ベルフェイスのインサイドセールス方法を説く

--今日はよろしくお願いいたします。まずは西山さんからベルフェイスのご説明をお願いします。

西山直樹氏(以下、西山):弊社は2015年に設立して、もうすぐ4年が経つセールステック領域のSaaSベンダーです。

「ベルフェイス」という、営業マンが使うWeb会議システムを開発しております。社内向けのWeb会議システムは世の中にたくさんありまして、SkypeやHangoutsなどが有名だと思いますが、我々は企業向けの営業マンが使うことに特化をさせています。

他のシステムと違っているのは、事前にソフトのインストールをしたり、IDの取得をしたり、メールアドレスを聞いてそこにURLを送ったりという一手間二手間が一切なく、ネットがつながったパソコン・スマホ・タブレットさえあれば、瞬時に画面を接続して、日本のどこにいても、たった5秒で対面営業ができる点にあります。

弊社のシステムを営業マンに使っていただくと、わざわざ電車に乗ってお客さまのところに行って、訪問をして、また帰ってくるようなことをせずに、オフィスや自宅にいながら対面と変わらない環境で営業ができる。そんなサービスを展開しております。

おかげさまで、リリース3年目の現在は800社に有料契約をいただき、約2万人に使っていただいております。

今日一緒にお話をさせてもらっているクラウドサインさんには、創業期からいち早く我々のサービスの利便性をご理解いただいて、我々も「オンラインで商談をして、オンラインで契約をする」という流れがすばらしいなと感じて(クラウドサインを)導入させてもらっています。今もお互いのサービスをうまく連携させながら利用していく関係を続けさせてもらっています。

自社でやっているインサイドセールスについてお話しします。基本的に、うちのお客さまに使っていただいて、その先のお客さまが我々のサービスを認知してくれて、それで興味を持って体感して、ベルフェイスにお問い合わせをしてくれます。

この営業のスタイルを「バイラル」という言葉を使っているんですけど、この問い合わせが月間700件ぐらい来ています。なので、プッシュ型の営業というよりはプル型の営業が大前提ですね。

まずお客様からお問い合わせをいただいて、資料を送付して、カレンダーでお客さまに予約を入れてもらって、直接商談には行きません。我々自身が相手先に行っていたら説得力がないので、行かずにベルフェイスを使ってオンラインで商談をします。

そのあとに契約するとなったら、わざわざ紙で印刷をして申込書を送ることは一切しません。全部クラウドサインを使って、オンライン上で契約の締結までしてしまいます。

なので、インサイドセールスはいろいろなやり方がありますけど、我々はけっこう特殊です。お問い合わせをいただいてから、最終的な契約書回収まで、相手先に行かずに、しかも無駄な郵送のやりとりもせず、契約の締結のすべてがオンラインで完結するスタイルをとっています。

どうやって営業マンの業務効率化を実現するのか

--レガシーな企業だと、自分で電話してアポを入れるかたちだと思うんですけど、そういったところと比べると、どのぐらい効率化されているんでしょうか?

西山:だいぶ効率化されていると思っています。カレンダーの予約ツールも、お客さまが自分の空いているスケジュールを勝手に選んで入れてくれるので、その予定が営業マンのカレンダーに自動で反映されるようになっています。営業マンは机に座っていれば、カレンダーの予定が勝手に埋まっていくんですよ。

通常であれば自分でリストを作って、電話でアポを取って、それを自分のカレンダーに入れる。このすべてを削減できてしまうので、まずこの時点で圧倒的に効率化できます。アポ設定から商談の実施も、当日〜2営業日以内ですね。クラウドサインさんも同じなんですけど、訪問だと今週の予定が空いていても「明日いいですか?」とは、なかなか言えないですよね。

でも、オンラインだったら「今どうですか?」でもいいですし、「明日の午前中は席に座っている時間ありますか?」と提案して、「11時ぐらいだったら席に戻ってくるね」「明日の11時にもう一度時間ください」と合意できれば、翌日に商談ができる。

そこから1週間後には結論が出るとすれば、訪問型の営業だったらようやく1週間後に訪問するところを、オンラインの営業やインサイドセールスだったら、1週間後にはもう契約が締結できている。これは大きなリードタイムの短縮であり、このスピード感がもたらす受注率の向上というものは間違いなくありますね。

--そのなかで西山さんが具体的に担っている役割はなんでしょうか。

西山:私はもともと創業からベルフェイスにいるので、最初は一から十まで全部自分でやっていました。そのなかで「『ベルフェイス』を使った営業って、こういうシナリオでこうやったらいいよね」ということがだいたいわかってきました。資料も全部自分で作って、仕組みを作って、1人、2人……と採用していったんですね。

いまは基本的には全部メンバーに任せて、自分は部長という立場で部門全体の数字を見ています。なので、マーケティングと営業の両方を私が管轄しています。

ベルフェイスで即日申し込みのカラクリ

高橋佐和氏(以下、高橋):資料にある「意思決定から申し込みまで即日」ということですけど、ベルフェイスを使いながら、契約書を送ることもできるんですか?

西山:ぜんぜんありえますね。相手が意思決定者の場合は、できるかぎりその場で契約を完結させたいですよね。ベルフェイスをつなぐと、こちらが見ている画面をそのまま相手に見せることもできるので、そこでクラウドサインを映し出します。

クラウドサインの管理画面をお客さまに映して見てもらうんですね。「書類の送付」でテンプレートを用意しておいて、開いたら入力が必要な箇所が全部埋め込まれているんですね。

社名と金額をパッと入れて、余裕があれば、利用の開始日や支払い方法などもその場で聞いて、全部チェックを入れて、「次へ」を押す。もうその場でお客さまに契約書を送れるんですね。「この内容でいま申込書を送りますよ」と言って、その場で送ってしまう。

そうすると、お客さまにメールが飛びます。その場でメールを開いて内容を確認してもらって、「この内容でOK」とボタンを押してもらう。この瞬間、印鑑を押して証明書を郵送することと同じ法的拘束力で契約が成立するんですね。つまり、その場で全部完了させることを目指しています。

ただ、もちろん全てのケースに適用できるわけではありません。商談がだいぶ盛り上がって、決裁者や社長がその場でGOサインを出せるのであれば、このやり方がいいと思います。その場で決まらない場合は、期日を切って「いつまでに返信してください」ということで、「やりますよ」と連絡が来たら、すぐメールを送って、クラウドサイン(で契約書)を送って、完結してもらう。

だから、商談から最終的な契約が完結するまでは1ヶ月もかからないです。平均20日ぐらいで全部決まりますね。

クラウドサイン、インサイドセールスで独自の仮説

ーー次は高橋さん、お願いします。

高橋:クラウドサインは、従来は紙でやりとりしていた契約書ですが、製本・押印・郵送の工程をインターネット上で行うサービスを提供しております。

相手方と契約の合意があって「これでいきましょう」と完成した契約書について、クラウドサイン上にアップロードしていただく。従来は、製本して、押印して、郵送する流れだったと思うんですが、そのやりとりをクラウドサイン上で行うことで、圧倒的に契約締結までのスピードをアップできるサービスです。

クラウドサインの普及にインサイドセールスは不可欠です。インサイドセールスの手法は、「分業モデル」「混合モデル」「独立モデル」の3つに分類され、ベルフェイスの場合は「独立モデル」が当てはまるのかなと思っているんですね。

私たちもベルフェイスさんを導入して、インサイドセールスをやろうということになった時に、最初は独立モデルではなくて分業モデルを取り入れていました。マーケが獲得してきたリードを、インサイドセールスがフォローして、アポを獲得するところまでやる。そのあとはすべてフィールドセールスに任せ、クロージングまでやってもらっていました。

分業モデルのいいところは、それぞれの役割が明確なので、どこまでやればいいかがはっきりしているのが最初はよかったんですね。

また、ベルフェイスさんを導入したものの、「直接会いに行ったほうがいいんじゃないかな?」という思いが無意識にありました。なので、基本的に東京に本社がある会社は全部訪問して、直接行けない地方の会社だけ、ベルフェイスを使っていました。最初はそういう感じでしたね。

この資料は顧客のセグメントなんですが、顧客の従業員数が499名以下のところは、直接会いに行ってもベルフェイスでも、受注率があまり変わらなかったんですね。500名以上の企業になると、会いに行ったほうが受注率が高いということがわかりました。

ここで1つの仮説が立ちました。この500名以上の企業が、クラウドサインの年間で使ってもらえる金額が高くなる傾向にあります。クラウドサインを導入するまでに、どうしても〇〇部長、〇〇課長といった人たちが入ってきて、導入までにいろいろな決裁プレイヤーが出てきます。

なので、「そういった人たちとは、直接会いに行って関係性を築いて、『クラウドサインってこういうものですよ』ということをしっかり社内で話し合っていくことが効果的なんじゃないかな?」という仮説が成り立ちました。

「Mixture Inside Sales」はどんな手法?

高橋:そこで、クラウドサインの中で「Mixture Inside Sales」が発足しました。これが今やっているクラウドサインのインサイドセールスの手法になります。

顧客セグメントに応じて、インサイドセールスとフィールドセールスをミックスさせる営業手法です。クラウドサインの場合は、顧客セグメントは企業規模ですね。具体的に言うと、従業員数で分けております。

実際にどんな感じでやっているのか。まずマーケがリードを獲得するところは変わりません。リードをフォローしてアポを獲得します。そこで分岐します。500名以上の企業に関しては、フィールドセールスにお任せして、直接会いに行って関係性を構築してもらう。499名以下のところは、インサイドセールスで売りきる意思決定をしました。

今はこういったかたちで、インサイドセールスは499名以下のところをクロージングまでやりきる。それ以上の企業さんに関しては、フィールドセールスがクロージングまでやりきるといった役割分担をしています。ここが少し、ベルフェイスさんと違うところかなと思うんですけど。

西山:そうですね。