組織を変えていくときに待っている罠と乗り越え方

大槻幸夫氏(以下、大槻):みなさん、こんにちは。サイボウズの大槻と申します。ありがとうございます。

こちらのセッションは、「働き方改革と『天才、秀才、凡人』の関係性とは?」ということで、『天才を殺す凡人』を書かれた北野唯我さんをお招きしています。「組織を変えていくってどういうところに罠があるんだろう、どう乗り越えていけばいいの?」というお話を伺っていければと思います。

私は、サイボウズという会社を知っていただく企業広報の部署、コーポレートブランディング部でマネージャーをしている大槻と申します。よろしくお願いいたします。

(会場拍手)

さっそくなんですけれども、今日はどういうお話を北野さんとしようかなと、ずっと悩んでいたんですが、きっと、ここには北野さんのことをすごく好きな方々が集まってらっしゃるんじゃないかなと思ったんですね。

ちなみに「北野さんの本を読んだよ」「読んだことあるよ」という方はどれくらいいらっしゃいますか? いらっしゃいますね。ありがとうございます。

なので、今日は私がお聞きするというよりも、みなさんからご質問をいただきたいなと思います。

北野さんに、働き方の部分や、職場での人間関係について教えてほしいというものがもしありましたら、Twitterでハッシュタグ、「#cybozudays」。こちらをつけてつぶやいていただければと思います。

このセッションの後半で質問をピックアップして、北野さんにご回答いただく時間を設けたいと思いますので、聞いている中で思いついた質問があれば、ぜひTwitterでどしどし投稿していただければと思います。

人は変わりたくないのではなく、変えられたくないもの

今回は、働き方改革というテーマを北野さんにぶつけてみたい、ということで作ったセッションです。みなさん、どうですか? この話題が出てもう5年ぐらいたちますけれども、みなさんの会社では、働き方改革がどれぐらい進んでいらっしゃいますか? 

いろいろな仕組みを取り入れたり、制度を取り入れたりされると思うんですけれども、「なかなか進まないよ」と。「やっぱり経営層の理解が伴わなくて」とか、「売り上げ目標が変わらないのに残業削減、無茶ぶりだよ」ということがあると思うんですね。でも、徐々に変化の兆しが見えているかなと思うんです。

例えば、最近また台風が来ました。この前も台風19号が来て、首都圏は大きなダメージを受けたわけですけれども、やっぱり変化の兆しがあるなと思うんですよね。

今までの昭和と違って、計画運休ですよね。すごい台風が来るとわかったら、電車が止まっちゃう。昔と違いますよね。これに対して、もちろん私たちも「そうだよね」と思える時代になってきたなと思うんです。なかなか進まない働き方改革ですけれども、徐々に世の中は変わっているなと思うんですね。

サイボウズでは、働き方改革は3つの要素が大事だよとお話ししています。人事制度。それとツール。リモートワークしようと思ったら、ITがないとできない。この2つは目に見えてわかりやすいので、みなさんも取り組まれるんですけれども、肝心なのはこの3つ目。風土です。

子どもを迎えに行くために早退するお母さんの背中に舌打ちするような職場では、働き方改革が根付かないと思うんですよね。この風土って、どうしたらいいんでしょうか。

これは日々職場で交わされる会話だったり、それが集まっての人間関係になってくるのかなと思うんです。職場での人間関係が変わっていかないと、働き方は変えられないんじゃないかと。

MIT(マサチューセッツ工科大学)のピーター・センゲ先生も言っています。「人は変わりたくないのではない。変えられたくないのだ」と。働き方改革だよ、政府が言っているから、という理由で押しつけられても、なかなか変われないんですね。

僕も来年はアラフィフなので、40歳を過ぎてくると、人から言われて自分を変えることはなかなか難しいなと思うわけですよね。やっぱり、この辺に働き方改革の本質があるなと思うんです。

個人から「法人」になった途端、人間らしい意思決定ができなくなる

この人間関係について、誰にお話を聞けばいいかと思ったときに、北野さんだと。もう2冊本を出されていますけれども、特にこの『天才を殺す凡人』ですね。タイトルがすごく刺激的なんですけど、中身にものすごく学びがある本です。

職場での人間関係、働き方改革にかかわらず、いろんなところでうまくいかない。「なぜ上司は話を聞いてくれないんだろう」「なぜ部下はわかってくれないんだろう」。そこをひもとくヒントが詰まった本なんです。

今日は、こちらの本を書かれた職場の人間関係のプロである北野さんにご登壇いただいて、深くお話を伺ってまいりたいと思います。大きな拍手でお迎えください。北野さん、どうぞ。

(会場拍手)

北野唯我氏(以下、北野):こんにちは、北野唯我と申します。よろしくお願いします。

大槻:北野さん、よろしくお願いします。今日は、そんな経緯でお話をさせていただければと思うんですが、ちょっと座りましょうか。

北野:すみません。ありがとうございます。

大槻:このサイボウズのイベントのテーマが、「モンスターへの挑戦状」と。何かを勝手にモンスターだと思い込んでいないかと。「上司を話を聞いてくれない」というのも1つの思い込みだと思うんですけれども。

ざっくりした質問なんですが、このテーマを見て、いかが思われますか? 

北野:いや、僕は共感しました。モンスターって、やっぱり青野(慶久)さんが最初におっしゃっていた、『会社というモンスター(が僕たちを不幸にしているのかもしれない。)』という(本に書かれていた)ところから来ていると思うんですが。

会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。

確かに僕自身がずっと本などで表現しているのって、個人で見たときに、一人ひとりには血が通っているし、人間として生きているんだけど、それが法人という単位になった途端に、人間らしい意思決定ができなくなるというもの。

僕はこれまで、その理由は何なのかということに名前をつけて、その処方箋を提示してきたつもりであるし、たぶんこれからもずっとやり続けたいと思っているテーマなので、それをモンスターというふうに表現もできるのかなと思いました。

大槻:なるほど。今年1月に出された本(『天才を殺す凡人』)、10万部ですか。

北野:そうですね。今、ちょうど10万部ですね。

大槻:すごいですよね。

北野:いやいや。

組織の中で「天才・秀才・凡人」の殺し合いが起きている

大槻:ここまでの反響は想像されていました? 

北野:そうですね。最初は2万部ぐらい売れたらうれしいかなと思っていたんですけど、でもすごく売れて、やっぱりみんな悩んでるんだなと思いました。

僕は、新卒ですごく大きな、売り上げ1兆円のグループの経営企画と経理財務で働かせてもらっていたんですが、そのときに、みんなイノベーションとか新規事業を作りたいと思っていました。当時経理財務で働いていたんですけど、「やっぱりどう考えても、このままこのKPIをおいたら新規事業なんて作れるわけないな」と思うことがあって。

この『天才を殺す凡人』という本を書くときに、そのときの体験をすごく活かしていたりするので、10万部売れたということは、やっぱりスタートアップだけじゃなくて、大きな会社でも、こういう才能が殺されてしまうと思って、なんとかしたいと思っている人が多いんじゃないかな、と思いましたね。

大槻:本当ですよね。特に日本企業はウェットな人間関係の中で、こういう問題が多いですよね。

北野:これは、ちょうど海外で、海外のイノベーションなどを研究している人としゃべったときに、この『天才を殺す凡人』という本を読んでくださって。

『天才を殺す凡人』を読んでない方もいらっしゃると思うので(簡単にご紹介すると)、創造性を大事にする人と、再現性を大事にする人、共感性を大事にする人という3種類の人がいて。その3種類の人たちが誰の中にもいるんだけど、企業の中でも殺し合ってしまうことがあるというのを、人間のメカニズムとして描いているんですが。

これが、この本の中でよく切り取られるところなんですけど、いわゆる天才肌の人は、普通の人というか共感性を大事にする人に対して、本当は理解してほしいという気持ちを持っているんだけど、(普通の人は)理解できないから(天才を)排斥するみたいな。

例えば僕たちのケースであれば、大きな会社の中に、めちゃくちゃ正しいことを言うし、鋭いことを言って、本当に会社のことを思っている人っていらっしゃると思うんですよ。

でも、そういう人って、意見の場とかで、ちょっと空気を読めなかったりするので、ばっと言っちゃって、裏側ですごい陰口をたたかれたりするじゃないですか。だけど、会社の経営者としては、本当に厳しいことや正しいことを言ってくれる人って、実はとても大事な存在だったりしますよね。

大槻:大事ですよね。

人間関係における2種類の大前提

北野:そういうことを書いていたんですけれども、これをアメリカでイノベーションをやっている人に見せたら、「北野さん、これは日本だけですよ」と言われて。「アメリカだと間違いなく、この凡人と言われる人たちは、秀才に対してはまったく興味がありません」という。

大槻:へー! 

北野:「むしろ、天才に対してはリスペクトがありますよ」とおっしゃっていて。だから、これはある意味、日本特有なのかなと。日本というか、アジア特有なのかなとは思いましたね。

大槻:ちょっと格差社会的なものも入っているんですかね。あんまりここに興味がないというか、断絶があるというか。日本ってけっこう総中流社会ということで、この辺はちょっとぼんやりとまとまって見えてしまって。

北野:サイボウズって、世の中のイメージで言うと、わりと天才肌というか、みんなのびのび働いているイメージがあると思うんですけど、この構図ってあるんですか? 

大槻:いや、あります。あると思いますね。ただ、ちょっと言葉が強くて(笑)。

北野:確かに。

大槻:天才と凡人って。「凡人がいます」とはなかなか言えないんですけれども(笑)。たぶん、このフレームワークはすごいなと。みなさんは、こんな見方で自分の職場を見たことがありますか、ということですよね。

創造性を大事にされる方。再現性を大事にされる方。共感性。みんながいいと言っているかどうかを気にする。確かにこのフレームワークで、自分たちのチームや会社を見てみたら、それだけで新たな気づきが生まれそうな気がするんですけど、どうですか? 

北野:そうですね。人間関係の大前提って、おそらく前提を2種類のうちのどちらに置くかだと思っていて。パターンAと言われるのは、自分と相手は基本的に同じであるというか。同じ方法がベストだし、同じ方法が一番成果を出しやすいという前提におくタイプ。

それともパターンBは、自分と他人は基本的には絶対に違うと。違う中でどうやって寄り添える関係になれればいいのかという。

これってけっこう宗教ぐらい、要は原典ぐらいぜんぜん違うものだと思っていて。僕はよくこういう講演で、200人ぐらいの経営者の方などにプレゼンをさせていただくんですけれども、やっぱり仕事ができる人のほうが、基本的に「自分と他人は違う」という前提に置かずにマネジメントをしてしまって失敗することは絶対あると思うんですよ。

大槻:なるほど。ありますよね。

「自分と相手は根本的に違う」という前提

北野:大槻さんもありませんでした? 

大槻:まあ、それはありますよね。30代の男性あるあるじゃないですか? マネージャーになりたての頃に、自分が成果を出してきてリーダーになったんだから、「僕のやり方でぜひ」ということはありますよね。

北野:ありますよね。失敗しました? 

大槻:失敗しましたよね。

北野:去年このCybozuDaysで、青野さんともセッションさせていただいたんですけれども、サイボウズさんは昔はすごいブラック企業だったと。だけど、それがV字回復されたという感じで。やっぱり青野さんのインタビューなどを全部読んでいても、昔は「自分がワーカホリックだから、全員ワーカホリックであるべきだ」ということをめちゃくちゃ押しつけて、めちゃくちゃ反発があって。

大槻:(笑)。

北野:なんだかぜんぜんうまくいかない、みたいな。

大槻:そうですね(笑)。

北野:それってやっぱり、さっき言ったパターンAの(自分と相手は基本的に同じだという)考え方。

大槻:確かに。

北野:僕が現場の方や若い人に言っていることがあって。例えば、若い人は「上司がこうやってくれない」とか「上司が理解してくれない」と言いますけど、大前提として、あきらかに他人と自分は根本的に絶対違うものだし、自分の方法が相手にとってベストではないという前提に立つかどうかによって、職場が本質的に優しいものになり得るかがぜんぜん違うと思うんですよ。

大槻:確かに。同じという前提に立つと、なにか部下が仕事をしてくれても当たり前になっちゃうし、違うという前提に立ったら、「やってくれたんだ、ありがとう」と、自然と言葉が出るような感覚ですよね。

日本の職場で従業員が一番満足していないこと

北野:そうですね。結局、日本の職場の課題の1つは、相手に対する期待値が高すぎることが問題で。オープンワークさん(「Vorkers(現・OpenWork)」)という、800万人ぐらいの従業員のデータを集めている会社がありまして。

そのデータが相当な量で、たぶん日本で一番あると思うんですけど、11月28日に、これをデータ分析してまとめた新しい本が出るんですけど。

OPENNESS(オープネス) 職場の「空気」が結果を決める

それが、すごくおもしろくって。日本の職場の中で、従業員が一番満足していない項目ってなんだと思います? 例えばわかりやすく言うと、待遇とかそういうものなんですけど。

大槻:はい。ちょっと画面を出しましょうか。これ、オープンワークさんの(データで分析した)、サイボウズ。まさに、ここのレーダーチャートですよね。

北野:そう、そう。

大槻:ここにいろいろある。

北野:日本の職場で、従業員がぶっちぎりで満足していない項目が1つだけあるんですね。この流れなので、たぶん待遇じゃないということはわかると思うんですけど、それが何かというと、人材の長期育成なんですね。人材の長期育成で、日本の職場で満足しているのは、0.4パーセントしかいないんですよ。

大槻:そんなにですか!? 

北野:0.4パーセントで、しかもその0.4パーセントに入っているのって、トヨタさんだったりするんですよ。「ト、トヨタか~……」みたいな感じじゃないですか。「ちょっと真似するの難しすぎるよ」みたいな。

長期的なキャリア形成は自分で設計するしかない

北野:一方で違う調査を見ると、経営者に「御社の経営課題はなんですか?」というアンケートを経年でとったら、10年間ずっと常にトップ3に入っている項目があって。それが「人材の採用と育成」なんですよね。

つまり、お互いのコミュニケーションや期待値が、あきらかに不一致しちゃっているんですよ。0.4パーセントがどういうことかと言うと、端的に言うのであれば、働く人がみんな「会社に期待しすぎ」ということなんですね。

大槻:なるほど。

北野:僕もそうだったからわかるんですけど、例えば「うちの会社はもっと人に対して投資するべきだ」とか、「長期的に人材育成をすべきだ」と言う20代くらいの若い人、いません?

大槻:います、います。

北野:いらっしゃいますよね。だから、その本の中で言っているんですけど、「ごめんなさい、そのような会社はこの世には存在していません」と。

大槻:(笑)。

北野:つまりこれは、本質的な自分のキャリアというか、自分の長期的な育成は、やっぱり自分自身が設計しないといけないということなんですよね。

大槻:なるほど。

北野:これは、要は期待値がずれちゃっているということだと思うんですよ。

大槻:確かに。日本人は会社に期待しすぎだと。

北野:そうです。大槻さんはないですか? 逆に、上司が部下に期待しすぎているところもあると思うんですけど。

大槻:ああ、確かに若いころは特にありますね。やっぱりありますよね。会社の全体像が見えないので、戦略的な部分も含めてですけれども、「なんでこれをしてくれないんだろう」とか。不満というのは溜まりがちですよね。

北野:そうですよね。

大槻:それって、コミュニケーションが少ないからとかいうところなんですか? 

北野:これは、なぜ長期の人材が……しゃべりまくってますけど、大丈夫ですか? 

大槻:はい。大丈夫です。

高すぎる期待値は、世の中の不幸の総量を増やしている

北野:なぜ人材の長期育成が低いかと言うと、やはり家族と比較しちゃっているからだと思うんです。

大槻:家族。

北野:家族ってとても長期的な視点で育成してくれますよね。それが1つ。あともう1つは、人材の長期育成は、客観的な指標がないことが一番でかいんですよね。

待遇の満足度では、人材の長期育成より満足している会社は多いんですよ。例えば、年収で1,500万とか2,000万もらっていたら、普通に考えて高いじゃないですか。だから満足するんですけど。人材の長期育成は客観的な指標がないので、みんな無駄に期待しちゃっているんですね。

大槻:ないですね。理想が高い。

北野:そうそう。期待値が高いことは、世の中の不幸の総量を増やしているということなので。昔、結婚のツイートがTwitterでバズってて、「そうだな」と思ったんですけど。「結婚する前はお正月にパートナーの家に行ったら、『来てくれてありがとう』『家事も手伝ってくれてありがとう』と言われていたけど、結婚したらその年からいきなり『なんでもっと家事をしないの?』とか言われた」みたいな。

実態は変わらないんだけど、相手に対する期待値が上がったことによって、その差分が不満になったということですよね。

大槻:(笑)。なるほど。

北野:だから、実はその期待値をコントロールすることが重要で。なぜ日本の職場が期待値が高すぎるのかと言うと、それはやっぱり入社するタイミングや人事制度において、「あなたがやるべきことが何で、あなたに期待していることが何なのか」というのを、ぼやっとしたまま入社しちゃっていることもあるなと思いますね。

大槻:なるほど。ぼやっとしてますね。欧米と違って、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)がないですから。

北野:そういうところは、やっぱりちょっと人々を不幸せにしてしまっている面はあるのかなと思いますね。

異なる価値観を持つ人と、うまくコミュニケーションを取る方法

大槻:なるほど。みなさんの会社ではどうですか? 期待値が高すぎるんじゃないですか、という1つの視点で、なにか見えてくる問題がいろいろありそうですね。

北野:いろいろありますよね。

大槻:(そもそも期待値について)話していないという。

北野:だから、『天才を殺す凡人』も結局は、自分と違うタイプや違う価値観を持っている人がいるという前提に立てば、その期待値はたぶん適切なものになりますよね。例えば、あきらかに創造性を大事にしている人って、「数字とかKPIってマジでどうでもいい」とか思っている人っていると思うんですけど。

大槻:どうでもいい(笑)。確かに思われている。

北野:いらっしゃいますよね。一方で再現性というかロジックを大事にする人もいますし。それを調整するのがすごく大事なのかなと思っていますね。

大槻:じゃあ、たぶんボリュームで言ったら、やっぱり凡人が一番多いと思うんですけれども。凡人が会社で働き方改革をやっていきたい、でも上司が秀才だったりしたときには、どういうコミュニケーションをしていくといいんでしょうか。

北野:それは本の中で書いているんですけど、主語を変えることが一番重要です。いわゆる再現性を大事にする人と、凡人というか普通の人は、基本的にはやっぱり主語が違う。普通の人は主語が「私」ですけれども、再現性というロジックを大事にする人は、主語が「組織」とか「ルール」なので。

例えばコミュニケーションをするときに、「私はこう思います」じゃなくて、それに「これは会社にとってはこういうことです」「ルールに則るとこういうことです」と加えてあげるだけで、だいぶ理解が異なるという。

逆に、右上の人(秀才)が、下の人(凡人)とコミュニケーションをするときは、「ルールはこうです」「利益にとってこうです」というのはどうでもよくて、「これはあなたにとってこういう価値があるんですよ」ということを伝えてあげるのはすごく重要です。