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Chatwork 山本社長インタビュー(全1記事)

「業績好調だからこそ、社会的責任を」 リモートワーク歴20年のChatwork・山本代表が取り組む、コロナ下の働き方改革

各業界のリーディングカンパニー代表への取材を通じ「コロナウィルスによってもたらされた業界への影響、為すべき構造改革、そしてコロナの“その先”にある希望への道」を探る、本特集。こちらの記事では、Chatwork代表取締役CEO兼CTO山本正喜氏に「リモートワークが推し進められる、コロナ下の働き方」を中心に話を伺う。

ビジネスチャット業界において、ダメージは少ない

――本日は、よろしくお願いいたします。まず最初に、今回の新型コロナウイルスによって、オンラインビジネスツール関連の業界にダメージというものはあるのでしょうか? それとも、少し不謹慎な表現になるかもしれませんが、追い風になっているのでしょうか?

山本正喜氏(以下、山本):よろしくお願いします。我々の業績・事業の環境として、新型コロナウイルス感染症の流行は、大きな追い風となっておりまして。

ご存知のとおり今、多くの企業が在宅勤務になっていらっしゃると思います。ですのでリモートワーク特需という状況から、リモートワークに必要なツールが求められるようになっています。中でもZoomやGoogle Meetといったビデオ会議のシステムもそうですが、ビジネスチャットもリモートワークには必須だということでユーザの登録数や問い合わせが急激に増えていて、事業に関してはもう完全な追い風です。

――では、ダメージみたいなものはほぼない?

山本:業績でいうと、ほぼないかな? というところですね。

――御社は2011年の3月にサービスを開始されましたが。当初、こんなにリモートでの仕事が当たり前の環境になるという、予想はされてましたか?

山本:予想できた人はいないんじゃないですかね(笑)。ちょっと特殊だと思います。新型コロナウイルスという歴史に残るような感染症が出て、外に出られないようになるというのは。

我々がビジネスチャットを作った2011年時点では、世界でもかなりファーストプレイヤーだったかなと思うんですけれども。そのときはオフィスの拠点間、例えば東京とか大阪とか、グローバルに拠点があるようなところでも、時間と場所がズレても働けるような環境、あとは在宅と職場を組み合わせながら働けるような環境の実現を目指してビジネスチャットを作った、というのが背景ですので。いまみたいな「すべて在宅でのリモートワーク」を想定して作ったツールではないですね(笑)。

ソロワーク・リモートワークのメンタル対策

――ここ最近の在宅勤務において、お子さんがいらっしゃる家庭だと家に居づらいとか。あと逆に、1人でずっとやってると「ソロワークうつ」になるみたいな話も聞かれます。

山本:そうですね、はい。

――それに対して業界で「こんな対策が打てるんじゃないか」といったものは、あったりしますでしょうか?

山本:業界でというのは、どうかわからないんですけれども。やはり家にずっといてメンタルが不安定になったり、孤独を感じたりっていうことは、当社でもあってですね。そういった状況が起きると予想をしていたので、その辺りは人事と経営陣で「災害対策本部」を作りました。そこと連携しながら、アンケートや個別のメンタリングをやりながら、ケアをしています。「ちょっと調子が悪いな」というところには、重点的にケアをするような仕組みを動かしている状態ですね。

あと孤独を解消するという意味では、ビジネスチャット上にいろんな会話があることも、もちろん必要なんですけど、やはり顔を見て話すの機会を作らないと、人ってなかなかメンタルのコンディションが安定しなかったりするので、ランチの時間には人事が主催して、オンラインランチ会を毎日開催しています。

――それはおもしろそうですね!

山本:そういった取り組みは意図的にやらないと。今までだと、オフィスで自然発生的に行われていた雑談とか飲み会みたいなものが、できなくなっちゃったので。意図的に、会社として「こういう交流の仕方ってあるんだよ」というのを仕掛けていかないといけないなと思って、模索をしていますね。

――過去のインタビューで「社員みんながChatworkだけを使ってるわけじゃなくて、社内での雑談が頻繁に行われる会社なんです」と山本社長がおっしゃっているのを拝見しましたが、まさにそういうことですよね。

山本:そうですね。Chatworkでの会話が一番多いといえば多いんですけど、我々はずっと「コミュニケーションの使い分け」と言っていて、「すべてをチャットで済ませるわけではなく、TPOに合わせて使い分ける」ということを心がけています。

例えば社内では電話は、もう本当に緊急で重要な連絡のみしかかけないというルールにしているので、ほとんどかかってこない。でもメールに関しては、一切使ってないかといえば、そうではなくて。社外の人とやりとりする際に、1~2回で済む不特定多数のやり取りには、メールが向いてるんですよね。アドレスを知っているだけでやり取りができるので。例えばカスタマーサポートみたいな話とか。あとは交流会で知り合って名刺交換して、1~2回の社交辞令的なあいさつをするとか。

ただ、知ってる人と2~3回以上のやり取りをするというケースは、圧倒的にチャットのほうが便利になるので、社内ではチャットを使いましょうというルールにしています。

では、それ以外の対面のコミュニケーションはどういうときに使うかというと「エモーショナルな、感情的なコミュニケーションをする場面」と「クリエイティブで、創造的な仕事をする場面」。その2つにおいては対面のコミュニケーションを使いましょう、ということを推奨しています。

例えばメンタルのコンディションが悪いときは、対面で1on1をして「最近どう?」みたいな話をします。チャットで「最近どう?」「大丈夫です」というやり取りがあっても、実はぜんぜん大丈夫じゃなかったりとかするじゃないですか(笑)。

――(笑)。

山本:やっぱり顔色を見たりとか、声色とか、ボディランゲージといったところで伝わる情報ってすごく多いのでエモーショナルなトピックはなるべく対面でやりましょう、と。

あとはブレインストーミングしたり企画会議したり合宿したり、クリエイティブな発想が必要なときも、チャットだと情報が落ちちゃうので、やっぱり対面で集まったほうがいいだろうと思ってます。

ビジネスチャットには「慣れ」が不可欠

――今、社会全体が在宅勤務を推奨していますが、世の中には今までオンラインのコミュニケーションツールをまったく使っていなかった企業もあると思います。そういった企業からの問い合わせなどから浮き彫りになった、新たな問題点などはあったりしますか?

山本:まずビデオ会議だと、最初の機器の設定で躓きますよね(笑)。カメラ、マイクってどれがいいんだとか。そこから始まって、徐々にいろんな「慣れ」が出てくるかなと思いますね。

「周囲の声が聞こえるから自分が話さない時はミュートにしたほうがいい」みたいな話とか。ビデオ会議の通話の仕方って、リアルの“間”とはちょっと違うので。ただビデオ会議は対面の会議と近いといえば近いので、そこまで問題ないかなと思うんですが。

それで、簡単なようで実は難しいのが、ビジネスチャットかなと思います。みなさんプライベートではチャットを日常的に使っているので、使い方がわからないということはあまりないんですけれども。その中のコミュニケーションの仕方において気を付けなければいけないのが、例えば「チャットだと冷たく見えちゃう問題」というのがあってですね。

――はい、はい。

山本:例えば仕事上のチャットで「了解」ってただ2文字が来ると「なんか怒ってんのかな……?」って思うじゃないですか(笑)。

――なりますね(笑)。

山本:でも送ったほうはぜんぜん怒ってない(笑)。対面だと「了解!!」と言ってるんですけど、文字だと「了解」みたいに冷たく見えると。そこの温度差に慣れないと気づかないんですよね。漢字2文字の返信だけでは冷たく見えるって。

そうすると、対面だとぜんぜん問題なかったような人間関係において、ちょっとカチンときたまま、感じ悪いコミュニケーションに発展していったりとかもあるので、意図的にテキストに感情を込めるというスキルがいるんですよね。

これはメールと違うところですよね。メールだと、わりとお堅い文章の書き方がビジネスマナーとして浸透している部分があるんですけど、一方でチャットってかなり口語に近いわりに、テキストのみにしちゃうと感情がだいぶ欠落しちゃうので、けっこう冷たく見えてしまう。だからなるべく絵文字を使ったりとか、長く伸ばす棒で感情表現する必要が出てきます。「了解です〜」みたいな(笑)。

――(笑)。

山本:そういうことをやらないと、コミュニケーションが円滑にならない。なのでチャットの会話のリテラシーというか、コミュニケーションの技術に一定の習熟は必要かな?と思いますね。

――確かに。チャットというツール自体の雰囲気を理解せずにいきなり使うのは、なかなか問題が生まれそうですね。

山本:一定の空気感があると「こんなノリで使えばいいんだな」ってすぐわかったりするんですよね。ある程度社内にそういう空気があると、後から入ってくる人はすぐに馴染みやすいと思うんですけど。

一番ダメなパターンが、チャットで怒っちゃうやつですね。例えばチャットで、ちょっと雑談ぽい流れになってワイワイしてたら「ちゃんと仕事しろ!」「仕事は遊びじゃないんだぞ」とか言う人がいると、もうドン引きですよね(笑)。

――「しーん……」ってなりますよね、本当に(笑)。

山本:そうそう、一回それをやるとすごい硬い空気になっちゃって。でも、チャットのコミュニケーションに慣れてない方は、なんか遊んでるように見えちゃうことはあると思います。じゃあ今までのオフィスだったらどうだったかというと、そういうコミュニケーションって実は個々人の雑談の中で成り立ってたんですよね。

それがチャットになると、文字になって可視化されちゃうので、上司が気になっちゃう。

――見えるし、残ってしまう。

山本:そうそう。そこは上司の方とかもある程度許容するというか、見て見ぬふりをするじゃないですけど(笑)。そういったものがコミュニケーションの潤滑油としても必要なんです。

そういう意味では、コミュニケーションツールが変わるって、文化が変わるということなんですよ。ツールとしては非常にシンプルでわかりやすくて、誰でも使えるんですけれども、それを使って、どのように自分のフィーリングを相手に伝えられるようにするかというのは、一定の習熟が必要。それがチャットという、新しいコミュニケーションツールかなと思いますね。

電話、FAX、メールからビジネスチャットへの移行

――ツールとしてのビジネスチャットのライバルって、メールなんでしょうか?

山本:そうですね、大きな競合というか。コミュニケーションの変遷が電話、FAX、メールときて、そこからチャットになってきて。日本におけるビジネスチャットの浸透率って、だいたい二十数パーセントと言われていてですね。8割ぐらいは、まだチャットになっていないんですよね。

ではそこでは何でコミュニケーションが行われてるかというと、やっぱりメールと電話とFAX。そこが一番大きな競合というか、切り替える元ですよね。

――電話、メールからチャットへの移行の決め手って、あったりするんでしょうか?

山本:そもそも「チャットで仕事する」という文化にまったく触れたことがない人たちは、メールとか電話とか内線を使っての働き方が、まったく不便だと思ってないんですよね。

そういう意味だとメールがない時代、電話・FAXで仕事をしてた人たちも、メールを知らなかったらそれが不便と思わないんですよね。「電話って便利だなぁ」ってなってたはずで。で、そこにメールが来て、ワークスタイルが劇的に変わったと思うんですけど。

そこから「じゃあメールがない時代に戻ってください」と言っても、もう戻れないと思うんですよね。そういう意味ではメールと同様、ビジネスチャットも「使ってみないとわからないけど、使うと戻れない」という性質のツールです。使う一歩目の踏み出し方が大事になります。

今までのビジネスチャット業界って「知ってる人だけが使って、知らない人はまったく欲しいとも思わない」っていう(笑)。それがビジネスチャットのマーケットだったんです。

――良さがわからないから、使ったことがないから。

山本:良さがわからないというか、不便と思ってないんですよね。

――メールで別にいいじゃないか、という。

山本:そうそう。「メールの何が不便なの?」という状況だったんです。でも今回の新型コロナウイルスの流行によって在宅勤務が当たり前になったときに、途端に不便さが出てくるんですよね。電話、FAX、メールとビデオ会議のシステムだけだと、その間に落ちるコミュニケーションがぜんぜん拾えない。

そこで初めて「他社はどうやってんの?」って、みんな周りをキョロキョロしだすわけなんです。そうなったときに、リモートワークをうまくやっている事例、中でもビジネスチャットを使ってる事例は非常に多いんですよね。「ビジネスチャットっていうのをみんな使ってるんだな」と知るわけです。

在宅勤務を強制されて初めて不便さがわかるっていうか、不便さが顕在化されたのが今なのかなという気がするので。そういう意味で、ビジネスチャットに対しての注目度が大きく高まったのかな、というのは感じますね。

Chatworkの在宅勤務を充実させる支援制度

――では社内についてお伺いできたらと思います。御社は今、基本的には原則出社禁にされていますが(注:取材は東京の緊急事態宣言が解除される以前の5月に行いました)、他に新型コロナウイルス対策の新しい制度みたいなものはありますでしょうか?

山本:大きいポイントですと「非常時の特別手当」として、月額4,000円を支給するというのを3月くらいからやっています。

在宅勤務によって電気代や水道光熱費が上がるとか、マスクを買ったりとか、メンタルの負荷が上がるとか。そういうところに対してのケアをしようということで、ベースの手当を出す制度を早々にやっています。

あとは、在宅勤務の環境整備というところで、「一歩先の働き方支援制度」という名前の制度を導入しました。在宅勤務の環境を整えるために必要な物品購入を1製品あたり半額補助、年間15万円までを会社が補助する制度です。

例えば「3万円のモニターを買います」となったら「1万5千円が会社から出る」という仕組み。1回あたり5万円の上限があるんですが、これが強力なのは「一歩先の働き方ができる」ということであれば、何でも買えるんです。

――それはすごい!

山本:マウス、キーボードとか、働く環境を整えますという名目が立つものなら、何でも買えてしまうのですごい勢いでお買い物が始まりました(笑)。そのほかの新型コロナウイルス対策の取り組みとしては、会社でマスクを6,000枚購入しました。

――すごい枚数ですね。

山本:全員の家に50枚の医療用マスクを支給しています。それと、オンラインランチ会・オンライン飲み会みたいなものは、会社経費で支援をしたり。

――さきほどの「一歩先の働き方支援制度」もそうですが、そういった制度で椅子とかを揃える方がいらっしゃるということは、新型コロナウイルスがある程度収束しても、御社では在宅勤務が続くんでしょうか?

山本:「新型コロナウイルスの完全収束はワクチンができるまで」と考えると、下手すれば1〜3年はかかるかなと思っています。そのワクチンができて、今の季節性インフルエンザくらいの扱いになるまでは、基本的には在宅勤務がメインになると思っています。

ただ新型コロナウイルスが完全収束した後は、僕らとしては、やはりオフラインでのコミュニケーションを非常に大事にしている会社ですし、それが必要だと思っていますので、オフィス出社推奨に戻ると思います。

一方で在宅勤務も「必要に応じて、出社と組み合わせられるようにしましょう」というところが原則としてあって。今は在宅勤務でも生産性が高い人もいらっしゃいますし、実際そういう会社もあると思うんですけど、僕らって、2000年の創業時から「リモートワークが当たり前」の会社なんですよね。

Chatworkを提供開始する以前から、WindowsメッセンジャーとかSkypeを使いながら、ずっとチャットを仕事で使ってきました。いつでも在宅勤務できる体制を整えてきたので、リモートワークを20年くらいやってきているんですよね。その経験から考えると昨今の世の中の風潮として「リモートワークでいいから、オフィスいらないよね」という感じになってきていますけど、結局これは揺り戻すと思うんですね。

「やはりオフィスいるよね」みたいな。一時期リモートワークが流行ったときも、アメリカのIT企業が全面的にリモートワークに振り切りましたが、その後在宅勤務を禁止にしているんです。

――そうなんですね。

山本:在宅勤務だと生産性が落ちるんですよ。オフィスって働くための環境にできているので、生産性が高いんです。必要な備品が全部あって、声をかければすぐに誰かと仕事の話ができるような環境があるというのは、絶対生産性が高いに決まっているんですよね。

家というのは、働くための環境ではなくて、くつろぐため、生活するためにできているので、そりゃあ生産性が高いわけなくて。在宅でも仕事ができる人というのは「自宅筋トレができる人」ですね。

――ああ、誰も見ていないけど、1人でひたすらにこう......。

山本:ダンベル買って、ひたすらやるのと同じです。「自宅で筋トレするぞ」といっても、三日坊主になるじゃないですか、みんな(笑)。ストイックに筋トレできる人は、在宅勤務の適正も高いと思いますけど、ほとんどの人はそうではないので、仕事をするときはオフィスに行ったほうが、生産性は絶対高いんですよね。

ただ、天気が悪かろうが子どもが熱出そうが、なにがなんでもオフィスに来なきゃいけないかというとそうではなくて。コンディションがどうこうという時には、それは在宅勤務を組み合わせるとすごく働く環境が良くなる。結果的に生産性が上がる場合は、オフィス出社と在宅勤務を適宜組み合わせたらいいかなと思っていて。週5フルでオフィス出社する環境から、例えば週1日は在宅勤務にするとか。一定の組み合わせの中で、ハイブリッドになっていくかなと思います。

この新型コロナウイルスの収束後で言うと、オフィス出社をメインにはしながらも、リモートワーク、在宅勤務を組み合わせるような働き方になってくるんじゃないかなと。我々自身がそういうふうに修練していったので、そうなってくるんじゃないかなと思います。

――20年の御社の歴史が物語っている、と。

山本:「やはりオフィスいるよね」と自分でも思います。別に在宅勤務でも平気ですし、仕事はできるんですけど。やはりオフィスにいたほうが対面で会議したりとか、ちょっと声かけたりとか、すごく生産的ですよね。そういうところがあるので。

オンラインでの採用面接の難しさ

――ありがとうございます。では話は変わって、採用についてお伺いできたらなと思って。オンラインで採用面接を実施されていると思うんですけど、いかがですか?

山本:面接で言うと、正直、キツいですよね。我々もリモートでの面接は東京・大阪間でこれまでにもあったりするので、現在もやってはいるんですけど。面接ってパーソナリティを深く理解しなければいけなかったりするので、圧倒的に対面のほうがいいです。

いまは対面でできないからビデオ会議をするんですけれども、やりにくいなと思いますね。相手の人となりとか、我々の人となりが伝わるかというところが、対面に比べてかなり落ちているなというのが実感としてあります。

――なるほど。

山本:ただもちろん、負荷は減っていると思いますけどね。移動コストは減ってはいますけど、採用ってコストをかけるべきだと思っているので。本当に結婚に近い話ですから。「結婚をオンラインで決めますか?」というと、そうではないですよね(笑)。

――それは確かに(笑)。

山本:あと採用環境の話だと、僕らにとってはだいぶいいですね。やはり新型コロナウイルスの流行下において「ビジネスチャットって伸びるよね」というところが、誰の目から見ても明らかなので。そういった分野に関わりたいと思っていただける方が増えるので、エントリーの量、質ともに上がっているというところはあります。

ダメージが少ないからこその社会的責任

――では最後に、業界で働く人達へのメッセージをいただけますか?

山本:B2B SaaSのサービスを作っている僕らというのは、こういう環境下でも事業インパクトが少なかったり、むしろ追い風というところが多いと思うんです。けどそれって、ただ「ラッキー」というだけじゃなくて、社会に必要とされているから追い風というところであって、社会的責任も大きいんですよね。

飲食店とか観光業とかはダメージすごく大きいですけど、そういう企業があるから社会は回っているわけで。そこが苦しい間というのは、調子のいい僕らが、それらをしっかりと支えてあげたり、社会的ダメージができる限り少なくなるようにすることは社会的責任なのかなと思っています。

そういう意味では、ただ「追い風で良かったね」というだけじゃなくて、もっといろんな人たちを助けるという使命感を持って、本気で取り組んでいかなきゃいけないんと考えています。

我々の業界は、ビジネスチャットだけだともちろん業務は完結しないし、いろんなアプリケーションがあってこそ業務が回っていくので、一緒にタッグを組んで、社会全体が新型コロナウイルスの痛みをできるかぎり少なくやっていけるように、進めていければなと思っています。

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