搾取、時代遅れ、ぬるま湯からなぜ抜け出せないのか?
サイボウズが実践する、「多様性向上」の働き方改革

なぜ御社では働き方改革がうまくいかないのか?サイボウズの社内事例で考える、新しい働き方を生み出す制度・風土・ツール #2/2

Cybozu Days 2018 東京
に開催

2018年11月7〜8日、幕張メッセにて「Cybozu Days 2018 Tokyo」が開催されました。サイボウズ株式会社が毎年開催している本イベント。今年はテーマを「楽しいは正義」とし、全国4会場にて豪華ゲストによるトークイベントやセッション、展示などが行われました。本パートでは、サイボウズ株式会社のコーポレートブランディング部長/チームワークスタイルエバンジェリストの大槻氏が登壇。サイボウズを変えた「制度・風土・ツール」と、働き方改革で目指すべき本当の課題について解説しました。

提供:サイボウズ株式会社

多くのチームは、結果からスタートすることで失敗する

大槻幸夫氏:みなさんの会社では、多くはメールで仕事をされていると思うのですが、メールは宛先に入っていないと見えないですよね。そうすると、席の後ろの人が何をしているかわからないという大企業病が生まれてしまうんです。そして、自然に組織の壁が生まれていきますよね。

でも、グループウェアを使っていればオープンですから、何をしているのかと思ったら見に行けるわけです。毎日食べている食べ物が健康をつくり出す関係と似ていませんか? オフィスはどんどん間仕切りが取れて、オープンになっていきます。

情報共有はどうでしょうか? 引き続き、間仕切りがありませんか? クローズドなメールが、組織変革を阻害していたのではないかと思いませんか? 先ほど3つの要素を出しましたが、実は風土があって、さらに、オープンに情報をシェアするインフラがないと、その先には進みません。

まず、ツールは大事です。そこに風土が生まれて、その風土があるからこそ、そしてツールがあるからこそ、制度を入れようという時にもみんなで共感しながら進められますし、制度が根付けば、「私たちの文化って何だろう」と考えられるんですよね。

安心の風土があるから改革にチャレンジできる。これはGoogleのプロジェクトアリストテレスから持ってきました。Googleが何万人という社員の中で、成果を生み出したチームはなんだろうと調べたんです。

力のあるリーダーがいる、スキルフルなメンバーがいるということではなく、自分をさらけ出せる安心感があるチームこそが成果を出していたという研究結果でした。自分の弱みを言っていい、プライベートをさらけ出していい。そういう安心感があるチームが成果を生み出していたんです。

MITのダニエル・キム教授が、成功の循環というかたちでいつも話しています。多くのチームはこの循環の中で、結果からスタートして失敗している。「売上を上げよう、働き方改革を成功させよう」と言うと、関係の質が悪いメンバーのままであれば、うまくいかないですよね。ブレスト会議してもいいアイデアが生まれない。そうすると、行動の質も上がらなくて結果が出ません。

結果からスタートするのではなく、関係の質からスタートしてください。成功のためには、まずメンバーの関係性、心理的安全性が育まれないといけない。そういうメンバー、チームであれば、ブレストをしてもいいアイデアが生まれますし、前向きにやってみようという気持ちが生まれて、行動やチャレンジにつながりますし、それが結果にもつながります。みなさん、スタート地点を間違えているということなんです。

メールで仕事をしていては生み出せない「信頼の風土」

サイボウズを使えば、メールと違って、このスペースに誰がいるのかがわかって、安心して発言できます。意見を言うのはすごく勇気がいりますが、「いいね」ボタンもついていますから、意見を言った時に賛同者も見えて、「あ、みんな共感してくれてるんだな」と安心して発言できます。これは、メールで仕事をしていては生み出せない価値観です。

サイボウズでは、どんなに些細な情報も公開していくことこそが、信頼の風土をつくっていくと思っています。隠すから問題が生まれるわけですよね。オープンにできないか、この問題は非公開なスペースでないとやり取りできないのか、常に問われます。オープンにできるものはオープンにしていくことで、行動が変わっていきます。ルールが最低限になって、組織の運営コストも劇的に下がります。ですので、費用申請やお金系の部分も、実は全社公開で誰でも見られるようになってます。

また複業をしていても、「私、こういう複業をしてます」ということを登録するアプリがあって、みんなが見られるんです。あの人がどんな複業をしているか。さらには、スケジュールに複業というラベルがあって、複業をする時は複業とスケジュールに入れて、みんなに見えるようにしてくださいということ(にしています)。ここまでやるから、複業が根付くんです。

こういうことをしないと、「あの人、本業もしないで複業ばっかりやっている」と、余計な疑心暗鬼を生みますよね。だったら、全部公開したらいいじゃないですか。そして、共感できるなら共感すればいいですし、「ちょっと複業のほうが多くない?」と思ったら、話し合おうよということです。それが、チームワークのつながりだよというサイボウズの考え方です。こうして、風土があれば、制度がどんどん根付いていきます。

サイボウズの文化としてどんなものが生まれたか。4つの中から2つ持ってきました。公明正大と、自立と議論です。基調講演でも話していましたが、アホはいいけど嘘はだめです。多様な働き方を実現しようと思ったら、嘘をつかれたら本当に困るんです。一瞬で崩壊してしまう。だから全部言ってくださいと(伝えています)。さらには、いろいろな人が社内にいますから、自立してください、そして、議論をしてください……いろいろな考え方の人がいるから、議論のスキル上げてくださいねと(伝えています)。

とくに、一番おもしろいのは、この質問責任ですね。日本人は質問が苦手です。でも、そういう風土が、やがていろいろな事件や忖度につながってしまうわけですよね。「おかしいな、と思ったら質問してね」という質問責任。これはサイボウズの社員の責務ですから、質問をする文化が根付いています。

2040年頃には日本から毎年100万人が消えていく

ここまで、サイボウズの文化についてお話ししました。ここまでで、「そもそもなぜ働き方改革が必要なのか」について、まだご納得いただけていない方もいるかと思いますので、そこをさらに深掘りしていきたいと思います。

このグラフを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。日本の人口ですね。日本は、2004年をピークに人口が減少しています。そして、予測としては、2100年には明治(の人口)に戻ってしまうということです。いまの働き方は異常で、この突出した人口増のときに生まれた文化に、いまもいるんじゃないかなと。

最近は、毎年130万人が亡くなり、死ぬ人が多くて(すぐに)火葬ができないため、新横浜に9階建ての「遺体ホテル」ができるといった状況らしいですね。

それでは、この生まれる部分と減る部分の増減を、数字で表したらどうなるか。例えば、東京オリンピックが行われる2020年頃には、毎年約50万人が日本から減っていきます。50万人というのは、例えれば鳥取県が1つなくなる(のと同じです)。

毎年、日本から鳥取県が消えていくんです。すごくないですか? いま会社に入った20代の方々がバリバリ働く2040年頃には、日本から(毎年)100万人が消えていきます。鳥取県が2つ、毎年消えていくペースで人が減るんですよ。

いろいろな常識が変わります。昔は専業主婦の方がいる家庭(も多かった)ですけれども、いまは共働きが当たり前です。

標準的な家庭と言われておじさん(の私)が想像するのは、お父さんが働いて、お母さんが家にいて、子ども2人ぐらいの4人家族。でも現在、そういう家庭は4.6パーセントしかないんです。社会の常識もどんどん変わってきているんですね。

昔の常識にとらわれていると、突然、“地震”が起きる

これはちょっとした小ネタで持ってきましたが、昭和に培った価値観は変わるよねというお話ですね。ダニエル・ピンクさんの『When』という(書籍の)話から持ってきました。思春期の子どもは、夜更かしで朝寝坊ですよね。親御さんや先生が無理やり早起きをさせるわけですけれども、最近の調査では、実はそれはホルモンバランスのせいで、自然な体の状態だということです。

ですから、無理に早起きをさせると、飲酒・喫煙・薬物使用などの危険行為に走るという調査結果がアメリカでありました。そこでミネソタ州、コロラド州などでは、始業時間を遅らせました。その結果、何が起きたのか。モチベーションが高まった、成績が上がった、欠席が減った、自動車事故が減ったなどの実験データが得られたそうです。昔覚えていた感覚が、どんどん変わっていきます。

独自の解釈ですけれども、これは例えるなら、地球のマントルとプレートみたいな感じかなと思います。地球の内部のマントルが動いている。これは例えるならテクノロジーです。どんどんテクノロジーが変わって、進化していく。その上に私たちの価値観が、社会のプレートとして乗っかっているわけですよね。でも、ここは意外とスピードが遅くて……ハワイは年間8センチメートルぐらいずつ日本に近づいているそうなんですけれども、遅々として進まない。

この関係が、すごく当てはまるんじゃないかなと思います。テクノロジーによって、プレートに乗っている社会や私たちの環境が、実はどんどん変化していく。そして、このプレートが日本のユーラシアプレートに引きずられて、どんどん入っていき、ユーラシアプレートが耐えられずに、ポーンとなった時に地震が起きるんです。

最近はなんだか、「ドン」(と地震が起きたような感覚になる出来事)が多くないですか? 「ドン」の話題がやたら目立ちますよね。やはり変化についていけていないんですよね。変化に気づいていなくて、バーンと歪みが破裂してしまっている。

いま、時代を動かしているのは圧倒的にインターネットです。今では当たり前になりましたが、1995年頃に登場したインターネットが、どんどんオープン(化)を推し進めていった結果、フラット化などいろいろなことが起きています。組織もそれに合わせて変わっていかなければならないのです。昔と同じではいられません。

企業経営をマラソンに例える時代は終わっている

インターネットのオープン化から、クラウドが生まれ、スマホが生まれ、ソーシャルが生まれ、それぞれの組織・団体に影響を与え、あなたの所属する組織にも影響を及ぼしています。これまでの働き方の常識は維持できません。これまでの常識だっただけで、これからは(常識を)アップデートしてください。

オフィスに出社して仕事ができる人は、希少生物になっていきます。先ほど見たとおり、働く人が激減し、就労人口で言ったらいまから2割減ると言われています。みなさんが一緒に働いている職場の方々が2割減るといったら、どんな印象ですか? こうして、どんどん変わっていきます。しかしITも進化していますから、会わずに仕事をするのは実現できるようになっているわけですよね。多様な場所・時間で働く人たちと環境づくりをしていくことが大事なわけです。

企業経営は、よくマラソンに例えられますけれども、ちょっと違う。種目は企業環境に合わせて変えていかなければいけないです。長く走らなければいけないけれども、いまは走るのではなく、バイクですよというかたちで変わっていきます。

では、多様化すると働き方の種目はどう変わるでしょうか。個人ワークからチームワークに変わります。1人でバリバリ働く時代から、チームで成果を生むような働き方ができるかどうかが問われる時代になります。どんどん種目が変わっているんです。それに気づいている会社はうまくやっていますし、気づいていない会社はどんどん沈んでいくのではないでしょうか。

チームワークの働き方の大前提はなんでしょうか。シンプルに言うと、情報をオープンにすることに尽きます。もともと職場でやっていましたよね。会社に来たら、上司と部下がいろいろ話していて、隣の人に聞いて学ぶようなことがあったと思うんですけれども、それをオンラインでオープンにシェアしてくださいということなんです。

例えば、サイボウズの営業チーム(を見てみましょう)。サイボウズなのに早く帰れない、一番ブラックな働き方をしていたんです。どうしてでしょうか。それは、個人でメーラーを使って、お客さまやパートナーさんとメールのやり取りをしていたからです。そうすると、その経緯は本人にしかわからないため、例えば、子どもが熱を出したから今日は(会社に)行けないけれど、商談があるという時に引き継げず、代わりの人が行けないのです。だから、「なんとかして行かなきゃいけない」というブラックなことが起きるわけです。

ITツールが属人的なトラブルや悩みを解決していく

でも、オープンにシェアするというチームワークの環境が整っていれば……例えばサイボウズのメールワイズを導入すれば、メールがここに入ってきます。営業部は個人メールアドレスではなく、「sales@」という代表アドレスを使ってお客さまとやり取りをしています。

みんなで同じものを見ていますから、「ごめん、今日は行けないから代わって」と言っても、代わりの人はメールワイズを見れば、今までの経緯がわかるわけです。だから、引き継ぐことができて、本人も商談に来なくていいという働き方が実現できます。(これは)ITが入っていないと実現できないんです。

実際のメールワイズの画面は、このようなかたちです。見た目は普通のメーラーなんですけれども、誰が担当しているのかが分かります。また、メール1通1通に対してコメントでディスカッションができるので、なにかが発生した時に、このコメント欄でやり取りをしていればみんながその経緯を見て、いろいろとトラブルがあったんだなということを前提に話せます。

1通1通、手紙のやり取りをしているようなメールでは実現できない(ことも)、オープンにシェアしていればそれが実現できます。

また、チームワークで鍵となるのは、情報共有ですが、サイボウズではkintone上でアプリを作っています。多様な働き方を実現しているサイボウズの人事は、これだけのアプリを自分たちで作って、情報を共有しています。

多様な働き方と言えば聞こえはいいですが、それだけ情報量は増えるんですね。それを紙で管理していては追いつかない。だからデジタルが必要です。kintoneは情報システム(部門)に頼むでもなく、外部の業者さんに頼むでもなく、自分でアプリをつくれる。だから、これだけのことが柔軟に実現できるわけです。人事マネージャーは、Twitterでつぶやいていました。ポジショントーク全開ですが、「もう、これがない人事生活には戻れない」と。

創業100年の染物屋が史上最高の売上を達成

よく「ITの会社だからできるんでしょ?」と言われますが、そんなことはありません。いろいろな会社さんが(時代の変化に応じて)変わっています。例えば、創業100年の染物屋の京屋さんもkintoneを導入しました。すると、創業以来最高の売上を達成したのです。

こういうふうに現在の進捗を管理して、営業・デザイン・染色・縫製など、それぞれの案件がどの段階にあるのかを見える化しました。

例えば、縫製がすごく溜まっているなと思ったら、いったん手を止めてみんなで潰し合います。そうしたチームワークが生まれて、どんどん業務が改善されて、最高売上を生み出したという話なんですね。

昔、IT革命というものがありました。「うちはIT化ができてるよ」という社長さんも多いんですが、その当時は、先ほど言ったとおり(IT化というのは)個人ワークのデジタル化だったんです。昔懐かしい話で、OHPや手書きの書類などがあったわけですけれども、個人の仕事が、Microsoft Officeに代表されるようなかたちでデジタル化されました。

いま起きているのは、チームワークのIT化なんです。Excelでつくったファイルをプリントアウトしてシェアしたり、メールで添付して共有したら、宛先間違いの誤送信や、どれが最新版かわからなくなる(といったことが起こります)。(そうすると)チームワークが生まれないんですよね。ですので、最初からシェア前提のツールを使ってくださいということなんです。

サイボウズのカレンダーもシェア前提になっています。例えば、広報から僕に取材の申し込みの連絡があった時に「いいですよ」ということで、スケジュールを貼ります。スケジュールにはコメント欄もありますし、ファイルの添付もできるわけです。そして、事前に質問を知りたいと言ったら、コメント欄がついていますので、その予定に関するディスカッションが事前にできてしまうわけです。

「こんな質問が来ますよ」とシェアしてもらって、実際に取材を受けたあとに、ホワイトボードに書いたものを写真撮影して、この予定に貼ってシェアできる。これを広報と私だけではなく、「大槻さん、今日はどんな取材を受けたのかな」と思った人が見に来ることもできます。その人が「このネタ、営業で使えるな」と思ったら使えます。こんなことが生まれるのがシェア前提のツールであり、それがグループウェアになります。

いろいろな会社で起こっている「ざんねんな情報共有」

サイボウズの新卒は、「メールで仕事してたら、いまより全然効率的じゃないよね」と言っています。

最近、サイボウズのGaroonというサービスのプロモーションで、「ざんねんな情報共有ずかん」を始めました。

例えば、社外秘誤送信のリスクがあるなど、メールではいろいろな問題があります。サイボウズのグループウェアを使っていれば、登録したユーザーしか見られないので、(社外秘が)外に出ていくことはありえないわけです。

部長と課長と会議室の予定調整で、日が暮れてしまった。ナンセンスですよね。シェア前提のツールを使っていないから、そうなるわけです。

サイボウズのツールを使えば、バッと空いている時間が見える。さらに言うと、この人とこの時間で仕事がしたいといったら、空いているところにバッと候補を出してくれますので、メールでやり取りする必要がなく、システムでバッと出してくれます。こういうことが、シェア前提の働き方になります。

メールのタイトルに、「至急、最重要」(と書いてある)。どれが重要なんだという話もあると思いますが、グループウェアを使っていれば、情報ごとに整理されて入ってきます。

スケジュールのやり取りはスケジュールに入っている。申請系の話は、ワークフローに入ってくる。自分宛のメンションがついていれば、自分宛の欄に入ってきます。

またメーラーは、自分でメールボックスを振り分けていかなければいけません。受け手側に依存するんですけれども、グループウェアは発信側がどのアプリで、どの種別で情報を出すかを整理して渡せます。つまり、どんな人でも情報を間違わずに受信できます。問い合わせがどんどんメールで来る、同じ質問を何度も何度も同じ人に返していく、これもナンセンスです。

サイボウズであれば、オープンスペースでどんどん議論が蓄積されて、誰かが辞めても、新しい人が入っても、それを見ればすぐにノウハウを引き継ぐことができ、会社にノウハウが溜まっていくわけです。メールであれば、メールボックスは(その人が)辞めたら消えてしまい、そこを覗くことはできません。会社に資産が残っていかないということなんです。

チャットなどもそうですよね。あとで検索しても見にくい、グループに入っていないと存在すら知らない、経緯と結論がわかりにくいという部分がありますが、実は分類とオープンがチームワークを生みます。チャットはメールと同じ性格のものであって、情報が混ざってしまったり、範囲が参加者のみとなってしまいます。

それに対してグループウェアは、最初から整理された情報をオープンに共有できます。だから、チームワークが生まれますよということです。

働き方改革は、生産性だけでなく多様性を向上させるべき

物理的に出社するオフィスというものは、今までのデフォルトでした。でもこれからは、ネット上にオフィスがあって、たまにコストをかけてみんなで集まりましょうというように、優先順位が逆転するかたちになっていきます。

これからの働き方がどう変わるか。働き方改革は生産性向上ではなく、多様性の向上です。一人ひとりが幸せになる働き方を受け入れましょう。そうすると、扱う情報量が飛躍的に増えますので、だからITを使ってくださいということなんです。

生産性と多様性とありますけれども、生産性だけを高めていては少し時代遅れです。そうではなく、多様性を高めて、かつ生産性を高めたほうが幸せですよね。

最初から生産性を高めるのはなかなか難しいです。売上を上げていくぞ、生産性を改善していくぞと、画一的な価値観に突っ走るイメージですよね。そうではなく、そこはいったん諦めて、多様性に振ってみましょうということが、すごく大事になってきます。

青野も「働き方を変えたいなら、予算を諦めろ」と言っていました。加えて、まずは、「多様性に着手してみてはどうか」と言っています。

サイボウズの変革の効果は遅れてやってきました。離職率はバーッと下がったんですけれども、売上は変わらずで、だいぶ時間が経ってから売上が変わってきました。

やはり関係性が大事なんです。まず関係性が変わり、そこから成果が遅れてやってくる。

まず関係性で、その時の土台がツールです。

サイボウズのツールで、なにが気になりますか? まずは小さく始めてください。やる気のない人を入れていたらうまくいかないので、有志だけで小さく始めて、自分の業務単位でkintoneでアプリをつくったり、またメールで仕事をしている人はメールワイズを入れてみてください。そこから成功体験を積んで、社内に広げていき、最終的に全社基盤としてOffice、Garoonを入れてください。

「でも、高いんでしょ?」とよく言われますが、初期費用は0円で、1ユーザーあたり500円から1,500円程度です。うまくいかなかったらやめてください。トライ・アンド・エラーを繰り返していくのは全然構いませんので、気軽に使っていただければと思います。

労働人口の減少にどう対応するか

最後にまとめです。働き方改革の本質は、激減する労働人口への対応です。大事なのは、多様性を受け入れること。そして、チームワークを活かした働き方を始めていくことです。変化が根付く風土づくりから始めてください。オープンな共有インフラを整えると、安心して発言できる風土が整いますよ。

よく「具体的にどうしたらいいですか?」とも言われます。「うちは工場なんだけれども、どうしたらいいのか。工場だからリモートワークはできないんですけど」と(いった相談もあります)。いや、知りません。(働いている方々に)聞いてみてください。それは、働いている人もわかっているんですよね。お題目で取り組むのではなく、「君はどうしたいの?」と、一人ひとりと話し合うところから始めてくださいということです。

今日、お話ししているような内容は、お手元の冊子にも書かれております。

さらに、ツールだけではよくわからない使い方や、風土改革はどうしたらいいのかというところは、チームワーク総研という団体で、セミナーやワークショップを実施していますので、そちらを参考にしていただければと思います。

また、実際に導入したい時にどうしたらいいかという相談は、東京・大阪でサイボウズ導入相談Cafeを運営しております。ネットでご予約いただいて、オフィスにお越しいただければ、直接相談ができます。

最後、駆け足になりましたが、私のセッションは以上とさせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。

(会場拍手)

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1 サイボウズでは、100人100通りの働き方が可能 「多様過ぎるワークスタイル」が生まれた背景
2 搾取、時代遅れ、ぬるま湯からなぜ抜け出せないのか? サイボウズが実践する、「多様性向上」の働き方改革

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