整理」「記憶定着」「理解定着」「進捗管理」というワードがイベントタイトルにもあるんですけれど。1個ずつ話していきますか? おそらく聞いている方々も、そういうことが知りたいんじゃないのかなと思うので。まず「情報整理」。情報、なかなか整理できないですよね。
片山:ある意味、これがノートとることの基本中の基本ですからね。
西岡:そうですね。ノートをとる目的になるのかもしれないですよね。
西岡:情報整理のために、本の中で10個くらいのノートを紹介していたと思うんですけど、「こんなノートがいいよ」とかあったりしますか?
片山:これは僕の本の第1章に相当する内容になってくるんですけど、ノートのとり方のすごく基本的な内容をメインで書いてるんですね。例えば、「余白たっぷりノート」っていう名前をつけているんですけど、「余白をしっかりとりましょう」という。言ってしまえば、当たり前のように思えるようなことなんですね。
西岡:そうですね。
片山:そうなんですけど、この当たり前に思ってることでも、実は意外とできてない方が多いんですね。例えば、内容をたくさん詰め込もうとしすぎちゃって、行間も詰めちゃって、1つのページにグワーッて書いちゃったり。はたまた先ほど西岡さんがおっしゃってたとおり、字が汚くてぐちゃぐちゃして見にくいと。
西岡:耳が痛いわ(笑)。
片山:そういう方には特に見てもらいたいです。この「余白たっぷりノート」、その名前のとおりに、「余白をしっかりとりましょう」っていう話なんですね。余白をたっぷりとることによって、まず見やすくなるんですよ。見やすくなることによって、自分の勉強のモチベーションが上がりますよね。
ノートをとったのに、ごちゃごちゃで見にくいってなったら、自分であとから見返そうって気持ちになかなかならないじゃないですか。
西岡:「僕だな」って感じですね。
片山:まずしっかり余白をとる。これはノートの基本中の基本なので、今までのノートのとり方を振り返ってみて、自分もしっかり余白を活用できてるかなって考えてもらいたい。そう思って、このノートのことを書いたんです。
西岡:余白をとりつつ、余白のところにどんどん新しい情報を入れていくというのも、たぶんあるんだろうなって思いますよね。確か、「メモスペースノート」っていうのもありますよね。
片山:まさに西岡さんがおっしゃられたとおりで、余白をたっぷりとることのメリットが、実はもう1つありまして。あとから追加情報を書けることなんですね。
西岡:けっこう重要ですよね。作って終わりみたいな、「あとから書き足す」という概念がない人が多いと思うんです。でもそんなことはなくて、勉強していけば勉強していくほど、ノートをもう1回見返したいなって思うタイミングが絶対くるんですよね。そのタイミングで余白がない、情報を書き足せないってなると、なんかイラッときますもんね。すごくよくわかるなあ。
僕、英作文の過去問ノートを作ってたんですよ。英作文って、答えが多様じゃないですか。賛成意見の解答は書いたけど、反対意見の解答でいい解答が思い浮かんでなかったのでそのスペースを残してた時に、友だちとか先生とかが「こういう解答がいいよ」みたいに教えてくれて。「あ、いいじゃん」って、どんどん付け足していって。
あと予備校で何か見た時に、「これ、この英作文の問題でも使えるかもしれない」みたいに、新しく追加するようなことをけっこうやっていました。そうすると、楽しくなってくることがすごくあって。片山さんの話をうかがっていて、そういうのも含めて「余白たっぷりノート」はめちゃくちゃいいし、勉強になりつつ、モチベーションも上がるんだろうなって思いましたね。
片山:そうですね。先生の授業を聞いてただ書き写すだけのノートって、正直あまりおもしろくないんですね。プラスアルファで「自分はこういうことを友だちから聞いた」とか「別の参考書でこういうものを見た」って追記していく、書き加えていくことによって、自分オリジナルのノートになるんですね。
勉強ってまさにそういうものだと、僕自身は考えています。誰かから教えてもらうことも非常に大事なんですけど、結局、最終的には自分で考えて、自分で吸収していくものなんですね。
西岡:なるほど。そうですよね、1つの堅い考えだけを書き写すだけじゃなくて、他でも記述されているようなものを書き写していくことも必要だってことですもんね。めちゃくちゃわかるな。
参考書とかでも、同じ記述をしていたとしてもぜんぜん見え方が違うことってけっこうあると思うんですよね。例えば、フランス革命の教科書に書いてる文言がこれで、参考書にはこう書いてあって、こっちの参考書にはまたぜんぜん違うことが書いてあると。
縦と横で考えた時に、フランスの時代のことを考えたらこうだし、逆に同時代で考えたらこうだしみたいに、見え方がぜんぜん変わってくることがけっこうあると思っていて。
1つの情報だけでもかなりいろんな見え方があって、いろんな問われ方があって、いろんな問題が考えられて、いろんな勉強ができる。そう考えながら、1つだけにとどまらないってことが必要なのかなと思いましたね。話が長いな、僕。片山さんの時間を食ってしまって、大変申しわけない。
情報整理はこんな感じですかね。
片山:そうですね。
西岡:ありがとうございます。
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